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第三章/赤羽裕璃
Episode043/-善人-
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(??.)
マンションの暗い一室の中を、窓から月明かりが差し込み弱く照らす。
リビングには、両手を背後に縛られ動けなくされた中年の女性。そして、片手に鉈を握る女が嗤っている。
「どうして、どうしてこんな酷いことを!? 主人は!? 主人はどこなの!?」
中年の女性は女に乞う。
「安心しな。あっちの一室に閉じ込めてある。ただし、ペットは……」
中年の女性は疑問を抱く。たしかに夫が隣室に連れていかれたが、なにかの嫌な臭いが部屋に充満しているのである。さらにいうと、キッチンへとなにかを掴み連れていく女の姿を目にしていた。
女が言うペットとは、恐らく飼っている愛猫のことだろうと予想がつく。
嫌な予感がする。中年の女性は、女が発する声のつづきを、息をのみただただ待つ。
「じゃーん。カレーになりましたぁ」
「ーーえ?」
一瞬、女がなにを言っているのかわからなかった。
理解したくなかった。
女は、飼い猫がカレーになったと発言しているのだ。
「い、いゃ、ぁぁ……ぁああ!」
「騒ぐなよ? 男もぉ殺しちゃうぞ?」
中年の女性は涙を流しながらカレーを見る。そこには、飼い猫の肉らしき物体が多分に浮かぶ茶色い食べ物。
「はいはーい。いまから選択肢を与えてあげまーすっ! いちっ! そこのカレーを完食する」
「そ、そんなひどっ!」
「二、食べるの拒否って、愛する旦那を殺されるかっ!」
「…………はい?」
ただただ唖然とする。
ひとつしか残されていない選択をふたつだと女は言っているのだ。
猫肉カレーを完食するか、夫を殺され、おそらくは自身も殺められるのか。それを、ふたつの選択だと。
中年の女性は女を睨むが。
「おいおい、今からバラバラ殺人解体ショーかいさーいしちゃっても~いいんだぞぅ?」
「うっうっ……ぅ……」
女は女性の腕に巻かれたロープを鉈で切って解放すると、スプーンを手渡した。
「ほらさんじゅっぷんいない~! よーいどんっ!」
嗚咽を漏らし嘔気を堪えながら、女性は辺りを汚しながら口に掻きこむ。可能なかぎり味わわないように。
「ぉぇ……ぇ……ぐっ」
「おおー! はやいはや~い!」
しかし、途中で耐えきれず床に吐いてしまう。べたべたと汚ならしい音をたてながら茶色い液体が床に散らばる。
「あーあーきたないなぁ。ちゃーんとペロペロしーないっとね?」
と、女性は唸りながら、スプーン片手に鉈女に歯向かった。堪えきれなかった。この惨状に。普通に暮らしていただけの幸せな家庭を壊したこの女を、許せなかった。
しかしーー。
「あ……え?」
気づくと目の前には誰もいない。と、背後から声がする。
「私の異能力は~なんでしょーか?」
「うう……」
女は後ろから嘲笑いながら問う。
異能力者だとはわかっていた。この女が来たときも、ふたりが帰宅したのと同時に部屋に現れたからだ。しかし、それがなんなのか理解できていない。
異能力とは、こんなにもーーいや、異能力者とは、このような劣悪な連中ばかりなのか。女性はギリギリ奥歯を噛み締め涙を流す。
「便利だぞ~? ヒントは~、概念干渉の異能力だっぞ!」
べちゃんっーーとフローリングに女性の頭がぶつかる。顔に自身の吐瀉物が塗りたくられる。後頭部を女が掴み床に叩きつけたのだ。
「せ、い、か、い、は~」女がごしごし女性の頭を床に塗りたくる。「時間停止でした~」
「……は?」
呆然。
そのような現実離れした能力など存在してもいいのか。女性は状況を忘れ神に問いかける。
そのとき、隣室から『ニャー』と鳴く声が。
「え……?」
「あ、ばれちゃったかぁ。てへっ!」
隣室のドアを女が開けると、肉となったはずの猫が飛び出し女性に駆け寄った。
「い、生きてたの、みーちゃん」女性は安堵した直後、疑問が頭に浮かぶ。
ーーあの肉は、いったい?
牛肉や豚肉の味ではなかった。その肉の正体。そして、この鉄と腐敗臭は?
