【完結】無意識 悪役公爵令嬢は成長途中でございます!幼女篇

愚者 (フール)

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第3章  学園生活

第10話 侯爵令嬢は不様に転がる

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 クラスメートたちは、プリムローズのこの後の行動を考えると最悪の事態まで想像していた。
何をするか、どこまでするのか。

「もう、貴女とは話さない。
その代わりに、この無礼をきっちりと返すわね」

クラスメートたちは、またきたかと思った。

黒毛も、これをされたのかと納得する。

「失礼な人、私は侯爵令嬢よ!
1個身分が上かもしれないけど、負けないからね。
私の方が、貴女より歳上よ」

ワケがわからない、言い訳をして口答えする侯爵令嬢。

「3歳上の年増が、喧しい!
その良くしゃべるる、お口を黙らせてあげる。
さぁ、その可愛いお手ての指を折って差し上げることよ!
右手は利き手?
情けで左の指にしてあげる。
私って、とても優しいでしょう」

突如とつじょ、それは恐ろしいことを言い出してきた。

「貴女!ちょっと頭おかしいわよ。
何で、誰も助けてくれないの?!
暴力を受けようとしているのよ」

半泣きになるシャーロットを、プリムローズは冷たい視線で見ていた。

もう取り巻きの少女たちは泣きながら、シャーロットに手を伸ばす。
その手は、プリムローズの友人たちに捕まっていて救えなかった。

「さぁー、皆さま見ていてね!この子が先に、この私を侮辱したのよ。
腕1本より、指5本の方がいくらかマシよね?!
やっと、これを試せるわ。
祖母直伝じきでんなの、一気に折るのよ!
ねぇ、綺麗に折れるといいわよね?!
バラバラだと、見映えが悪いでしょう!オーホホホーッ!!」
 
指に指をかけると、イヤーっと言ってシャーロットは白目になり倒れた。

「また倒れたわよ! 
最近の子は、体が軟弱なのね?!
お友だちを、もう離してあげていいわ。
大変ねぇ、こんなのが友達って!
貴女方もご苦労様なこと!
お友だちは、よく選んだ方が良くてよ!フフーン!」

鼻で笑うプリムローズを、怖がるクラスメートたち。

シャーロットに近づい抱きつきながら、泣く声で教室はやかましかった。

「びーびぃと、うっさいわよ!泣くならお前たちの指でも、折ろうかなぁ?! 
この娘が駄目なら、代わりになってよー!!」

泣くのが何故かピタッとやむ。
そして、二人は震えながら静かになる。

「プリムローズ様!
この先、どう始末つけますか?!」

くすんだ金髪娘のリザが、指示を仰ぐ。
会話は闇組織のようで、皆はそんな想像していた。

「そうね、これ邪魔ね?!
クラス委員長は前へー!!」

これまた、偉そうに呼びかける。
呼ばれたものは、尻込みしながらも前に出てきた。

「まずはゴミを出さないと、教室の空気が悪くて困るわ!」

クラス委員長は、プリムローズに助言する。

「では彼女らの担任に知らせて、対処してもらいましょうか?!」

コックンと1つ縦に首を振って、シャーロットと友人たちを汚いもののように見た。

「お前たち、なん組なの?!
担任は休んでないのよね?
ちゃんと、答えなさいよ!」

よく聞かないと聞こえない、涙声で返事をする友人たち。

「444年CC組で、です。せ、先生はいますぅー」

「聞こえないよ、4-Cでいいの!
チッ、なんだよCかよ!
頭悪いくせに、気は強くて最後はこのざまか!
いいこと!今度、私に何かしたら湖に沈めますわよ! 
バカな頭に叩き込みなさいな!クズがぁ~!!」

クラスメートたちは公爵令嬢の舌打ちと殺害予告を聞き、目眩めまいを起こしそうになっていた。

直立で瞬きもしない教室の人たちを見て、お友だちは堪らなくなり泣き出した。

「冗談も通じないの?
湖はしないけど、お茶にしびれ薬くらいは入れるかもよ?!
今後はお茶飲むときは、お気を付け遊ばせ」

プリムローズの高笑い声だけが、教室の中に響き渡るのである。

 少しすると、外から足音が複数聞こえてきた。

担任と何故か第1王子殿下の登場で、また騒ぎになる教室。

「失礼します。
4-Cの担任です。 
生徒たちがご迷惑をお掛けしました」

腰の低い担任の後ろで、殿下が続けて話してくる。

「私の名を出して騒いだと聞き、済まなかった」

2人で教室内に入ってくる。

「お茶会以来ですわね。 
殿下、発言許して下さいませ」

礼儀正しく、カーテシーするプリムローズ。

その姿は淑女そのもので、先ほどの裏ボス感はなかった。
変わり身の早さに驚く。
クラスメートたちは、先ほどの事は夢だったのではないかと思う。

「ああ、どうぞ!」と、殿下は許可する。

「そこに転がっているシャーロット嬢が、学園規則を破り中等部へ。 
聞けば、自習中に教室を出て来たそうです。
挙げ句に私に暴言を言ったので、ちょっぴりお仕置きしましたの。
そうしたら、何故か突然倒れましたのよ。フフフ」

かなりはぶいて説明する、プリムローズを黙って見守るクラスメートたち。

「あの出来ましたら、この件はここだけにしてくれませんか?」

先生が生徒に、深く頭を下げお願いする。

「無理です!
例外は認められません。
罰せなければ、学園の秩序が保てませんわ」

キッパリと否定する、生徒プリムローズ。

「私の名が出ている、穏便おんびんに出来ないだろうか。
クラレンス公爵令嬢」

殿下も、何故かプリムローズに頭を下げる。

「無理です!殿下!
この暴挙を止められない、貴方様にも責任がございます。
この方は、未来の王妃様は自分だと言い。
ここにいる全員に宣言しましたわ。
これは虚偽罪きょぎざいにあたりましてよ。
よくよく、お考え遊ばせ!」

バッサリ正論を話す彼女は、裁判官のようであったと後日話題になる。

2人は顔を見合わして、深くため息をついた。

「私たちには関係ありません。この者たちと共に、帰って下さいませ。
邪魔で、迷惑だわ!」

プリムローズは、教室の扉を指差した。
    
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