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第2章 愛と希望とそして秘密
第15話 沈黙の間
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クラレンスの長男グレゴリーは、父を早くに病で亡くしていた。
弱冠16歳で公爵を継いでいたが、剣の腕前も領地の統治手腕も素晴らしかった。
それ故に、他の貴族らのやっかみも凄かったのである。
領地にいたグレゴリーに、エテルネル王からの急きょ呼び出しがかかった。
なにやら胸騒ぎがしつつ、グレゴリーは急ぎ愛馬で領地から王都を目指す。
王の玉座の前には、沢山の貴族たちが揃う。
「今日呼び出したのは、隣国に不穏な動きがある!
もしかしたら、我が国を攻めるかもしれぬ。
それでだ!将軍を補佐する者を決めたいのじゃあ~!」
当時は周辺の隣国に王子や王女を嫁がせ、国との結び付きで戦を避けていたのだった。
その為に隣国に嫁いだこの国の王女が、王の側室に嫉妬した所為で側室を害してしまった。
これがきっかけになり、離縁され国に戻ってきたというより戻された。
政略結婚ではよくあることだが、王女の気位は周辺が想像したより高かった。
どうも戦の元凶は、その余計なことをしでかした王女殿下。
王女さまは、今は離宮の奥に謹慎生活をしているそうだ。
ここにいる者は皆分かっているが、口には出せない。
その王女さえ、この世から居なくなれば…。
グレゴリーは、厄介事になりそうだと頭を痛くなっていた。
「陛下!
クラレンス公爵のグレゴリー殿を推挙します。
彼は若輩だが剣では、若手の中で1番の実力だと思います!」
誰かが続くと、次々に声がかかる。
『やはりな。
若くして公爵になった俺が、邪魔かという訳か』
グレゴリーは、気づかれないように薄ら笑いをする。
「クラレンス公爵!
そちに参謀を命ずる!
良く、将軍を補佐して欲しい。
頼むぞ、よいかー!!」
玉座の王から勅命は、断ると死を賜るほどに重大な命令!
片膝をつき、頭を下げて言うしかなかった。
「勅命謹んでお受け致します!
……、陛下~!!」
「えーっ、お祖父様!!
それって、ちょっと酷くない!?
まだ、確か16歳だったのでしょう。
他の方が、ゴロゴロいるんではなくて!
嘘~、これは信じられない」
突然沈黙を破るプリムローズの絶叫と呆れた声に、我にかえる祖父グレゴリー。
「ワァハハハ、プリムローズ。
儂は生きて此処におるぞ!
それにのう、家督を継ぐため年齢を偽っていた。
儂15歳だったのじゃあ。
こんなのは、どうでもいいな。
とにかく、先に決まってた方が良かったのだ。
前にも言ったが、そちらは戦いやすかったのじゃ」
まさかの年齢詐欺に、家族一同はあ然。
大雑把すぎる祖父の性格を、大物は一味違うと孫娘は尊敬する眼差し。
「お祖父様、その後に戦になってしまったのですよね。
先が、次が気になります。
お祖父様!」
兄ブライアンは、初めて祖父の戦の話に胸をドキドキしながら聞いていた。
早く先を知りたくて、ソワソワしている。
「そうじゃ、3日後に戦場になる隣国に向けて出発した。
もう相手が、軍を我が国に向けておったからな!
急がんと、国が攻め落とされてしまうんでなぁ…」
グレゴリーは参謀として、将軍と一緒に移動していた。
将軍は高齢で耳も遠く、そして何より頑固な人で全然話をきかない方であったのだ。
負けるか死ぬかの文字しか、頭に浮かんでこない。
いくら人材がいなくても、これはあまりにも酷いのではないか?
馬上で若きグレゴリーは、イヤイヤながら戦場を目指した。
しかし、目指した場所を見事に通り越していたのだった。
「あぁ~~、旦那様!!
何でまた、そんな間抜けな話になるのですか!
敵のいない場所に、行くなんて~!!」
とうとうキレた祖母が、持っていた扇を閉じてバンバンとテーブルに打ち付けている。
その音が、沈黙の間に全体に響き渡るのである。
防音がしっかりしていて良かったと、3人は祖母を見て思った。
この沈黙の間が、初めて役に立てた瞬間だった。
「ヴィクトリア、落ち着け!
仕方ないのじゃあ。
儂も何度も行き過ぎですと進言しても、大丈夫だぁ~としか言わんのだぁ!
はぁ~っ、思い出すたびに腹が立つのう~」
祖父は遠い目をして当時の苦労を思い、大きくため息をついていた。
あの祖父が、こんなに苦労して戦っていたとはー!
これって、お祖父様の戦の神と呼ばれた伝説になった戦いよね?
