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最後の魔女58 剣王ドレイク
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シュメルハイツに戻った私たちは、傭兵さんと合流し、今回の顛末を報告する運びとなった。勿論報告は全部傭兵さんが担当。
私は何もしていない。通りすがりの魔技使いの人に手伝ってもらったと言う説明にしてもらった。
あれ以来、暫くの間ここシュメルハイツに拠点を置いた。当然、人助けは欠かさずやってる。と言うこともあり、変な噂が広まってしまった。
「次の場所に移動する」
「この地にはもう困っている人はいないのですか?」
「いない訳じゃない。だけど、長居しすぎは正体がバレる」
その変な噂と言うのは⋯
"このシュメルハイツに仮面を被った天使様が降臨なされた"
と言うもの。なに、天使って⋯。確かに、正体を隠す必要があるから隠蔽の魔法と念押しで仮面まで被ってはいるけど。
確かに、やっている行いは善行、天使と揶揄されるのも分かるけどさ。
「リア様、もしかして巷の天使の噂を気にされていますか?」
あれ以来、シェリちゃんがずっと私の付人みたいになっている。
「リア様を天使と間違えてしまうのは至極当然のこととは思いますが、目立ちたくないリア様としては、確かに頃合いかもしれませんね」
「私としては天使とは相反するから少し複雑ではあるけど、お姉様が高貴な目で噂されるのは妹として嬉しく思います!」
5日が経過して、少しはお互いの距離は縮められたのだろうか。最初は衝突してばかりだったから、本当に疲れた。
もう、やっぱり何も考えなくてもいい1人が楽だよね。
ここを離れる為にリグと一緒に買出しをしていた時だった。
「お姉様、殺気です」
うん、さっきからあからさまに私たちに殺気を放ってくる輩がいる。隠す気がないのかそれとも隠せない程に未熟なのか。
「ターゲットを特定しました。あの剣を腰に2本携えている老人ですね。どうしますか?」
見事なまでの白髪に立派な白い髭を生やしている。あれは、和服⋯かな?
防御力は皆無だと思うけど、確か東方の民族にあんな格好をしてる人がいたはず。
どう見ても、前者だね。全く隙が見えない。かなり腕が立ちそう。
「こんな所じゃ、周りに被害が及ぶ。誰もいないとこまで誘導するよ」
人混みを避け、小道を曲がり、いつのまにか辺りから人の気配は消えた。
俗に言う廃墟街と呼ばれる場所。ゴミ溜めとも呼ばれている場所だった。
さて、ここなら誰にも邪魔が入らない。
後ろを振り返り、ようやく相手をまじまじと観察する。
「思惑通り誰もいない場所へ移動してくれるとは偽善者かもしくは、その正体が他の者に知られたくないかかのどちらかかの」
まさか、私の正体がバレてる? でも、最新の注意を払っていたはず。傭兵さんたちから漏れた?
「何か用?」
私の問い掛けに対し、ここへ来て今まで以上に殺気を放つ老剣士。
「お嬢ちゃん、逃げるなら今の内じゃよ。儂が用があるのはそちらの少女じゃ」
え、私じゃなくてリグに用があるのか。
私はリグに視線を送る。
「私に用なんて、火傷じゃ済まないよ」
!?
老剣士が消えた。まさに目にも止まらぬスピード。
おろおろしている私をリグは突き飛ばす。
老剣士の一撃をリグは顕現させた悪魔の腕で受け止めた。
リグがあれを使う時は本気で戦う時だけ。あのお爺さん、かなり強い。普通の人族のはずだけど、もしかして勇者とかなのだろうか。あからさまにリグを悪魔と知って攻撃してきているし。
「ほぉ、儂の一撃を止めるか。少し見くびっておったわ」
老剣士は返す刃でリグを弾き飛ばす。
《闇の時雨》
闇色に輝く針の雨が老剣士を襲う。
老剣士は逃げる素振りを見せず、あろうことか目を瞑り武器を鞘へとしまう。
そのままリグの魔法が着弾するかと思いきや、老剣士は高速で抜刀し、一太刀放つ。その後、また鞘へと仕舞う。
闇の時雨は、剣圧の斬撃により全て吹き飛ばされていた。
それだけじゃない。
リグの悪魔の腕の1本が今の一撃で斬り落とされていた。
何をされたのか私には見えなかった。リグの表情を伺うにそれは同じみたい。
「人族にしては、やるじゃない」
「悪魔に褒められても嬉しくないの」
あの抜刀からの神速の斬撃。リグに攻略出来るのだろうか。
たぶん、私の眷属《シャナリオーゼ》の剣神シャモンでも相手になるかどうか怪しい。
「ねぇ、お爺さんは何者なの?」
「まだおったのか。その様子を見るに、お嬢ちゃんもこの悪魔の関係者じゃな。儂が何者かと言ったな。儂は剣王ドレイク。そこそこ有名な冒険者じゃ」
