【完結】無意識 悪役公爵令嬢は成長途中でございます!ー新たなる王室編ー

愚者 (フール)

文字の大きさ
19 / 75
第2章  愛と希望とそして秘密

第1話 年齢格差

しおりを挟む
  新学期をむかえて、友だちになれた皆様と離れて高等部2年になった。

現在は10歳で、今から開ける扉の向こうには16歳の年上の方々ばかり。
6年飛び級でこんなに離れてしまったら、友人関係を築くのは難しいであろう。
またまた、私を妹としか感じないのではと思う。

 ガラーっと開けると一年前を思い返し、同じ視線で注目された。
だいぶ背は伸びましたが、まだ皆さんより小さく低い。
相変わらず何かあってはいけないと、真ん中の1番前の席だ。

悔しい悔しいですが、仕方がない我慢がまんしますとも!

素直に座ると、新しい担任の先生が入ってきた。
今度の先生は、せ気味で神経質っぽい男性。
前の担任のベッカー先生は、熊ちゃんみたいな体型でしたから逆ですわね。

クラスメートたちも、前とは全然感じが違う。
大人なのか、落ち着いた物静かな雰囲気ふんいきの教室だった。

 午前中は無難に過ぎさり、昼食に食堂で友人たちに新しい級友の感想をべてみた。

「成人すると、そんなものですわ。
16歳で、大人の仲間入り気分になります。
婚約されてる方も多いですもの」

フローラが、親切に妹に説明する様に教えてくれる。

「私が特殊とくしゅなのよね。
飛び級なんかしているから、頑張って今年中に学園卒業して文官試験受ける。
そして、留学するわ。
この国の学力調べたら、隣国のアルゴラより1年遅れていたわ」

私が話すと、皆さまがビックリしてましたわ。

「プリムローズ様は、出来すぎなのですわ。
私は、これぐらいでいいです。
各々の学力に合わせた学園を、この国にもう1つあればよいのでは?」

リザが、意見を述べてから提案してきた。

「べつに、特別学部で宜しいのでは?
私たちの代では、無理だと思いますけどね」

マリーも、自分の考えを話してきた。

「いい案ですわ。
この先、私のような人が現れるかもしれません。
ご意見ありがとう!」

プリムローズは、未来の学生たちに想いを寄せた。

  今は放課後、先生たちがいる職員室の扉を開けて担任を探す。
高等部2年A組、先生がいましたわ。

「先生!クラレンスですが、今お時間を頂きたいのですが宜しいですか?
相談したい事がございますの?」

書き物をしていた先生は、呼びかけに顔をあげた。

「どうしましたか?
クラレンス公爵令嬢」

第一印象とは違い、優しくプリムローズに語りかけた。
椅子をすすめられ、座って昼休みに思ったことを相談した。

「君は天才なのだよ。
天才は、一握しかいない。
特殊な君に合わせるのは難しいんだ。
行けるところまで行けばいいさ。
私から学園長に話を通そう。
高等部2、3年の試験してみて、成績がよかったら卒業。
文官試験の勉強はどうしているんだい?」

