43 / 71
第3章 スライム5兆匹と戦う男編
第39話 悪魔と天使
しおりを挟む
第39話 悪魔と天使
『なんだお前はじゃねーよ。俺はお前の陰茎(いんけい)だよ!』
レンジはびっくりした。
(なんだと。ついに陰茎が話しかけてくるとは。いよいよ俺はどうかしちまったのか)
『カマトトぶってんじゃねーよ! 女の方から夜這いに来るなんて経験、はじめてだろうがよお。そんなの関係ねえよ。据え膳喰わぬはなんとやらだ、このヤロー』
(ど、どうすりゃいってんだ)
『決まってんだろぉ。まずはキスからだよ。キス』
(キス……)
『チュッチュだ、チュッチュ!』
レンジが戸惑っていると、また下半身から今度は天使のような声が聞こえた。
『いえ、それはいけません』
(えっ。お、お前はだれだ)
『私? 私はあなたの、陽物(ようもつ)ですよ』
(なんだって? 陽物? 陰茎と同じものじゃねえのか。キスはだめだってのか。いったいどうして)
『ええ。口ではなく、まずは、パイオツからがよろしいでしょう』
『はあ? 普通キスからだろうが、このドスケベ野郎』
陰茎が罵った。
『いえ、パイオツからです。女子は揉まれるのを大変喜びます』
『なにがパイオツだ。騙されちゃいけねえぞレンジ』
脳内で繰り広げられる陰茎と陽物の喧嘩をオロオロして見守っていたレンジだったが、膨らんだ毛布から、セトカの顔がおずおずと現れたことで、ようやく我に返った。
「は、話を……聞いてくれ。説明をする」
セトカは震える声でそう言った。いつもの自信満々な声ではなかった。
「わ、わかった」
レンジは、彼女が話し始めるのを待った。
セトカは何度か深呼吸を繰り返し、そのペースがだんだんと緩やかになっていった。
「よし。すまん。私としたことが、と、取り乱してしまって」
謝られても、正直、レンジのほうが取り乱していた。なにしろ陰茎や陽物と話していたくらいだ。
「いや、それはいいけどさ……。なんなんだよ一体これは」
セトカは、にゅっと毛布から顔だけを出して、レンジを見つめた。
改めて見ると、セトカは信じられないような美人だ。睫毛が長く、吸い込まれそうな瞳をしている。マーコットのような幼げな相貌もかすかに残しつつ、高級な人形もかくやという完璧な目鼻立ちをしていた。レンジの生まれ育った田舎には絶対にいない、美女だった。
つい先日まで張り詰めた戦場での姿ばかりを見ていたレンジには、今の恥ずかしがりながらオロオロしているセトカの姿は新鮮過ぎた。
「ええと。どこから話せば良かったかな」
その美人が、もにょもにょと口ごもっている。まだテンパっているようだ。
「あのー……。ナナフシグレートの時の……」
それを聞いてレンジはピンときた。
「もしかして、スライムが違うとかなんとか言ってた件か」
レンジはナナフシを倒しそこなった後のあのやりとりを忘れたわけではなかった。ただ、とりあえずライムと団長のほうからなにか言ってくるまで、気にかけないようにしていたのだった。
「そ、そうだ。そのことだ」
「スライムが違うって、どういうこと?」
「ふう。スライムはな、とっても弱いモンスターだ。どんな攻撃でも一撃で倒せる。最弱の魔物」
「まあそうだな。第一階梯のどの魔法でもワンパンだよ。俺も倒しそこねたことないし」
「だからこそ、盲点になっていたのだ。古代の超範囲魔法であるボルトを使える人間を連れて来さえすればよいと、そう思い込んでいた」
「なんなの。俺のボルトじゃ、なにかまずいわけ?」
「……端的に言うと、そうだ」
「はあ? なにを今さら」
「すまん。カラマンダリン山脈の北と南で、モンスターの強さが違っていたのだ。北側の魔物は、魔王の邪悪な波動を受けて、凶暴で強力な力を持って生まれてくる。それはわかっていたのに、まさかあのスライムがこんなに違うと思っていなかった」
「ええと、要するにうちんところのスライムは、超弱いってこと?」
「そうだ。あのネーブルで南のスライムにボルトの試し打ちをした時に気づくべきだった。私たちのミスだ」
「逆に言うと、北のスライムは俺のボルトで倒せないくらい強いってことか」
「レンジ殿があのナナフシを撃ち漏らしたことでそれに気づいた。ナナフシグレートもスライムと同様に最弱のモンスターだ。倒せないわけはない。ボルトは、超範囲魔法。目に入っている魔物を、そもそも撃ち漏らすこと自体あり得ないのだ。実際、ナナフシに、ボルトは命中していた。命中してなお、絶命に至らず、逃げられたというのが真相だ」
「スライムも、同じことになるって言うんだな」
「残念だが、そういうことだ。我々にとってはどんな攻撃でも一撃のスライムが、レンジ殿にとっては一撃で倒せない敵なのだ」
レンジはベッドの上に、体を起こした。
「じゃあなんでこんな悠長なことしてんだよ。俺のレベル上げなきゃならねえだろうが! 急いで」
怒ってそう言うレンジに、セトカは布団の中から首を横に振った。
「それでは間に合わない。第1階梯魔法は、元々レベルが上がっても威力が上がりにくい」
「それは知ってるけど」
「そして、そなたは最もレベルが上がりにくいF型だ」
「でもやるしかないだろ」
セトカの顔が曇った。
「……そなたは、そもそも魔法使いとしての素質が低すぎるのだ」
レンジは頭を殴られたような気がした。
いま、それを言われるのかよ!
