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プロローグ
全裸の美少女
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月明かりの下に、濡れた全裸の美少女がいた。
冗談に聞こえるかもしれないし、実際俺もまだ信じられないんだけど。
森の中で物音がしたから魔物とかだったら怖いなーって思って確認しに来たら、全裸の美少女だった。
もう一度言う、全裸の、美少女、だった……!!!
どこか夜闇を思わせる深い赤紫色の髪に、月じゃなくて彼女自身が光っているんじゃないかと思える程白い肌。
それが、水に浸かった足元以外全部惜しげもなく晒されているのだ。
流線美とでもいうのだろうか。全体的に華奢で、胸はかなり控えめ……というか殆どないくらいなのだが、何故だか目を離せない魅力がある。
というかめちゃくちゃエロい。
加えて少女は耳が尖っていた。
エルフだ。エルフの美少女が、湖で水浴びをしていたのだ。
「美しい……」
今まで見た中の誰よりも。
どんなモデルや女優だって彼女には敵わない。
脳みそが沸騰するのを感じ、俺は興奮ではぁはぁと息を荒くしながら少女に見入ってしまう。
――そんなだから、すっかり忘れていた。
自分が茂みで息を潜め、隠れている最中だったという事を。
我を忘れて無意識に下半身に手を伸ばしたところで――ガサ、と大きな音を立てて茂みが揺れる。
「えっ?」
少女がこちらに気付いた。
だが、隠れているモノの正体までは分からないようで、ただただ警戒したような目を向けてくる。
ふむ、ここは引くべきか。
俺は、決して! 断じて! ここに覗きをしに来たわけではない。
己の身の安全の為に、水音が聞こえたから危険がないか確かめに来ただけ。それだけなのだ。
覗きがばれて、あの美少女に悪印象を持たれてはたまらない。
早く帰ろう。
俺はしゃがんだままそそくさと後ろに下がろうとして――
だがしかしつるん、と足を滑らせた。
「あ」
やばい、と思ったがどうにもならない。
そのまま前のめりに倒れ、茂みから上半身が飛び出す。
瞬間——少女の瞳から光が消えた。
よく見たらそういうのも混じっていたのかもしれないが、それは羞恥とか、怒りとか、そういうのじゃなかった。
侮蔑だ。ゴミを見る目だ。母ちゃんが無言でゴキブリをしばく時のあれだ。
そして直後、俺の真横に落雷が落ちた。
「ごわっ!?」
驚き、俺は慌てて飛び上がる。
こんなの当たったら即死だ。
「ちょ、待ってくれ。これには事情が――ぐぁっ!?」
次いで二発目。今度は俺も魔法で土壁を作り出し、何とか防いだ。
どうやら俺と話をする気はないらしいな。ならば……、
「全力で逃げる!」
俺は踵を返し、森へと走る。
だが、見逃してくれる気はないらしい。逃げる俺の背に次々落雷が飛んでくる。俺はそれを土壁を乱立させて防ぎ続ける。
ちらと振り返ると、少女はやはり感情の無い瞳で手を振り下ろし、俺に落雷を放ち続けている……全裸で。
けどそれに興奮する余裕はない。冗談抜きで当たれは即死だ。
「くそ! なんでこうなった! せっかく嫌な現実から離れられたと思ったのに……」
誰も俺の事を知らないこの世界でなら、もう一度頑張れるかもしれない。
本気でそう思っていたのに。
「ちくしょう! 夢の異世界生活がああああああっ!」
魂の叫びが、雷鳴と共に夜の森に響き渡った。
冗談に聞こえるかもしれないし、実際俺もまだ信じられないんだけど。
森の中で物音がしたから魔物とかだったら怖いなーって思って確認しに来たら、全裸の美少女だった。
もう一度言う、全裸の、美少女、だった……!!!
どこか夜闇を思わせる深い赤紫色の髪に、月じゃなくて彼女自身が光っているんじゃないかと思える程白い肌。
それが、水に浸かった足元以外全部惜しげもなく晒されているのだ。
流線美とでもいうのだろうか。全体的に華奢で、胸はかなり控えめ……というか殆どないくらいなのだが、何故だか目を離せない魅力がある。
というかめちゃくちゃエロい。
加えて少女は耳が尖っていた。
エルフだ。エルフの美少女が、湖で水浴びをしていたのだ。
「美しい……」
今まで見た中の誰よりも。
どんなモデルや女優だって彼女には敵わない。
脳みそが沸騰するのを感じ、俺は興奮ではぁはぁと息を荒くしながら少女に見入ってしまう。
――そんなだから、すっかり忘れていた。
自分が茂みで息を潜め、隠れている最中だったという事を。
我を忘れて無意識に下半身に手を伸ばしたところで――ガサ、と大きな音を立てて茂みが揺れる。
「えっ?」
少女がこちらに気付いた。
だが、隠れているモノの正体までは分からないようで、ただただ警戒したような目を向けてくる。
ふむ、ここは引くべきか。
俺は、決して! 断じて! ここに覗きをしに来たわけではない。
己の身の安全の為に、水音が聞こえたから危険がないか確かめに来ただけ。それだけなのだ。
覗きがばれて、あの美少女に悪印象を持たれてはたまらない。
早く帰ろう。
俺はしゃがんだままそそくさと後ろに下がろうとして――
だがしかしつるん、と足を滑らせた。
「あ」
やばい、と思ったがどうにもならない。
そのまま前のめりに倒れ、茂みから上半身が飛び出す。
瞬間——少女の瞳から光が消えた。
よく見たらそういうのも混じっていたのかもしれないが、それは羞恥とか、怒りとか、そういうのじゃなかった。
侮蔑だ。ゴミを見る目だ。母ちゃんが無言でゴキブリをしばく時のあれだ。
そして直後、俺の真横に落雷が落ちた。
「ごわっ!?」
驚き、俺は慌てて飛び上がる。
こんなの当たったら即死だ。
「ちょ、待ってくれ。これには事情が――ぐぁっ!?」
次いで二発目。今度は俺も魔法で土壁を作り出し、何とか防いだ。
どうやら俺と話をする気はないらしいな。ならば……、
「全力で逃げる!」
俺は踵を返し、森へと走る。
だが、見逃してくれる気はないらしい。逃げる俺の背に次々落雷が飛んでくる。俺はそれを土壁を乱立させて防ぎ続ける。
ちらと振り返ると、少女はやはり感情の無い瞳で手を振り下ろし、俺に落雷を放ち続けている……全裸で。
けどそれに興奮する余裕はない。冗談抜きで当たれは即死だ。
「くそ! なんでこうなった! せっかく嫌な現実から離れられたと思ったのに……」
誰も俺の事を知らないこの世界でなら、もう一度頑張れるかもしれない。
本気でそう思っていたのに。
「ちくしょう! 夢の異世界生活がああああああっ!」
魂の叫びが、雷鳴と共に夜の森に響き渡った。
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