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「テレパス」
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「テレパス」
午後はドリームギアと新型AIシステムを組み合わせた颯の見た「夢」の映像化にチャレンジする事になった。その前に原からある提案があり、ふたりはそれを受け入れたのだった。
「本来、健康保険の使えない「自費診療」なのですが個人的興味と研究に協力してくれるのであれば、費用はいただきません。まあ、今日の結果を見てから考えてもらえばいいのでとりあえず、3月から見ている夢がいったい何なのか、輪根さんの深層意識に残っているであろう「夢の欠片」を拾いに行ってみましょうか。」
「はい、よろしくお願いします。
と事前交渉は1分で終わった。診察室から隣の部屋に移動した邦と颯の目の前にはSF映画に出てくる未来の「実験研究室」をイメージする光景が広がっていた。
真っ白な部屋の中央に置かれた両サイドを逆放射状に完全に囲われた椅子が置かれ、壁には十を超えるモニターが並んでいる。原の説明によると浙江大学の「ブレーン・マシン・インターフェイス」システム以上の機材がここには揃っているという事だった。
「AI研究用の最新NEC製スーパーコンピュータを導入しています。コアGPUにはNVIDIA社の最新アーキテクチャのNVIDIA A100 80GBを使っています。その性能は…、」
と邦、颯には全く理解できない専門用語が並べられた。
ポカンと口を開けて聞いているだけの邦の顔に気付いた原は「まあ、最新、最高の機材が揃ってるって事です。」と3秒で内容をまとめた。
上半身はTシャツ1枚になった颯が中央に置かれたシートに座ると、心電図モニターが取り付けられ、右手の人差し指に血圧と酸素濃度センサーが取り付けられた。ドリームギアをつける前に約20か所のセンサーが頭に付けられ、その上にドリームギアが被せられた。
その後、催眠導入用のVRモニターが颯の目の前にセットされ、マイクの付いた密閉式のヘッドセットがつけられた。
壁にかかったモニターに颯の血圧、脈拍数、酸素飽和度、脳波・心電波グラフが示される。その他にも邦には理解できないアルファベットと数値が数十表示されている。
「じゃあ、ここ数週間で見られた夢の再現に入ります。無理して思い出す必要はありません。「わかりません」、「思い出せません」は全然OKです。無理なく進めていきましょう。では、今から約1時間、深層意識の奥にある夢の記憶を拾い出していきます。体に異常があればすぐにストップしますので安心して下さいね。では、今から「α波」と「θ波」で脳波を安定させていきます。私の声を聴きながら、モニターの前の蛇口から落ちていく水滴を見つめてください。」
と催眠導入に適した「低い声」にボイスチェンジされた原の言葉が颯のヘッドホンと室内に響いた。
催眠導入は約2分だった。突然「ガクッ」と力なく項垂れた颯は時間逆行に入った。原の投げかける質問に対し次々とヘッドセットマイクに応えていく。
「この部屋の印象はUFOによるアブダクションが存在し、人間の意識をエイリアンが調べ上げるならこんな感じなんやろなって思ったわ…。」
「自由診療って言われたらどないしようかと思ったけど、研究とバーターで「無料」で診てもらえるんやったらよかったわ。あんまり貯金もあれへんからな…。」
「すげぇ!サーモカメラでウソがばれるんや。このシステム自衛隊でも捕虜尋問で使えたらええのにな…。」
「さっきの本の著者写真と全然違うやん。なんか胡散臭い先生やけど大丈夫かいな…。」
といつもの邦との会話と違い、こてこての大阪弁で「相当失礼な事」も次々と話すことで「完全催眠」に入っている事を邦は確信した。
そして壁にかかった大型モニターには、3分前に颯が語ったシーンが3D映像で再現されていく。(がおっ、細かい部分は再現しきれてないけど颯さんの頭の中がこうして映像化されてるねんな。これは期待できそうやな。)と邦は颯の様子と動画再生モニターを交互に見た。
原による催眠質問は、颯の朝食、起床時へと遡っていった。
「さて、起きる直前に見た夢に遡りましょう。寄せ書きをされる夢を見たそうですね。そこまで遡ってください。何が見えますか?」
の原の質問に颯は上下左右を見回してゆっくりと脳内で再生されているであろう情景について語り始めた。
「赤糸旅館の客間に居ます。5月29日の日めくりカレンダーが見えます。テーブルには「クニちゃん」の作ってくれた料理とお酒が並んでいます。
