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第一章 アストラニア王国編
046 ギルドからの依頼と侯爵家からの依頼
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今日は休日にするつもりでのんびりしていたのに、朝から冒険者ギルドの職員が屋敷にやって来た。
「指名依頼……ですか」
どうやらギルドに出向いてほしいらしい。せっかくの休みなのに。
一つは《万紫千紅》クラン宛、もう一つは“アリス”個人宛の依頼だという。
……アレスのままでアリス宛の依頼も聞いておくか。一応、アリスも《万紫千紅》のメンバーとして登録してあるし。
少し面倒だと思いつつ、俺たちはギルドへ向かった。
◇
「おう! 元気してたか! それで何人増えた? 《百花征く剣》のアレスさんよ」
にやにや笑うギルド長ガルドを見ながら、ああ、これは年配のおっさんが一度ウケたと思って、しつこく繰り返すやつだな、と心の中でため息をつく。
「別に、このまま帰ってもいいんですけど」
ぴしゃりと釘を刺すと、ガルドは慌てて両手を振った。
「すまん、すまん。冗談だ。まあ落ち着け、美味しい紅茶でも飲んでくれ」
本来、頼む側がからかうなんておかしいのだが……まあ今回は水に流してやろう。
「すでに耳に入っているかもしれんが、お前たちに関わる指名依頼は二件ある。一つは王都四つのギルド合同の依頼だ」
問題の中心は『王城の地下迷宮』地下三十階のボス、オークキング。こいつのせいで女性だけのパーティはBランクに上がれない。男性の協力者を探そうとギルドに入り浸り、そこにナンパ目的の男性冒険者が群がる。最近はまた、テーブル席を占拠する女性冒険者が増えてきているらしい。
「そこでだ。《万紫千紅》に“誘引無効の指輪”と、『王城の地下迷宮』四十一階以降のドロップ品の納品を頼みたい」
セレナが言っていた通り、『王城の地下迷宮』地下四十一階以降はダンジョン制覇を目指すパーティが通過するだけで、主戦場にしている冒険者はいない。そのためドロップ品はほとんど出回らず、“誘引無効の指輪”も入手困難なのだ。
「“誘引無効の指輪”ですか。いくつ必要なんです?」
「最低八個。女性パーティへの貸出用だ。それだけあれば運用を始められる」
具体的には地下三十階のボス部屋前で貸し出し、先のセーフルームで回収する仕組みを作るつもりらしい。なるほど、だが一日八人までしか使えないだろう。
「できれば予備も含め五十個欲しい。とはいえ八個揃った時点で依頼完了としてもらっても構わない」
五十個……毎回必ず一つ拾えたとしても二ヶ月くらいはかかるな。
なお、指輪や腕輪は他の効果のものも買い取ってくれるそうで、とくに“毒無効の指輪”は貴族に高値で売れるらしい。
「了解です。その依頼、《万紫千紅》で受けます」
「おお! 本当か! 助かるぞ、アレス! このお礼は――」
「一年後にもうちょっとまともな二つ名に変えてください。俺と“アリス”の二つ名を!」
「わ、わかった、わかった! そんなに睨むな」
とりあえず言質は取った。一年はこの二つ名で我慢してやる。
「ああ、それと。もう一件の依頼は“アリス”宛なんだが……アレス、お前が聞いてもいいのか?」
「問題ありません。俺から伝えます」
「そうか。依頼主はノワゼリア侯爵家だ」
……ノワゼリア侯爵家? 誰だっけ。アリスが知っている貴族といえば、ゾンビ討伐のときのブルームヴェイル領主と……あ、王城のパーティーの休憩室にいた子か。たしかリュシエル・ノワゼリア。侯爵家の令嬢だったのか。
「そのノワゼリア侯爵家のご令嬢、リュシエル様の誕生日パーティーが一ヶ月後に開かれる。その護衛を頼みたいそうだ。信頼できる仲間なら何人でも連れてきていいと言っている」
どうやら、リュシエルは他のパーティーでも休憩室に引きこもっていたそうだが、さすがに自分の誕生日を祝うパーティーには主役として参加せざるを得ないので、伝染病のことを懸念しているのだろう。
「護衛」依頼ということはリュシエル、もしかしたらノワゼリア侯爵家としても、これは伝染病ではなく人為的なものではないかと考えているのか。できれば原因を突き止めてほしいとの依頼も追加されていた。
「依頼は『アリスとその仲間たち』という形で指名されている。ただな……こういう場は女性だけで行った方がいい。男はちょっとしたことで疑われる。トラブル回避のためにもな」
