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第6章 黒い森の戦い
第9話 御輿を上げる
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ボロボロのメイド服の格好をして、王宮の門番にハーブモーネ侯爵夫人に手紙を渡して欲しいと頼みメリーは門前に突っ立っていた。
黒い布地のドレスで助かった。
汚れが、あまり目立たなくてすんだわ。
「ヴィクトリア様にお話ができたら、お風呂に入りたいな。
お嬢様も、戦場で私と同じ事を考えていますのかしら?
あぁ、早く無事に何もかも終わればよいのにー」
下を向いて独り言を地面に向って話していると、日数が経っていないが懐かしいと思える声がした。
「メリー!無事でなりよりです。
疲れているとは思いますが、落ち着いたら詳しく話を聞かせてね」
「ヴィクトリア様!大奥様~~!」
彼女は今まで、張り詰めた気持をイッキに開放させるのであった。
ヴィクトリアは側に近づき抱き締めると、泣いていて震えている背中を擦るのであった。
彼女は自分にとって大切なメイドメリーが、祖母と無事に対面できたのを知らないでいた。
まだ、痛さが引かないのか座り込む彼に妥協しない言葉を放つ。
「あんたのせいで、ギルとメリーは大変な目にあったのよ!
気にしているか分からないけど、二人は生存してます!」
ルシアンは驚いてから、嬉しげな笑みを彼女に浮かべる。
『ふん、顔がいいからツイこちらも釣られて笑顔を返しそうになったわ。
顔面がいいとやはり得ね。
私にはきかないわよ!』
ちょっとだけ赤らみそうになる顔を、彼女は口を固く結び引き締めた。
「早く立て!
これから、生と死が隣り合わせの場所へ行くのだ。
気合い入れて戦えよ!」
ルシアンに檄を飛ばすと、マーシャルのいるであろう森の奥へ歩き出す。
それより前の話しなるが、王とスクード公爵の元へ逆賊になったヴェント父娘が揃ってしまった。
「厄介な人物たちを押し付けられ、そしてまた無理難題を言ってきましたな」
公爵であり東の将軍でもある男は、横に座って手紙を読む国の最高権力者に話しかける。
「ヴェントと娘サンドラを、王宮の地下牢にいれる。
スクード、そちに送り届ける人選を任せた。
我々も、急ぎ陣を離れる」
「陛下、チューダー将軍たちの案を用いるのですか?
危険です。
もし、領民が陛下に危害を与えるやもしれません」
首を振りながら、臣下を諭す。
「もしそうだとしたら、余はヘイズ国の王に相応しくない。
子を授かるのを拒絶し拒否した余が、何を今さら言うのかと思うだろうが…」
「陛下…。何処までもお供を致します。
今の陛下なら、きっと願いは叶いましょう」
何を王は希望し求めてるのかは、儂には分からない。
陛下の真意は王に居続ける事なのか、それとも…。
王軍が動く、空に狼煙が上がった。
「やっと、重たい【御輿を上げた】か!」
「御輿?どういう意味ですか?」
祖父が空をみて、声を張りあげた。
彼女も空を見上げると、緑色の狼煙が上がっている。
「それまで座り込んでいた人が立ち上がる事ですな。
動かなかった人。
つまり王が動き、何かに取りかかる意味ですよ」
トンボが、彼女に意味を教えてくれた。
「そう、私たちからの手紙を読み。
南の後方の位置から、マーシャルを挟み撃ちにするのを決断されたのね」
プリムローズたちの会話の意味を知らないルシアンは、これから始まる初めての戦いに体が緊張してきて歩くのが精一杯になっていた。
「お兄様、今からそれでは命がありませんわよ!
皆、初めての戦です。
稽古ではない。
本気の斬り合いが行われのです」
話を聞いていた祖父が、孫娘の頭を軽く撫でながら話してきた。
「お前もそう憤るでない。
儂が初陣の時は、仕方なく戦った。
戦に無理矢理に出兵させられ、あわよくば死んでくれたらと思う奴らばかりだ。
なにくそと、生き残るしか考えてなかったぞ!」
ルシアンはその話を聞き、自分の覚悟の甘さを痛感する。
「すまない…、私はここへ来る人間ではなかった。
今からでも、引き返した方がよいな」
彼が弱気な発言を口にしたら、弓矢が飛んできた。
「もう遅いですわ!
敵はもう目の前にいます。
お覚悟をなさって下さい」
これは、ルシアン王子をエリアスだと思っているかもしれない。
最初の私の作戦で、彼をエリアスに見立てたけれど敵も思い込んでいるの?
「トンボ、お兄様を守りなさい。
敵は彼を、エリアスと勘違いする可能性があります」
『あぁ、全ての作戦が裏目に出てしまった。
もし、正夢通りなら木の上から弓矢で狙われる!
何処から狙っているの?
この暗い森の中からー』
前方では剣で斬り合って、鎧にぶつかる金属音がしてきた。
木の上から、何か反射する光が見えた。
「あそこだわ!
あれが南の将軍、マーシャル?!」
一度見たあの男が、お祖父様かチューダー将軍の背中を狙っている。
「卑怯な!
