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第4章 未来への道
第29話 先輩の助言
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宰相ブロイは目が疲れた時は、窓の外を眺めて遠くの空や庭を見るのが一時の気分転換だ。
外の庭には、この国でただ一人の王子で次期国王になるであろうルシアン殿下が庭を散歩しておられた。
安全確保のために、離れた場所にお付きの警護兵がいらっしゃるのだろうか…。
その悩みある後ろ姿が気になり宰相は職務が忙しい中、庭に下りて殿下と会話することにした。
「すまん、少し早いが休憩時間をとる。
庭に散歩でもしたくなってな」
ブロイは庭で熱心に花を見ているルシアン殿下に、少し離れた場所からお声をかける。
「殿下、お散歩ですか。
すっかり、夏が近づいてきている
陽気になりましたね」
気さくな声がけに、ルシアンはすぐさまに宰相と分かって笑顔を向けて返事を返した。
「宰相!こんにちは、散歩ですか?」
「いやぁ、執務室から殿下が庭を散歩している姿が見えましてな。
それに、なんだか花を真剣に見ているようで気になりましたので…」
ルシアンは宰相と話していたら、ちょっとだけ顔を赤らめた。
「クラレンス公爵令嬢が文官試験に受かり研修も終了したようだし、花でも持ってお祝いをしたいと思ったのだ」
そのはにかむ様子にぴーんときたブロイは、ずっと年下の少年に昔の自分を重ねていた。
「それはクラレンス公爵令嬢も、お喜びになられるでしょう!
彼女には、可愛らしい花がよくお似合いになられますよ」
にこやかに答えると、殿下は悩む表情を見せて彼に聞いてくる。
「彼女がどんな花が好きか、宰相はご存知ですか?」
「先程から殿下は、その花を探して庭の花を見ていらっしゃったのですね?」
「あぁ、恥ずかしくて誰にも相談できずにいたのだ。
女性に花を贈るのは母上ぐらいで、花は既に誰かが用意したのを渡していたから…」
不思議に思いをブロイは彼に、ウィルスターの祖国にはその手の懇意にされた方はいないのかとさり気なく伺ってみる。
「い、いない!
私はそういう類は苦手なんだ。
必ずたくさんの令嬢が、側に寄ってきて嫌だったのだ!」
「では、エテルネルの学園とかでもそんな状態ではないのですかなぁ?」
暫し考えてから、殿下は大笑い。
驚いている様子の宰相に、何故笑ったかの理由を話す。
「少し前にプリムローズ嬢が、まとわりつく令嬢を学園で一度ビシッと注意してから寄り付かなくなった。
彼女、凄いよね。
学園の小さな女王様みたいだったよ」
当たっていると、ブロイも研修中の彼女を見ていて感じていた。
私が何度、年下の娘のような彼女に怒鳴られたか。
殿下に話したら、宰相の自分をどう思われるのだろうか?
ブロイは、笑いたくなる気分だ。
「やはり定番の薔薇かなぁ?
赤よりピンクが良いかと考えているんだ」
ルシアンは、ブロイに何の花がよいか相談した。
「赤はまだお早いでしょう。
ピンクは無難で、私も良いと思います。
王宮なら、綺麗な薔薇が咲いているでしょう」
少し長めの休憩になってしまったようだと、ブロイは殿下にお辞儀して去ろうとしていた。
「宰相、相談に乗ってくれて有難う。
両親に相談すると余計な勘ぐりをされると困っていたところなんだ」
この年頃の思春期なら、親にも相談しにくい事は多々あろう。
「もし殿下が宜しければ、何時でもご相談に乗りますよ。
本当は、同じ年頃のご友人が良いでしょうね」
彼はブロイの話を聞き考えてから、首を振ると決定的な事を言い出す。
「それは難しい!
