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第3章 友情と家族の絆
第11話 遅い春の訪れ
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今後のことを相談していたら、外の廊下を走ってくる足音がしてきた。
誰かが扉をノックからして、勢いよく流れ込んでくる。
短髪の茶色の髪と薄茶色の瞳を持つ、私が見たことがない若い男性だった。
籠に草の様なモノが一杯入ったのを持ち、息を弾ませてそこに立っている。
姉のリリアンヌがその若者を見ると、突然席を立ち上がり声を発した。
「あぁ~、ポール!!
とても心配したのよ!」
姉リリアンヌが、彼の胸の中に飛び込んで行く。
プリムローズたちはその光景に驚き、目線を抱き合う二人に合わせる。
『うわぁ~、人前ですわよ』
彼女を含めたほぼ全員が、そう思い顔を変えた。
かつての傲慢な姉とは、思えない可愛らしい態度に戸惑ってしまった。
それは他の者たちも、同じ意見のようであった。
「あれは何ですか?
もしかして、もしかしますの?!」
プリムローズが心の声を、そのままに漏らす。
そして、彼女は動揺してキョロキョロと周りの人たちの様子を見てみた。
どうやら、元王族方もこの人を見知っているらしい。
見つめるその瞳たちが優しげに、寄り添う二人を見ていたからだ。
「リリアンヌ!!
人様の前で、何ですか!
申し訳ございません。
婚約者が、薬草を取りに行くと出て行ってましたの」
母が、クラレンス家の知らない事実を説明する。
婚約者って、どう見てもこの方は平民よね。
お母様はあれほどまでに、平民を避けてましたよね?
いえ、軽蔑し差別していた。
プリムローズ達は目を丸くして、目の前の男女をぼーっと眺めていた。
再会に興奮しているのか、二人の抱擁は続いていた。
「あ、ご無礼しました。
ポールが薬草を取りに行っていましたのよ。
ごめんなさい、必要なくなってしまったの。
貴方が寒い中、危ない思いをして探してくれたのに」
やっと、我に返る二人は離れて話し出した。
「お薬の方が優れてますから、気にしないでくれ。
リリアンヌ様の父上様と領主様がお元気になれば、それで俺はいいんだ」
この若者を見ると危険な場所で薬草を取っていたのか、服も汚れ擦りキズがある。
プリムローズは、この若者の好感が持てる言葉と笑顔に親しみを感じた。
そこに医師が、部屋の扉が開いたままノックして入って来た。
ポールの篭の中を見て、嬉しさのあまり大声を出した。
「おぉ、それ薬草ではないか!
助かります。薬がきれかかってましたからなぁ。
十分に補助できる量だ」
医師は大喜びし、ポール殿にお礼を述べた。
『彼は、いい人そうだ。
平民でも構わないのではないか?
姉の嬉しそうな笑顔が、それを物語っている』
そんなふうに感じていたら、隣から祝福の声がかけられる。
「おめでとう、リリアンヌ!
やっと貴女に春が訪れたのね!」
心からの祝福を、祖母ヴィクトリアがしていたのである。
あの大国の元第一王女殿下がー。
「お姉さま、私も祝福します!
真実の愛を、とうとう見つけましたのね。
今度こそは、大事に咲かして下さいな。美しい愛の花をー」
プリムローズは、愛らしい笑顔を姉と婚約者の若者に向けた。
おそらく姉妹の間に、初めての偽りのない笑顔だったに違いない。
皆が祝福を次々に2人にかけると、二人は仲良く真っ赤な顔をして婚約者の横に並んでいたリリアンヌはお礼を述べる。
「ありがとうございます。
認めて下さり感謝しますわ。
バラの花より、野花を愛でるそんな気持ちになりました。
これが、私の本当の幸せだとやっと気づきましたの」
そう言いながら、隣のポール殿を見つめていた。
ポール殿もリリアンヌの言葉に、照れて顔を赤くして姉をとろけるような瞳で見つめていたわ。
姉はここに来てから、本当に変わった。
我儘な気位の高い態度しか、私にはけしてお見せにならなかったお方が…。
きっと大変な苦労の生活の中で、一番大事なものが見えたのね。
妹である彼女は、今の姉が愛おしく思う。
生まれて初めて感じた、姉に対しての感情である。
荒れ地に、やっと遅い春の訪れの足音が聞こえそう。
この部屋にだけ、先にやって来たようだ。
その温かさは人々の笑顔ではないかと感じ、彼女は窓の外にまだ残る雪を見つめていた。
誰かが扉をノックからして、勢いよく流れ込んでくる。
短髪の茶色の髪と薄茶色の瞳を持つ、私が見たことがない若い男性だった。
籠に草の様なモノが一杯入ったのを持ち、息を弾ませてそこに立っている。
姉のリリアンヌがその若者を見ると、突然席を立ち上がり声を発した。
「あぁ~、ポール!!
