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第5章 常勝王の道
第17話 天祐神助
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道に沿い長い列を作り待機していた兵士たちに、両将軍とグレゴリーとプリムローズが4つに分れて部隊に指示する。
「皆さん、これから敵と戦うにあたって説明しますね。
おそらく敵兵は、腹を下してます。
ピぃーピぃー、状態で間違いありません!」
驚きの声を上げる兵士たちに、彼女はタルモたちによる作戦を話す。
「よって、力は半減していると思うわ。
草むらで用を足す者も居るでしょう。
汚いですが、もしその場にいる者が居ましたら…。
申し訳ないが、頑張ってお縄にして下さい」
申し訳無さそうに、モジモジして恥ずかしげに赤い顔でお願いをする。
「ブホっ!
おい、聞いたか?
ピィーピィー、だってよ!」
「汚いなぁ~、お嬢はー!」
「敵ながら、同情するね。
いやぁ~、可哀想ですぜ!」
「こりゃ、情け容赦ねぇな!」
次々と、プリムローズの作戦に横槍を入れて茶化す。
祖父グレゴリーからも、卑怯呼ばわりにされていたのを思い出してしまう。
真っ赤になって拳を上下に振り落とし、子分たちに向かい怒鳴り散らかす。
「お黙りーい!
お前たちの腕だと心配で、私の知力を使い補ってやっているのよ!
有り難く、私に感謝しなさい!」
「じゃあ、お嬢!
タルモ殿っていう方は、俺らの仲間なんでいいんすよね?!」
グレゴリーの子分たちは、彼のこと聞いてくる。
「タルモ殿たちは敵兵の中にいますが、アチラが合言葉を言ってきたら戦わないでね!」
「お嬢!早く終わらせて、ギルとメリーの姉さんを探しに行こうぜ!
なぁ、みんなー!」
「おぉ、勿論だ!
アイツラは、仲間なんだからな」
プリムローズの瞳には、また涙が出そうになるのを堪える。
泣くのは、あの二人を探し出して再会する時だ。
「いいことー!
自分の命が大事よ!
生きて必ずや、エテルネルに帰りなさい。
逃げても恥ではない。
この戦は、無用な戦なのです」
最後に子分たちに気持ちを込めて話すと、気合いを表すかのように天高く拳を掲げる。
まずは、目の前の敵を倒さなくてはー。
崖から下に落ちていった二人は、悪運強く奇跡的にギルが背負っていた鞄の紐が太い枝に引っ掛かっていた。
「メリー、悪いが手を離すぜ!
お前の重さで、俺の右腕抜けそうだ」
「な、な。なんて!
失礼な男なのー!!」
会話していたら紐が切れて、木の上から二人して落下し尻もちをつく。
「痛い~!
けれど、生きているーう」
彼女は、喜びを露にしてまた泣き叫ぶ。
「ほんとお陀仏したと、一時は諦めたよ。
これは、【天祐神助】しか思えん」
「落ちた場所に木があり、枝に引っ掛かってよかった!
まさしく、天の助けですよね。ギル師匠~」
「こんな幸運が、転がりこんで助って良かったぜ!
あぁ、俺たちは一生の運をここで使っちゃったよ。
きっと、今頃はお嬢は泣いているよな」
「おっ…、お嬢様…。
メリーは無事ですよ!
うぅ、お嬢様にお会いしたいよ~んー!!」
彼女を泣くだけ泣かしている間。
ギルは周りを見ようとしていたが、暗すぎて目が慣れるまでジッとしていた。
「メリー!
気をつけろ、何か来るぞ!」
彼が彼女を庇おうとしたら、メリーがギルを押しのけて獣の名を叫ぶ。
「ヒンメル~~、ヒンメル!
お前なのね?!」
ヒンメルが近寄ってくると、またしても泣き始め鼻水まで垂らしている。
「マジ、汚いな!
お前、女のくせに鼻水垂らすなよ~!」
「うっちゃいよ!
ずびーぃ!
ヒンメル、コレはお嬢様のラベンダーの匂い袋ね。
お嬢様が、お前を寄越したの!
おっ、お嬢様~!!」
感涙の涙で顔をぐちゃぐちゃの彼女を、彼は落ち着くまで無視する。
「お前も災難だよな。
鼻水擦りつけられてよ。
キレイな毛皮しているのにさ!」
こんなバカ騒ぎになっているとは、地上で戦う彼女は思っていないだろう。
「メリー、ギル!待っていて!
必ず探しに行くからー!
お前たち、私に続きなさい。
どんな汚い手を使おうが、二人のために勝利をもぎ取る!」
それは確かに汚い手だよなぁと、子分たちとルシアン王子はそう思っていた。
「おーっ!
あれは、王の色!緑色の狼煙!
陛下が馳せ参じた!
皆のものよ、いざ参るぞー!!」
スクード将軍の掛け声で、見えない道から敵に向かい馬で走りだした。
戦場は腹を抱えたり吐いていたりして、まともに戦える相手は居なそうだった。
「この有り様は何じゃ?
これでは、まったく張り合いないのう。
ちっと、やりすぎではないか?!」
戦の神は物足りない顔をして、辺りを見回していた。
「兵士たちよ!
苦しんでいる者を捕らえよ。
そして、薬を飲ませてやるのじゃあ!」
チューダー将軍は、敵でも情けをかける様に命じていた。
「クラレンス公爵令嬢、確認ですが毒ではないでしょうな。
ただの腹下しで、間違ありませんな」
スクード将軍も、現状を見て彼女ならと疑っている。
何度も毒を混入したないか聞いてくる。
「さぁ?エテルネルとこちらでは、薬に用いた草が違うかも?
ニルスと作ったから平気だと思いますが、急ぎ作ったから変なものが混入したかもね?!クスッ」
切り替えの早い彼女は、崖から落ちていった二人を気にするも戦闘モードになっていた。
もしや、一人二人は薬であの世行きになる可能性が高い。
何ともあやふやな言動と意地悪く笑う彼女に、聞いていた人たちは一抹の不安を感じていた。
「皆さん、これから敵と戦うにあたって説明しますね。
おそらく敵兵は、腹を下してます。
ピぃーピぃー、状態で間違いありません!」
驚きの声を上げる兵士たちに、彼女はタルモたちによる作戦を話す。
「よって、力は半減していると思うわ。
草むらで用を足す者も居るでしょう。
汚いですが、もしその場にいる者が居ましたら…。
申し訳ないが、頑張ってお縄にして下さい」
申し訳無さそうに、モジモジして恥ずかしげに赤い顔でお願いをする。
「ブホっ!
おい、聞いたか?
ピィーピィー、だってよ!」
「汚いなぁ~、お嬢はー!」
「敵ながら、同情するね。
いやぁ~、可哀想ですぜ!」
「こりゃ、情け容赦ねぇな!」
次々と、プリムローズの作戦に横槍を入れて茶化す。
祖父グレゴリーからも、卑怯呼ばわりにされていたのを思い出してしまう。
真っ赤になって拳を上下に振り落とし、子分たちに向かい怒鳴り散らかす。
「お黙りーい!
お前たちの腕だと心配で、私の知力を使い補ってやっているのよ!
有り難く、私に感謝しなさい!」
「じゃあ、お嬢!
タルモ殿っていう方は、俺らの仲間なんでいいんすよね?!」
グレゴリーの子分たちは、彼のこと聞いてくる。
「タルモ殿たちは敵兵の中にいますが、アチラが合言葉を言ってきたら戦わないでね!」
「お嬢!早く終わらせて、ギルとメリーの姉さんを探しに行こうぜ!
なぁ、みんなー!」
「おぉ、勿論だ!
アイツラは、仲間なんだからな」
プリムローズの瞳には、また涙が出そうになるのを堪える。
泣くのは、あの二人を探し出して再会する時だ。
「いいことー!
自分の命が大事よ!
生きて必ずや、エテルネルに帰りなさい。
逃げても恥ではない。
この戦は、無用な戦なのです」
最後に子分たちに気持ちを込めて話すと、気合いを表すかのように天高く拳を掲げる。
まずは、目の前の敵を倒さなくてはー。
崖から下に落ちていった二人は、悪運強く奇跡的にギルが背負っていた鞄の紐が太い枝に引っ掛かっていた。
「メリー、悪いが手を離すぜ!
お前の重さで、俺の右腕抜けそうだ」
「な、な。なんて!
失礼な男なのー!!」
会話していたら紐が切れて、木の上から二人して落下し尻もちをつく。
「痛い~!
けれど、生きているーう」
彼女は、喜びを露にしてまた泣き叫ぶ。
「ほんとお陀仏したと、一時は諦めたよ。
これは、【天祐神助】しか思えん」
「落ちた場所に木があり、枝に引っ掛かってよかった!
まさしく、天の助けですよね。ギル師匠~」
「こんな幸運が、転がりこんで助って良かったぜ!
あぁ、俺たちは一生の運をここで使っちゃったよ。
きっと、今頃はお嬢は泣いているよな」
「おっ…、お嬢様…。
メリーは無事ですよ!
うぅ、お嬢様にお会いしたいよ~んー!!」
彼女を泣くだけ泣かしている間。
ギルは周りを見ようとしていたが、暗すぎて目が慣れるまでジッとしていた。
「メリー!
気をつけろ、何か来るぞ!」
彼が彼女を庇おうとしたら、メリーがギルを押しのけて獣の名を叫ぶ。
「ヒンメル~~、ヒンメル!
お前なのね?!」
ヒンメルが近寄ってくると、またしても泣き始め鼻水まで垂らしている。
「マジ、汚いな!
お前、女のくせに鼻水垂らすなよ~!」
「うっちゃいよ!
ずびーぃ!
ヒンメル、コレはお嬢様のラベンダーの匂い袋ね。
お嬢様が、お前を寄越したの!
おっ、お嬢様~!!」
感涙の涙で顔をぐちゃぐちゃの彼女を、彼は落ち着くまで無視する。
「お前も災難だよな。
鼻水擦りつけられてよ。
キレイな毛皮しているのにさ!」
こんなバカ騒ぎになっているとは、地上で戦う彼女は思っていないだろう。
「メリー、ギル!待っていて!
必ず探しに行くからー!
お前たち、私に続きなさい。
どんな汚い手を使おうが、二人のために勝利をもぎ取る!」
それは確かに汚い手だよなぁと、子分たちとルシアン王子はそう思っていた。
「おーっ!
あれは、王の色!緑色の狼煙!
陛下が馳せ参じた!
皆のものよ、いざ参るぞー!!」
スクード将軍の掛け声で、見えない道から敵に向かい馬で走りだした。
戦場は腹を抱えたり吐いていたりして、まともに戦える相手は居なそうだった。
「この有り様は何じゃ?
これでは、まったく張り合いないのう。
ちっと、やりすぎではないか?!」
戦の神は物足りない顔をして、辺りを見回していた。
「兵士たちよ!
苦しんでいる者を捕らえよ。
そして、薬を飲ませてやるのじゃあ!」
チューダー将軍は、敵でも情けをかける様に命じていた。
「クラレンス公爵令嬢、確認ですが毒ではないでしょうな。
ただの腹下しで、間違ありませんな」
スクード将軍も、現状を見て彼女ならと疑っている。
何度も毒を混入したないか聞いてくる。
「さぁ?エテルネルとこちらでは、薬に用いた草が違うかも?
ニルスと作ったから平気だと思いますが、急ぎ作ったから変なものが混入したかもね?!クスッ」
切り替えの早い彼女は、崖から落ちていった二人を気にするも戦闘モードになっていた。
もしや、一人二人は薬であの世行きになる可能性が高い。
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