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私を助けて
第六話 少年と日常
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「へぇ、そうなんだ…………って、ええぇぇっっ!!! この世界の住人じゃないって!? そりゃ、またどういうことさっ!?」
椅子の上で仰け反りながらオウム返しに聞く深夜。
「フフッ、深夜のそんな焦った顔初めて見たわ」
驚く深夜に妖艶な流し目などくれるエレノア。気恥ずかしさで固まりかけた深夜だが、さすがに重要な用件なので我を取り戻した。
「いやいや、フフッじゃなくてさ……それに知り合って間もないんだから当然でしょ。そんなことよりも、ちゃんとした説明があるんだろうな?」
「ごめんなさい。つい、からかってしまいたくなって」
つい、じゃないだろうっ!?と思ったが口には出さずに先を促した。
「そう、それでね。私、1ヶ月くらい前にこの世界に来たんだけど、そしたら謎の黒服男たちに捕まって、昨日まで監禁状態だったの」
さらりとスゴイことを言われ、情報量の多さに理解に苦しむ深夜。深夜が当初考えていたよりも、大分ぶっ飛んだ話だったので、理解が追いつかない。
深夜はラノベなども割と読む方なので、そういう話があってもおかしくはないと少しは考えていたが、我が身に降りかかることになろうとは。……いや、やっぱりおかしい。
だが、それでも一応は質問をしてみた。
「監禁されていたって……。まぁ、そんなことよりどうやってこの世界にやってきたのさ?」
少し、考えた素振りをしてからエアは可愛らしく小首を傾げた。
「よく、覚えてないのよね。こっちに来た前後の記憶が曖昧というか……いつこっちの世界に来たのかもわからないし。それに元いた世界の記憶が、あんまりないのよね」
「エアを疑うわけじゃないけど、それなのに、この世界の住人じゃないってわかるの?」
「うん、自分の中の常識がこの世界と全然合わないんだもの……」
悲しそうに目を伏せるエアだったが、パッと顔を上げて悪戯っぽい表情を見せる。
「それに! こんなこともできるわよ」
そう言い、椅子から立ち上がったエアは何かを唱え始めた。
「――我の行く道を照らし出せ! イルミネーション!」
呪文のようなものを唱え終わると、エアの目の前に光輝く光球が現れた。その光球はカメラのフラッシュのように、深夜の視界を一瞬白く染め上げる。
その光量から、スタングレネードほどの威力はないと深夜は分析する。
「すごいなぁ、こりゃこの世界の住人じゃないな……」
感嘆と驚きが入り混じったような声音で深夜は独白した。
「この世界でいうなら魔法ってのが一番近いと思うな、俺は」
自慢げな顔をしているエアに、ラノベなどの知識からそう言った深夜だが、まだ自分の感動が冷めよらない。今の「魔法」だけでも、光量を調整できれば武器など使わずに一瞬で敵を無力化できる。
「魔法……たしかにそうね。元の世界でもそう聞いてたような気がするし」
「魔法がつかえるなら、攻撃系の魔法も使えるよな? 逃げてるときになんでそれを使わなかったの?」
疑問に思っていたことを口にする深夜は軽く聞いたが、エアからは恐ろしい答えが返ってきた。
「ん~? だって私が攻撃魔法なんか使ったら、ここら一帯が吹き飛ぶもの」
しれっとそう言われ、深夜は固まった。
自分の目の前の少女が、核爆弾ほどの破壊をもたらすことのできると宣言したのだ。
嘘だと思うには、深夜は魔法の存在を信じすぎてしまっていた。それに、エアがそのような嘘をつくメリットが見つからない。
(もしかして、俺とんでもない娘を助けちゃった!? 今更だが、もう少し考えてから行動すれば良かった。いや、助けたことに全く異論はないが)
「そ、そうか。エアって意外と強かったんだな。は、はははっ」
