72 / 75
第4章 未来への道
第27話 茶飲み友達
しおりを挟む
王都のほぼ中心に構える荘厳な教会、そこの目立たない中庭の隅っこにテーブルと椅子に座る大小2つの影。
「ロレアル大司教様と、こうしてお茶するのも最後ですわね。
私にとっては、とても安らげる貴重な場所でした」
プリムローズは刺繍をしながら、前で同じく作業する男性に話しかけていた。
「私もです。
留学から戻られましたら、また会いに来てくだされ。
貴女様は、私の同志でもあるのですから」
「もちろんです!
仲良くさせて頂いたきっかけは、あのボンヌ・シャンスですものね」
二人は同じ事を思い出しているのか、その顔は似た表情と雰囲気を醸し出していた。
プリムローズとロレアル大司教は、偶然にもあの王妃様から忘れられた孤児院で出会った。
彼は変装までして、あの孤児院を慰問していたのである。
「プリムローズ様、本当にクラレンス前公爵様がそう仰って下されたのですか?」
「ミッシェル先生、祖父母は直ぐにでも孤児院を助けるように手紙を書いて寄越しました。
孤児院を建て直すのは、全て我がクラレンスが引き受けますわ」
新しくなる孤児院を素直に喜べない。
凄く有り難く嬉しいが、莫大な資金と王妃様の許可なしではと悩んでしまうのである。
「大丈夫ですわ。
クラレンス公爵内の余剰資金で賄いますし、材木は領地で調達します。
大工はクラレンス領民の腕の良い方々が建てます。ご安心を」
『クラレンス公爵は、噂以上の財力があるのね。
影の王家と平民の間で言われているのを知っている。
いいのかしら、こんなに頼ってしまって…』
心でそう思って眉間に力を入れてシワを寄せた。
遠慮がちに戸惑う姿をみていた彼女。
「王妃様は何も言えないし、言わせませんわ。
あの方が、気づかないのがいけないんですもの。
気にしなくて結構です」
この令嬢は一国の王妃に対しての態度に、凡人とはかけ離れているとミッシェルは話を伺い考えていた。
扉を叩くノックの音が聞こえて、ミッシェルが彼女に断ってから扉を開けて誰かと話している。
プリムローズはミシェルの親しみある声色に、誰が訪ねて来たのだろうと見ていた。
「こちらのお方は、孤児院に慰問して助けて頂いてますの」
彼女の後ろに立つ男性に、プリムローズは見覚えがあった。
「何処かで、お会いしてませんでしょうか?」
「あっ、貴女はー!」
見つめ合う二人は、男性は彼女の存在に気づいた。
「あらっ、もしかしたら。
お二人はお知り合いでしたの?!」
引き合わせた彼女は、二人の微妙な顔を見ては質問してくるのだった。
「いいえ、私の勘違いですわ」
「私の方は、クラレンス公爵令嬢は有名ですので存じ上げているだけですよ。
銀近いプラチナブロンドに紫の瞳は、アルゴラの王族の証ですからね」
間違いない、教会で見ている顔。
ロレアル大司教、その人だわ!
大聖堂の一番前の特等席は、筆頭公爵クラレンスが陣取っていた。
あれから三人で、孤児院の子供たちの教育の話で終わり。
プリムローズは、彼を近くまで馬車で送るので一緒にどうかと誘う。
馬車の中で互いに名乗り合う、二人。
「まさかロレアル大司教様が、あの孤児院に通っていたとは思いませんでしたわ!」
「それは私の台詞ですよ。
クラレンス公爵令嬢!
よく、あの孤児院を知りましたな」
知った経緯をロレアル大司教に正直に話すと、彼は息を吐いた。
「そうなんですよ。
王妃様が代替わりしてから、あの孤児院だけ忘れてしまってな。
王妃様の管轄で、教会は表立って支援は出来なかったのです」
「なぜですか!
大司教様から、王妃様に諫言すれば良いのでは?」
前に座る男性に、彼女は憤りを感じてしまう。
「互いに干渉せず!
