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第4章 未来への道
第11話 歩く噂好き伯爵夫人
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小さな顔の頬を赤らめて瞳を輝かして話を聞いている少女を、嬉しげに微笑む押しも押される貴婦人たち。
「彼は伯爵の次男だったそうです。
本来は領地管理するのですが、弟である三男に権利を譲って文官になったそうですわ」
「優秀だったのであろう。
話を聞くと三男は、どうも勉学が苦手だったみたいですよ。
アマリリス様は伯爵家を出て、平民が店を出している仕立て屋で針子として働くことになりました」
ポレット夫人と祖母は、彼女が話したことをプリムローズに話して聞かせた。
「それから度々アマリリス様が気になってか、彼は様子を見に店に通ったそうです。
仕立て屋でシャツとかを作ったりしてね」
恋の予感を匂わせて、ポレットは浮き立つ気分を表した。
「あれじゃな。
アマリリス様に気があったんじゃな。
恋とは、ちょっと火種があれば燃えるからのう」
祖母ヴィクトリアも、ついつい流されて恋話を茶化す笑いをする。
「お二人は、自然な流れでお付き合いをされたのですか?
まるで、観劇でも見てる気分になりますわ!」
彼女は気持ちが最高潮に盛り上がって、早く続きを夫人にねだるのだった。
「そんな彼が時をあけてアマリリス様にお会いした時、元気がなかったのが気になり理由をお聞きしました。
彼の兄である次期伯爵が、事故に遭遇してお亡くなりになってしまっていたの」
「まぁ、事故とはお気の毒に。
突然お亡くなりになるのは、心構えもなくてお慰めの言いようが御座いませんわよね」
プリムローズは、身内にそんな不幸が起きたらと考えてしまうのであった。
「文官勤めを辞めて、急きょ伯爵にならなくてはならなくなった。
彼はその不安を、アマリリス様に正直にお伝えしたそうです」
最近姿を見せなかった彼の近況を伺い、アマリリスは慰めるしか出来なかった。
もっと気の利いた話し方をしたいが、彼女には咄嗟によい言葉は出てこない。
そんな戸惑いを彼は彼女から感じて、その優しい気遣いをされて自然に気持ちが声として出てしまった。
「突然で申し訳ない。
前から君が気になっていた。
わ、私と…。婚姻してくれないか?!
君となら、伯爵になってもやっていけそうな気がするんだ。
アマリリス嬢!」
口数が少ない彼の真摯な突然の告白に、彼女は目を見開き前にいる男性を何時までも見つめていた。
彼女アマリリスが彼にどう返事をしたかは、ヴィクトリアもポレットも詳しくは存じない。
二人だけの愛の秘事であり、それ以上は伺うのは無粋と感じたからだ。
二人はプリムローズのパッと花開くような表情に変わり、お互いに顔を見て笑い合ってしまう。
「最後は素敵でしたわね!
どうしてそのようなお方が、歩く噂好き夫人になりましたの?」
どこか納得行かないのか、疑念を素直に質問しだす。
「寡黙な伯爵に代わり、彼女が社交を頑張りすぎた結果ね。
元々は姉君の尻拭いで謝罪している間に、聞き上手になったのが原因です。
彼女には誰もが、不思議と何でも話したくなりますから」
ポレット夫人は、歩く噂好き夫人は面白がってつけた二つ名であること。
ピンクのアマリリスは、親しみを込めてのあだ名だと教えて下さった。
「ピンクのアマリリスの花言葉は、おしゃべりです。
人は相手に親しみを感じた時にしか、おしゃべりを楽しめません。
彼女にはピッタリと、私は思っております」
ポレット夫人の言葉に、彼女は今まで思い込んでいた夫人への偏見を恥じていた。
「一度もお会いしたこともないのに、私ったら思い込みをしてしまいました。
コニーニ伯爵夫人に、大変失礼でしたわ」
反省するように視線を下に向けながら、二人をアマリリスに見立てたのか頭を下げる。
「プリム、用心に越したことはないわ。
何処で誰が見てるか分からないでしょう?」
祖母ヴィクトリアは、孫娘に忠告するのだった。
もうじき始まる、研修はどんな事が待ち構えているのか。
ピンクのアマリリスの息子さん。
ガスパール・コニーニ、彼の顔を思い出していた。
「彼は伯爵の次男だったそうです。
本来は領地管理するのですが、弟である三男に権利を譲って文官になったそうですわ」
「優秀だったのであろう。
話を聞くと三男は、どうも勉学が苦手だったみたいですよ。
アマリリス様は伯爵家を出て、平民が店を出している仕立て屋で針子として働くことになりました」
ポレット夫人と祖母は、彼女が話したことをプリムローズに話して聞かせた。
「それから度々アマリリス様が気になってか、彼は様子を見に店に通ったそうです。
仕立て屋でシャツとかを作ったりしてね」
恋の予感を匂わせて、ポレットは浮き立つ気分を表した。
「あれじゃな。
アマリリス様に気があったんじゃな。
恋とは、ちょっと火種があれば燃えるからのう」
祖母ヴィクトリアも、ついつい流されて恋話を茶化す笑いをする。
「お二人は、自然な流れでお付き合いをされたのですか?