冒険者になってから、ずっと言われてきたことだった。パーティを組んだ仲間に、遠慮がちに、時にあしざまに。
ずっと、ずっと言われてきた。
それでも諦めずに、ずっとこの仕事にしがみついてきて、やっと、やっと、本当に俺を必要だって言ってくれる人たちに出会ったんだ。俺の魔法が、世界を救えるかも知れない。いや、救えるんだって、そう思っていた。
なのに、いま、それを言われるのか。
レンジは全身の力が抜けるのを感じた。
故郷を遠く離れたこの異郷の地で、自分がさらに弱く、矮小な存在なっていくような、そんな感覚に襲われていた。
『なんだお前はじゃねーよ。俺はお前の陰茎(いんけい)だよ!』
レンジはびっくりした。
(なんだと。ついに陰茎が話しかけてくるとは。いよいよ俺はどうかしちまったのか)
『カマトトぶってんじゃねーよ! 女の方から夜這いに来るなんて経験、はじめてだろうがよお。そんなの関係ねえよ。据え膳喰わぬはなんとやらだ、このヤロー』
(ど、どうすりゃいってんだ)
『決まってんだろぉ。まずはキスからだよ。キス』
(キス……)
『チュッチュだ、チュッチュ!』
レンジが戸惑っていると、また下半身から今度は天使のような声が聞こえた。
『いえ、それはいけません』
(えっ。お、お前はだれだ)
『私? 私はあなたの、陽物(ようもつ)ですよ』
(なんだって? 陽物? 陰茎と同じものじゃねえのか。キスはだめだってのか。いったいどうして)
『ええ。口ではなく、まずは、パイオツからがよろしいでしょう』
『はあ? 普通キスからだろうが、このドスケベ野郎』
陰茎が罵った。
『いえ、パイオツからです。女子は揉まれるのを大変喜びます』
『なにがパイオツだ。騙されちゃいけねえぞレンジ』
脳内で繰り広げられる陰茎と陽物の喧嘩をオロオロして見守っていたレンジだったが、膨らんだ毛布から、セトカの顔がおずおずと現れたことで、ようやく我に返った。
「は、話を……聞いてくれ。説明をする」
セトカは震える声でそう言った。いつもの自信満々な声ではなかった。
「わ、わかった」
レンジは、彼女が話し始めるのを待った。
セトカは何度か深呼吸を繰り返し、そのペースがだんだんと緩やかになっていった。
「よし。すまん。私としたことが、と、取り乱してしまって」
謝られても、正直、レンジのほうが取り乱していた。なにしろ陰茎や陽物と話していたくらいだ。
「いや、それはいいけどさ……。なんなんだよ一体これは」
セトカは、にゅっと毛布から顔だけを出して、レンジを見つめた。
改めて見ると、セトカは信じられないような美人だ。睫毛が長く、吸い込まれそうな瞳をしている。マーコットのような幼げな相貌もかすかに残しつつ、高級な人形もかくやという完璧な目鼻立ちをしていた。レンジの生まれ育った田舎には絶対にいない、美女だった。
つい先日まで張り詰めた戦場での姿ばかりを見ていたレンジには、今の恥ずかしがりながらオロオロしているセトカの姿は新鮮過ぎた。
「ええと。どこから話せば良かったかな」
その美人が、もにょもにょと口ごもっている。まだテンパっているようだ。
「あのー……。ナナフシグレートの時の……」
それを聞いてレンジはピンときた。
「もしかして、スライムが違うとかなんとか言ってた件か」
レンジはナナフシを倒しそこなった後のあのやりとりを忘れたわけではなかった。ただ、とりあえずライムと団長のほうからなにか言ってくるまで、気にかけないようにしていたのだった。
「そ、そうだ。そのことだ」
「スライムが違うって、どういうこと?」
「ふう。スライムはな、とっても弱いモンスターだ。どんな攻撃でも一撃で倒せる。最弱の魔物」
「まあそうだな。第一階梯のどの魔法でもワンパンだよ。俺も倒しそこねたことないし」
「だからこそ、盲点になっていたのだ。古代の超範囲魔法であるボルトを使える人間を連れて来さえすればよいと、そう思い込んでいた」
「なんなの。俺のボルトじゃ、なにかまずいわけ?」
「……端的に言うと、そうだ」
「はあ? なにを今さら」
「すまん。カラマンダリン山脈の北と南で、モンスターの強さが違っていたのだ。北側の魔物は、魔王の邪悪な波動を受けて、凶暴で強力な力を持って生まれてくる。それはわかっていたのに、まさかあのスライムがこんなに違うと思っていなかった」
「ええと、要するにうちんところのスライムは、超弱いってこと?」
「そうだ。あのネーブルで南のスライムにボルトの試し打ちをした時に気づくべきだった。私たちのミスだ」
