向日葵

蛍石 奈央

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向日葵

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君はとても暖かい陽射しの様な人。

君と居ると身体中の水分が沸騰しているかの様。

心臓が締め付けられる。動悸が増す。体温が上昇し、喉が渇く。

一体何の病に侵されたと言うのだ。 
自明だった。

零された愚問は波紋を成しながら脳内へと広がる。

そして、その波紋はすぐさま“病”の症状を悪化させる。

君しか映らなくなった壊れた私のレンズ。 

私の姿を決して映す事の無い君のレンズ。

君のレンズに映るのは君と同じ暖かい人。

伝わらなくても良い。実らなくても良い。

幸せそうな君を映してシャッターを切る。

届かない太陽を見つめ続ける。 

私は向日葵。

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