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第4話 傲慢なアイドル
アイドルのマネージャーへ
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「ふふふ、それでですね、直哉様にご相談というのは・・・・・・」
「って何当たり前に座ってるのよぉ。手作り弁当とか・・・・・・私だって・・・・・・」
「まぁ、いいんじゃないの?お昼は賑やかな方がいいし。それと、優子がもうちょっと素直にならないとね?」
亜子と沙織は、直哉を困らせて楽しむという点においては似ているのだ。ただ、性格は光と影の様に真逆であり、沙織の様に直球タイプではなく、どこか本心を隠しているそんな感じであった。
「あの・・・・・・私も・・・・・・賑やかな方がいいです。それと、北村さんとも仲良くなりたいのです」
「むぅ・・・・・・紗英さんまで・・・・・・。分かったわよぉ。それで、直哉に相談って何なのよ」
「ええ、実はですね、父が代表を務める芸能プロダクションがございまして、そこに所属するアイドルのマネージャーを、一時的に引き受けて頂けないかと思っておりますの」
「マネージャー?直哉が?しかもアイドルの?」
「はい、その通りでございます優子様。急遽マネージャーが辞めてしまい、次のマネージャーが見つかるまでにはなりますが、直哉様に是非お願いしたいと思っておりますの」
珍しく真剣な眼差しで語る沙織に、直哉は力になれるのであればと了承したのだ。当然、マネージャーなんてやった事がないわけであり不安ではある。
だが本当に困っている人を、見捨てる事が直哉には出来なかった。
「でも、スケジュール管理とか、その他諸々の調整を直哉君が出来るとは思えないけどなぁ。流石に素人が調整とかしたんじゃ、アイドルの子も迷惑だろうし」
「亜子様、そこは問題ありませんわ。細かい事は全て事務所がやりますので。ただ・・・・・・アイドルの子に付き添って頂ければ平気なのです」
「何かそれって、直哉じゃなくてもいいような・・・・・・。というか、まさかアイドルって女の子だったりしないわよね」
「あら、優子様は勘が鋭いのですね。まさにその通りでございます。本心は・・・・・・直哉様にお願いしたくないのですが、色々と込み入った事情がございまして・・・・・・」
実は直哉をマネージャーにする事は、沙織の父親自ら指名をしたのだ。父親として娘が認めた男性がどれ程の器なのか、アイドルのマネージャーが務まるかで推し測ろうとしていたのだ。
「北村さんも色々大変なのね・・・・・・。それで、直哉は誰のマネージャーをするの?」
「南雲葵という方ですわ。どういう方かは・・・・・・実際にお会いした方が分かると思います」
「南雲葵・・・・・・確か・・・・・・テレビにも出演されてます・・・・・・よね?そんな有名なアイドルのマネージャーなんて・・・・・・直哉君大丈夫かなぁ」
紗英の予想は、近く別の意味で的中してしまうのだ。それは直哉にとって、最も過酷でそしてアイドルの恐ろしさを知る事なるのだった。
その日の放課後、顔合わせをする為沙織に連れられて芸能事務所を訪れたのだ。沙織と一緒にスタッフの人達に挨拶をすると、葵が来るまで会議室で待つ事にしたのだ。
しばらくすると、事務所が騒がしくなりアイドルである葵が会議室へ入ってきたのだ。葵は学業とアイドル業を両立させているので、活動は学校が終わってからとなっていた。
「って何当たり前に座ってるのよぉ。手作り弁当とか・・・・・・私だって・・・・・・」
「まぁ、いいんじゃないの?お昼は賑やかな方がいいし。それと、優子がもうちょっと素直にならないとね?」
亜子と沙織は、直哉を困らせて楽しむという点においては似ているのだ。ただ、性格は光と影の様に真逆であり、沙織の様に直球タイプではなく、どこか本心を隠しているそんな感じであった。
「あの・・・・・・私も・・・・・・賑やかな方がいいです。それと、北村さんとも仲良くなりたいのです」
「むぅ・・・・・・紗英さんまで・・・・・・。分かったわよぉ。それで、直哉に相談って何なのよ」
「ええ、実はですね、父が代表を務める芸能プロダクションがございまして、そこに所属するアイドルのマネージャーを、一時的に引き受けて頂けないかと思っておりますの」
「マネージャー?直哉が?しかもアイドルの?」
「はい、その通りでございます優子様。急遽マネージャーが辞めてしまい、次のマネージャーが見つかるまでにはなりますが、直哉様に是非お願いしたいと思っておりますの」
珍しく真剣な眼差しで語る沙織に、直哉は力になれるのであればと了承したのだ。当然、マネージャーなんてやった事がないわけであり不安ではある。
だが本当に困っている人を、見捨てる事が直哉には出来なかった。
「でも、スケジュール管理とか、その他諸々の調整を直哉君が出来るとは思えないけどなぁ。流石に素人が調整とかしたんじゃ、アイドルの子も迷惑だろうし」
「亜子様、そこは問題ありませんわ。細かい事は全て事務所がやりますので。ただ・・・・・・アイドルの子に付き添って頂ければ平気なのです」
「何かそれって、直哉じゃなくてもいいような・・・・・・。というか、まさかアイドルって女の子だったりしないわよね」
「あら、優子様は勘が鋭いのですね。まさにその通りでございます。本心は・・・・・・直哉様にお願いしたくないのですが、色々と込み入った事情がございまして・・・・・・」
実は直哉をマネージャーにする事は、沙織の父親自ら指名をしたのだ。父親として娘が認めた男性がどれ程の器なのか、アイドルのマネージャーが務まるかで推し測ろうとしていたのだ。
「北村さんも色々大変なのね・・・・・・。それで、直哉は誰のマネージャーをするの?」
「南雲葵という方ですわ。どういう方かは・・・・・・実際にお会いした方が分かると思います」
「南雲葵・・・・・・確か・・・・・・テレビにも出演されてます・・・・・・よね?そんな有名なアイドルのマネージャーなんて・・・・・・直哉君大丈夫かなぁ」
紗英の予想は、近く別の意味で的中してしまうのだ。それは直哉にとって、最も過酷でそしてアイドルの恐ろしさを知る事なるのだった。
その日の放課後、顔合わせをする為沙織に連れられて芸能事務所を訪れたのだ。沙織と一緒にスタッフの人達に挨拶をすると、葵が来るまで会議室で待つ事にしたのだ。
しばらくすると、事務所が騒がしくなりアイドルである葵が会議室へ入ってきたのだ。葵は学業とアイドル業を両立させているので、活動は学校が終わってからとなっていた。
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