昔、癒着があり問題になってからはそうなってしまっているのです」
「難しい関係ですね。
それだから、目立たないように支援されてましたか」
それを縁にして二人は、孤児院を通して友人関係を築いてきた。
二人はこうして意見交換して、趣味の手芸を楽しむ間柄になっていく。
「ボンヌ・シャンスの支援金の不正は、ブロイ宰相にも伝えてあります。
やはり、教会も一緒に手を取り合って運営された方がいいと思われます」
大司教に訴えると、彼の手の動きが止まり暗い声で話し出してくる。
「話しづらいのですが、この様な孤児院は他にもありそうなんです。
孤児院に支援したお金は、国の税金を少し免除される。
多く申請をした。
そんな疑いがあるのですよ」
プリムローズは刺繍針を指に刺しそうになり、慌てて何とか回避した。
「そこまで、根深いとは思いませんでした。
文官は、それを正すのが仕事なのにー。
これは、かなり荒れますわね」
ロレアルは、彼女がこの国から離れるのは神のご加護かもしれないと思う。
「ロレアル大司教の趣味が、刺繍とは驚きましてよ。
知り合いに男性で、刺繍の上手な方がいらっしゃるから違和感はこざいませんけどね」
突然話を変えられて苦笑すると、
大司教は若い頃の思い出を話す。
「まだ、若かりし頃に修道院の管轄を任されましてな。
男子禁制だが困りごとは無いかとか話を聞くときに、彼女らが刺繍しているのを見ましてな。
興味本位で、教えて貰ったのが始まりです」
「それで、そこまで上達されたのですね。
のめり込んだ理由はなんですか?」
どんなに興味があっても、ここまでの腕前になるには大変だろうと考える。
「最初は苛つきましたよ。
上手く刺せないし、チマチマして。段々と忍耐力がつき、心穏やかになりました。
精神統一の訓練です。
教会の資金にも協力出来ますしな」
訳を聞いて、なるほどと納得する。
大司教を見てくれで、よく知らない人からよく思われない事を残念に思っていた。
こんなに優しくて素敵なお方なのに、だが知っている人が分かっていれば良いのだと。
「大司教様、寄付金は兄ブライアンに引き継いでおります。
ヘイズから、お手紙を書かせて頂きますわ。
どうか、お元気でいて下さいませ」
彼は小さな茶飲み友達に微笑み、何度も頷いて見せた。
また、いつか再び。
こうして、お茶しながら刺繍を楽しむ。
その時が来るまでー。
「ロレアル大司教様と、こうしてお茶するのも最後ですわね。
私にとっては、とても安らげる貴重な場所でした」
プリムローズは刺繍をしながら、前で同じく作業する男性に話しかけていた。
「私もです。
留学から戻られましたら、また会いに来てくだされ。
貴女様は、私の同志でもあるのですから」
「もちろんです!
仲良くさせて頂いたきっかけは、あのボンヌ・シャンスですものね」
二人は同じ事を思い出しているのか、その顔は似た表情と雰囲気を醸し出していた。
プリムローズとロレアル大司教は、偶然にもあの王妃様から忘れられた孤児院で出会った。
彼は変装までして、あの孤児院を慰問していたのである。
「プリムローズ様、本当にクラレンス前公爵様がそう仰って下されたのですか?」
「ミッシェル先生、祖父母は直ぐにでも孤児院を助けるように手紙を書いて寄越しました。
孤児院を建て直すのは、全て我がクラレンスが引き受けますわ」
新しくなる孤児院を素直に喜べない。
凄く有り難く嬉しいが、莫大な資金と王妃様の許可なしではと悩んでしまうのである。
「大丈夫ですわ。
クラレンス公爵内の余剰資金で賄いますし、材木は領地で調達します。
大工はクラレンス領民の腕の良い方々が建てます。ご安心を」
『クラレンス公爵は、噂以上の財力があるのね。
影の王家と平民の間で言われているのを知っている。
いいのかしら、こんなに頼ってしまって…』
心でそう思って眉間に力を入れてシワを寄せた。
遠慮がちに戸惑う姿をみていた彼女。
「王妃様は何も言えないし、言わせませんわ。
あの方が、気づかないのがいけないんですもの。
気にしなくて結構です」
この令嬢は一国の王妃に対しての態度に、凡人とはかけ離れているとミッシェルは話を伺い考えていた。
扉を叩くノックの音が聞こえて、ミッシェルが彼女に断ってから扉を開けて誰かと話している。
プリムローズはミシェルの親しみある声色に、誰が訪ねて来たのだろうと見ていた。
「こちらのお方は、孤児院に慰問して助けて頂いてますの」
彼女の後ろに立つ男性に、プリムローズは見覚えがあった。
「何処かで、お会いしてませんでしょうか?」
「あっ、貴女はー!」
見つめ合う二人は、男性は彼女の存在に気づいた。
「あらっ、もしかしたら。
お二人はお知り合いでしたの?!」
引き合わせた彼女は、二人の微妙な顔を見ては質問してくるのだった。
「いいえ、私の勘違いですわ」
「私の方は、クラレンス公爵令嬢は有名ですので存じ上げているだけですよ。
銀近いプラチナブロンドに紫の瞳は、アルゴラの王族の証ですからね」
間違いない、教会で見ている顔。
ロレアル大司教、その人だわ!
