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エピローグ/後日談
6.宴のあとで(6)*
しおりを挟むソファーの上で四つん這いになり、尻を高くつき上げているシア。
腰を支えられ、そのあらわになっているひくつく膣口は、しっかりと大きくそそりたったエルナドの雄を穏やかな速度で抜き差しされていた。
「ぁっ、ぁんっ……ぁ、……んっ……っ!!」
挿送に伴ういやらしい水音は、普段の欲に濡れた激しいものと違い、ずいぶんと穏やかだ。
まるで秘部をゆっくりとかき混ぜるかのようなその挿送は、激しい動きを繰り返すいつもより、ひどく艶めかしくてねちっこい。
普段とは違う場所をゆっくりと擦られるように刺激されるその快楽に、シアの全身は震えて甘い声を上げた。
「このっ姿勢、お、おく、きちゃう、おく、ぅっ!」
ずるり、と挿入しては引いて、また奥へと押し入ってくる雄。
普段の体位では届かないような場所をずりずりと刺激されながら、あくまでも優しく、とちゅん、とちゅん、と奥を突かれる。
部屋に響く水音は、粘り気を帯びながらシアの耳に絡みつく。はぁ、と小さく息を吐けば、腰に手を当てられてより深く押し入られ軽く揺さぶられ、再び熱が高まっていく。
一度達したあと、敏感になっている隘路を、長く硬い彼自身でみちみちと擦りあげられる。それはあまりにも優しく甘い刺激だった。
身体全体が、熱く、気持ちよく、とろけていく。
むずがゆいような快楽は、達するには程遠い。
ただとろとろと、溶かされているだけの終わらない責め苦のような心地さえする。
「エル、エルぅ……エル、エル……っ」
うわごとのように、彼の名前を呼ぶことしかできなくなってきた。
熱くナカを犯されて、気持ちがよくてたまらないけれど、もっと決定的な強い刺激で、自分を追いやって終わりにして欲しい。そんな下品な気持ちがふつふつとシアのうちがわに泡のように浮かんでは弾ける。
ずりずり、と背後から埋められて揺さぶられるのは気持ちがいい。背後からまるで押しつぶすかのように体重をかけられると、大柄な彼との体格差を感じてときめくのだ。
けれど。
(エルの、顔が見たい……)
次第に胸のうちがさみしくなってきて苦しくなってきた。特に、今日は色々な悪意を浴びたからかもしれない。
彼に抱きついてその胸元にすがりたかった。柔らかで優しい唇を感じたかった。彼の漆黒の瞳を見て、その奥にある藍色の虹彩、そのまなざしを受け止めたい――。
身体の欲が満たされるうちに、そんな心の欲が溢れてくる。
「ねえ、エルっ……、身体、向き、かえて……っ」
「シア?」
「おねがい……っ、ああぁっ、んっ、う、後ろから、いや、なのっ……」
「痛かったか?」
そっと自分をいたわるような言葉に、シアはふるふるとかぶりを振った。
――だって、さみしいもの。
漏れてしまった声。その瞬間、ぐぐっと胎奥の彼自身が質量を増したのがわかる。
「え、エル……っ、んぁ、あっ?! おな、か、押されてっ」
「シア、そんな……かわいいことを言われると、な……」
「かわ、いい? ぁんっ、わたしは、ただ、エルの、かお、みたいの、エルとキス、して、いっぱいぎゅってしたい、だけ……ぁあっ!」
別に思ったことを言っただけ、なのに。ぐっとシアの腰は軽々と持ち上げられ、胎奥にあった雄々しい杭がずるりと抜ける。
はぁ、はぁ、と息を吐き、彼の方へと向き直った、その瞬間だった。
「シア……、すまん」
「!?」
シアを抱きかかえるような形で胸に抱きなおしたエルナドは、そのまま全体重をかけるかのようにソファーにシアを押し倒すとそのまま、一気に奥まで強直で貫いた。
「っ、あっ、ま、……ってぇっ、待っ、あぁああああっ!!!」
脳まで一気に、電撃が走った。
そのままみちみちと、腹を裂くようにして繋がっていく。
覆いかぶさられて、見つめあう。しっかりと埋められたエルナドの雄が、自分の胎奥でヒクヒクとかすかに動いているのがわかる。
はぁっ、はぁっ、と熱い息を上げて、シアは頭上の夫を見上げた。
欲に濡れた、その漆黒の瞳。
そっとシアの頬に手をやって、自嘲するようにエルナドは口をゆがめる。
「……すまん、優しく、してやりたかったのに、止められなかった……シア」
「んんっ」
グリっと胎奥の上を潰すように動くその雄。
シアはその言葉に首を振る。
自分の内側全てを満たすこの雄を、待っていた自分がいる。荒い息を吐きながら、シアは最愛の夫に微笑んで見せた。
「ううん、いい、のっ、これが、いいのっ、エルっ」
「シア」
「わたし、エルにされること、なら、何でも好き、だから」
「……シア……っ!!」
そのまま唇が重ねられた。
甘い酒のにおいが、やはり濃い。