「博士」と「ひろし君」、「たけちゃん」、「じろちゃん」が一緒です。みんなで最後の夕食です…。
「クニちゃん」が無理して美味しい料理を作ってくれました。僕の好きな「西洋卵丼」と「西洋茶わん蒸し」が美味しかったです。もう食べられないと思ったら涙が溢れてきます。
「博士」が「俺たちの出撃は記録には残らんが記憶には残しておいてもらおう。赤糸旅館のお父さん、お母さん、そして「クニちゃん」に俺たちの生きた証を残さないか。」と言って懐から畳んだ「日の丸」を出して、「クニちゃん」に墨と筆をお願いしました。
「博士」が中央に「第774振武隊!必中轟沈!「ただあき」と書きました。続いて「ひろし君」が「至誠 ひろし」、「たけちゃん」は「忠勇義烈! たけし」、「じろちゃん」は「必勝 じろう」と書いて最後に僕に筆がまわってきました。
いろいろと考えたのですが「七生報國」と書き、最後に小さく一文字添えました。そして「はやて」と自分の名を書き込みました。
「クニちゃん」は泣きながらその様子を見ていました。
食事が終わり最後に5人で「同期の桜」を歌いました。歌い出すとお父さん、お母さんも広間に来て手拭いで目尻を押さえて僕たちを見ています。
「君と僕とは二輪の桜…」と皆、肩を組み泣きながら歌い終わると、「博士」が寄せ書きを「クニちゃん」に手渡しました。「俺たちは明日で本当にこの世から消えます。何の記録にも残らない出撃ですがどうかお三方にはこんな俺たちの事を覚えていて欲しいです。このひと月半の間、お世話になりました。」
しばらく言葉が途切れた。颯の両手がわなわなと震え始めた。血圧、心拍数のモニターの文字が「白」から「イエロー」に変わり心電図の波の間隔が短くなり、脳波が乱れた。
身体が大きく痙攣し始めたので思わず邦は飛び出し、颯の手を握り「颯さん、大丈夫!」と声をかけた。
「クニちゃん…、「菊水八号作戦・第九次航空総攻撃」は今日で中止となった…。明日の僕たちの特攻は何処にも記録されないし、誰からの見送りも無い出撃や。護衛機も戦果確認機すらつかへん…。
いや、今となってはそんなことはどうでもええねん。僕は「クニちゃん」やここのお父さん、お母さんの為に出撃する。このひと月半の間ありがとう。「クニちゃん」はいつまでも元気で…。そして幸せになってな…。」
と颯は囁くように呟くと、震えは止まった。
「最後に「クニちゃん」が「明日の「突撃電」の受信は私が当番です。戦果確認機は居なくても私は最後まで皆さんを見守っています。」と言ってくれました。それで心置きなく「出撃」できると思いました。ここで目の前が真っ暗になり、夢は終わりました…。」
の言葉で颯の初回モニタリングは終わった。
原はモニターを見ながら「こ、これは、過去の記憶、いや前世の記憶か…?そして邂逅さんはもしかして…、」と呟くとスーパーコンピュータのキーボードを忙しく叩いた。
「はい、輪根さんお疲れさまでした。目の前の蛇口から落ちる水滴が止まったら目が覚めますよ。」の原の声の後、颯から各種の機器を外された。
颯も含めた3人でAIが再現した颯の脳内イメージをモニターで確認していった。4人の同僚の顔は白塗りではっきりとしなかった事に対しては、
「まあ、1回目のデータ収集ですから。これを繰り返すことでAIがイメージを修復していきますので繰り返すとより明確になってきます。
今日分かった事は「文字情報」として「第774振武隊」が5月29日時点で明日出撃という事。映像に現れた寄せ書きから夢の主体の名も「颯」さんで、それ以外に「博士」は「忠明」、「ひろし君」は「大」、「たけちゃん」は「健」、「じろちゃん」は「次郎」と言う事が解りました。
あと場所は「赤糸旅館」とそこの料理を作っていたのは「クニちゃん」という事ですね。」
と原から説明があった。
にわかにどう捉えて良いのかわからない邦と颯に、水曜、土曜の午後の休診時間、または日曜日に次回のモニタリングの申し出があった。ゴールデンウイーク中の祝日もクリニックは休診しているので大丈夫な旨が付け加えられた。その際には邦も必ず同席して欲しい事が伝えられた。
「予定を組んでまた連絡させてもらいます。」と颯が答えると既に時刻は午後診療が始まる10分前になっていた。2人は再現映像データと実験中の映像のDVDを預かり部屋を出ようとした。最後に原は邦に対し
「あんた、いや邂逅さんは「テレパス」なんですか?」
と尋ねたが「ん?なんですかそれ?」と邦が逆質問を返したので「あぁ、気にしないでください。ひとりごとです。じゃあ、ご連絡お待ちしています。」と言い、診療室に入っていった。
「おまけ」
(※相変わらず「複数人」のキャラを生成するのは難しいですね。更なる改善を望んでまーす!)