「そんなことないよぉ~、深夜だってスゴク強いじゃない」
乾いた笑みを浮かべる深夜に、エアが可愛い笑顔を浮かべる。多分、相手は本気で言ってくれてるんだろうが、町一つを簡単に吹き飛ばすと聞いた後では自分が強いとは全く思わないので、ただ微笑むだけにした。
見た目で判断してはいけないと経験から重々承知していると思っていた深夜も、目の前の可憐な少女が、自分など足下にも及ばないほど強いとは思わなかった。
「魔法かぁ、けっこう便利そうだな~」
深夜は頭の中でいろいろと考えながら(妄想しながら)言った。まぁ、内容は魔法があったらガッコに走って行かなくてもいいかな、などとどうでもいいことだったが。
「……じゃあ、教えてあげようか?」
途端に輝いたような顔になったのをハッキリと自覚したが、深夜の冷静な部分が疑問を生じさせた。
「魔法って、そんな簡単に教えられるのか?」
やや戸惑ったような顔をしてからエアは頷いた。
「う、うん。でも元々の資質がなきゃ初歩すら学べないわよ」
「てことは、才能さえあれば誰でも使えるのか。老若男女問わず?」
「ええ、そうよ。それがどうかしたの?」
エアの言葉に恐ろしさという寒気を感じた深夜が、キョトンとした顔で可愛らしく小首を傾げたエアに自分の予想(というか推理)を話す。
「もしかしたらだけどさ。エアがあのスーツ男たちに追われていたのはそれが原因じゃないのかな。ヤツらがなんらかの手段でこの世界にエアみたいな存在……そうだな、異邦人としよう……がいるのを見つけた。そして、それが利用できないかと考えた」
目を白黒させていたエアが、訳もわからない様子で聞いてきた。
「えぇーと、つまり?」
「つまり、ヤツらはエアが持ってる魔法みたいな力が欲しいんだよ。武器も持たずにかなりの戦力を発揮できるからな。大方、テロリストか……いや、違うな、国家かな。さっきのヤツらは」
もっともらしい(と深夜が思う)推理をエアに話したが、顔を見る限り半分も伝わってないらしい。あれだけの権能を持っていても、こちらの世界の常識を知らなければ理解ができないのは仕方と思う。
魔法という力があれば、大金をかけて軍備を揃えなくていいし、ヒトほどの大きさで核爆弾ほどの破壊をもたらすことができるのだ。相手の兵器を見つけ出すことに重点を置いた現代の戦術では、到底太刀打ちできるものではない。事前情報もなしに、何十億人もいる人間の中から、敵対する人物を見つけ出すことはほぼ不可能だろう。
つまり、下手をすると軍隊という組織自体が個人に敵わないという事態に陥るかもしれないというわけだ。
軍事関係の知識を多少なり持つ深夜からすれば、自分の強さを形作る常識が崩れ去ったような感覚に陥る。
「……ふぅん。じゃあ、私が狙われる理由はわかったわ……だいたいは。でも、それを言うなら私だけじゃなくて、その前にも異邦人がいるってことじゃない? 私がこの世界に来たのは1ヶ月前でしかないんだから、その期間であれだけのヒトを動かせるとは思わないけど?」
エアの核心をついた言葉に、深夜は新たな案が浮かび上がった。深夜の数少ない(と本人が考えている)美点の一つである前向きな思考が、少し前の暗い考えを吹き飛ばした。
「ぶしゃしゃしゃ、いいことを考え付いたぜ」
妙案が出たときに、自然と出てしまう奇妙な笑い声と共に考えを言った。
「そういうことなら、前からいる異邦人たちに協力してもらおうじゃないかっ!」
エアの驚きと呆れが入り混じったような視線を浴びながら深夜は椅子から勢い良く立ち上がった。
エアには告げなかったが、この時の深夜は非日常を楽しんでいた。エアを助けたのもその感情から起因するものによる。
常人離れした力を有する深夜は、日常に飽きていたし、端的に言うとつまらなかった。そんな所に、非日常が舞い込んできたのだ。こんな機会は滅多にあるものではないし、面白くて仕方がない。
