【後日談有り】わたしを孕ませてください! ー白の令嬢は、黒の当主の掌で愛に堕ちるー

さわらにたの

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エピローグ/後日談

35:つなぐ未来に⑨*

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「シア」

 甘く名を呼ばれている。
 低く少しだけ掠れたその声で呼ばれると、いつもそれだけでシアのうちがわはおかしくなってしまう。優しく愛を込めて呼んでくれるその声音によって、自分の胸の内に愛しいと言う感情が溢れて止まらなくなってしまうのだ。
 でも、今日はそれだけではなかった。首筋を血管に沿って触れてくる彼の指先は、増幅された魔力の振動によって微かに震えていて、それだけで与えられる刺激と感情が何倍にも膨れ上がってくる。いまにも何か弾けてしまう寸前のように、ふつふつとわきたってくる熱いその魔力。チリチリと焦がすような、ピリピリとしびれるような、そんなざわめく感覚が薄い皮膚をつたってシアの中を犯してくる。

 ぎゅう、と目を瞑る。快楽を与えられて、とろけていくはしたない顔を手で隠すこともできなかった。彼の魔力によって編まれた黒い紐によって自由は完全に奪われ、シアはその全てをエルナドに晒していた。
 寝衣は肩から落ちて既にほとんど脱がされ、まだうちがわには何も受け入れていないのに、全身はぐっしょりと汗と蜜に濡れている。
 息が浅い。恥ずかしくて、照れくさくて、かすかにぞわぞわと気持ちが悪くて――けれど今の感情で一番大きいのは、間違いなく”きもちいい”、だった。
 皮膚がぴくぴくと勝手に痙攣する。
 期待している。これから彼と触れあえることに身体が悦んで仕方ないのだ。

「痛くないか?」

 自分の上にのしかかり優しく尋ねてくるエルナド。けれどその言葉と顔つきは全く一致していない。声はいつものように甘いけれど、その瞳はひどく鋭かった。
 欲がしっかりとのったその顔つきは、普段の冷静で鉄面皮の彼とは別人のようだ。なまなましく、ギラギラとしている。唇の笑みから溢れる色気にくらくらと酔いそうだった。
 あの王から下賜された魔力増幅の腕輪のせいだわ、とシアは思う。元々魔力過多なエルナドの魔力は腕輪の力によって完全に溢れ、シアの手首と足首をいましめるこの黒い紐となっている。自分の格好を見下ろして、わたしってこれからどうなってしまうのかしら、とまるで他人事のようにシアは思った。
 寝台に仰向けになっているのはいつもと同じだけれど、黒くしなやかな彼の魔力紐が巻きついて自由を奪っているこの現状。引っ張れば微かにしなるから痕がついたり手首を痛めることはないのだけれど、両手首、そして両足首をぐるぐるに縛り上げられて股を緩く開かされているこの状況は、今まで散々、エルナドと身体を重ねてきたシアにとってもはじめての経験だった。シア自身、相変わらずこういった閨の行為の常識には疎いが、さすがにこんな格好で愛し合うのはとてもいやらしいのではないのかしら、と思う。
 けれどそんなことを思った瞬間、今まで遠慮がちに足首を捕らえていた紐がゆるゆると動いて腿を大きく開いてしまう。彼の前に大きく股座を晒すことになってしまったシアはさすがに慌て、わたわたと身をよじらせた。

「ねっ、ねえ、エル」
「どうした」
「……ど、どうしたもなに、も! どうしてこんな、この紐、だめよっ」
「勝手に動いてきみを巻きつけるんだ、私にもしょうがない」
「えっ、……う、嘘でしょう…?!」
「本当だ。ある程度は操作できそうだが、なんとなく、その、シアをこうしたいと思う感情と呼応して動いて」
「……」

 それって、ただエルがエッチなだけじゃない!!とシアは思ったが、その瞬間、ちゅく、と秘部からの水音を感じてびくんと身体を動かした。

「そんなことより、こっちに集中してくれ」
「えっ、ぁあ……っ」

 エルナドの両手が、迷うことなくシアの秘部を愛する。
 普段は片手が腰を掴んでいたり、腿を抑えていることがおおいけれど、今日のシアは完全に黒い紐に足も手も押さえつけられているからだろう、エルナドの手のひらが指を細やかにつかい、秘部を愛していく。
 右手で指を一本ずつ、ゆっくりと膣内に挿し入れると膣の上がわのざらついた部分をトントンと軽く叩くように愛撫する。ビクン、と大きく身体が跳ねるがその刺激と共に左指が動く。割れ目からしとどに滴る蜜を指先に絡めると、プクリと存在を主張している幼芽を丹念に左手全体で摘まんで擦った。

「ぁあ……や、ぁっ!」

 両手で、指の一本一本を感じながらこんなに秘部を丹念に愛されたことなんてない。初めて知る刺激に、やだ、やめて、やあぁ、と、悲鳴のような声を上げてしまう。

「シア、気持ちいいのか?」
「え、ええっ、きもち、いいっ、きもち、いのっ」

 いつもはシアの嬌声の度合いで愛撫の強さを抑えてくれるエルナドだけれど、今日の彼はそんな気はなさそうだった。シアの言葉に嬉しそうに微笑むと、そのまま執拗なまでにねちっこく、指先を細かく動かしてシアの蜜壷を可愛がってくる。
 埋められた指が三本に増え、ぐちぐちと水音を立てて捏ねられる。そして真っ赤に充血しまるで宝珠のように艶やかに存在を主張する陰核は、その指先でまるでくすぐるようにあやされた。

「もうっ、も、もうやぁ、やっ、なのっお願いっ」

 そもそもエルナドの指先が今日は魔力によってかすかに振動しているのだ。そもそも普段の愛撫でも気をやってしまうほどなのに、こんな――魔力に溢れた震える指先で、快楽にむせぶ場所に刺激を受ける、なんて。
 歯の根が合わない。もうだめだ。いやだ。耐えられない。
 ダメだ、と思ったその瞬間、ぎゅうううっと手首が強く締め付けられ、シアは背をのけぞらせた。

「ぃ、やあっ、エル……っ、もう、ゆるして、ねえ、もう……っ」
「シア、許しても何も、まだ挿れてもいないだろう?」
「え……」

 そうだったわ、とうつろな脳内でぼんやりと思う。
 さんざん愛されて触れられて、もう意識が飛びそうだったから――と言い訳じみたことを思った瞬間。
 
 どちゅん、と何か太くて熱い、硬いモノが体の奥に入ってきて、脳内が白く点滅した。

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