話せそうな心当たりの友人候補は…。
プリムローズ嬢の兄上ブライアン殿です。
彼は、妹の相手に敏感なりそうだ」
なるほど、相談は無理だししないほうがよいだろう。
それに何故かクラレンス公爵家は、王家とは一線を引いている。
我が公爵は、私が宰相だ。
こうして関わり合いはあるが…。
王家と公爵は、あまり近づかないほうがいい。
いざ何かがあった時に、癒着すると決断が鈍る。
クラレンス公爵は、国全体を見て調和を取っているのかもしれん。
父ブロイ前公爵も、口には表立っては言わないがそう思っているようだ。
「殿下、あちらに庭師がおります。
相談してみて、花を決めたらどうですか?」
指差す方を振り返り、ルシアンは庭師を探す。
「あっ、そうだな。
宰相は、彼女の留学先を存じてるか!?」
「いえ、父も妻も知らされてないそうです。
ですが、きっとヴィクトリア様の祖国アルゴラでしょう。
私は、そう思っていますよ」
ルシアンはブロイに深く頷く。
「私もそう思う。
ブロイ宰相、また相談に乗ってくれ。
今日は話を聞いてくれて、有難う!」
人生の先輩は、まだまだ青い若者の背中を愛おしげに見つめてから忙しい執務室に戻るのであった。
外の庭には、この国でただ一人の王子で次期国王になるであろうルシアン殿下が庭を散歩しておられた。
安全確保のために、離れた場所にお付きの警護兵がいらっしゃるのだろうか…。
その悩みある後ろ姿が気になり宰相は職務が忙しい中、庭に下りて殿下と会話することにした。
「すまん、少し早いが休憩時間をとる。
庭に散歩でもしたくなってな」
ブロイは庭で熱心に花を見ているルシアン殿下に、少し離れた場所からお声をかける。
「殿下、お散歩ですか。
すっかり、夏が近づいてきている
陽気になりましたね」
気さくな声がけに、ルシアンはすぐさまに宰相と分かって笑顔を向けて返事を返した。
「宰相!こんにちは、散歩ですか?」
「いやぁ、執務室から殿下が庭を散歩している姿が見えましてな。
それに、なんだか花を真剣に見ているようで気になりましたので…」
ルシアンは宰相と話していたら、ちょっとだけ顔を赤らめた。
「クラレンス公爵令嬢が文官試験に受かり研修も終了したようだし、花でも持ってお祝いをしたいと思ったのだ」
そのはにかむ様子にぴーんときたブロイは、ずっと年下の少年に昔の自分を重ねていた。
「それはクラレンス公爵令嬢も、お喜びになられるでしょう!
彼女には、可愛らしい花がよくお似合いになられますよ」
にこやかに答えると、殿下は悩む表情を見せて彼に聞いてくる。
「彼女がどんな花が好きか、宰相はご存知ですか?」
「先程から殿下は、その花を探して庭の花を見ていらっしゃったのですね?」
「あぁ、恥ずかしくて誰にも相談できずにいたのだ。
女性に花を贈るのは母上ぐらいで、花は既に誰かが用意したのを渡していたから…」
不思議に思いをブロイは彼に、ウィルスターの祖国にはその手の懇意にされた方はいないのかとさり気なく伺ってみる。
「い、いない!
私はそういう類は苦手なんだ。
必ずたくさんの令嬢が、側に寄ってきて嫌だったのだ!」
「では、エテルネルの学園とかでもそんな状態ではないのですかなぁ?」
暫し考えてから、殿下は大笑い。
驚いている様子の宰相に、何故笑ったかの理由を話す。
「少し前にプリムローズ嬢が、まとわりつく令嬢を学園で一度ビシッと注意してから寄り付かなくなった。
彼女、凄いよね。
学園の小さな女王様みたいだったよ」
当たっていると、ブロイも研修中の彼女を見ていて感じていた。
私が何度、年下の娘のような彼女に怒鳴られたか。
殿下に話したら、宰相の自分をどう思われるのだろうか?
ブロイは、笑いたくなる気分だ。
「やはり定番の薔薇かなぁ?
赤よりピンクが良いかと考えているんだ」
ルシアンは、ブロイに何の花がよいか相談した。
「赤はまだお早いでしょう。
ピンクは無難で、私も良いと思います。
王宮なら、綺麗な薔薇が咲いているでしょう」
少し長めの休憩になってしまったようだと、ブロイは殿下にお辞儀して去ろうとしていた。
「宰相、相談に乗ってくれて有難う。
両親に相談すると余計な勘ぐりをされると困っていたところなんだ」
この年頃の思春期なら、親にも相談しにくい事は多々あろう。
「もし殿下が宜しければ、何時でもご相談に乗りますよ。
本当は、同じ年頃のご友人が良いでしょうね」
彼はブロイの話を聞き考えてから、首を振ると決定的な事を言い出す。
「それは難しい!
話せそうな心当たりの友人候補は…。
プリムローズ嬢の兄上ブライアン殿です。
彼は、妹の相手に敏感なりそうだ」
なるほど、相談は無理だししないほうがよいだろう。
それに何故かクラレンス公爵家は、王家とは一線を引いている。
我が公爵は、私が宰相だ。
こうして関わり合いはあるが…。
王家と公爵は、あまり近づかないほうがいい。
いざ何かがあった時に、癒着すると決断が鈍る。
クラレンス公爵は、国全体を見て調和を取っているのかもしれん。
父ブロイ前公爵も、口には表立っては言わないがそう思っているようだ。
「殿下、あちらに庭師がおります。
相談してみて、花を決めたらどうですか?」
指差す方を振り返り、ルシアンは庭師を探す。
「あっ、そうだな。
宰相は、彼女の留学先を存じてるか!?」
「いえ、父も妻も知らされてないそうです。
ですが、きっとヴィクトリア様の祖国アルゴラでしょう。
私は、そう思っていますよ」
ルシアンはブロイに深く頷く。
「私もそう思う。
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今日は話を聞いてくれて、有難う!」
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