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第043話 ツミキショック
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積み木に関して、売り先にはたと困ったのは内緒。
いやぁ、町に着いて、木箱を降ろしながらどうやって売ろうかなと。
幼稚園とかがあれば、そこに寄付するというのもありかなと思ったのですが。
そんな都合の良い施設なんて無い訳で。
まぁ、こういう時は、あれですね。
ダリーヌえもーん!!
「何さね、これ」
「これはですね……」
という訳で、幾つかのサンプルを持って薬屋さんに押しかけてみた次第です。
取りあえず説明をすると、積み木とはなんぞいやをいとも簡単に理解してくれて感動しました。
いやね。
抽象化されたものに対して、想像力を働かせる。
これって、後天性の技能なので。
現代社会で生きていると、子供の頃から段階的に教わるし。
大人になっても、アイコンとかそういうのの意味がすぐ分かるのは、技能学習の賜物です。
村で説明しても、全然通じなかったんです。
建物とか作った段階で、初めて、あぁ建物だって分かる感じ。
自分でそれを組み立てる回路が繋がっていないんですね。
それをダリーヌさん。
さくっと理解した上で、サンプルを持って走り去りました。
ふむぅ……。
何か閃いたのかな?
後は、常設市や朝市に顔を出してくれる肝っ玉母さんに幾つかプレゼントしてみました。
子供が遊ぶのを見て、口コミで広げてもらえれば良いなと。
この時点では、その程度の浅はかな考えだったのですが。
日々しばれていく、冬の初め。
フレッド君のやる気に比例するかのように積まれている積み木の山。
これ、不良在庫になったらやだなぁと思っていたのですが。
町に到着した途端、ダリーヌさんのお出迎え。
えらく珍しい事もあるなと思ったのですが、どうも積み木さん。
引き合いがあったらしく、あるだけ欲しいと言われました。
というか、馬車のまま町の北側へ。
基本的に木造住宅ばかりだった東西南に比べて、北は石造りの建物ばかりです。
火事とか災害の時に指揮命令系統になるので、それもそうかと思う次第なのですが。
そういうハイソゾーンをヤクさんと一緒に抜けて、城門らしき場所も抜けました。
あれ?
これって、領主に合うパターン?
そんな事を考えたのですが。
ニアピンでした。
結局、応接室じゃなくて、会議室みたいな場所に通されたのです。
そこに訪れたのは町の開発管理を司っている人。
それと、領軍の統括を司っている人でした。
前者は、町の土地開発を考える際に使いやすいアイテムなので数を沢山欲しいとの事。
後者は、兵棋として便利なので数を沢山欲しいとの事。
はい。
正に抽象化の権化な場所が欲しがる事に、感慨深さを感じます。
町の立体模型を作るのも大変だから、積み木を並べて可視化しましょうっていうのが狙いですし。
どうも兵棋に関しては適当な木片を使っていたようなので、規格が統一されたものの方が見た目にも分かりやすいと判断されたようです。
という訳で、馬車に積んでいたフレッド君の力作は早速ドナドナされていきました。
捌けた、わーいと諸手をあげて喜んでいたのですが。
次の日の朝市。
凄い形相で現れた肝っ玉母さん衆に取り囲まれまして。
積み木を寄越せと、カツアゲされる次第に相成りました。
どうも、子供に渡しておくと機嫌よく一人遊びしてくれる魔法のようなアイテムと認知されたらしく。
どこのお母様も子供には手がかかるものでして。
ご機嫌で一人遊びしてくれるなんて、夢のまた夢でして。
そういう時に限って、静かに悪さしているのが子供なのです。
それが、驚くほどにやんちゃせずに積み上げては崩して遊んでいる。
偶に放り投げて遊んでいるようですが、もっと危険な遊びはごまんと存在します。
なので、寄越せと。
お偉いさんに持っていかれた旨を伝えると、色々悩んだ末に、次回は持って来いと。
一筆啓上する羽目になりましたとさ。
あ、予約票です。
うーん。
フレッド君は元より、男衆にも頑張ってもらわないと、全然足りなさそうです。
ふぁいとー。
いやぁ、町に着いて、木箱を降ろしながらどうやって売ろうかなと。
幼稚園とかがあれば、そこに寄付するというのもありかなと思ったのですが。
そんな都合の良い施設なんて無い訳で。
まぁ、こういう時は、あれですね。
ダリーヌえもーん!!