剣王ドレイク⋯。
私でも名前くらいは聞いたことはある。勇者なんかよりもよっぽどヤバい相手。たぶん、この大陸でも1、2を争う程の剣の使い手。剣王の称号は伊達じゃない。
私は何もしていない。通りすがりの魔技使いの人に手伝ってもらったと言う説明にしてもらった。
あれ以来、暫くの間ここシュメルハイツに拠点を置いた。当然、人助けは欠かさずやってる。と言うこともあり、変な噂が広まってしまった。
「次の場所に移動する」
「この地にはもう困っている人はいないのですか?」
「いない訳じゃない。だけど、長居しすぎは正体がバレる」
その変な噂と言うのは⋯
"このシュメルハイツに仮面を被った天使様が降臨なされた"
と言うもの。なに、天使って⋯。確かに、正体を隠す必要があるから隠蔽の魔法と念押しで仮面まで被ってはいるけど。
確かに、やっている行いは善行、天使と揶揄されるのも分かるけどさ。
「リア様、もしかして巷の天使の噂を気にされていますか?」
あれ以来、シェリちゃんがずっと私の付人みたいになっている。
「リア様を天使と間違えてしまうのは至極当然のこととは思いますが、目立ちたくないリア様としては、確かに頃合いかもしれませんね」
「私としては天使とは相反するから少し複雑ではあるけど、お姉様が高貴な目で噂されるのは妹として嬉しく思います!」
5日が経過して、少しはお互いの距離は縮められたのだろうか。最初は衝突してばかりだったから、本当に疲れた。
もう、やっぱり何も考えなくてもいい1人が楽だよね。
ここを離れる為にリグと一緒に買出しをしていた時だった。
「お姉様、殺気です」
うん、さっきからあからさまに私たちに殺気を放ってくる輩がいる。隠す気がないのかそれとも隠せない程に未熟なのか。
「ターゲットを特定しました。あの剣を腰に2本携えている老人ですね。どうしますか?」
見事なまでの白髪に立派な白い髭を生やしている。あれは、和服⋯かな?
防御力は皆無だと思うけど、確か東方の民族にあんな格好をしてる人がいたはず。
どう見ても、前者だね。全く隙が見えない。かなり腕が立ちそう。
「こんな所じゃ、周りに被害が及ぶ。誰もいないとこまで誘導するよ」
人混みを避け、小道を曲がり、いつのまにか辺りから人の気配は消えた。
俗に言う廃墟街と呼ばれる場所。ゴミ溜めとも呼ばれている場所だった。
さて、ここなら誰にも邪魔が入らない。
後ろを振り返り、ようやく相手をまじまじと観察する。
「思惑通り誰もいない場所へ移動してくれるとは偽善者かもしくは、その正体が他の者に知られたくないかかのどちらかかの」
まさか、私の正体がバレてる? でも、最新の注意を払っていたはず。傭兵さんたちから漏れた?
「何か用?」
私の問い掛けに対し、ここへ来て今まで以上に殺気を放つ老剣士。
「お嬢ちゃん、逃げるなら今の内じゃよ。儂が用があるのはそちらの少女じゃ」
え、私じゃなくてリグに用があるのか。
私はリグに視線を送る。
「私に用なんて、火傷じゃ済まないよ」
!?
老剣士が消えた。まさに目にも止まらぬスピード。
おろおろしている私をリグは突き飛ばす。
老剣士の一撃をリグは顕現させた悪魔の腕で受け止めた。
リグがあれを使う時は本気で戦う時だけ。あのお爺さん、かなり強い。普通の人族のはずだけど、もしかして勇者とかなのだろうか。あからさまにリグを悪魔と知って攻撃してきているし。
「ほぉ、儂の一撃を止めるか。少し見くびっておったわ」
老剣士は返す刃でリグを弾き飛ばす。
《闇の時雨》
闇色に輝く針の雨が老剣士を襲う。
老剣士は逃げる素振りを見せず、あろうことか目を瞑り武器を鞘へとしまう。
そのままリグの魔法が着弾するかと思いきや、老剣士は高速で抜刀し、一太刀放つ。その後、また鞘へと仕舞う。
闇の時雨は、剣圧の斬撃により全て吹き飛ばされていた。
それだけじゃない。
リグの悪魔の腕の1本が今の一撃で斬り落とされていた。
何をされたのか私には見えなかった。リグの表情を伺うにそれは同じみたい。
「人族にしては、やるじゃない」
「悪魔に褒められても嬉しくないの」
あの抜刀からの神速の斬撃。リグに攻略出来るのだろうか。
たぶん、私の眷属《シャナリオーゼ》の剣神シャモンでも相手になるかどうか怪しい。
「ねぇ、お爺さんは何者なの?」
「まだおったのか。その様子を見るに、お嬢ちゃんもこの悪魔の関係者じゃな。儂が何者かと言ったな。儂は剣王ドレイク。そこそこ有名な冒険者じゃ」
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