午後はドリームギアと新型AIシステムを組み合わせた颯の見た「夢」の映像化にチャレンジする事になった。その前に原からある提案があり、ふたりはそれを受け入れたのだった。
「本来、健康保険の使えない「自費診療」なのですが個人的興味と研究に協力してくれるのであれば、費用はいただきません。まあ、今日の結果を見てから考えてもらえばいいのでとりあえず、3月から見ている夢がいったい何なのか、輪根さんの深層意識に残っているであろう「夢の欠片」を拾いに行ってみましょうか。」
「はい、よろしくお願いします。
と事前交渉は1分で終わった。診察室から隣の部屋に移動した邦と颯の目の前にはSF映画に出てくる未来の「実験研究室」をイメージする光景が広がっていた。
真っ白な部屋の中央に置かれた両サイドを逆放射状に完全に囲われた椅子が置かれ、壁には十を超えるモニターが並んでいる。原の説明によると浙江大学の「ブレーン・マシン・インターフェイス」システム以上の機材がここには揃っているという事だった。
「AI研究用の最新NEC製スーパーコンピュータを導入しています。コアGPUにはNVIDIA社の最新アーキテクチャのNVIDIA A100 80GBを使っています。その性能は…、」
と邦、颯には全く理解できない専門用語が並べられた。
ポカンと口を開けて聞いているだけの邦の顔に気付いた原は「まあ、最新、最高の機材が揃ってるって事です。」と3秒で内容をまとめた。
上半身はTシャツ1枚になった颯が中央に置かれたシートに座ると、心電図モニターが取り付けられ、右手の人差し指に血圧と酸素濃度センサーが取り付けられた。ドリームギアをつける前に約20か所のセンサーが頭に付けられ、その上にドリームギアが被せられた。
その後、催眠導入用のVRモニターが颯の目の前にセットされ、マイクの付いた密閉式のヘッドセットがつけられた。
壁にかかったモニターに颯の血圧、脈拍数、酸素飽和度、脳波・心電波グラフが示される。その他にも邦には理解できないアルファベットと数値が数十表示されている。
「じゃあ、ここ数週間で見られた夢の再現に入ります。無理して思い出す必要はありません。「わかりません」、「思い出せません」は全然OKです。無理なく進めていきましょう。では、今から約1時間、深層意識の奥にある夢の記憶を拾い出していきます。体に異常があればすぐにストップしますので安心して下さいね。では、今から「α波」と「θ波」で脳波を安定させていきます。私の声を聴きながら、モニターの前の蛇口から落ちていく水滴を見つめてください。」
と催眠導入に適した「低い声」にボイスチェンジされた原の言葉が颯のヘッドホンと室内に響いた。
催眠導入は約2分だった。突然「ガクッ」と力なく項垂れた颯は時間逆行に入った。原の投げかける質問に対し次々とヘッドセットマイクに応えていく。
「この部屋の印象はUFOによるアブダクションが存在し、人間の意識をエイリアンが調べ上げるならこんな感じなんやろなって思ったわ…。」
「自由診療って言われたらどないしようかと思ったけど、研究とバーターで「無料」で診てもらえるんやったらよかったわ。あんまり貯金もあれへんからな…。」
「すげぇ!サーモカメラでウソがばれるんや。このシステム自衛隊でも捕虜尋問で使えたらええのにな…。」
「さっきの本の著者写真と全然違うやん。なんか胡散臭い先生やけど大丈夫かいな…。」
といつもの邦との会話と違い、こてこての大阪弁で「相当失礼な事」も次々と話すことで「完全催眠」に入っている事を邦は確信した。
そして壁にかかった大型モニターには、3分前に颯が語ったシーンが3D映像で再現されていく。(がおっ、細かい部分は再現しきれてないけど颯さんの頭の中がこうして映像化されてるねんな。これは期待できそうやな。)と邦は颯の様子と動画再生モニターを交互に見た。
原による催眠質問は、颯の朝食、起床時へと遡っていった。
「さて、起きる直前に見た夢に遡りましょう。寄せ書きをされる夢を見たそうですね。そこまで遡ってください。何が見えますか?」
の原の質問に颯は上下左右を見回してゆっくりと脳内で再生されているであろう情景について語り始めた。
「赤糸旅館の客間に居ます。5月29日の日めくりカレンダーが見えます。テーブルには「クニちゃん」の作ってくれた料理とお酒が並んでいます。
「博士」と「ひろし君」、「たけちゃん」、「じろちゃん」が一緒です。みんなで最後の夕食です…。
「クニちゃん」が無理して美味しい料理を作ってくれました。僕の好きな「西洋卵丼」と「西洋茶わん蒸し」が美味しかったです。もう食べられないと思ったら涙が溢れてきます。
