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第一話:元カノの後藤紗香
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「――私たち、別れようよ」
「わかった」
寒風吹きすさぶ二月末。
大学一年の頃から付き合っていた彼女――後藤紗香に別れを告げられた。
「ずいぶんあっさりとしてるね」
「ま、薄々予想はしてたからな」
「そう。まあ、その方が楽でいいかな。一応言っておくけど、浮気なんてしてないからね」
「わかってるよ。そんなやつじゃないってことくらい」
大学に入学してすぐの頃、同じ学部だった紗香に一目惚れした。
徐々に関係を深め、夏前――三度目のデートで告白してOKをもらった。
それから約一年半……いや、一年くらいは順調な彼氏彼女をやっていたと思う。
夏祭り、大学祭、クリスマス、二人きりの旅行……。
大学生カップルが経験するようなイベントは一通りはこなしてきたつもりだ。
きっかけは特になかったと思う。
付き合い立ての頃はすぐに返していたメッセージの間隔が、徐々に開いていった。
他の用事を優先する頻度が高くなり、代わりに会う機会が減った。
去年はあれだけ練りに練ったクリスマスがおざなりになり、適当に選んだお洒落そうなレストランで食事をとった後、『就活に向けてお金貯めてるから』とかいう尤もらしい理由をつけてそこそこの値段で実用的な贈り物をし合った。
――それでも。
ここまでは一応、カップルらしくはあった。
だけどその後の正月は一緒に過ごすどころか初詣の相談もせずにお互いさっさと実家に帰ったし、あげくいつ帰ってきたのかも知らなかった。
そしてバレンタインデーに他のお世話になっている先輩たちと全く同じチョコレートを貰った時点でさすがに察しはついた。
「俺たち、あんまり合わなかったのかな」
「うーん、どうなんだろうね。でも一つ言えるのは、もう彼氏として見れないんだ」
「そっか。じゃあ険悪になる前に別れるのが正解かもな」
「そうだね。私もそう思う」
「じゃあな、紗香。元気でな」
「じゃあね、智樹。――これからは友達としてよろしくね」
こうして俺――森山智樹と後藤紗香の恋人関係は終わりを告げた。
と、いうのが約二か月ほど前のこと。
現在四月末。
進級のごたごたもようやく落ち着き、ゴールデンウィークを来週に控えた日曜日、なぜか紗香はうちにいた。
「ねー、ゴールデンウィークどうするの?」
「どうすっかなー。予定ないし日雇いのバイトでも入れようか迷ってるところ。時給高いんだよな」
紗香はベッドにごろ寝して本棚から勝手に取った漫画を読んでいる。
一方で俺は床に座りローテーブルで頬杖をつきつつ、バイト情報誌をぺらぺらと捲っていた。
「ふーん。まあ予定あるならいいけど、なければどっか行こうよ。私、暇だし」
「行くってどこによ。どこもかしこも人でいっぱいだろ。俺、人混み嫌いなんだよね」
「知ってるー。でもせっかくの休みにどこも行かないのもったいなくない?」
「どちらかと言えば金がもったいない。なんでもかんでもゴールデンウィーク料金取りやがって。それなら九月頭くらいに行こうぜ。大学も夏休みだし、観光地も混んでない」
「まだまだ先じゃん。私は目の前に迫った休日をどう過ごすかって話してんの」
ま、そうだよな。
けど別に行きたいところなんてないんだよなー。
猫背で凝り固まった背筋を伸ばしつつ、せっかくだから何か考えてみようかと紗香の方をちらりと見ると――げ。
「……おい、下着見えそうになってんぞ」
「………………見たい?」
「いや隠せよ!」
「あははは。ナイスツッコミ! けどさ、智樹には全部見られちゃってるんだから、今さら下着くらい見られてもどうとも思わないよ」
「だからって節度ってものがあんだろ。俺たち付き合ってないんだし」
「それだったら智樹だってこの前、お風呂上がりにパンツ一枚で出てきたじゃん。あれはどうなの?」
「…………お互い気楽に過ごせるのが一番だよな!」
普通の女友達ならこちらも気を遣うが、紗香が来てるからっていちいち服を全部持ち込んで風呂に入るなんて面倒くさい。
なにせクローゼットはこの部屋にあるのだ。そもそも風呂上がりは暑いし。
「智樹ー、この漫画の次の巻はないの?」
「あん? あー、確かそれ、来月発売だったと思うぞ」