大聖堂の一番前の特等席は、筆頭公爵クラレンスが陣取っていた。
あれから三人で、孤児院の子供たちの教育の話で終わり。
プリムローズは、彼を近くまで馬車で送るので一緒にどうかと誘う。
馬車の中で互いに名乗り合う、二人。
「まさかロレアル大司教様が、あの孤児院に通っていたとは思いませんでしたわ!」
「それは私の台詞ですよ。
クラレンス公爵令嬢!
よく、あの孤児院を知りましたな」
知った経緯をロレアル大司教に正直に話すと、彼は息を吐いた。
「そうなんですよ。
王妃様が代替わりしてから、あの孤児院だけ忘れてしまってな。
王妃様の管轄で、教会は表立って支援は出来なかったのです」
「なぜですか!
大司教様から、王妃様に諫言すれば良いのでは?」
前に座る男性に、彼女は憤りを感じてしまう。
「互いに干渉せず!
昔、癒着があり問題になってからはそうなってしまっているのです」
「難しい関係ですね。
それだから、目立たないように支援されてましたか」
それを縁にして二人は、孤児院を通して友人関係を築いてきた。
二人はこうして意見交換して、趣味の手芸を楽しむ間柄になっていく。
「ボンヌ・シャンスの支援金の不正は、ブロイ宰相にも伝えてあります。
やはり、教会も一緒に手を取り合って運営された方がいいと思われます」
大司教に訴えると、彼の手の動きが止まり暗い声で話し出してくる。
「話しづらいのですが、この様な孤児院は他にもありそうなんです。
孤児院に支援したお金は、国の税金を少し免除される。
多く申請をした。
そんな疑いがあるのですよ」
プリムローズは刺繍針を指に刺しそうになり、慌てて何とか回避した。
「そこまで、根深いとは思いませんでした。
文官は、それを正すのが仕事なのにー。
これは、かなり荒れますわね」
ロレアルは、彼女がこの国から離れるのは神のご加護かもしれないと思う。
「ロレアル大司教の趣味が、刺繍とは驚きましてよ。
知り合いに男性で、刺繍の上手な方がいらっしゃるから違和感はこざいませんけどね」
突然話を変えられて苦笑すると、
大司教は若い頃の思い出を話す。
「まだ、若かりし頃に修道院の管轄を任されましてな。
男子禁制だが困りごとは無いかとか話を聞くときに、彼女らが刺繍しているのを見ましてな。
興味本位で、教えて貰ったのが始まりです」
「それで、そこまで上達されたのですね。
のめり込んだ理由はなんですか?」
どんなに興味があっても、ここまでの腕前になるには大変だろうと考える。
「最初は苛つきましたよ。
上手く刺せないし、チマチマして。段々と忍耐力がつき、心穏やかになりました。
精神統一の訓練です。
教会の資金にも協力出来ますしな」
訳を聞いて、なるほどと納得する。
大司教を見てくれで、よく知らない人からよく思われない事を残念に思っていた。
こんなに優しくて素敵なお方なのに、だが知っている人が分かっていれば良いのだと。
「大司教様、寄付金は兄ブライアンに引き継いでおります。
ヘイズから、お手紙を書かせて頂きますわ。
どうか、お元気でいて下さいませ」
彼は小さな茶飲み友達に微笑み、何度も頷いて見せた。
また、いつか再び。
こうして、お茶しながら刺繍を楽しむ。
その時が来るまでー。
20
あなたにおすすめの小説
『婚約破棄された悪役令嬢ですが、嫁ぎ先で“連れ子三人”の母になりました ~三人の「ママ」が聞けるまで、私は絶対に逃げません~』
放浪人
恋愛
「母はいりません」と拒絶された悪役令嬢が、最強の“ママ”になるまでの物語。
「君のような可愛げのない女は、王妃にふさわしくない」
身に覚えのない罪で婚約破棄され、“悪役令嬢”の汚名を着せられたクラリス。 彼女が新たに嫁いだのは、北方の辺境を守る「氷の公爵」ことレオンハルト・フォン・グレイフだった。
冷え切った屋敷で彼女を待っていたのは、無表情な夫と、心に傷を負った三人の連れ子たち。 「僕たちに、母はいりません」 初対面で突きつけられた三つの拒絶。しかし、クラリスは諦めなかった。
「称号はいりません。私が欲しいのは――あなたたち三人の『ママ』になれる日だけです」
得意の生活魔法『灯(ともしび)』で凍えた部屋を温め、『鎮(しずめ)』の歌で夜泣きを癒やし、家政手腕で荒れた食卓を立て直す。 クラリスの献身的な愛情は、頑なだった子供たちの心を解きほぐし、やがて不器用な夫の氷の心さえも熱く溶かしていく。
これは、不遇な悪役令嬢が「最強の母」となり、家族を脅かす元婚約者や魔獣たちを華麗に撃退し、最愛の家族から「ママ」と呼ばれるその日までを綴った物語。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
乙女ゲームっぽい世界に転生したけど何もかもうろ覚え!~たぶん悪役令嬢だと思うけど自信が無い~
天木奏音
恋愛
雨の日に滑って転んで頭を打った私は、気付いたら公爵令嬢ヴィオレッタに転生していた。
どうやらここは前世親しんだ乙女ゲームかラノベの世界っぽいけど、疲れ切ったアラフォーのうろんな記憶力では何の作品の世界か特定できない。
鑑で見た感じ、どう見ても悪役令嬢顔なヴィオレッタ。このままだと破滅一直線!?ヒロインっぽい子を探して仲良くなって、この世界では平穏無事に長生きしてみせます!
