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第3章 カルロスの婚約者
第1話 トレド伯爵令嬢
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お茶会に人員が割かれたため、グレースは寝室のベットメーキングや部屋の掃除の手伝いをしていた。
「グレース、私たちは幸運ね。
お茶会には全然関係なく、一日が安やかに過ごせるわ」
そう話してくる仕事仲間は、輝くばかりの嬉しそうな笑顔で一緒に寝具のシーツを剥がしていく。
「先程はメリッサさんが来て、お茶会の仕事をする人の発表はピリピリしてましたわね」
今も思い出すのは、まさにあれ王宮の晩餐会の役割発表によく似ていた。
「ここだけの話。
どうも、エーレンタール侯爵!
あぁ、今ではなく何代も前のお方よ。
具合が悪くなっていたところを、あの婚約者の先祖の伯爵がお助けしたの」
よくある昔話だと、グレースは思って聞いていた。
しかし、ここだけの話とは違う国でもドコでもあるものだ。
特に、女性の会話では当たり前の言葉で聞き飽きていた。
「それが、カルロス様のご婚約者のご実家なのですね」
「そうなのよ!
トレド伯爵って仰るわ。
これがまた、噂では評判がよろしくないのよ。
アデラ奥様は、そんな家のご令嬢と婚姻をするカルロス様を気の毒に思われているの。
昔の約束事の話だからと、婚約話を無効にしようと話し合いをしたわ」
なるほど、侯爵家からしたら自分らの先祖への恩返しでも何とかしたかったのね。
「それでも、あちらの伯爵からしたら娘が侯爵夫人になれるから納得しない。
トレド伯爵は、莫大な借金があるのではと囁かれているのよ」
話を聞き、あの崩落した橋を思い返す。
ボロボロだった橋をー。
領民たちが、ずっと前から不安がっていたと私たちに話してくれた。
「そんなに、借金がおありなのですか?
こちらに来る前に、トレド伯爵のお屋敷の前を通りました。
見た感じ、そんなお屋敷には見えませんでしたよ」
「アーハハハ、グレース!
貴族は、とっても外面がいいものよ。
中身は、火の車の家は珍しくない。
実際に、お給金をくれないところもあるのよ」
「そんな家がたくさんあるけど、このエーレンタール侯爵は特別って言われているわ」
そんな噂話をして、グレースたちは中庭近くの部屋に移動し掃除を始めていた。
窓ガラスを二人で拭きながら、もう一人のメイドが興味深げな視線を向けていた。
前にグレースが侯爵一家にお茶を入れた場所で、カルロスの婚約者を迎えてのお茶会が始まっているのが見えた。
美しい庭園には、ピッタリの品のあるお茶席であった。
侯爵ご一家は、落ち着いた色合いのドレスと服装である。
しかし、カルロス様のご婚約者は残念な事にその場にはそぐわない。
それ以前に、化粧も濃すぎると思えた。
コチラから遠くても、真っ赤な唇が動くたびに目につく。
そのご令嬢は、グレースからの第一印象は華やかと言うよりも派手で下品に感じた。
着ているドレスが、お茶会とはとても思えなかったのだ。
「お顔は離れていて分かりませんが、綺麗な茶が少し混じった金髪をされてますね」
日の日差しで、皆様の御髪が光り輝くのを羨ましげに見つめていた。
自分はお茶会には一度も参加した事はないが、王宮では貴婦人たちの服装を見ていたので見識は間違ってないと自信はある。
侯爵家の方々も、そんなご令嬢のドレス姿に違和感を感じているのか。
不快な、冷たい視線を令嬢に向けていた。
「あの令嬢ったら!
あの方が、カトリーナ様と言うお名前なのよ。
何を話しているか、コチラからではわからないけど。
きっとまた、文句を言ってるみたいだわ」
窓を拭きながら眺めていたら、お茶を入れてたメイドを怒っているようだった。
「お茶会をすれば、何時もあんな感じよ。
お茶が苦くて、不味い。
水のようで、温かくない。
挙句にこんなお茶は平民でも飲まないって言われたら、入れたメイドがキズついて泣いてしまっていたわよ」
グレースは自然と口を開いてしまい、どう返事していいのか。
「会話は聞こえませんが、見た感じ楽しく和気あいあいではないのは見て取れます」
グレースは窓をフキフキ、目はお茶会に釘付けになってしまう。
「アーハハハ、もうグレース!
さっきから笑わせないでよ。
和気あいあいなんて、どうしたらそんな言葉が口に出せるのよ」
「殴り合いにならないだけで、会話と感情なら壮絶な戦いになってるはずよ!フフフ」
先程から聞いていたもう一人のメイドが、たまらずに窓拭きに加わってきた。
「見てご覧なさい!
このお茶会は失敗に終わる。
天気はよくても、この屋敷だけに嵐が来るわよ!」
これって私が予想していたより、遥かに悪い状況なのではない!?