背中を狙うとは!
さ、させるかー!」
プリムローズは、背中から弓と矢を出して構えるのであった。
黒い布地のドレスで助かった。
汚れが、あまり目立たなくてすんだわ。
「ヴィクトリア様にお話ができたら、お風呂に入りたいな。
お嬢様も、戦場で私と同じ事を考えていますのかしら?
あぁ、早く無事に何もかも終わればよいのにー」
下を向いて独り言を地面に向って話していると、日数が経っていないが懐かしいと思える声がした。
「メリー!無事でなりよりです。
疲れているとは思いますが、落ち着いたら詳しく話を聞かせてね」
「ヴィクトリア様!大奥様~~!」
彼女は今まで、張り詰めた気持をイッキに開放させるのであった。
ヴィクトリアは側に近づき抱き締めると、泣いていて震えている背中を擦るのであった。
彼女は自分にとって大切なメイドメリーが、祖母と無事に対面できたのを知らないでいた。
まだ、痛さが引かないのか座り込む彼に妥協しない言葉を放つ。
「あんたのせいで、ギルとメリーは大変な目にあったのよ!
気にしているか分からないけど、二人は生存してます!」
ルシアンは驚いてから、嬉しげな笑みを彼女に浮かべる。
『ふん、顔がいいからツイこちらも釣られて笑顔を返しそうになったわ。
顔面がいいとやはり得ね。
私にはきかないわよ!』
ちょっとだけ赤らみそうになる顔を、彼女は口を固く結び引き締めた。
「早く立て!
これから、生と死が隣り合わせの場所へ行くのだ。
気合い入れて戦えよ!」
ルシアンに檄を飛ばすと、マーシャルのいるであろう森の奥へ歩き出す。
それより前の話しなるが、王とスクード公爵の元へ逆賊になったヴェント父娘が揃ってしまった。
「厄介な人物たちを押し付けられ、そしてまた無理難題を言ってきましたな」
公爵であり東の将軍でもある男は、横に座って手紙を読む国の最高権力者に話しかける。
「ヴェントと娘サンドラを、王宮の地下牢にいれる。
スクード、そちに送り届ける人選を任せた。
我々も、急ぎ陣を離れる」
「陛下、チューダー将軍たちの案を用いるのですか?
危険です。
もし、領民が陛下に危害を与えるやもしれません」
首を振りながら、臣下を諭す。
「もしそうだとしたら、余はヘイズ国の王に相応しくない。
子を授かるのを拒絶し拒否した余が、何を今さら言うのかと思うだろうが…」
「陛下…。何処までもお供を致します。
今の陛下なら、きっと願いは叶いましょう」
何を王は希望し求めてるのかは、儂には分からない。
陛下の真意は王に居続ける事なのか、それとも…。
王軍が動く、空に狼煙が上がった。
「やっと、重たい【御輿を上げた】か!」
「御輿?どういう意味ですか?」
祖父が空をみて、声を張りあげた。
彼女も空を見上げると、緑色の狼煙が上がっている。
「それまで座り込んでいた人が立ち上がる事ですな。
動かなかった人。
つまり王が動き、何かに取りかかる意味ですよ」
トンボが、彼女に意味を教えてくれた。
「そう、私たちからの手紙を読み。
南の後方の位置から、マーシャルを挟み撃ちにするのを決断されたのね」
プリムローズたちの会話の意味を知らないルシアンは、これから始まる初めての戦いに体が緊張してきて歩くのが精一杯になっていた。
「お兄様、今からそれでは命がありませんわよ!
皆、初めての戦です。
稽古ではない。
本気の斬り合いが行われのです」
話を聞いていた祖父が、孫娘の頭を軽く撫でながら話してきた。
「お前もそう憤るでない。
儂が初陣の時は、仕方なく戦った。
戦に無理矢理に出兵させられ、あわよくば死んでくれたらと思う奴らばかりだ。
なにくそと、生き残るしか考えてなかったぞ!」
ルシアンはその話を聞き、自分の覚悟の甘さを痛感する。
「すまない…、私はここへ来る人間ではなかった。
今からでも、引き返した方がよいな」
彼が弱気な発言を口にしたら、弓矢が飛んできた。
「もう遅いですわ!
敵はもう目の前にいます。
お覚悟をなさって下さい」
これは、ルシアン王子をエリアスだと思っているかもしれない。
最初の私の作戦で、彼をエリアスに見立てたけれど敵も思い込んでいるの?
「トンボ、お兄様を守りなさい。
敵は彼を、エリアスと勘違いする可能性があります」
『あぁ、全ての作戦が裏目に出てしまった。
もし、正夢通りなら木の上から弓矢で狙われる!
何処から狙っているの?
この暗い森の中からー』
前方では剣で斬り合って、鎧にぶつかる金属音がしてきた。
木の上から、何か反射する光が見えた。
「あそこだわ!
あれが南の将軍、マーシャル?!」
一度見たあの男が、お祖父様かチューダー将軍の背中を狙っている。
「卑怯な!
背中を狙うとは!
さ、させるかー!」
プリムローズは、背中から弓と矢を出して構えるのであった。
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