とても心配したのよ!」
姉リリアンヌが、彼の胸の中に飛び込んで行く。
プリムローズたちはその光景に驚き、目線を抱き合う二人に合わせる。
『うわぁ~、人前ですわよ』
彼女を含めたほぼ全員が、そう思い顔を変えた。
かつての傲慢な姉とは、思えない可愛らしい態度に戸惑ってしまった。
それは他の者たちも、同じ意見のようであった。
「あれは何ですか?
もしかして、もしかしますの?!」
プリムローズが心の声を、そのままに漏らす。
そして、彼女は動揺してキョロキョロと周りの人たちの様子を見てみた。
どうやら、元王族方もこの人を見知っているらしい。
見つめるその瞳たちが優しげに、寄り添う二人を見ていたからだ。
「リリアンヌ!!
人様の前で、何ですか!
申し訳ございません。
婚約者が、薬草を取りに行くと出て行ってましたの」
母が、クラレンス家の知らない事実を説明する。
婚約者って、どう見てもこの方は平民よね。
お母様はあれほどまでに、平民を避けてましたよね?
いえ、軽蔑し差別していた。
プリムローズ達は目を丸くして、目の前の男女をぼーっと眺めていた。
再会に興奮しているのか、二人の抱擁は続いていた。
「あ、ご無礼しました。
ポールが薬草を取りに行っていましたのよ。
ごめんなさい、必要なくなってしまったの。
貴方が寒い中、危ない思いをして探してくれたのに」
やっと、我に返る二人は離れて話し出した。
「お薬の方が優れてますから、気にしないでくれ。
リリアンヌ様の父上様と領主様がお元気になれば、それで俺はいいんだ」
この若者を見ると危険な場所で薬草を取っていたのか、服も汚れ擦りキズがある。
プリムローズは、この若者の好感が持てる言葉と笑顔に親しみを感じた。
そこに医師が、部屋の扉が開いたままノックして入って来た。
ポールの篭の中を見て、嬉しさのあまり大声を出した。
「おぉ、それ薬草ではないか!
助かります。薬がきれかかってましたからなぁ。
十分に補助できる量だ」
医師は大喜びし、ポール殿にお礼を述べた。
『彼は、いい人そうだ。
平民でも構わないのではないか?
姉の嬉しそうな笑顔が、それを物語っている』
そんなふうに感じていたら、隣から祝福の声がかけられる。
「おめでとう、リリアンヌ!
やっと貴女に春が訪れたのね!」
心からの祝福を、祖母ヴィクトリアがしていたのである。
あの大国の元第一王女殿下がー。
「お姉さま、私も祝福します!
真実の愛を、とうとう見つけましたのね。
今度こそは、大事に咲かして下さいな。美しい愛の花をー」
プリムローズは、愛らしい笑顔を姉と婚約者の若者に向けた。
おそらく姉妹の間に、初めての偽りのない笑顔だったに違いない。
皆が祝福を次々に2人にかけると、二人は仲良く真っ赤な顔をして婚約者の横に並んでいたリリアンヌはお礼を述べる。
「ありがとうございます。
認めて下さり感謝しますわ。
バラの花より、野花を愛でるそんな気持ちになりました。
これが、私の本当の幸せだとやっと気づきましたの」
そう言いながら、隣のポール殿を見つめていた。
ポール殿もリリアンヌの言葉に、照れて顔を赤くして姉をとろけるような瞳で見つめていたわ。
姉はここに来てから、本当に変わった。
我儘な気位の高い態度しか、私にはけしてお見せにならなかったお方が…。
きっと大変な苦労の生活の中で、一番大事なものが見えたのね。
妹である彼女は、今の姉が愛おしく思う。
生まれて初めて感じた、姉に対しての感情である。
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この部屋にだけ、先にやって来たようだ。
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