ふむ、パーティーか。春に着たドレスは季節的に合わない。七月下旬なら新しいものが必要だろう。――案の定、女性陣の目が期待に輝いていた。これは全員参加するつもりだな。
「では、その依頼も受けると伝えてください」
「おお、助かる! 貴族の依頼は断ると後が面倒でな……」
ガルドも苦労しているようだが、二つ名の恨みは消えない。
***
ギルドを出ると、有無を言わせぬ勢いで前回のドレス店へ直行させられる。
「ちょっと待て。慌てるな。俺、アレスのままあの店に行っても困るんだよ。“アリス”のドレス作るんだろ?」
「ああ、そうだったわね。早くアリスになりなさいよ」
……ほんと、主人の扱いが荒い奴隷だ。人目を避けて〈バッチ処理〉でアリスに変わる。
そして始まる長いドレス選び。パーティーまで一ヶ月しかないので急がなければならないが、今回は表彰ではないからデザインを揃える必要もない。私はさっさと決めてサイズを測り、後は紅茶を飲みながら待つ。夕方までかかるだろうなと思ったが、どうにかその日のうちに全員分をオーダーできた。
――一ヶ月後。
今の俺たちなら、一日で『王城の地下迷宮』地下四十一階から地下五十階まで踏破できる。六日潜って一日休むサイクルで一ヶ月アタックし、結果二十個の誘引無効の指輪を納品できた。ギルドの希望する五十個には届かないが、この依頼は継続することにした。
ちなみに開始十日で八個揃い、一度納品。その翌日から地下三十階のボス部屋前で貸し出しが始まったが、一部の男性冒険者からクレームが出たらしい。念のため、ボス部屋前での参加者の報告と、地上ワープポータル前での男娼の待機は続けているそうだが、いまのところ問題ないという。
◇ おまけ ◇
夜のローテーションは今も続いている。それはいいのだが、最近気になることがあってリディアに聞いてみた。
「最近、他のみんなが教えてもいないのに、リディアと同じことをしてくるんだけど……教えたりしてるの?」
「はい。情報は全員で共有しています。それで、私とイレーヌ以外が〈技巧(性)〉を持っていないのは不公平だという話になりまして……彼女たちにもスキルを授けてもらえませんか」
結局、全員が〈技巧(性)〉持ちに。さらに「全員が同じことをしたらご主人様が飽きる」との理由で、それぞれの性格や嗜好に合わせた“行動スタンス”を決めたらしい。
……そうですか。いや、そこまで気を使わなくても飽きたりはしないんだけどな。
「指名依頼……ですか」
どうやらギルドに出向いてほしいらしい。せっかくの休みなのに。
一つは《万紫千紅》クラン宛、もう一つは“アリス”個人宛の依頼だという。
……アレスのままでアリス宛の依頼も聞いておくか。一応、アリスも《万紫千紅》のメンバーとして登録してあるし。
少し面倒だと思いつつ、俺たちはギルドへ向かった。
◇
「おう! 元気してたか! それで何人増えた? 《百花征く剣》のアレスさんよ」
にやにや笑うギルド長ガルドを見ながら、ああ、これは年配のおっさんが一度ウケたと思って、しつこく繰り返すやつだな、と心の中でため息をつく。
「別に、このまま帰ってもいいんですけど」
ぴしゃりと釘を刺すと、ガルドは慌てて両手を振った。
「すまん、すまん。冗談だ。まあ落ち着け、美味しい紅茶でも飲んでくれ」
本来、頼む側がからかうなんておかしいのだが……まあ今回は水に流してやろう。
「すでに耳に入っているかもしれんが、お前たちに関わる指名依頼は二件ある。一つは王都四つのギルド合同の依頼だ」
問題の中心は『王城の地下迷宮』地下三十階のボス、オークキング。こいつのせいで女性だけのパーティはBランクに上がれない。男性の協力者を探そうとギルドに入り浸り、そこにナンパ目的の男性冒険者が群がる。最近はまた、テーブル席を占拠する女性冒険者が増えてきているらしい。
「そこでだ。《万紫千紅》に“誘引無効の指輪”と、『王城の地下迷宮』四十一階以降のドロップ品の納品を頼みたい」
セレナが言っていた通り、『王城の地下迷宮』地下四十一階以降はダンジョン制覇を目指すパーティが通過するだけで、主戦場にしている冒険者はいない。そのためドロップ品はほとんど出回らず、“誘引無効の指輪”も入手困難なのだ。
「“誘引無効の指輪”ですか。いくつ必要なんです?」
「最低八個。女性パーティへの貸出用だ。それだけあれば運用を始められる」
具体的には地下三十階のボス部屋前で貸し出し、先のセーフルームで回収する仕組みを作るつもりらしい。なるほど、だが一日八人までしか使えないだろう。