「自分で過去の問題を取り寄せて、書物を読んで勉強してます。先生はいません」

担任の先生は、難しい表情する。

「家族に相談して、専門の先生に習いなさい。
文官試験は最難関です。
私も恥ずかしいながら3回受けて落ち、あきめてこの道に進みました」

先生はその頃を思い出したのか、苦い顔を少しだけした。

「はい、帰って相談します。
先生、話を聞いて下さり感謝します。
ずっと悩んでいましたので、スッキリしました」

 
  夕食をしながら、私は放課後の先生との会話を家族とするのである。

「プリムは、若いうちに先に急ぐね。
私は平均より上くらいだ。
だからかなぁ、君にあこがれるんだね。
私は兄として応援するよ」

兄上は正直者だし、信頼もできる人だわ。

これからは、相談出来ることは兄にしようと心に決めた。

「試験は先生の言う通り難関じゃ。
愚息ぐそくも1回落ちとる、専門の方に3年教わってもな。
何度か落ちるのを考えたほうがよい」

祖父は現実の厳しさを、孫娘に語って聞かせた。

「旦那様、教えられる良い方を知りませんか?
私はそちらのつては、サッパリです」

祖母が、祖父に眉間に皺寄しわよせお願いをする。

「そうじゃ!
戦友の息子は、現宰相だ。
そちらに伺ってみようぞ!」

それまでは、自力で勉強することになった。
店も少しずつだが人にまかせ、学園でも自宅でもひたすら勉強していた。


 疲れると効率が悪いので、学園の中庭を独りで散歩する。

たまに男女が楽しそうに話しているのを見ると、恋とは何ぞやとプリムローズは考える。
皆さんは何歳で、この様なことに目覚めるのかしら?

お兄様も私が知らないだけで、好きな方がいたりするのかしら?
私には該当がいとうする方はいませんわ。
自然に出逢うとか申しますけど、それって本当ですの?

学園とお店しか外は知らない、周りは年上ばかりだわ。
気分転換きぶんてんかんに、文官の試験勉強しに王立図書館にでも行ってみようかしら!

色々考えていると、荒れ地に行った家族と元王族たちの顔が頭に浮かんだ。
彼らは、荒れ地でどう生活して暮らしているんだろう?

特に王族たちは人に何でもして貰っていた暮らしから、自分たちで何でもしなくてはならなくなってしまった。

気位の高い母や姉は、ちゃんと畑をたがやしているのかな?
祖父母は、私に言わないだけで連絡を取り合っているのかしら?

気になり始めたプリムローズは、屋敷に帰る途中も頭の中がそれだけになっていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『婚約破棄された悪役令嬢ですが、嫁ぎ先で“連れ子三人”の母になりました ~三人の「ママ」が聞けるまで、私は絶対に逃げません~』

放浪人
恋愛
「母はいりません」と拒絶された悪役令嬢が、最強の“ママ”になるまでの物語。 「君のような可愛げのない女は、王妃にふさわしくない」 身に覚えのない罪で婚約破棄され、“悪役令嬢”の汚名を着せられたクラリス。 彼女が新たに嫁いだのは、北方の辺境を守る「氷の公爵」ことレオンハルト・フォン・グレイフだった。 冷え切った屋敷で彼女を待っていたのは、無表情な夫と、心に傷を負った三人の連れ子たち。 「僕たちに、母はいりません」 初対面で突きつけられた三つの拒絶。しかし、クラリスは諦めなかった。 「称号はいりません。私が欲しいのは――あなたたち三人の『ママ』になれる日だけです」 得意の生活魔法『灯(ともしび)』で凍えた部屋を温め、『鎮(しずめ)』の歌で夜泣きを癒やし、家政手腕で荒れた食卓を立て直す。 クラリスの献身的な愛情は、頑なだった子供たちの心を解きほぐし、やがて不器用な夫の氷の心さえも熱く溶かしていく。 これは、不遇な悪役令嬢が「最強の母」となり、家族を脅かす元婚約者や魔獣たちを華麗に撃退し、最愛の家族から「ママ」と呼ばれるその日までを綴った物語。

転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。 ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!! スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。 ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!? 氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。 このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。

乙女ゲームっぽい世界に転生したけど何もかもうろ覚え!~たぶん悪役令嬢だと思うけど自信が無い~

天木奏音
恋愛
雨の日に滑って転んで頭を打った私は、気付いたら公爵令嬢ヴィオレッタに転生していた。 どうやらここは前世親しんだ乙女ゲームかラノベの世界っぽいけど、疲れ切ったアラフォーのうろんな記憶力では何の作品の世界か特定できない。 鑑で見た感じ、どう見ても悪役令嬢顔なヴィオレッタ。このままだと破滅一直線!?ヒロインっぽい子を探して仲良くなって、この世界では平穏無事に長生きしてみせます! ※他サイトにも掲載しています

