精霊さんと一緒にスローライフ ~異世界でも現代知識とチートな精霊さんがいれば安心です~

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第053話 村長は村長です

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 物凄く、ビフォーアフターなバックグラウンドミュージックが流れているけど、気のせいな感じで。

 玄関から入ったリビングは一段上がったフローリング。

 二人のゆったりした時間を演出するため、広めかつ窓も大きく。

 解放感と開放を重視しました。

 はい、冬なので寒いんですがね。

 そのままスロープで続くキッチンは、一枚板に加工した精霊さんお手製のシステムキッチン。

 実はこの家だけ、井戸を追加で引いていたりします。

 籠城戦の時の最前線なので。

 大事。

 で、寝室も広め。

 なお、壁は厚め。

 後は、それぞれの部屋を備えた、3LDKです。

 ちなみに、洗濯室も完備です。

 お湯は精霊さんに作ってもらったら良いので、お家で洗濯も出来る。

 でも、洗濯は女性陣の憩いの時間でもあるので、雨の時にでも使ってもらいます。

「どうでしょうか……」

 採点を待つ生徒のように、どきどきしながら待つ私。

 一部屋一部屋をゆっくりと巡っていくリサさんにドキドキですよ?

 最後に、キッチンの調理スペースを撫でて、ほぅっと溜息一つ。

「こんなにしなくても良かったのに……」

 それは駄目だしでしょうか。

 やや慌てたように寄ると、ちょっとはにかんだ、恥ずかしそうなリサさん。

「ちょっとずつ揃えていくのも、楽しいかもって思っただけ……。ありがと……」

 やだー、ツンデレじゃないですか!!

 大好物です。

 という訳で、平和裏に大脱走完了の日は流れていきましたとさ。

 次の日。

 目覚めたら、大きめのベッドの横にはリサさんがいる訳でして。

 ちょっと胸キュンって思って寝返りを打つと精霊さん達が覗き込んでいる訳でして。

 どうして君達は(以下略。

 目覚めたリサさんと一緒に朝ご飯を作って、はくはくと。

 本日は村の人達の御用聞きに走ろうかなと。

 必要な物は揃えた筈ですし、資材も全部持ってきたので不便は無いと思うのですが。

 新しい家なんて足りない物だらけだと思いますので、皆さんに直接聞こうかなと。

 リサさんと一緒にどういう風に回っていこうかと決めたら、家を出ます。

 てちてちと村の真ん中の広場に到着しますと、何か皆さん集まっているのですよ。

 あ。

 子供達に関しては、広場に併設した公園の滑り台とかで遊んでいます。

 遊具を作り始めたら、精霊さんの興が乗ってしまって。

 色々な物が並んだ、良い感じの公園になりました。

 そんな感慨を抱いていたら、村長さんがてちてちと前に出てきます。

「皆とも相談したんですが……」

 どうも、村長職を譲りたいと。

 村も用意してもらって、しかも有力な魔法使いという事で。

 その庇護下に入りたいそうなのです。

 でも、用意してた返答はノーです。

 唖然とする村の人々。

 私はイエスと答えると決まっている問いにノーと答えられる日本人なのです。

 まぁ、理由は色々あるんですが。

 現状でマネジメント職に就いちゃうと、稼働が取られるのですよ。

 そうなると、村を前に進める原動力を生み出すエンジンが止まっちゃう形になります。

 今まさに生まれ変わった村。

 ここから町、そして国に変わるにはもっと加速して前に進まないといけない訳で。

 要職に現状就くのは難しいと。

 色々な事に例えつつ、説明しましたら村の人も納得してくださいました。

 まぁ、ネガティブな理由じゃないですし、みんな村長好きですから。

 新しい村に関しても、村長は村長のままでお願いする形になりました。

 で、新しい村の不便な点ですが。

 現状は特にないそうです。

 あ、気密性が高まったので、毛皮の需要が減ったそうです。

 もう少し様子を見て、いらないようならコートに変えるか、売りに出しちゃっても良さそうです。

 ちゃんと大浴場も作ったので、ぬくぬくのまま家に戻って快適に眠れるのが良い感じだそうです。

 そんなこんなで、穏やかな生活基盤が生産性の向上に役立ってくれればと考えながら、村開きの宴でも開こうかななんて。

 呑気な事を考えている次第でございます。
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