エアには悪いが、自分の退屈しのぎに付き合ってもらおう。そのついでにエアを助ければいい。
深夜は常人離れした、自分本位なその考えからエアを助けることにする。憐憫や慈善などではなく、欲望に従った深夜の思惑に、エアは気付くことなく行動を共にすることになる。
椅子の上で仰け反りながらオウム返しに聞く深夜。
「フフッ、深夜のそんな焦った顔初めて見たわ」
驚く深夜に妖艶な流し目などくれるエレノア。気恥ずかしさで固まりかけた深夜だが、さすがに重要な用件なので我を取り戻した。
「いやいや、フフッじゃなくてさ……それに知り合って間もないんだから当然でしょ。そんなことよりも、ちゃんとした説明があるんだろうな?」
「ごめんなさい。つい、からかってしまいたくなって」
つい、じゃないだろうっ!?と思ったが口には出さずに先を促した。
「そう、それでね。私、1ヶ月くらい前にこの世界に来たんだけど、そしたら謎の黒服男たちに捕まって、昨日まで監禁状態だったの」
さらりとスゴイことを言われ、情報量の多さに理解に苦しむ深夜。深夜が当初考えていたよりも、大分ぶっ飛んだ話だったので、理解が追いつかない。
深夜はラノベなども割と読む方なので、そういう話があってもおかしくはないと少しは考えていたが、我が身に降りかかることになろうとは。……いや、やっぱりおかしい。
だが、それでも一応は質問をしてみた。
「監禁されていたって……。まぁ、そんなことよりどうやってこの世界にやってきたのさ?」
少し、考えた素振りをしてからエアは可愛らしく小首を傾げた。
「よく、覚えてないのよね。こっちに来た前後の記憶が曖昧というか……いつこっちの世界に来たのかもわからないし。それに元いた世界の記憶が、あんまりないのよね」
「エアを疑うわけじゃないけど、それなのに、この世界の住人じゃないってわかるの?」
「うん、自分の中の常識がこの世界と全然合わないんだもの……」
悲しそうに目を伏せるエアだったが、パッと顔を上げて悪戯っぽい表情を見せる。
「それに! こんなこともできるわよ」
そう言い、椅子から立ち上がったエアは何かを唱え始めた。
「――我の行く道を照らし出せ! イルミネーション!」
呪文のようなものを唱え終わると、エアの目の前に光輝く光球が現れた。その光球はカメラのフラッシュのように、深夜の視界を一瞬白く染め上げる。
その光量から、スタングレネードほどの威力はないと深夜は分析する。
「すごいなぁ、こりゃこの世界の住人じゃないな……」
感嘆と驚きが入り混じったような声音で深夜は独白した。
「この世界でいうなら魔法ってのが一番近いと思うな、俺は」
自慢げな顔をしているエアに、ラノベなどの知識からそう言った深夜だが、まだ自分の感動が冷めよらない。今の「魔法」だけでも、光量を調整できれば武器など使わずに一瞬で敵を無力化できる。
「魔法……たしかにそうね。元の世界でもそう聞いてたような気がするし」
「魔法がつかえるなら、攻撃系の魔法も使えるよな? 逃げてるときになんでそれを使わなかったの?」
疑問に思っていたことを口にする深夜は軽く聞いたが、エアからは恐ろしい答えが返ってきた。
「ん~? だって私が攻撃魔法なんか使ったら、ここら一帯が吹き飛ぶもの」
しれっとそう言われ、深夜は固まった。
自分の目の前の少女が、核爆弾ほどの破壊をもたらすことのできると宣言したのだ。
嘘だと思うには、深夜は魔法の存在を信じすぎてしまっていた。それに、エアがそのような嘘をつくメリットが見つからない。
(もしかして、俺とんでもない娘を助けちゃった!? 今更だが、もう少し考えてから行動すれば良かった。いや、助けたことに全く異論はないが)
「そ、そうか。エアって意外と強かったんだな。は、はははっ」
「そんなことないよぉ~、深夜だってスゴク強いじゃない」
乾いた笑みを浮かべる深夜に、エアが可愛い笑顔を浮かべる。多分、相手は本気で言ってくれてるんだろうが、町一つを簡単に吹き飛ばすと聞いた後では自分が強いとは全く思わないので、ただ微笑むだけにした。