「ま、まさ、まさかーー」
「ごめんちゃい! 吐いたらもったいないんだぞ~?」
「いやぁああああ!」
女性は発狂しながら隣室へ駆け込む。
そこには、心臓や臓物を散らかした主人だった物の残骸が捨てられている。
それを泣きわめきながら必死に集め繋げようとする女性を見ながら、女は恍惚とした表情を浮かべ見守る。
「き、気持ちぃいいいい! 最ッ高! 安心しなよ、あんたはじっくり殺してやるか」強い衝撃。「ら!?」
突如、女は背後から何者かに強く殴られる。思わず鉈を落とす。かと思いきや、正面の態勢が背後に振り向かせられ、首を強く強く握り絞められると空中に足を浮かばせられてしまう。それを、すべてひとつの動作でやってのけた人物が鉈女の目前にいる。
「いや、いいね嬢ちゃん。いい趣味してるよ。いや、よかったよかった。きみが悪人で」
そこにいたのは、180cm強は背のある茶髪のゴツい男。
「な……いの……う……うっ!」
「はっはー、わからねぇか? まず異能力は精神状態に左右される。唐突な痛みには弱い。だが、耐えてる今なら異能力自体は使えるだろ?」
「うっぐっ!」
鉈女は足をぶらぶらさせながら異能力を発動する。しかし、手の力が強く離せず、すぐ異能力を解除した。
「だがよ、首絞められて鉈落とした状態じゃあ時間停止してもなぁ? 動作自体固定されるんだよ。俺の手は嬢ちゃんの、いや、快楽殺人鬼の心愛ちゃんのか弱い素手じゃ、離すまえに絶命すんのが落ちさ。なぁ?」
心愛は両手で離そうとするが、男の腕力にまるで歯が立たない。
やがて、動きが弱々しくなり、ほとんど動かなくなる。
「さて、そんじゃまあ、最後に自身の悲鳴でも聴いて悦楽しろよ、じゃあな」
男は片手で腹部を突く。思い切り床に放り投げる。すばやく拳を三発。後頭部、首、背骨に叩きつける。
心愛は地面に激しくぶつかり、呆気なく絶命した。
「助かったぜ、奥さん。あんたが発狂してなきゃいつ入るか悩んだところだ」
男は背を向け、颯爽とその場を去ろうとする。
「あ、あの……あなたは?」
「気にすんな。旦那さんは残念だったな。そんじゃな」
男は歩くと玄関から外へと出た。
「さてと」
男は煙草を取り出し火を点けると、マンションの通路を歩く。明かりに照らされ、顔の古傷が映る。
携帯を取り出し、男は一服しながら誰かに電話した。
「おう、終わったぜ。ああ、後始末は任せた。あ? 次? もう次の話か。いいぜ。趣味と実務を兼ねたこの仕事に勢いづいて来たところなんだ。誰だってやってやるよ。悪人ならな。で、誰を殺れって?」男は頬の傷を擦る。「はっはー、ようやくお出ましか。あ、相手が違う? いやいや、俺はあいつを殺るためにこれやってんだよ。で、今回の相手はあいつの仲間だろ?」
男は煙草を落とし踏み潰すと拾う。
「薬物ばら蒔いてる女版ヤクザの組長ーー嵐山沙鳥。あいつは必ずそいつとくっついてやがる。情報はこっちも得てんだよ」
通話を切ると、男は再び頬の傷を掻く。
「ようやく借りが返せそうだぜ? 清水刀子」
(??.)