「何さね、これ」
「これはですね……」
という訳で、幾つかのサンプルを持って薬屋さんに押しかけてみた次第です。
取りあえず説明をすると、積み木とはなんぞいやをいとも簡単に理解してくれて感動しました。
いやね。
抽象化されたものに対して、想像力を働かせる。
これって、後天性の技能なので。
現代社会で生きていると、子供の頃から段階的に教わるし。
大人になっても、アイコンとかそういうのの意味がすぐ分かるのは、技能学習の賜物です。
村で説明しても、全然通じなかったんです。
建物とか作った段階で、初めて、あぁ建物だって分かる感じ。
自分でそれを組み立てる回路が繋がっていないんですね。
それをダリーヌさん。
さくっと理解した上で、サンプルを持って走り去りました。
ふむぅ……。
何か閃いたのかな?
後は、常設市や朝市に顔を出してくれる肝っ玉母さんに幾つかプレゼントしてみました。
子供が遊ぶのを見て、口コミで広げてもらえれば良いなと。
この時点では、その程度の浅はかな考えだったのですが。
日々しばれていく、冬の初め。
フレッド君のやる気に比例するかのように積まれている積み木の山。
これ、不良在庫になったらやだなぁと思っていたのですが。
町に到着した途端、ダリーヌさんのお出迎え。
えらく珍しい事もあるなと思ったのですが、どうも積み木さん。
引き合いがあったらしく、あるだけ欲しいと言われました。
というか、馬車のまま町の北側へ。
基本的に木造住宅ばかりだった東西南に比べて、北は石造りの建物ばかりです。
火事とか災害の時に指揮命令系統になるので、それもそうかと思う次第なのですが。
そういうハイソゾーンをヤクさんと一緒に抜けて、城門らしき場所も抜けました。
あれ?
これって、領主に合うパターン?
そんな事を考えたのですが。
ニアピンでした。
結局、応接室じゃなくて、会議室みたいな場所に通されたのです。
そこに訪れたのは町の開発管理を司っている人。
それと、領軍の統括を司っている人でした。
前者は、町の土地開発を考える際に使いやすいアイテムなので数を沢山欲しいとの事。
後者は、兵棋として便利なので数を沢山欲しいとの事。
はい。
正に抽象化の権化な場所が欲しがる事に、感慨深さを感じます。
町の立体模型を作るのも大変だから、積み木を並べて可視化しましょうっていうのが狙いですし。
どうも兵棋に関しては適当な木片を使っていたようなので、規格が統一されたものの方が見た目にも分かりやすいと判断されたようです。
という訳で、馬車に積んでいたフレッド君の力作は早速ドナドナされていきました。
捌けた、わーいと諸手をあげて喜んでいたのですが。
次の日の朝市。
凄い形相で現れた肝っ玉母さん衆に取り囲まれまして。
積み木を寄越せと、カツアゲされる次第に相成りました。
どうも、子供に渡しておくと機嫌よく一人遊びしてくれる魔法のようなアイテムと認知されたらしく。
どこのお母様も子供には手がかかるものでして。
ご機嫌で一人遊びしてくれるなんて、夢のまた夢でして。
そういう時に限って、静かに悪さしているのが子供なのです。
それが、驚くほどにやんちゃせずに積み上げては崩して遊んでいる。
偶に放り投げて遊んでいるようですが、もっと危険な遊びはごまんと存在します。
なので、寄越せと。
お偉いさんに持っていかれた旨を伝えると、色々悩んだ末に、次回は持って来いと。
一筆啓上する羽目になりましたとさ。
あ、予約票です。
うーん。
フレッド君は元より、男衆にも頑張ってもらわないと、全然足りなさそうです。
ふぁいとー。
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