拭き仕事はしながらも、お茶会が様子がやはり気になり上の空のグレースたち。
彼女たちの予感は、見事に的中するのであった。
「グレース、私たちは幸運ね。
お茶会には全然関係なく、一日が安やかに過ごせるわ」
そう話してくる仕事仲間は、輝くばかりの嬉しそうな笑顔で一緒に寝具のシーツを剥がしていく。
「先程はメリッサさんが来て、お茶会の仕事をする人の発表はピリピリしてましたわね」
今も思い出すのは、まさにあれ王宮の晩餐会の役割発表によく似ていた。
「ここだけの話。
どうも、エーレンタール侯爵!
あぁ、今ではなく何代も前のお方よ。
具合が悪くなっていたところを、あの婚約者の先祖の伯爵がお助けしたの」
よくある昔話だと、グレースは思って聞いていた。
しかし、ここだけの話とは違う国でもドコでもあるものだ。
特に、女性の会話では当たり前の言葉で聞き飽きていた。
「それが、カルロス様のご婚約者のご実家なのですね」
「そうなのよ!
トレド伯爵って仰るわ。
これがまた、噂では評判がよろしくないのよ。
アデラ奥様は、そんな家のご令嬢と婚姻をするカルロス様を気の毒に思われているの。
昔の約束事の話だからと、婚約話を無効にしようと話し合いをしたわ」
なるほど、侯爵家からしたら自分らの先祖への恩返しでも何とかしたかったのね。
「それでも、あちらの伯爵からしたら娘が侯爵夫人になれるから納得しない。
トレド伯爵は、莫大な借金があるのではと囁かれているのよ」
話を聞き、あの崩落した橋を思い返す。
ボロボロだった橋をー。
領民たちが、ずっと前から不安がっていたと私たちに話してくれた。
「そんなに、借金がおありなのですか?
こちらに来る前に、トレド伯爵のお屋敷の前を通りました。
見た感じ、そんなお屋敷には見えませんでしたよ」
「アーハハハ、グレース!
貴族は、とっても外面がいいものよ。
中身は、火の車の家は珍しくない。
実際に、お給金をくれないところもあるのよ」
「そんな家がたくさんあるけど、このエーレンタール侯爵は特別って言われているわ」
そんな噂話をして、グレースたちは中庭近くの部屋に移動し掃除を始めていた。
窓ガラスを二人で拭きながら、もう一人のメイドが興味深げな視線を向けていた。
前にグレースが侯爵一家にお茶を入れた場所で、カルロスの婚約者を迎えてのお茶会が始まっているのが見えた。
美しい庭園には、ピッタリの品のあるお茶席であった。
侯爵ご一家は、落ち着いた色合いのドレスと服装である。
しかし、カルロス様のご婚約者は残念な事にその場にはそぐわない。
それ以前に、化粧も濃すぎると思えた。
コチラから遠くても、真っ赤な唇が動くたびに目につく。
そのご令嬢は、グレースからの第一印象は華やかと言うよりも派手で下品に感じた。
着ているドレスが、お茶会とはとても思えなかったのだ。
「お顔は離れていて分かりませんが、綺麗な茶が少し混じった金髪をされてますね」
日の日差しで、皆様の御髪が光り輝くのを羨ましげに見つめていた。
自分はお茶会には一度も参加した事はないが、王宮では貴婦人たちの服装を見ていたので見識は間違ってないと自信はある。
侯爵家の方々も、そんなご令嬢のドレス姿に違和感を感じているのか。
不快な、冷たい視線を令嬢に向けていた。
「あの令嬢ったら!
あの方が、カトリーナ様と言うお名前なのよ。
何を話しているか、コチラからではわからないけど。
きっとまた、文句を言ってるみたいだわ」
窓を拭きながら眺めていたら、お茶を入れてたメイドを怒っているようだった。
「お茶会をすれば、何時もあんな感じよ。
お茶が苦くて、不味い。
水のようで、温かくない。
挙句にこんなお茶は平民でも飲まないって言われたら、入れたメイドがキズついて泣いてしまっていたわよ」
グレースは自然と口を開いてしまい、どう返事していいのか。
「会話は聞こえませんが、見た感じ楽しく和気あいあいではないのは見て取れます」
グレースは窓をフキフキ、目はお茶会に釘付けになってしまう。
「アーハハハ、もうグレース!
さっきから笑わせないでよ。
和気あいあいなんて、どうしたらそんな言葉が口に出せるのよ」
「殴り合いにならないだけで、会話と感情なら壮絶な戦いになってるはずよ!フフフ」
先程から聞いていたもう一人のメイドが、たまらずに窓拭きに加わってきた。
「見てご覧なさい!
このお茶会は失敗に終わる。
天気はよくても、この屋敷だけに嵐が来るわよ!」
これって私が予想していたより、遥かに悪い状況なのではない!?
拭き仕事はしながらも、お茶会が様子がやはり気になり上の空のグレースたち。
彼女たちの予感は、見事に的中するのであった。
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