「だったら今日はここまでか。んー、肩凝った! ……さ、そろそろお昼だね。簡単なものでいいなら作ろうか? チャーハンとかオムライスとか」
「お、だったらオムライスがいいな。卵がとろとろのやつ」
「簡単なものだって言ってるでしょ! ……失敗したって知らないからね」
「サンキュー」
キッチンへ向かった紗香を見送り、本棚に並んだ観光情報誌に目を向ける。
どこも以前、紗香と一緒に行った場所ばかりだ。
またここに行くのは違うよなぁ……。
下手に昔のこと思い出したら喧嘩になりそうだし。
――コンビニで雑誌でも買ってくるか。今から出れば昼飯が出来る前には帰ってこれるだろ。
俺は立ち上がると、財布だけ持って玄関へと向かう。
紗香に「コンビニ行ってくる。一五分以内には戻るわ」と告げると、「はーい」とだけ返ってきた。
コンビニまでは歩いて三分ほど。つまりはすぐそこだ。
途中、最近では珍しく野良猫を見かけた。しかも番だ。
お前らはいいよな、相手がいて。……俺の方はどうなんだろうな。楽だけど、こんなんでいいのかなぁ。
腑に落ちない思いを抱えて首を捻る。
紗香と恋人から友達に戻った。
恋愛感情はともかくとして、正直、今の関係はかなり良好な方だと思っている。
このまままた付き合うのもありなのではないかと思える程度には。
だけどまた付き合ったとして、そしてもし別れたら今度こそ終わりかもしれない。
それはなんだか憚られる。
未練とは少し違う。
多分、単に紗香との思い出を綺麗なまま残しておきたいだけだ。
コンビニについて雑誌コーナーへと向かう。
中身をぱらぱらと見て、手頃なものがないかを探す。
そして三冊目に手を伸ばしたとき、その手が隣の人とぶつかった。
「――あっ、すみません」
「いえ……こちらこそ。えっと、どうぞ」
差し出されてしまった。
思わず「あ、ありがとうございます」と受け取ってしまった。
そのとき初めて相手の姿を見た。
かなり可愛い子だ。目鼻立ちははっきりしていて、やや小柄ながらスタイルもいい。けど、それよりもどこかで見たような――。
必死に記憶を探っていると、相手の子の瞳がこちらをじっと見据え、何度か瞬いた。そして「あ」と口を開く。
「――もしかして、森山先輩じゃないですか?」
「わかった」
寒風吹きすさぶ二月末。
大学一年の頃から付き合っていた彼女――後藤紗香に別れを告げられた。
「ずいぶんあっさりとしてるね」
「ま、薄々予想はしてたからな」
「そう。まあ、その方が楽でいいかな。一応言っておくけど、浮気なんてしてないからね」
「わかってるよ。そんなやつじゃないってことくらい」
大学に入学してすぐの頃、同じ学部だった紗香に一目惚れした。
徐々に関係を深め、夏前――三度目のデートで告白してOKをもらった。
それから約一年半……いや、一年くらいは順調な彼氏彼女をやっていたと思う。
夏祭り、大学祭、クリスマス、二人きりの旅行……。
大学生カップルが経験するようなイベントは一通りはこなしてきたつもりだ。
きっかけは特になかったと思う。
付き合い立ての頃はすぐに返していたメッセージの間隔が、徐々に開いていった。
他の用事を優先する頻度が高くなり、代わりに会う機会が減った。
去年はあれだけ練りに練ったクリスマスがおざなりになり、適当に選んだお洒落そうなレストランで食事をとった後、『就活に向けてお金貯めてるから』とかいう尤もらしい理由をつけてそこそこの値段で実用的な贈り物をし合った。
――それでも。
ここまでは一応、カップルらしくはあった。
だけどその後の正月は一緒に過ごすどころか初詣の相談もせずにお互いさっさと実家に帰ったし、あげくいつ帰ってきたのかも知らなかった。
そしてバレンタインデーに他のお世話になっている先輩たちと全く同じチョコレートを貰った時点でさすがに察しはついた。
「俺たち、あんまり合わなかったのかな」
「うーん、どうなんだろうね。でも一つ言えるのは、もう彼氏として見れないんだ」
「そっか。じゃあ険悪になる前に別れるのが正解かもな」
「そうだね。私もそう思う」
「じゃあな、紗香。元気でな」
「じゃあね、智樹。――これからは友達としてよろしくね」
こうして俺――森山智樹と後藤紗香の恋人関係は終わりを告げた。
と、いうのが約二か月ほど前のこと。
現在四月末。
