30 / 45
第二章ダークネスコンスピラシー
8話集配魔術士の悩脳
しおりを挟む
多くの人が賑わい、その時を待っている。
万国旗が飾り付けられ、国民は王都の繁栄を讃え城下町に集まるのだ。王国祭初日ともあれば、店は盛況し物は行き交い、金管楽器の荘厳な音楽が一層華やかに町を彩る。
屋敷を出てすぐある広場で、彼女を待っていた。
「遅くなって、ごめんなさい」
「あぁエステラ・・・大丈夫だ」
エステラの容姿に思わず言葉を失う。今日は白いドレスにウェディングハットのような帽子を浅く被った晴れ着だった。
俺たちは二人で町に出る。今日は護衛のイフリーナが授与式のため王都のバルガスおじさんの所へ付き添うことになっているおり、ここにはいない。
ララも今日の作戦の為にザラード家の屋敷の様子、メイベルの動向を探ってもらっている為ここにはいない。
つまり今は俺とエステラだけってわけだ。
「ルヴェンさん。これって、デート。ですよね?」
!!?
確かにこの状況、イフリーナとララに任務があるとは言え、はなから見たらデ、デートになるよな。とは言え、デートってどうすればいいんだ!?こんな事に悩んでてどうするんだよ、俺!
「そ、そうだな。では参ろう」
「どうかしました?その喋り方やめて下さい。なんか変ですよ~」
そう言って彼女は天使のような笑顔を見せてくれる。無邪気で可愛い彼女には、出来るだけ楽しませてあげたくなるものだ・・・
(授与式は15時からか・・・任務まで時間があるしなぁ。せっかくの祭りだ。午前中くらい彼女と楽しもうか)
ちなみに、任務のことは彼女には伝えていない。隠密集団の規則で関係者以外には口外してはならないからだ。それに、彼女に余計な心配をかけるのも気が乗らない。
「何処か行きたいところはあるか?」
「そうですね・・・せっかくの王国祭ですし、市場行きませんか?」
「そうだな。じゃあ行こうか」
俺は彼女をエスコートできるだろうか?まぁ、いつも通りにすればいいんだよな。俺はスタスタと歩き始める。
「あの~ルヴェンさん、市場はあっちですよ」
・・・・
・・・・・・・あ、すまん。間違えた。
エステラはくすりと笑う。俺にはエスコートするなんてまだ早いみたいだ。
そして市場についた俺たちは、北の珍しい野菜やら見たこともない魚を見て回った。これがデートと言えるのかわからないが、エステラは凄く楽しそうで何よりだ。
しばらくして脇道に入ると、一人の子供が泣いている。それを見たエステラがすかさず声をかけた。
「どうしたの?ぼうや」
「うぇーん・・・・うぇーん・・・」
「泣かないで。お姉ちゃんに話を聞かせて」
「くす・・・くす・・、ぼくの・・お母さんが・・・」
「どうしたの?」
「悪いやつにつかまっちゃったよぉぉぉ」
「よく耐えましたね。もう大丈夫ですよ。私達がきみのお母さんを助けますから。ここでいい子にしてて下さいね?」
「ほんと?うん。いい子にしてる!」
エステラはいい奴だ。とっととその悪党どもに土下座させてやろう。
「よし、まだ遠くへ行ってないはずだ」
【周配】
すぅーーっと息を整え、感覚を周囲に広げていく。
「見つけたぞ!」
俺たちは走って後を追う。そこには体中にチェーンを巻き付け鉄球を持った大男と、二つのダガーを携えた小柄な男が、一人の女性を恐怖に陥れていた。
「や、めて。本当にお金は無いわ。私を捕らえたとこで何にもならないわ」
小柄な男が口を出す。
「コイツ。本当に持ってないみたいだぜ」
大男が、
「まぁいい。コイツは上物だ。闇市でそれなりの価格で買い取ってもらえるさ。さっさと連れていくぞ!」
こういう正義っぽいのは好きじゃ無いが、見過ごせないな。
「おい、お前ら。その女をはなせ」
「なんだテメェ」
(チッそう簡単にはいかないか。そうだなぁ魔力でオーラでも出して早々に諦めてもらおう)
((オァァァァア))
魔力を可視化して、圧倒的な差を見せつける。
「・・・!?コイツ、なんちゅう魔力してやがる。やばいぞマルクス」
「おいタージ。俺はこんなもんでひるまねぇぞ!」
あきらめねぇのかよ。めんどくせえ。
「へぇ?タージとマルクスって言うのか。俺の手を煩わせやがって!覚えたからな」
「「上等だ!!」」
大男が鉄球を振り回して襲ってくる。
ブーーンッ!