「逆に言うと、北のスライムは俺のボルトで倒せないくらい強いってことか」
「レンジ殿があのナナフシを撃ち漏らしたことでそれに気づいた。ナナフシグレートもスライムと同様に最弱のモンスターだ。倒せないわけはない。ボルトは、超範囲魔法。目に入っている魔物を、そもそも撃ち漏らすこと自体あり得ないのだ。実際、ナナフシに、ボルトは命中していた。命中してなお、絶命に至らず、逃げられたというのが真相だ」
「スライムも、同じことになるって言うんだな」
「残念だが、そういうことだ。我々にとってはどんな攻撃でも一撃のスライムが、レンジ殿にとっては一撃で倒せない敵なのだ」
レンジはベッドの上に、体を起こした。
「じゃあなんでこんな悠長なことしてんだよ。俺のレベル上げなきゃならねえだろうが! 急いで」
怒ってそう言うレンジに、セトカは布団の中から首を横に振った。
「それでは間に合わない。第1階梯魔法は、元々レベルが上がっても威力が上がりにくい」
「それは知ってるけど」
「そして、そなたは最もレベルが上がりにくいF型だ」
「でもやるしかないだろ」
セトカの顔が曇った。
「……そなたは、そもそも魔法使いとしての素質が低すぎるのだ」
レンジは頭を殴られたような気がした。
いま、それを言われるのかよ!
冒険者になってから、ずっと言われてきたことだった。パーティを組んだ仲間に、遠慮がちに、時にあしざまに。
ずっと、ずっと言われてきた。
それでも諦めずに、ずっとこの仕事にしがみついてきて、やっと、やっと、本当に俺を必要だって言ってくれる人たちに出会ったんだ。俺の魔法が、世界を救えるかも知れない。いや、救えるんだって、そう思っていた。
なのに、いま、それを言われるのか。
レンジは全身の力が抜けるのを感じた。
故郷を遠く離れたこの異郷の地で、自分がさらに弱く、矮小な存在なっていくような、そんな感覚に襲われていた。
0
あなたにおすすめの小説
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
「お前は用済みだ」役立たずの【地図製作者】と追放されたので、覚醒したチートスキルで最高の仲間と伝説のパーティーを結成することにした
黒崎隼人
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――役立たずの【地図製作者(マッパー)】として所属パーティーから無一文で追放された青年、レイン。死を覚悟した未開の地で、彼のスキルは【絶対領域把握(ワールド・マッピング)】へと覚醒する。
地形、魔物、隠された宝、そのすべてを瞬時に地図化し好きな場所へ転移する。それは世界そのものを掌に収めるに等しいチートスキルだった。
魔力制御が苦手な銀髪のエルフ美少女、誇りを失った獣人の凄腕鍛冶師。才能を活かせずにいた仲間たちと出会った時、レインの地図は彼らの未来を照らし出す最強のコンパスとなる。
これは、役立たずと罵られた一人の青年が最高の仲間と共に自らの居場所を見つけ、やがて伝説へと成り上がっていく冒険譚。
「さて、どこへ行こうか。俺たちの地図は、まだ真っ白だ」
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~
夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。
全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった!
ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。
一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。
落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
わけありな教え子達が巣立ったので、一人で冒険者やってみた
名無しの夜
ファンタジー
教え子達から突然別れを切り出されたグロウは一人で冒険者として活動してみることに。移動の最中、賊に襲われている令嬢を助けてみれば、令嬢は別れたばかりの教え子にそっくりだった。一方、グロウと別れた教え子三人はとある事情から母国に帰ることに。しかし故郷では恐るべき悪魔が三人を待ち構えていた。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる