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第3章 暗躍と毒女たちとの戦い
第5話 一寸先は闇
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授業が終わりに近づくと、先生が出来上がった生徒から成績を順につけていった。
プリムローズはピンクと白が少し混ざった薔薇をハンカチに刺しただけでなく、もうひとつ鈴蘭も刺繍をしていた。
「これは素晴らしい出来ですよ!
時間内で、2枚も作り上げているわ。
皆さんも良く見て下さい。
クラレンス嬢の作品をー」
プリムローズの作品を、先生が生徒たちに掲げて見せる。
「本当に上手だわ!
ピンクの薔薇は、彼女みたいに可愛らしいわね」
「鈴蘭は、清楚で可憐です」
幼い頃から金儲けの為に一心不乱に頑張ってきた彼女と、手習い程度の令嬢たちとは雲泥の差がある。
生徒たちはプリムローズの作品をこぞって褒めるが、あの3人だけは無言でそっぽを向いていた。
「ご覧なさいませ!
人が褒められて、気に入らない方もいらっしゃいますよ。
本当に…、心が狭いですこと!」
ライラが薔薇組のクラスメートに話していた。
「なっ、何ですって!
赤毛のくせにー!
なによ、少しだけ刺繍が上手かどうなのよ。
まるで、針子のようじゃない」
先生が令嬢らしくない言葉遣いを、サンドラを目で睨み黙らせた。
次にライラが、先生に赤い薔薇の自分の作品を差し出した。
「へーディン嬢、貴女の赤い薔薇も素敵ですよ。
よく丁寧に刺しております」
先生はそう言って次々と評価をしていくと、ヴェント侯爵令嬢と取り巻きの番になる。
「さぁ、残りは貴女方だけですわよ。
早くお見せなさい」
先生は手を差し出して、作品を要求をすると。
渋々と3人は、自分たちが刺繍したハンカチを順番に手渡す。
「薔薇に見せようと、努力しているのはわかります。
形からして丸や楕円形と、菱形にしか見えません。
色も赤ければ薔薇と、私を思い込ませるつもりかしらね。
これは、評価になりません」
先生はイマイチ以下の出来映えに、不満の表情をあからさまに見せる。
あんなに我儘を言って、鈴蘭から薔薇に変えさせたもの。
こちらからは拝見出来ないが、かなり残念な刺繍なのでしょうね。
プリムローズは、自分の美しい作品を見ていた。
薔薇組の生徒たちは、意地悪くニヤニヤしてその様子を見ている。
薔薇も綺麗だけどトゲがある、薔薇と鈴蘭もどちらもいい勝負しているわ。
プリムローズは、女は怖いわと頭の中で考える。
そんなことより、お腹が空いた。
相変わらず、食に執着する公爵令嬢。
早く終わらないかなぁと、お昼何を食べるか悩んでいた。
そんな中、プリムローズがボケ~っとしていたら事件が起きようとしていた。
隣りにいたはずのライラが、席を離れて仲の良い違う生徒の近くに移動していたのだ。
どうやらどんな刺繍か、よっぽど見たかったらしい。
薔薇組の仲間がいる場所で、サンドラ達の作品が見える位置に向かってしまう。
プリムローズはまさかライラが、自ら敵に近寄ろうとは思っていなかった。
目を離した事な後悔するのである。
突然、教室に悲鳴があがった。
プリムローズは声をする方を見ると、ライラの赤い髪を鷲掴みするサンドラが目に飛び込んでくる。
「貴女!!
ちょっと、何してますのよ!!?」
プリムローズはその残酷な光景に、椅子を倒して立ち上がり絶叫した。
「おー、おやめなさい!
ハサミをー、早く離すのです!!
今すぐです!
ヴェント侯爵令嬢!!」
先生は止めようとして、彼女の肩を触ると手を払われて転んでしまった。
必死に嫌がるライラの髪を、ハサミで切ろうとしている。
「もう、許せないわ!!
赤毛の魔女めがー!!
私の刺繍を、いま笑ったでしょう?
前から、貴女が気に入らなかったのよ!
私を馬鹿にしているんでしょう?!
許さないー!!」
先生も立ち上がりまた止めに入るが、ハサミを持っているので危険である。
教室の中は、阿鼻叫喚の地獄絵図になっていた。
周りで叫んでやめさせようと、声を張り上げる女子生徒たち。
その声は、プリムローズの判断を鈍らせてしまう結果になる。
「やめてよ、離してよ!
そんなことをして、ただじゃ済まないわよ!!」
強気にもサンドラに食って掛かるライラは勇敢にみえたが、その行為は逆に毒女の毒が増してしまった。
「その赤い髪が、目立って気に入らないのよ!」
ジョリジョリと髪を切る嫌な音が教室に聞こえるのを聞き、悲鳴をあげてた人たちはピタッと黙ってしまった。
「いやー!!
やめて、イヤイヤ!!
助けてー!!
私の髪がー、髪がー。
あぁ~!!!」
プリムローズが人をかき分けてライラの前に行くと、床に赤い髪がバラの花びらの様に見えた。
「なんてことを…貴様ー!
自分が未熟だからなのに人のせいにして、乙女の髪を切るとは!
神が許しても、このプリムローズ・ド・クラレンスが許さんー!!!」
キレたプリムローズは、戦の神の祖父グレゴリーより怖かった。
先生は床に倒れ込むライラを抱き締めると、目はプリムローズとサンドラを見ていた。
しかし動転して、掛ける言葉が出てこない。
この先は誰もが、【一寸先が闇】しか浮かばない状態だった。
後にセント・ジョンズ学園の切り裂き事件と呼ばれ、伝説になる話はこれから始まる。
プリムローズはピンクと白が少し混ざった薔薇をハンカチに刺しただけでなく、もうひとつ鈴蘭も刺繍をしていた。
「これは素晴らしい出来ですよ!
時間内で、2枚も作り上げているわ。
皆さんも良く見て下さい。
クラレンス嬢の作品をー」
プリムローズの作品を、先生が生徒たちに掲げて見せる。
「本当に上手だわ!
ピンクの薔薇は、彼女みたいに可愛らしいわね」
「鈴蘭は、清楚で可憐です」
幼い頃から金儲けの為に一心不乱に頑張ってきた彼女と、手習い程度の令嬢たちとは雲泥の差がある。
生徒たちはプリムローズの作品をこぞって褒めるが、あの3人だけは無言でそっぽを向いていた。
「ご覧なさいませ!
人が褒められて、気に入らない方もいらっしゃいますよ。
本当に…、心が狭いですこと!」
ライラが薔薇組のクラスメートに話していた。
「なっ、何ですって!
赤毛のくせにー!
なによ、少しだけ刺繍が上手かどうなのよ。
まるで、針子のようじゃない」
先生が令嬢らしくない言葉遣いを、サンドラを目で睨み黙らせた。
次にライラが、先生に赤い薔薇の自分の作品を差し出した。
「へーディン嬢、貴女の赤い薔薇も素敵ですよ。
よく丁寧に刺しております」
先生はそう言って次々と評価をしていくと、ヴェント侯爵令嬢と取り巻きの番になる。
「さぁ、残りは貴女方だけですわよ。
早くお見せなさい」
先生は手を差し出して、作品を要求をすると。
渋々と3人は、自分たちが刺繍したハンカチを順番に手渡す。
「薔薇に見せようと、努力しているのはわかります。
形からして丸や楕円形と、菱形にしか見えません。
色も赤ければ薔薇と、私を思い込ませるつもりかしらね。
これは、評価になりません」
先生はイマイチ以下の出来映えに、不満の表情をあからさまに見せる。
あんなに我儘を言って、鈴蘭から薔薇に変えさせたもの。
こちらからは拝見出来ないが、かなり残念な刺繍なのでしょうね。
プリムローズは、自分の美しい作品を見ていた。
薔薇組の生徒たちは、意地悪くニヤニヤしてその様子を見ている。
薔薇も綺麗だけどトゲがある、薔薇と鈴蘭もどちらもいい勝負しているわ。
プリムローズは、女は怖いわと頭の中で考える。
そんなことより、お腹が空いた。
相変わらず、食に執着する公爵令嬢。
早く終わらないかなぁと、お昼何を食べるか悩んでいた。
そんな中、プリムローズがボケ~っとしていたら事件が起きようとしていた。
隣りにいたはずのライラが、席を離れて仲の良い違う生徒の近くに移動していたのだ。
どうやらどんな刺繍か、よっぽど見たかったらしい。
薔薇組の仲間がいる場所で、サンドラ達の作品が見える位置に向かってしまう。
プリムローズはまさかライラが、自ら敵に近寄ろうとは思っていなかった。
目を離した事な後悔するのである。
突然、教室に悲鳴があがった。
プリムローズは声をする方を見ると、ライラの赤い髪を鷲掴みするサンドラが目に飛び込んでくる。
「貴女!!
ちょっと、何してますのよ!!?」
プリムローズはその残酷な光景に、椅子を倒して立ち上がり絶叫した。
「おー、おやめなさい!
ハサミをー、早く離すのです!!
今すぐです!
ヴェント侯爵令嬢!!」
先生は止めようとして、彼女の肩を触ると手を払われて転んでしまった。
必死に嫌がるライラの髪を、ハサミで切ろうとしている。
「もう、許せないわ!!
赤毛の魔女めがー!!
私の刺繍を、いま笑ったでしょう?
前から、貴女が気に入らなかったのよ!
私を馬鹿にしているんでしょう?!
許さないー!!」
先生も立ち上がりまた止めに入るが、ハサミを持っているので危険である。
教室の中は、阿鼻叫喚の地獄絵図になっていた。
周りで叫んでやめさせようと、声を張り上げる女子生徒たち。
その声は、プリムローズの判断を鈍らせてしまう結果になる。
「やめてよ、離してよ!
そんなことをして、ただじゃ済まないわよ!!」
強気にもサンドラに食って掛かるライラは勇敢にみえたが、その行為は逆に毒女の毒が増してしまった。
「その赤い髪が、目立って気に入らないのよ!」
ジョリジョリと髪を切る嫌な音が教室に聞こえるのを聞き、悲鳴をあげてた人たちはピタッと黙ってしまった。
「いやー!!
やめて、イヤイヤ!!
助けてー!!
私の髪がー、髪がー。
あぁ~!!!」
プリムローズが人をかき分けてライラの前に行くと、床に赤い髪がバラの花びらの様に見えた。
「なんてことを…貴様ー!
自分が未熟だからなのに人のせいにして、乙女の髪を切るとは!
神が許しても、このプリムローズ・ド・クラレンスが許さんー!!!」
キレたプリムローズは、戦の神の祖父グレゴリーより怖かった。
先生は床に倒れ込むライラを抱き締めると、目はプリムローズとサンドラを見ていた。
しかし動転して、掛ける言葉が出てこない。
この先は誰もが、【一寸先が闇】しか浮かばない状態だった。
後にセント・ジョンズ学園の切り裂き事件と呼ばれ、伝説になる話はこれから始まる。
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