※他サイトにも掲載しています
婚約破棄されたので、愛のない契約結婚を選んだはずでした
鍛高譚
恋愛
王太子の婚約者だった伯爵令嬢・カーテンリンゼ。
しかし、王太子エドワルドは突然の婚約破棄を言い渡し、彼女を冷たく突き放す。
――だが、それは彼女にとってむしろ好都合だった。
「婚約破棄? 結構なことですわ。むしろ自由を満喫できますわね!」
ところが、婚約破棄された途端、カーテンリンゼは別の求婚者たちに目をつけられてしまう。
身分を利用されるだけの結婚などごめんだと思っていた彼女の前に現れたのは、冷徹と噂される若き公爵・レオポルド。
「契約結婚だ。君の自由は保証しよう」
「まあ、それは理想的ですわね」
互いに“愛のない”結婚を選んだ二人だったが、次第に相手の本当の姿を知り、想いが変わっていく――。
一方、王太子エドワルドは、自分が捨てたはずのカーテンリンゼを取り戻そうと動き出し……!?
婚約破棄されたら、多方面から溺愛されていたことを知りました
灯倉日鈴(合歓鈴)
恋愛
卒業パーティーの当日、王太子に婚約破棄された公爵令嬢フルール。
それをあっさり受け入れた瞬間から、彼女のモテ期が始まった。
才色兼備で資産家の娘である彼女は、超優良物件にも拘らず、生まれた時から王太子の婚約者ということで今まで男性から敬遠されていたのだ。
思ってもみなかった人達にアプローチされて戸惑うフルールだが……。
※タイトル変更しました。
※カクヨムにも投稿しています。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
掟に縛られたブキミ令嬢ですが3大国宝イケメンを翻弄してます
ハートリオ
恋愛
ルミエ・ラマンジェは16才。
母の愛の掟に縛られて窮屈な毎日を過ごしている。
掟により長厚前髪にしているせいで『ブキミ令嬢』なんて呼ばれているし。
大好きな兄リーとも思うように接する事が出来ずかなり辛い。
家は借金苦。更に日中体が重いという謎の現象にも悩まされ公爵令嬢にも急に攻撃されるようになり…
何だか八方塞がりなある日、兄リーの知り合いのザート達が声を掛けて来る。
ルミエが母の掟により絶対に男と関わってはいけないと知ったザートはルミエを救う会を発足すると宣言。
ルミエも少しずつ問題を解決しようと動き出し盲目的に守り続けて来た掟との付き合い方も変わっていく。
そしてとうとう…
異世界でのお話です。
【完結】破滅フラグを回避したいのに婚約者の座は譲れません⁈─王太子殿下の婚約者に転生したみたいだけど転生先の物語がわかりません─
江崎美彩
恋愛
侯爵家の令嬢エレナ・トワインは王太子殿下の婚約者……のはずなのに、正式に発表されないまま月日が過ぎている。
王太子殿下も通う王立学園に入学して数日たったある日、階段から転げ落ちたエレナは、オタク女子高生だった恵玲奈の記憶を思い出す。
『えっ? もしかしてわたし転生してる?』
でも肝心の転生先の作品もヒロインなのか悪役なのかモブなのかもわからない。エレナの記憶も恵玲奈の記憶も曖昧で、エレナの王太子殿下に対する一方的な恋心だけしか手がかりがない。
王太子殿下の発表されていない婚約者って、やっぱり悪役令嬢だから殿下の婚約者として正式に発表されてないの? このまま婚約者の座に固執して、断罪されたりしたらどうしよう!
『婚約者から妹としか思われてないと思い込んで悪役令嬢になる前に身をひこうとしている侯爵令嬢(転生者)』と『婚約者から兄としか思われていないと思い込んで自制している王太子様』の勘違いからすれ違いしたり、謀略に巻き込まれてすれ違いしたりする物語です。
長編ですが、一話一話はさっくり読めるように短めです。
『小説家になろう』『カクヨム』にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる