【完結】無意識 悪役公爵令嬢は成長途中でございます!ー新たなる王室編ー

愚者 (フール)

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第4章  未来への道

第28話 友との秘めた思い

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  祖父グレゴリーは、夜分にある男を呼び出した。

「ギル、いや。
ギャスパル殿、すまんが孫を頼めんかのう。
ヘイズに、一緒に行ってはくれんか?」

グレゴリーは、ギャスパルに頭を下げた。 

「親父様、頭を挙げて下さい。
俺は国を捨てた者です。
また、あの国に戻るとは思わなかった。
お嬢のためなら一緒に行きますよ!」

ギャスパルは、深い笑みをグレゴリーに向けた。

「すまん、ギル!
メイドのメリーと一緒じゃあ。彼女はプリムローズより腕は下だが、強い精神の持ち主だ。
お前たちは顔見知りだなぁ」

「メリーは、俺が剣を教えた。
お嬢を守りたいからと頼まれてね。
アイツは確かに強い!
お嬢がらみだけどな!アハハ」

ギャスパルが笑うと、グレゴリーもつられて笑った。

 
  メイドのメリーは、学園が今日で最後になるプリムローズの髪を編み込んでいた。

「お嬢様、本当にお別れを言わないんですか?
明日から試験休みで、そのままヘイズに行きますの。
後悔こうかいしませんか?!」

鏡越かがみごしでメリーを見て話す、プリムローズ。

大袈裟おおげさね、長期の休みには帰るわよ。
その時に、また会えればいいのよ。
手紙はトーマスに頼んで、私が去った後に渡すように手配してあるわ」

メリーはそれ以上は何も言わずに、支度したくの続きを静かに始める。

   プリムローズは最後の試験も首位だった。
結局彼女は、たった2年で学園生活を終えたのだ。
お世話になった担任の教師に、最後の挨拶をする。

「卒業式しないで旅立つのですか?
クラレンス公爵令嬢」

「はい。先生、1年間お世話になりました。
あっという間の学園生活でしたわ」

プリムローズは、頭を下げながら礼を述べた。

「貴女は全ての望みをかなえて、飛び立つのですね。
しかし、国を離れることは楽しいことばかりではない。
辛いこともある。
楽しみなさい、良いことも悪いこともいいですね。
クラレンス嬢」

先生は教え子に、深く温かみのある選別せんべつの言葉を贈った。

「先生、素敵な別れが出来て良かった。
学園で別れをげるお方は、先生しかおりませんのよ。
先生の助言がなかったら、決心しませんでした。
先生に感謝致します」

プリムローズは、少しだけうるんだ瞳で恩師を見るのであった。

 
 お昼も最後かー。
スペシャルランチも最後かと思うと、味わってみしめないとね。

「プリムローズ様、今日のランチですわ」

「有り難う、リザ様!美味しいそうだわぁ!!」

プリムローズは、普通にせっするのだった。

「でも、寂しくなりますわ。
卒業式が終わったら旅立つのですね?!」

フローラが考え深げに語り出す。

「そうね。皆さんは卒業まで、後2年ありますね。
あなた方がいたから、私も無事に卒業をできたのです。
本当に有り難うございます」

プリムローズは、いつもよりも深いお辞儀する。
誰も気づかない、彼女だけの別れの挨拶であった。

「嫌ですわ?!
まだ休み明け少し会えますのに。
卒業のパーティーには出る予定ですか?」

マリーは、卒業式の後のパーティーについて聞いてきた。

「たぶん、出ませんわ。
パートナーも、居ないしね。
祝う友もおりませんもの。
今のクラスメート達とは、ほとんど会話無しでしたからね。
文官試験に時間を費やしましたので…」

そう話すと、そうですわねと皆は納得した。

「でも、トップ合格は晴らしすぎますわ。
私も頑張ります。
父や家族が、あんなに協力してくれるんですもの」

リザはすっかり変わった家族にあきれながらも、輝く瞳でプリムローズに笑いかけた。

私がいなくても、こうして未来が進むのね。
自分も新たな土地ヘイズで、この輝きに負けないようにしたい。

「そう言えばアレンも、近衛隊このえたい配属はいぞくを目指しているそうですね」

プリムローズは、アレンに話しかける。

「はい、私は次男ですから家督かとくは継げないのです。近衛隊に入り王家をお守りします!」

アレンは賢いし、もしかしたら近衛隊長だってなれるかもしれない。

「アレン、もし剣に迷ったら祖父に会いに行きなさい!
私からお願いをしとくからね。
祖父は、きっと貴方を助けるでしょう。
ジェイク、貴方もです!」

祖父母が寂しくないように、友人たちにさりげなくクラレンスの屋敷に行くように仕向しむけた。

「有り難うございます。
プリムローズ様、夢をいつかかなえます!」

赤い顔をして言う言葉は、志高こころざしたかくして誓うのであった。
 
それから各自、誓い合戦のように次々に抱負を語り合った。

キラキラしているわ。
何故、自分はこんなに落ち着いてるんだろう。

たまに自分が凄い年寄りに思える時がある、今がその時だ。
このまぶしい光の中に入れない、自分が取り残される気分は何故なの?
プリムローズは笑いながら、もう一人の自分に語り続けていた。

 
                        
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