舌が絡んできて混ぜ合わせていると、次第にシアの顔も熱くなってくる。
そのままエルナドは口づけをしたまま、最奥まで一気に押し入った雄をなじませるかのようにシアの細い腰を掴むと軽くゆすった。
「う、ぐぅっ、ひぐぅっ!?!?」
そのままずりっ、ずりっと、深く勧められ、その後一気にずぐんっ!! と下から突き上げられる。
短く叫ぶ。予想していたことながら大きくのけぞってしまう。
気持ちがいい。でも、覚悟よりも強すぎる衝撃がシアを襲った。
胎奥の奥を抉るように突かれると、さっきまでの優しい穏やかな挿送があったせいで、余計に激しく、荒々しく感じる。ぱんぱんと肉と肉がぶつかる音が激しく部屋に響き、シアは身体をよじらせた。
「はあ、やぁ、なのっ、ぎちぎち、するっ、ぎちぎちしちゃうぅっ」
「すまん、シア……っ、シアっ、」
「ああっ、エルのっ、おく、まできて、あ、あっっあああっ、だめ、なの、だめなのっ、だめぇ!」
ぶるぶると身体が震え、ただ快楽がのたうつ。
身体全体がしびれていく。
シアはただ、突き上げられるままに身体を揺らした。
「あぁっ、エルぅ……っ、ねえっ」
言葉が上手く紡げない。呼吸すらうまくできないまま、シアはただ声を上げる。
身体が好き勝手されてる。めちゃくちゃに突かれて、胎が突き破られそうな感覚がした。
「シア……っ、シアっ」
「エルっ……っ、あぁっ」
名を呼ばれ、胸に強く抱きこまれて、腰を押し付けれて――
「……んんっ!!」
ごぷっと胎奥に響くような音がする。熱いモノが胎の奥に浴びせられたのがわかった。
ずる、と一旦胎奥から彼の雄が抜けていく感覚に、意識が遠のきそうになる。
視界が潤んでいて、シアの口から漏れる吐息はひどく荒かった。
エルの、子種。
吐き出されたそれが、自分の内側にゆっくりと溶け込めばいいのに、とシアは思った。
熱いそれを全身で感じたくて、腹のうえからそっと手を当ててみる。
ドクンドクンと脈打つ鼓動。
達したばかりの自分の身体は、ひどく熱くて敏感だった。
「はぁ……あぁ……っ!? や、あっ、まだ、だ、め……」
普段だったら、ここでやめてくれるはずだ。
しかし酒のせいか、エルナドの手はシアの腰を強くつかんだままだった。そしてまるで身体を折りたたむかのような強引な手つきで抱きしめられて――再び押し込まれるようにはいってくる雄に、甲高い啼き声を上げてしまう。
もうイったばかりだから。ねえ、もう無理、むりなの、と揺さぶられながら必死に懇願するが、彼の身体は止まらなかった。
身体を揺さぶられながら、そういえば、とパーティーでわたしへ回ってきた強めの酒を、総て彼が干してくれていたわ――とシアは思い出す。
いつものように何でもない顔をしていたからてっきり大丈夫なのかと思ったけれど――顔にでていなかっただけなのか。
「エル……ねえ、もう、おわりに……ひぁ、あっ!?」
もう聞こえていないのかもしれない。
その黒々とした瞳は、ただシアへの愛を載せていた。
「ああ、シア。愛しい妻……こんなにも美しくて愛らしい」
エルの熱弁と行為は止まらなかった。愛おしい、可愛い、美しい、と愛をささやかれながら奥を突かれ、ぐりぐりとその屹立で無遠慮に愛され、シアは身体を跳ねさせる。
「締まりがキツいな、私を離したくないのか? かわいいな、シア。ああ……もう二度と離さない」
「え、エルぅっ、だ、めぇ、それぇ、やめ、てえ……」
拒否の言葉を紡いでも、もう聞いてもらえない。
こんなのは初めてで、怖くて、気持ちがよすぎて、怖くて、それがまたいい。
「シア、愛しい……すべてが、愛しいよ。この細い身体も、顔も――声も、瞳も――」
エルナドの指摘に、シアの体もビクンと跳ねて堕ちていく。
体の快楽も、心の快楽も。
もう全身愛され過ぎて動けなくなくなってしまって、くったりとソファーに崩れおちるけれど、結局エルナドの手がシアの体を持ち上げて下から激しい打ち付けを開始したので、完全にシアはただエルナドにされるがままになっていた。
身体にはもう全く力が入らないのに、キュウウッと膣だけは自分とは別の生き物のように、彼をねだって、甘えるように締め付けている。
すでに何度受け止めたかわからない白濁と自分からあふれ出てくる潤沢な愛液が挿送を助け、激しい動きをより一いっそう高めていく。
視界がぼやけて、意識が遠くなり、シアの体はぐらりと傾いだ。
腰を最奥に叩きつけられ、また熱いモノが胎奥に掛かっただけはわかった。
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今夜は2回更新
次で「宴のあとで」最終回です
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