見た目で判断してはいけないと経験から重々承知していると思っていた深夜も、目の前の可憐な少女が、自分など足下にも及ばないほど強いとは思わなかった。
「魔法かぁ、けっこう便利そうだな~」
深夜は頭の中でいろいろと考えながら(妄想しながら)言った。まぁ、内容は魔法があったらガッコに走って行かなくてもいいかな、などとどうでもいいことだったが。
「……じゃあ、教えてあげようか?」
途端に輝いたような顔になったのをハッキリと自覚したが、深夜の冷静な部分が疑問を生じさせた。
「魔法って、そんな簡単に教えられるのか?」
やや戸惑ったような顔をしてからエアは頷いた。
「う、うん。でも元々の資質がなきゃ初歩すら学べないわよ」
「てことは、才能さえあれば誰でも使えるのか。老若男女問わず?」
「ええ、そうよ。それがどうかしたの?」
エアの言葉に恐ろしさという寒気を感じた深夜が、キョトンとした顔で可愛らしく小首を傾げたエアに自分の予想(というか推理)を話す。
「もしかしたらだけどさ。エアがあのスーツ男たちに追われていたのはそれが原因じゃないのかな。ヤツらがなんらかの手段でこの世界にエアみたいな存在……そうだな、異邦人としよう……がいるのを見つけた。そして、それが利用できないかと考えた」
目を白黒させていたエアが、訳もわからない様子で聞いてきた。
「えぇーと、つまり?」
「つまり、ヤツらはエアが持ってる魔法みたいな力が欲しいんだよ。武器も持たずにかなりの戦力を発揮できるからな。大方、テロリストか……いや、違うな、国家かな。さっきのヤツらは」
もっともらしい(と深夜が思う)推理をエアに話したが、顔を見る限り半分も伝わってないらしい。あれだけの権能を持っていても、こちらの世界の常識を知らなければ理解ができないのは仕方と思う。
魔法という力があれば、大金をかけて軍備を揃えなくていいし、ヒトほどの大きさで核爆弾ほどの破壊をもたらすことができるのだ。相手の兵器を見つけ出すことに重点を置いた現代の戦術では、到底太刀打ちできるものではない。事前情報もなしに、何十億人もいる人間の中から、敵対する人物を見つけ出すことはほぼ不可能だろう。
つまり、下手をすると軍隊という組織自体が個人に敵わないという事態に陥るかもしれないというわけだ。
軍事関係の知識を多少なり持つ深夜からすれば、自分の強さを形作る常識が崩れ去ったような感覚に陥る。
「……ふぅん。じゃあ、私が狙われる理由はわかったわ……だいたいは。でも、それを言うなら私だけじゃなくて、その前にも異邦人がいるってことじゃない? 私がこの世界に来たのは1ヶ月前でしかないんだから、その期間であれだけのヒトを動かせるとは思わないけど?」
エアの核心をついた言葉に、深夜は新たな案が浮かび上がった。深夜の数少ない(と本人が考えている)美点の一つである前向きな思考が、少し前の暗い考えを吹き飛ばした。
「ぶしゃしゃしゃ、いいことを考え付いたぜ」
妙案が出たときに、自然と出てしまう奇妙な笑い声と共に考えを言った。
「そういうことなら、前からいる異邦人たちに協力してもらおうじゃないかっ!」
エアの驚きと呆れが入り混じったような視線を浴びながら深夜は椅子から勢い良く立ち上がった。
エアには告げなかったが、この時の深夜は非日常を楽しんでいた。エアを助けたのもその感情から起因するものによる。
常人離れした力を有する深夜は、日常に飽きていたし、端的に言うとつまらなかった。そんな所に、非日常が舞い込んできたのだ。こんな機会は滅多にあるものではないし、面白くて仕方がない。
エアには悪いが、自分の退屈しのぎに付き合ってもらおう。そのついでにエアを助ければいい。
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