「博士」が「俺たちの出撃は記録には残らんが記憶には残しておいてもらおう。赤糸旅館のお父さん、お母さん、そして「クニちゃん」に俺たちの生きた証を残さないか。」と言って懐から畳んだ「日の丸」を出して、「クニちゃん」に墨と筆をお願いしました。
「博士」が中央に「第774振武隊!必中轟沈!「ただあき」と書きました。続いて「ひろし君」が「至誠 ひろし」、「たけちゃん」は「忠勇義烈! たけし」、「じろちゃん」は「必勝 じろう」と書いて最後に僕に筆がまわってきました。
いろいろと考えたのですが「七生報國」と書き、最後に小さく一文字添えました。そして「はやて」と自分の名を書き込みました。
「クニちゃん」は泣きながらその様子を見ていました。
食事が終わり最後に5人で「同期の桜」を歌いました。歌い出すとお父さん、お母さんも広間に来て手拭いで目尻を押さえて僕たちを見ています。
「君と僕とは二輪の桜…」と皆、肩を組み泣きながら歌い終わると、「博士」が寄せ書きを「クニちゃん」に手渡しました。「俺たちは明日で本当にこの世から消えます。何の記録にも残らない出撃ですがどうかお三方にはこんな俺たちの事を覚えていて欲しいです。このひと月半の間、お世話になりました。」
しばらく言葉が途切れた。颯の両手がわなわなと震え始めた。血圧、心拍数のモニターの文字が「白」から「イエロー」に変わり心電図の波の間隔が短くなり、脳波が乱れた。
身体が大きく痙攣し始めたので思わず邦は飛び出し、颯の手を握り「颯さん、大丈夫!」と声をかけた。
「クニちゃん…、「菊水八号作戦・第九次航空総攻撃」は今日で中止となった…。明日の僕たちの特攻は何処にも記録されないし、誰からの見送りも無い出撃や。護衛機も戦果確認機すらつかへん…。
いや、今となってはそんなことはどうでもええねん。僕は「クニちゃん」やここのお父さん、お母さんの為に出撃する。このひと月半の間ありがとう。「クニちゃん」はいつまでも元気で…。そして幸せになってな…。」
と颯は囁くように呟くと、震えは止まった。
「最後に「クニちゃん」が「明日の「突撃電」の受信は私が当番です。戦果確認機は居なくても私は最後まで皆さんを見守っています。」と言ってくれました。それで心置きなく「出撃」できると思いました。ここで目の前が真っ暗になり、夢は終わりました…。」
の言葉で颯の初回モニタリングは終わった。
原はモニターを見ながら「こ、これは、過去の記憶、いや前世の記憶か…?そして邂逅さんはもしかして…、」と呟くとスーパーコンピュータのキーボードを忙しく叩いた。
「はい、輪根さんお疲れさまでした。目の前の蛇口から落ちる水滴が止まったら目が覚めますよ。」の原の声の後、颯から各種の機器を外された。
颯も含めた3人でAIが再現した颯の脳内イメージをモニターで確認していった。4人の同僚の顔は白塗りではっきりとしなかった事に対しては、
「まあ、1回目のデータ収集ですから。これを繰り返すことでAIがイメージを修復していきますので繰り返すとより明確になってきます。
今日分かった事は「文字情報」として「第774振武隊」が5月29日時点で明日出撃という事。映像に現れた寄せ書きから夢の主体の名も「颯」さんで、それ以外に「博士」は「忠明」、「ひろし君」は「大」、「たけちゃん」は「健」、「じろちゃん」は「次郎」と言う事が解りました。
あと場所は「赤糸旅館」とそこの料理を作っていたのは「クニちゃん」という事ですね。」
と原から説明があった。
にわかにどう捉えて良いのかわからない邦と颯に、水曜、土曜の午後の休診時間、または日曜日に次回のモニタリングの申し出があった。ゴールデンウイーク中の祝日もクリニックは休診しているので大丈夫な旨が付け加えられた。その際には邦も必ず同席して欲しい事が伝えられた。
「予定を組んでまた連絡させてもらいます。」と颯が答えると既に時刻は午後診療が始まる10分前になっていた。2人は再現映像データと実験中の映像のDVDを預かり部屋を出ようとした。最後に原は邦に対し
「あんた、いや邂逅さんは「テレパス」なんですか?」
と尋ねたが「ん?なんですかそれ?」と邦が逆質問を返したので「あぁ、気にしないでください。ひとりごとです。じゃあ、ご連絡お待ちしています。」と言い、診療室に入っていった。
「おまけ」
(※相変わらず「複数人」のキャラを生成するのは難しいですね。更なる改善を望んでまーす!)
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