婚約破棄されたので、愛のない契約結婚を選んだはずでした

鍛高譚
恋愛
王太子の婚約者だった伯爵令嬢・カーテンリンゼ。 しかし、王太子エドワルドは突然の婚約破棄を言い渡し、彼女を冷たく突き放す。 ――だが、それは彼女にとってむしろ好都合だった。 「婚約破棄? 結構なことですわ。むしろ自由を満喫できますわね!」 ところが、婚約破棄された途端、カーテンリンゼは別の求婚者たちに目をつけられてしまう。 身分を利用されるだけの結婚などごめんだと思っていた彼女の前に現れたのは、冷徹と噂される若き公爵・レオポルド。 「契約結婚だ。君の自由は保証しよう」 「まあ、それは理想的ですわね」 互いに“愛のない”結婚を選んだ二人だったが、次第に相手の本当の姿を知り、想いが変わっていく――。 一方、王太子エドワルドは、自分が捨てたはずのカーテンリンゼを取り戻そうと動き出し……!?

婚約破棄されたら、多方面から溺愛されていたことを知りました

灯倉日鈴(合歓鈴)
恋愛
卒業パーティーの当日、王太子に婚約破棄された公爵令嬢フルール。 それをあっさり受け入れた瞬間から、彼女のモテ期が始まった。 才色兼備で資産家の娘である彼女は、超優良物件にも拘らず、生まれた時から王太子の婚約者ということで今まで男性から敬遠されていたのだ。 思ってもみなかった人達にアプローチされて戸惑うフルールだが……。 ※タイトル変更しました。 ※カクヨムにも投稿しています。

悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。

槙村まき
恋愛
 スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。  それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。  挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。  そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……! 第二章以降は、11時と23時に更新予定です。 他サイトにも掲載しています。 よろしくお願いします。 25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!

掟に縛られたブキミ令嬢ですが3大国宝イケメンを翻弄してます

ハートリオ
恋愛
ルミエ・ラマンジェは16才。 母の愛の掟に縛られて窮屈な毎日を過ごしている。 掟により長厚前髪にしているせいで『ブキミ令嬢』なんて呼ばれているし。 大好きな兄リーとも思うように接する事が出来ずかなり辛い。 家は借金苦。更に日中体が重いという謎の現象にも悩まされ公爵令嬢にも急に攻撃されるようになり… 何だか八方塞がりなある日、兄リーの知り合いのザート達が声を掛けて来る。 ルミエが母の掟により絶対に男と関わってはいけないと知ったザートはルミエを救う会を発足すると宣言。 ルミエも少しずつ問題を解決しようと動き出し盲目的に守り続けて来た掟との付き合い方も変わっていく。 そしてとうとう… 異世界でのお話です。

【完結】破滅フラグを回避したいのに婚約者の座は譲れません⁈─王太子殿下の婚約者に転生したみたいだけど転生先の物語がわかりません─

江崎美彩
恋愛
侯爵家の令嬢エレナ・トワインは王太子殿下の婚約者……のはずなのに、正式に発表されないまま月日が過ぎている。 王太子殿下も通う王立学園に入学して数日たったある日、階段から転げ落ちたエレナは、オタク女子高生だった恵玲奈の記憶を思い出す。 『えっ? もしかしてわたし転生してる?』 でも肝心の転生先の作品もヒロインなのか悪役なのかモブなのかもわからない。エレナの記憶も恵玲奈の記憶も曖昧で、エレナの王太子殿下に対する一方的な恋心だけしか手がかりがない。 王太子殿下の発表されていない婚約者って、やっぱり悪役令嬢だから殿下の婚約者として正式に発表されてないの? このまま婚約者の座に固執して、断罪されたりしたらどうしよう! 『婚約者から妹としか思われてないと思い込んで悪役令嬢になる前に身をひこうとしている侯爵令嬢(転生者)』と『婚約者から兄としか思われていないと思い込んで自制している王太子様』の勘違いからすれ違いしたり、謀略に巻き込まれてすれ違いしたりする物語です。 長編ですが、一話一話はさっくり読めるように短めです。 『小説家になろう』『カクヨム』にも投稿しています。

処理中です...