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1.プロローグ
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音もなく、光もなく、一切の物質が存在しない、
そこには、『虚無』あるいは『空』と呼ばれる世界があるだけだった。
時さえも存在しない世界・・・・・。
「・・・・・!!」
何ものも存在しないその世界で、突然何かが現出し、身じろぎをした。
光もないその世界で、何故か白金(プラチナ)色の巨体がきらめいたのだった。
比べるべきものが無いその世界で、輝く鱗に覆われ、短い四肢を持つ長大な身体を波打たせると、その動きによって生じた波動が、『虚無』の世界に【光】と【時】を生み出した。
一旦動き始めた『虚無』の世界は、もはや『空』では無くなっていた。
波動が生むヒダは空間に【光】と【闇】の濃淡や【時空】の歪を生じさせた。
空間の濃淡によって、やがてゆっくりと世界が回転を始める。
幾億年の時が過ぎ、世界の回転は凄まじい速度となっていた。
その回転の中心にいた白金色の巨体の持ち主=リュウが、突然その黄金の瞳を見開き、禍々しい巨大な牙を生やした口を開けて、ありえない温度の【火炎】を吐き出した。
と同時に、額に生やした二本の角か輝き、【雷光】が空間を奔った。
すると、その膨大なエネルギーを吸収した空間が収縮を開始し、最終的には中心にとぐろを巻くように存在し続けたリュウの身体に吸い込まれ、世界が再び『虚無』に還った・・・・・。
・・・・・瞬間、莫大なエネルギーを放出して、リュウの身体が爆発した!!
◇◇◇◇◇◇◇
「もうここには、そなたの居場所は無い。明日にはこの城を出るのだ。もちろん義父上の竜宮城にも寄ってはならぬ」
ヴァイシュラはそう言って、彼女に背を向けた。
「ヴァイシュ様!・・なぜです!!私たちはいずれ夫婦になると約束したではないですか!?」
ルシルは、未来の夫になるはずだったヴァイシュラの腰に縋りつく。
「ルーシー・・いや、ルシル・スペンサー。そなたとの婚約は破棄だ。理由は聞くな」
ヴァイシュラは、縋りつくルシルを振り返ることもなく言葉を投げつけた。
「お義父様はご存じなのですか?ゼンニ様になんと申し上げれば!」
ルシルは、立ち去ろうとするヴァイシュラになおも追いすがり、声を上げる。
「むろん父上も承知・・というか、義父上の下命でもあるのだ」
「ええっ!!」
「それと・・今後一切、ゼンニに会うことは許さぬ」
「ど、どうして・・・・」
最愛の婚約者からの、突然の言葉に力なく蹲るルシルを置いて、ヴァイシュラは彼女の居室を出ていくのだった。
「ヴァイシュ・・」
昨日までの優しかった彼は、どこかに行ってしまった。
ヴァイシュの妹のゼンニとは、この城に来て以来、本当の姉妹の様に過ごしてきた。
なのに、もう会うなという。
「わけがわからない・・」
大海竜王たるサーガラは、将来の義父として尊敬もし、慕ってもいたのに。
・・・冷たい大理石の床の上に、いつまでも、ルシルはひとり蹲っていた。
そこには、『虚無』あるいは『空』と呼ばれる世界があるだけだった。
時さえも存在しない世界・・・・・。
「・・・・・!!」
何ものも存在しないその世界で、突然何かが現出し、身じろぎをした。
光もないその世界で、何故か白金(プラチナ)色の巨体がきらめいたのだった。
比べるべきものが無いその世界で、輝く鱗に覆われ、短い四肢を持つ長大な身体を波打たせると、その動きによって生じた波動が、『虚無』の世界に【光】と【時】を生み出した。
一旦動き始めた『虚無』の世界は、もはや『空』では無くなっていた。
波動が生むヒダは空間に【光】と【闇】の濃淡や【時空】の歪を生じさせた。
空間の濃淡によって、やがてゆっくりと世界が回転を始める。
幾億年の時が過ぎ、世界の回転は凄まじい速度となっていた。
その回転の中心にいた白金色の巨体の持ち主=リュウが、突然その黄金の瞳を見開き、禍々しい巨大な牙を生やした口を開けて、ありえない温度の【火炎】を吐き出した。
と同時に、額に生やした二本の角か輝き、【雷光】が空間を奔った。
すると、その膨大なエネルギーを吸収した空間が収縮を開始し、最終的には中心にとぐろを巻くように存在し続けたリュウの身体に吸い込まれ、世界が再び『虚無』に還った・・・・・。
・・・・・瞬間、莫大なエネルギーを放出して、リュウの身体が爆発した!!
◇◇◇◇◇◇◇
「もうここには、そなたの居場所は無い。明日にはこの城を出るのだ。もちろん義父上の竜宮城にも寄ってはならぬ」
ヴァイシュラはそう言って、彼女に背を向けた。
「ヴァイシュ様!・・なぜです!!私たちはいずれ夫婦になると約束したではないですか!?」
ルシルは、未来の夫になるはずだったヴァイシュラの腰に縋りつく。
「ルーシー・・いや、ルシル・スペンサー。そなたとの婚約は破棄だ。理由は聞くな」
ヴァイシュラは、縋りつくルシルを振り返ることもなく言葉を投げつけた。
「お義父様はご存じなのですか?ゼンニ様になんと申し上げれば!」
ルシルは、立ち去ろうとするヴァイシュラになおも追いすがり、声を上げる。
「むろん父上も承知・・というか、義父上の下命でもあるのだ」
「ええっ!!」
「それと・・今後一切、ゼンニに会うことは許さぬ」
「ど、どうして・・・・」
最愛の婚約者からの、突然の言葉に力なく蹲るルシルを置いて、ヴァイシュラは彼女の居室を出ていくのだった。
「ヴァイシュ・・」
昨日までの優しかった彼は、どこかに行ってしまった。
ヴァイシュの妹のゼンニとは、この城に来て以来、本当の姉妹の様に過ごしてきた。
なのに、もう会うなという。
「わけがわからない・・」
大海竜王たるサーガラは、将来の義父として尊敬もし、慕ってもいたのに。
・・・冷たい大理石の床の上に、いつまでも、ルシルはひとり蹲っていた。
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