「できれば予備も含め五十個欲しい。とはいえ八個揃った時点で依頼完了としてもらっても構わない」
五十個……毎回必ず一つ拾えたとしても二ヶ月くらいはかかるな。
なお、指輪や腕輪は他の効果のものも買い取ってくれるそうで、とくに“毒無効の指輪”は貴族に高値で売れるらしい。
「了解です。その依頼、《万紫千紅》で受けます」
「おお! 本当か! 助かるぞ、アレス! このお礼は――」
「一年後にもうちょっとまともな二つ名に変えてください。俺と“アリス”の二つ名を!」
「わ、わかった、わかった! そんなに睨むな」
とりあえず言質は取った。一年はこの二つ名で我慢してやる。
「ああ、それと。もう一件の依頼は“アリス”宛なんだが……アレス、お前が聞いてもいいのか?」
「問題ありません。俺から伝えます」
「そうか。依頼主はノワゼリア侯爵家だ」
……ノワゼリア侯爵家? 誰だっけ。アリスが知っている貴族といえば、ゾンビ討伐のときのブルームヴェイル領主と……あ、王城のパーティーの休憩室にいた子か。たしかリュシエル・ノワゼリア。侯爵家の令嬢だったのか。
「そのノワゼリア侯爵家のご令嬢、リュシエル様の誕生日パーティーが一ヶ月後に開かれる。その護衛を頼みたいそうだ。信頼できる仲間なら何人でも連れてきていいと言っている」
どうやら、リュシエルは他のパーティーでも休憩室に引きこもっていたそうだが、さすがに自分の誕生日を祝うパーティーには主役として参加せざるを得ないので、伝染病のことを懸念しているのだろう。
「護衛」依頼ということはリュシエル、もしかしたらノワゼリア侯爵家としても、これは伝染病ではなく人為的なものではないかと考えているのか。できれば原因を突き止めてほしいとの依頼も追加されていた。
「依頼は『アリスとその仲間たち』という形で指名されている。ただな……こういう場は女性だけで行った方がいい。男はちょっとしたことで疑われる。トラブル回避のためにもな」
ふむ、パーティーか。春に着たドレスは季節的に合わない。七月下旬なら新しいものが必要だろう。――案の定、女性陣の目が期待に輝いていた。これは全員参加するつもりだな。
「では、その依頼も受けると伝えてください」
「おお、助かる! 貴族の依頼は断ると後が面倒でな……」
ガルドも苦労しているようだが、二つ名の恨みは消えない。
***
ギルドを出ると、有無を言わせぬ勢いで前回のドレス店へ直行させられる。
「ちょっと待て。慌てるな。俺、アレスのままあの店に行っても困るんだよ。“アリス”のドレス作るんだろ?」
「ああ、そうだったわね。早くアリスになりなさいよ」
……ほんと、主人の扱いが荒い奴隷だ。人目を避けて〈バッチ処理〉でアリスに変わる。
そして始まる長いドレス選び。パーティーまで一ヶ月しかないので急がなければならないが、今回は表彰ではないからデザインを揃える必要もない。私はさっさと決めてサイズを測り、後は紅茶を飲みながら待つ。夕方までかかるだろうなと思ったが、どうにかその日のうちに全員分をオーダーできた。
――一ヶ月後。
今の俺たちなら、一日で『王城の地下迷宮』地下四十一階から地下五十階まで踏破できる。六日潜って一日休むサイクルで一ヶ月アタックし、結果二十個の誘引無効の指輪を納品できた。ギルドの希望する五十個には届かないが、この依頼は継続することにした。
ちなみに開始十日で八個揃い、一度納品。その翌日から地下三十階のボス部屋前で貸し出しが始まったが、一部の男性冒険者からクレームが出たらしい。念のため、ボス部屋前での参加者の報告と、地上ワープポータル前での男娼の待機は続けているそうだが、いまのところ問題ないという。
◇ おまけ ◇
夜のローテーションは今も続いている。それはいいのだが、最近気になることがあってリディアに聞いてみた。
「最近、他のみんなが教えてもいないのに、リディアと同じことをしてくるんだけど……教えたりしてるの?」
「はい。情報は全員で共有しています。それで、私とイレーヌ以外が〈技巧(性)〉を持っていないのは不公平だという話になりまして……彼女たちにもスキルを授けてもらえませんか」
結局、全員が〈技巧(性)〉持ちに。さらに「全員が同じことをしたらご主人様が飽きる」との理由で、それぞれの性格や嗜好に合わせた“行動スタンス”を決めたらしい。
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