愛のある我が家の一室に、嵐山、青海、清水が集まって談話している。
「刀子さんの勝てない相手っているんでしょうか?」
「は? それならおまえらの仲間にいる」
嵐山の問いかけに、清水はぶっきらぼうに返事する。
「いえ、澄さんは例外とした場合の話です」
「なぜ訊く?」
「なんとなくですが、気分を悪くされましたか?」
「いや」清水は深く考えると、言葉を続けた。「事前情報ありでも、私の手に負えない奴がひとりいる。善河誠一郎ーー異能力者でも殺し屋でもないが、唯一わたしが敗北した相手だ。もはや異能力とさえ呼べる強靭な奴でな。逃亡するのに手一杯だった」
「あら、刀子さんみたいなひと、ほかにもいるのね。もう異能力ばかり恐れる世界は終わるんじゃないかしら? また戦ったら、どちらが勝つのやら」
青海は紅茶を飲み終えると、ふざけ半分で口にする。
「冗談じゃない。二度とごめんだ。いいか、おまえたちも奴に遭遇したら逃げろ。青海、おまえもだ。あいつのタフさは異能力なぞ容易く越えている。一瞬のうちに殺られてしまうだろ。まあーー」
清水は最後にこう口にした。
「もし次があったら、今度はきちんと殺るさ」
マンションの暗い一室の中を、窓から月明かりが差し込み弱く照らす。
リビングには、両手を背後に縛られ動けなくされた中年の女性。そして、片手に鉈を握る女が嗤っている。
「どうして、どうしてこんな酷いことを!? 主人は!? 主人はどこなの!?」
中年の女性は女に乞う。
「安心しな。あっちの一室に閉じ込めてある。ただし、ペットは……」
中年の女性は疑問を抱く。たしかに夫が隣室に連れていかれたが、なにかの嫌な臭いが部屋に充満しているのである。さらにいうと、キッチンへとなにかを掴み連れていく女の姿を目にしていた。
女が言うペットとは、恐らく飼っている愛猫のことだろうと予想がつく。
嫌な予感がする。中年の女性は、女が発する声のつづきを、息をのみただただ待つ。
「じゃーん。カレーになりましたぁ」
「ーーえ?」
一瞬、女がなにを言っているのかわからなかった。
理解したくなかった。
女は、飼い猫がカレーになったと発言しているのだ。
「い、いゃ、ぁぁ……ぁああ!」
「騒ぐなよ? 男もぉ殺しちゃうぞ?」
中年の女性は涙を流しながらカレーを見る。そこには、飼い猫の肉らしき物体が多分に浮かぶ茶色い食べ物。
「はいはーい。いまから選択肢を与えてあげまーすっ! いちっ! そこのカレーを完食する」
「そ、そんなひどっ!」
「二、食べるの拒否って、愛する旦那を殺されるかっ!」
「…………はい?」
ただただ唖然とする。
ひとつしか残されていない選択をふたつだと女は言っているのだ。
猫肉カレーを完食するか、夫を殺され、おそらくは自身も殺められるのか。それを、ふたつの選択だと。
中年の女性は女を睨むが。
「おいおい、今からバラバラ殺人解体ショーかいさーいしちゃっても~いいんだぞぅ?」
「うっうっ……ぅ……」
女は女性の腕に巻かれたロープを鉈で切って解放すると、スプーンを手渡した。
「ほらさんじゅっぷんいない~! よーいどんっ!」
嗚咽を漏らし嘔気を堪えながら、女性は辺りを汚しながら口に掻きこむ。可能なかぎり味わわないように。
「ぉぇ……ぇ……ぐっ」
「おおー! はやいはや~い!」
しかし、途中で耐えきれず床に吐いてしまう。べたべたと汚ならしい音をたてながら茶色い液体が床に散らばる。
「あーあーきたないなぁ。ちゃーんとペロペロしーないっとね?」
と、女性は唸りながら、スプーン片手に鉈女に歯向かった。堪えきれなかった。この惨状に。普通に暮らしていただけの幸せな家庭を壊したこの女を、許せなかった。
しかしーー。
「あ……え?」
気づくと目の前には誰もいない。と、背後から声がする。
「私の異能力は~なんでしょーか?」
「うう……」
女は後ろから嘲笑いながら問う。
異能力者だとはわかっていた。この女が来たときも、ふたりが帰宅したのと同時に部屋に現れたからだ。しかし、それがなんなのか理解できていない。
異能力とは、こんなにもーーいや、異能力者とは、このような劣悪な連中ばかりなのか。女性はギリギリ奥歯を噛み締め涙を流す。
「便利だぞ~? ヒントは~、概念干渉の異能力だっぞ!」
べちゃんっーーとフローリングに女性の頭がぶつかる。顔に自身の吐瀉物が塗りたくられる。後頭部を女が掴み床に叩きつけたのだ。
「せ、い、か、い、は~」女がごしごし女性の頭を床に塗りたくる。「時間停止でした~」
「……は?」
呆然。
そのような現実離れした能力など存在してもいいのか。女性は状況を忘れ神に問いかける。
そのとき、隣室から『ニャー』と鳴く声が。
「え……?」
「あ、ばれちゃったかぁ。てへっ!」
隣室のドアを女が開けると、肉となったはずの猫が飛び出し女性に駆け寄った。
「い、生きてたの、みーちゃん」女性は安堵した直後、疑問が頭に浮かぶ。
ーーあの肉は、いったい?
牛肉や豚肉の味ではなかった。その肉の正体。そして、この鉄と腐敗臭は?