進級のごたごたもようやく落ち着き、ゴールデンウィークを来週に控えた日曜日、なぜか紗香はうちにいた。
「ねー、ゴールデンウィークどうするの?」
「どうすっかなー。予定ないし日雇いのバイトでも入れようか迷ってるところ。時給高いんだよな」
紗香はベッドにごろ寝して本棚から勝手に取った漫画を読んでいる。
一方で俺は床に座りローテーブルで頬杖をつきつつ、バイト情報誌をぺらぺらと捲っていた。
「ふーん。まあ予定あるならいいけど、なければどっか行こうよ。私、暇だし」
「行くってどこによ。どこもかしこも人でいっぱいだろ。俺、人混み嫌いなんだよね」
「知ってるー。でもせっかくの休みにどこも行かないのもったいなくない?」
「どちらかと言えば金がもったいない。なんでもかんでもゴールデンウィーク料金取りやがって。それなら九月頭くらいに行こうぜ。大学も夏休みだし、観光地も混んでない」
「まだまだ先じゃん。私は目の前に迫った休日をどう過ごすかって話してんの」
ま、そうだよな。
けど別に行きたいところなんてないんだよなー。
猫背で凝り固まった背筋を伸ばしつつ、せっかくだから何か考えてみようかと紗香の方をちらりと見ると――げ。
「……おい、下着見えそうになってんぞ」
「………………見たい?」
「いや隠せよ!」
「あははは。ナイスツッコミ! けどさ、智樹には全部見られちゃってるんだから、今さら下着くらい見られてもどうとも思わないよ」
「だからって節度ってものがあんだろ。俺たち付き合ってないんだし」
「それだったら智樹だってこの前、お風呂上がりにパンツ一枚で出てきたじゃん。あれはどうなの?」
「…………お互い気楽に過ごせるのが一番だよな!」
普通の女友達ならこちらも気を遣うが、紗香が来てるからっていちいち服を全部持ち込んで風呂に入るなんて面倒くさい。
なにせクローゼットはこの部屋にあるのだ。そもそも風呂上がりは暑いし。
「智樹ー、この漫画の次の巻はないの?」
「あん? あー、確かそれ、来月発売だったと思うぞ」
「だったら今日はここまでか。んー、肩凝った! ……さ、そろそろお昼だね。簡単なものでいいなら作ろうか? チャーハンとかオムライスとか」
「お、だったらオムライスがいいな。卵がとろとろのやつ」
「簡単なものだって言ってるでしょ! ……失敗したって知らないからね」
「サンキュー」
キッチンへ向かった紗香を見送り、本棚に並んだ観光情報誌に目を向ける。
どこも以前、紗香と一緒に行った場所ばかりだ。
またここに行くのは違うよなぁ……。
下手に昔のこと思い出したら喧嘩になりそうだし。
――コンビニで雑誌でも買ってくるか。今から出れば昼飯が出来る前には帰ってこれるだろ。
俺は立ち上がると、財布だけ持って玄関へと向かう。
紗香に「コンビニ行ってくる。一五分以内には戻るわ」と告げると、「はーい」とだけ返ってきた。
コンビニまでは歩いて三分ほど。つまりはすぐそこだ。
途中、最近では珍しく野良猫を見かけた。しかも番だ。
お前らはいいよな、相手がいて。……俺の方はどうなんだろうな。楽だけど、こんなんでいいのかなぁ。
腑に落ちない思いを抱えて首を捻る。
紗香と恋人から友達に戻った。
恋愛感情はともかくとして、正直、今の関係はかなり良好な方だと思っている。
このまままた付き合うのもありなのではないかと思える程度には。
だけどまた付き合ったとして、そしてもし別れたら今度こそ終わりかもしれない。
それはなんだか憚られる。
未練とは少し違う。
多分、単に紗香との思い出を綺麗なまま残しておきたいだけだ。
コンビニについて雑誌コーナーへと向かう。
中身をぱらぱらと見て、手頃なものがないかを探す。
そして三冊目に手を伸ばしたとき、その手が隣の人とぶつかった。
「――あっ、すみません」
「いえ……こちらこそ。えっと、どうぞ」
差し出されてしまった。
思わず「あ、ありがとうございます」と受け取ってしまった。
そのとき初めて相手の姿を見た。
かなり可愛い子だ。目鼻立ちははっきりしていて、やや小柄ながらスタイルもいい。けど、それよりもどこかで見たような――。
必死に記憶を探っていると、相手の子の瞳がこちらをじっと見据え、何度か瞬いた。そして「あ」と口を開く。
「――もしかして、森山先輩じゃないですか?」
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