孫娘は、半信半疑で祖父の話を聞き思う。
『これって、本当に本当なの?!』
だが、プリムローズはまだ知らなかったのだ。
この戦いの本当の秘密と真実をー。
弱冠16歳で公爵を継いでいたが、剣の腕前も領地の統治手腕も素晴らしかった。
それ故に、他の貴族らのやっかみも凄かったのである。
領地にいたグレゴリーに、エテルネル王からの急きょ呼び出しがかかった。
なにやら胸騒ぎがしつつ、グレゴリーは急ぎ愛馬で領地から王都を目指す。
王の玉座の前には、沢山の貴族たちが揃う。
「今日呼び出したのは、隣国に不穏な動きがある!
もしかしたら、我が国を攻めるかもしれぬ。
それでだ!将軍を補佐する者を決めたいのじゃあ~!」
当時は周辺の隣国に王子や王女を嫁がせ、国との結び付きで戦を避けていたのだった。
その為に隣国に嫁いだこの国の王女が、王の側室に嫉妬した所為で側室を害してしまった。
これがきっかけになり、離縁され国に戻ってきたというより戻された。
政略結婚ではよくあることだが、王女の気位は周辺が想像したより高かった。
どうも戦の元凶は、その余計なことをしでかした王女殿下。
王女さまは、今は離宮の奥に謹慎生活をしているそうだ。
ここにいる者は皆分かっているが、口には出せない。
その王女さえ、この世から居なくなれば…。
グレゴリーは、厄介事になりそうだと頭を痛くなっていた。
「陛下!
クラレンス公爵のグレゴリー殿を推挙します。
彼は若輩だが剣では、若手の中で1番の実力だと思います!」
誰かが続くと、次々に声がかかる。
『やはりな。
若くして公爵になった俺が、邪魔かという訳か』
グレゴリーは、気づかれないように薄ら笑いをする。
「クラレンス公爵!
そちに参謀を命ずる!
良く、将軍を補佐して欲しい。
頼むぞ、よいかー!!」
玉座の王から勅命は、断ると死を賜るほどに重大な命令!
片膝をつき、頭を下げて言うしかなかった。
「勅命謹んでお受け致します!
……、陛下~!!」
「えーっ、お祖父様!!
それって、ちょっと酷くない!?
まだ、確か16歳だったのでしょう。
他の方が、ゴロゴロいるんではなくて!
嘘~、これは信じられない」
突然沈黙を破るプリムローズの絶叫と呆れた声に、我にかえる祖父グレゴリー。
「ワァハハハ、プリムローズ。
儂は生きて此処におるぞ!
それにのう、家督を継ぐため年齢を偽っていた。
儂15歳だったのじゃあ。
こんなのは、どうでもいいな。
とにかく、先に決まってた方が良かったのだ。
前にも言ったが、そちらは戦いやすかったのじゃ」
まさかの年齢詐欺に、家族一同はあ然。
大雑把すぎる祖父の性格を、大物は一味違うと孫娘は尊敬する眼差し。
「お祖父様、その後に戦になってしまったのですよね。
先が、次が気になります。
お祖父様!」
兄ブライアンは、初めて祖父の戦の話に胸をドキドキしながら聞いていた。
早く先を知りたくて、ソワソワしている。
「そうじゃ、3日後に戦場になる隣国に向けて出発した。
もう相手が、軍を我が国に向けておったからな!
急がんと、国が攻め落とされてしまうんでなぁ…」
グレゴリーは参謀として、将軍と一緒に移動していた。
将軍は高齢で耳も遠く、そして何より頑固な人で全然話をきかない方であったのだ。
負けるか死ぬかの文字しか、頭に浮かんでこない。
いくら人材がいなくても、これはあまりにも酷いのではないか?
馬上で若きグレゴリーは、イヤイヤながら戦場を目指した。
しかし、目指した場所を見事に通り越していたのだった。
「あぁ~~、旦那様!!
何でまた、そんな間抜けな話になるのですか!
敵のいない場所に、行くなんて~!!」
とうとうキレた祖母が、持っていた扇を閉じてバンバンとテーブルに打ち付けている。
その音が、沈黙の間に全体に響き渡るのである。
防音がしっかりしていて良かったと、3人は祖母を見て思った。
この沈黙の間が、初めて役に立てた瞬間だった。
「ヴィクトリア、落ち着け!
仕方ないのじゃあ。
儂も何度も行き過ぎですと進言しても、大丈夫だぁ~としか言わんのだぁ!
はぁ~っ、思い出すたびに腹が立つのう~」
祖父は遠い目をして当時の苦労を思い、大きくため息をついていた。
あの祖父が、こんなに苦労して戦っていたとはー!
これって、お祖父様の戦の神と呼ばれた伝説になった戦いよね?
孫娘は、半信半疑で祖父の話を聞き思う。
『これって、本当に本当なの?!』
だが、プリムローズはまだ知らなかったのだ。
この戦いの本当の秘密と真実をー。
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