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『関西国際空港』
『関西国際空港』
9月4日朝七時、バタバタと朝食を食べ、さとみとお母ちゃんは車に乗り込んだ。昨日、開花したお母ちゃんの人差し指の能力をいろいろと試すうちに、日付は代わり、寝たのは午前一時。朝、すっかり寝過ごしてしまい、朝食をとる時間もなく関西国際空港に向けて出発となった。家を出て、国道1号線から、近畿道、阪奈道を経て関空道へ、約70キロの行程だった。
さとみは、化粧もせず、すっぴんでの出発となった。お母ちゃんの事は、よくわからないが、起きると顔はできあがっているし、知らないうちに服も代わっている。お母ちゃんに聞いても「???」でらちが開かないので気にしないようにしている。幽霊には幽霊の事情があるのだろう。
特別、渋滞や事故にもあたることは無く、土曜日朝の高速道路は快適そのもので、約一時間四十分で関空に到着した。あらかじめ頼んでいた、車の預かり業者に車を預け、料金を支払い、第2ターミナルに向かうシャトルバス乗り場に向かった。お母ちゃんは、あっちにふらり、こっちにふらりと目を離すといなくなってしまうので、目が離せない。
シャトルバスは、半分くらいの乗車客でゆっくりと座れた。十分弱で第2ターミナルに着いた。さとみは初めて乗る飛行機にドキドキしていた。(お母ちゃん、入口のゲートで変に機械に反応せえへんやろか?満席やったら、お母ちゃんどうしたらええんやろか?)と通常であれば、悩む必要のない事が、頭を悩ませた。
問題はすぐに起こった!今、思い起こすと自宅でピーチの航空券手配のパソコン操作がうまくいかず、さとみが入力するのをあきらめ、お母ちゃんに身体を任せて入力してもらったのが裏目に出た。
気が付いたのは、チケット発券の仕方がわからず、おろおろしているときに、「助け舟」を出してくれた、ピーチの女性職員だった。予約番号が記載されたメールをプリントしたものを渡すと、
「こちらに来ていただけますか。」
とピーチのカウンターに連れていかれた。男性職員にメールのプリントを渡し、パソコンの画面とさとみの顔を交互に何度も確認している。(何か、まずい事でもあったんやろか・・?)お母ちゃんは、カウンター内に勝手に入り、画面をのぞき込んでいる。(!!!)お母ちゃんが、何かに気付いたように、男性職人の後ろで両手で大きく×印を出している。(ん!?何があったの???)とさとみは一気に不安になった。男性職員が、何かプリントアウトし、その紙を以って、さとみの前に立った。
「河合かずみ様でお間違えないですか?」
「えっ?かずみ!(そういう事か!お母ちゃん、自分の名前で入力してしもたんやな!)」
さとみは、一瞬で、状況を把握した。(お母ちゃん、自分の名前や生年月日で入力してしもたんや!!!そりゃ、四十五歳ってなってたら思いっきり疑われるわなぁ。どうしたらええんや!)
男性職員がさとみの顔を覗き込み、もう一度聞いた。
「河合かずみ様でお間違えないですか?」
(めっちゃ疑われてる。万事休すや。別人の航空券で乗ろうとしたってことで、私、逮捕されてしまうんやろか?)
と思ったところ、お母ちゃんが「すーっ」と入り込んできた。
「はい、河合かずみで間違いはあれへんよ。」
男性職員が聞いてきた。
「何か、身分を証明できるものはありますか?」
(あぁ、もう逃げられへん…、逮捕や、逮捕されてしまうねや!)とさとみは慌てたが、お母ちゃん(さとみ)は、あわてる様子もなく、リュックサックから自分の財布を取り出した。(いったい、いつの間に入れたんや!私、入れた覚え無いで!)財布を開き、免許証を取り出した。そこには、お母ちゃんの本来の顔の写真がのっていた。(そんなもん出して、逆効果やん!お母ちゃん堪忍してよ。)
「これ、更新日見て!三年前の私。今と全然ちゃうやろ!三百万かけて美容整形して、今もヒアルロン酸、ずっと続けてんねん。つやつやのピッチピチやろ?元インドネシアの国王第二夫人やった、ようテレビ出てる「某夫人」と一緒の処理してもろてんねん。」
とお母ちゃん(さとみ)は、男性職員にウインクして見せた。(おいおい、三百万も美容整形する人は、JALかANA乗るやろう!お母ちゃんのバカ!何でそんなすぐにばれる嘘つくねん!)
9月4日朝七時、バタバタと朝食を食べ、さとみとお母ちゃんは車に乗り込んだ。昨日、開花したお母ちゃんの人差し指の能力をいろいろと試すうちに、日付は代わり、寝たのは午前一時。朝、すっかり寝過ごしてしまい、朝食をとる時間もなく関西国際空港に向けて出発となった。家を出て、国道1号線から、近畿道、阪奈道を経て関空道へ、約70キロの行程だった。
さとみは、化粧もせず、すっぴんでの出発となった。お母ちゃんの事は、よくわからないが、起きると顔はできあがっているし、知らないうちに服も代わっている。お母ちゃんに聞いても「???」でらちが開かないので気にしないようにしている。幽霊には幽霊の事情があるのだろう。
特別、渋滞や事故にもあたることは無く、土曜日朝の高速道路は快適そのもので、約一時間四十分で関空に到着した。あらかじめ頼んでいた、車の預かり業者に車を預け、料金を支払い、第2ターミナルに向かうシャトルバス乗り場に向かった。お母ちゃんは、あっちにふらり、こっちにふらりと目を離すといなくなってしまうので、目が離せない。
シャトルバスは、半分くらいの乗車客でゆっくりと座れた。十分弱で第2ターミナルに着いた。さとみは初めて乗る飛行機にドキドキしていた。(お母ちゃん、入口のゲートで変に機械に反応せえへんやろか?満席やったら、お母ちゃんどうしたらええんやろか?)と通常であれば、悩む必要のない事が、頭を悩ませた。
問題はすぐに起こった!今、思い起こすと自宅でピーチの航空券手配のパソコン操作がうまくいかず、さとみが入力するのをあきらめ、お母ちゃんに身体を任せて入力してもらったのが裏目に出た。
気が付いたのは、チケット発券の仕方がわからず、おろおろしているときに、「助け舟」を出してくれた、ピーチの女性職員だった。予約番号が記載されたメールをプリントしたものを渡すと、
「こちらに来ていただけますか。」
とピーチのカウンターに連れていかれた。男性職員にメールのプリントを渡し、パソコンの画面とさとみの顔を交互に何度も確認している。(何か、まずい事でもあったんやろか・・?)お母ちゃんは、カウンター内に勝手に入り、画面をのぞき込んでいる。(!!!)お母ちゃんが、何かに気付いたように、男性職人の後ろで両手で大きく×印を出している。(ん!?何があったの???)とさとみは一気に不安になった。男性職員が、何かプリントアウトし、その紙を以って、さとみの前に立った。
「河合かずみ様でお間違えないですか?」
「えっ?かずみ!(そういう事か!お母ちゃん、自分の名前で入力してしもたんやな!)」
さとみは、一瞬で、状況を把握した。(お母ちゃん、自分の名前や生年月日で入力してしもたんや!!!そりゃ、四十五歳ってなってたら思いっきり疑われるわなぁ。どうしたらええんや!)
男性職員がさとみの顔を覗き込み、もう一度聞いた。
「河合かずみ様でお間違えないですか?」
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と思ったところ、お母ちゃんが「すーっ」と入り込んできた。
「はい、河合かずみで間違いはあれへんよ。」
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