「ま、まさ、まさかーー」
「ごめんちゃい! 吐いたらもったいないんだぞ~?」
「いやぁああああ!」
女性は発狂しながら隣室へ駆け込む。
そこには、心臓や臓物を散らかした主人だった物の残骸が捨てられている。
それを泣きわめきながら必死に集め繋げようとする女性を見ながら、女は恍惚とした表情を浮かべ見守る。
「き、気持ちぃいいいい! 最ッ高! 安心しなよ、あんたはじっくり殺してやるか」強い衝撃。「ら!?」
突如、女は背後から何者かに強く殴られる。思わず鉈を落とす。かと思いきや、正面の態勢が背後に振り向かせられ、首を強く強く握り絞められると空中に足を浮かばせられてしまう。それを、すべてひとつの動作でやってのけた人物が鉈女の目前にいる。
「いや、いいね嬢ちゃん。いい趣味してるよ。いや、よかったよかった。きみが悪人で」
そこにいたのは、180cm強は背のある茶髪のゴツい男。
「な……いの……う……うっ!」
「はっはー、わからねぇか? まず異能力は精神状態に左右される。唐突な痛みには弱い。だが、耐えてる今なら異能力自体は使えるだろ?」
「うっぐっ!」
鉈女は足をぶらぶらさせながら異能力を発動する。しかし、手の力が強く離せず、すぐ異能力を解除した。
「だがよ、首絞められて鉈落とした状態じゃあ時間停止してもなぁ? 動作自体固定されるんだよ。俺の手は嬢ちゃんの、いや、快楽殺人鬼の心愛ちゃんのか弱い素手じゃ、離すまえに絶命すんのが落ちさ。なぁ?」
心愛は両手で離そうとするが、男の腕力にまるで歯が立たない。
やがて、動きが弱々しくなり、ほとんど動かなくなる。
「さて、そんじゃまあ、最後に自身の悲鳴でも聴いて悦楽しろよ、じゃあな」
男は片手で腹部を突く。思い切り床に放り投げる。すばやく拳を三発。後頭部、首、背骨に叩きつける。
心愛は地面に激しくぶつかり、呆気なく絶命した。
「助かったぜ、奥さん。あんたが発狂してなきゃいつ入るか悩んだところだ」
男は背を向け、颯爽とその場を去ろうとする。
「あ、あの……あなたは?」
「気にすんな。旦那さんは残念だったな。そんじゃな」
男は歩くと玄関から外へと出た。
「さてと」
男は煙草を取り出し火を点けると、マンションの通路を歩く。明かりに照らされ、顔の古傷が映る。
携帯を取り出し、男は一服しながら誰かに電話した。
「おう、終わったぜ。ああ、後始末は任せた。あ? 次? もう次の話か。いいぜ。趣味と実務を兼ねたこの仕事に勢いづいて来たところなんだ。誰だってやってやるよ。悪人ならな。で、誰を殺れって?」男は頬の傷を擦る。「はっはー、ようやくお出ましか。あ、相手が違う? いやいや、俺はあいつを殺るためにこれやってんだよ。で、今回の相手はあいつの仲間だろ?」
男は煙草を落とし踏み潰すと拾う。
「薬物ばら蒔いてる女版ヤクザの組長ーー嵐山沙鳥。あいつは必ずそいつとくっついてやがる。情報はこっちも得てんだよ」
通話を切ると、男は再び頬の傷を掻く。
「ようやく借りが返せそうだぜ? 清水刀子」
(??.)
愛のある我が家の一室に、嵐山、青海、清水が集まって談話している。
「刀子さんの勝てない相手っているんでしょうか?」
「は? それならおまえらの仲間にいる」
嵐山の問いかけに、清水はぶっきらぼうに返事する。
「いえ、澄さんは例外とした場合の話です」
「なぜ訊く?」
「なんとなくですが、気分を悪くされましたか?」
「いや」清水は深く考えると、言葉を続けた。「事前情報ありでも、私の手に負えない奴がひとりいる。善河誠一郎ーー異能力者でも殺し屋でもないが、唯一わたしが敗北した相手だ。もはや異能力とさえ呼べる強靭な奴でな。逃亡するのに手一杯だった」
「あら、刀子さんみたいなひと、ほかにもいるのね。もう異能力ばかり恐れる世界は終わるんじゃないかしら? また戦ったら、どちらが勝つのやら」
青海は紅茶を飲み終えると、ふざけ半分で口にする。
「冗談じゃない。二度とごめんだ。いいか、おまえたちも奴に遭遇したら逃げろ。青海、おまえもだ。あいつのタフさは異能力なぞ容易く越えている。一瞬のうちに殺られてしまうだろ。まあーー」
清水は最後にこう口にした。
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