まるで、観劇でも見てる気分になりますわ!」
彼女は気持ちが最高潮に盛り上がって、早く続きを夫人にねだるのだった。
「そんな彼が時をあけてアマリリス様にお会いした時、元気がなかったのが気になり理由をお聞きしました。
彼の兄である次期伯爵が、事故に遭遇してお亡くなりになってしまっていたの」
「まぁ、事故とはお気の毒に。
突然お亡くなりになるのは、心構えもなくてお慰めの言いようが御座いませんわよね」
プリムローズは、身内にそんな不幸が起きたらと考えてしまうのであった。
「文官勤めを辞めて、急きょ伯爵にならなくてはならなくなった。
彼はその不安を、アマリリス様に正直にお伝えしたそうです」
最近姿を見せなかった彼の近況を伺い、アマリリスは慰めるしか出来なかった。
もっと気の利いた話し方をしたいが、彼女には咄嗟によい言葉は出てこない。
そんな戸惑いを彼は彼女から感じて、その優しい気遣いをされて自然に気持ちが声として出てしまった。
「突然で申し訳ない。
前から君が気になっていた。
わ、私と…。婚姻してくれないか?!
君となら、伯爵になってもやっていけそうな気がするんだ。
アマリリス嬢!」
口数が少ない彼の真摯な突然の告白に、彼女は目を見開き前にいる男性を何時までも見つめていた。
彼女アマリリスが彼にどう返事をしたかは、ヴィクトリアもポレットも詳しくは存じない。
二人だけの愛の秘事であり、それ以上は伺うのは無粋と感じたからだ。
二人はプリムローズのパッと花開くような表情に変わり、お互いに顔を見て笑い合ってしまう。
「最後は素敵でしたわね!
どうしてそのようなお方が、歩く噂好き夫人になりましたの?」
どこか納得行かないのか、疑念を素直に質問しだす。
「寡黙な伯爵に代わり、彼女が社交を頑張りすぎた結果ね。
元々は姉君の尻拭いで謝罪している間に、聞き上手になったのが原因です。
彼女には誰もが、不思議と何でも話したくなりますから」
ポレット夫人は、歩く噂好き夫人は面白がってつけた二つ名であること。
ピンクのアマリリスは、親しみを込めてのあだ名だと教えて下さった。
「ピンクのアマリリスの花言葉は、おしゃべりです。
人は相手に親しみを感じた時にしか、おしゃべりを楽しめません。
彼女にはピッタリと、私は思っております」
ポレット夫人の言葉に、彼女は今まで思い込んでいた夫人への偏見を恥じていた。
「一度もお会いしたこともないのに、私ったら思い込みをしてしまいました。
コニーニ伯爵夫人に、大変失礼でしたわ」
反省するように視線を下に向けながら、二人をアマリリスに見立てたのか頭を下げる。
「プリム、用心に越したことはないわ。
何処で誰が見てるか分からないでしょう?」
祖母ヴィクトリアは、孫娘に忠告するのだった。
もうじき始まる、研修はどんな事が待ち構えているのか。
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ガスパール・コニーニ、彼の顔を思い出していた。
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