【集配】
鉄球の行き先を小柄男に向ける。
「うわっ!危ねぇなおい!!」
「なんだそりゃ。ワープか何かかよ!まぁいい、数打ちゃ当たるっ!!・・・」
【集配】【集配】【集配】【集配】【集配】
うぉっ!
がはっ!
やめっ!
いってぇな!!
いい加減に・・
しろやーー!!
「数打って俺に当ててどうすんだよ??」
俺が全て小柄男に跳ね返してやると大男と小柄男が喧嘩を始めた。まぁそろそろ遊びも終わりだ。
【自配】距離を詰める。
【改配】無力化してやる。
「「ううっ体が!?」」
「残念だがお前らはその場から動けない」
「くそっ!そんなバカな!!悪かったから許してくれ!この通りだ」
男たちは観念したのか額を地につけて子供とその母に謝罪する。
「魔術はじき解ける。まぁ、二、三時間てところか?そこで這いつくばってろ」
「二、三時間だと!?そんな待ってられっ・・・」
「反省してないみたいだな。どうせなら一生治らない深手を負わせてやってもいいんだぞ」
「ひぃぃっコイツ、非道だ」
「もういいですよルヴェンさん。この人たち反省してると思います」
「そうか?全然見えないが。まぁ次は無いと思え!」
母と子は無事に再会し、礼を言って俺たちと別れた。エステラも嬉しそうだ。
だが、そうこうしているうちに時刻は14時を回り、任務の時間が迫ってきていた。
と、思っていると・・・!!?
はぁ、はぁ。
突如地面から猫耳の少女が現れた??
「もう、変な路地裏に潜らないでよ~探すの苦労したんだからね」
その少女とはララだった。急用でもできたのだろうか?
「ララか。屋敷の様子を後で報告しろと言ったが、なぜ今ここに来たんだ??」
「その、ね。計画の事だけど・・・信じられないかもしれないけど、メイベルが居ないの!!」
「はぁ!?やばっ大声出しちまった。どういうことだ?ララ!」
「さっきから何の話をしてるのですか?メイベルがどうとか・・・」
あっ・・・機密事項をうっかり・・・
ララもやってしまったというような顔をしている。
「まぁ、後で話すね。今はその・・・お取り込み中だったね」
「おい、いや別にそんなんじゃ!!」
ララはそのまま行ってしまった。話の続きがきになるところだが、エステラを一人には出来ない。家まで送ってから聞くことにしようか。
そうして、俺とエステラは"デート"を楽しみ、彼女を家まで送ってあげた。
さっきのララの話は俺を悩ませた。一体何があったのだろう・・・
俺は足早に駆け出した。
万国旗が飾り付けられ、国民は王都の繁栄を讃え城下町に集まるのだ。王国祭初日ともあれば、店は盛況し物は行き交い、金管楽器の荘厳な音楽が一層華やかに町を彩る。
屋敷を出てすぐある広場で、彼女を待っていた。
「遅くなって、ごめんなさい」
「あぁエステラ・・・大丈夫だ」
エステラの容姿に思わず言葉を失う。今日は白いドレスにウェディングハットのような帽子を浅く被った晴れ着だった。
俺たちは二人で町に出る。今日は護衛のイフリーナが授与式のため王都のバルガスおじさんの所へ付き添うことになっているおり、ここにはいない。
ララも今日の作戦の為にザラード家の屋敷の様子、メイベルの動向を探ってもらっている為ここにはいない。
つまり今は俺とエステラだけってわけだ。
「ルヴェンさん。これって、デート。ですよね?」
!!?
確かにこの状況、イフリーナとララに任務があるとは言え、はなから見たらデ、デートになるよな。とは言え、デートってどうすればいいんだ!?こんな事に悩んでてどうするんだよ、俺!
「そ、そうだな。では参ろう」
「どうかしました?その喋り方やめて下さい。なんか変ですよ~」
そう言って彼女は天使のような笑顔を見せてくれる。無邪気で可愛い彼女には、出来るだけ楽しませてあげたくなるものだ・・・
(授与式は15時からか・・・任務まで時間があるしなぁ。せっかくの祭りだ。午前中くらい彼女と楽しもうか)
ちなみに、任務のことは彼女には伝えていない。隠密集団の規則で関係者以外には口外してはならないからだ。それに、彼女に余計な心配をかけるのも気が乗らない。
「何処か行きたいところはあるか?」
「そうですね・・・せっかくの王国祭ですし、市場行きませんか?」
「そうだな。じゃあ行こうか」
俺は彼女をエスコートできるだろうか?まぁ、いつも通りにすればいいんだよな。俺はスタスタと歩き始める。
「あの~ルヴェンさん、市場はあっちですよ」
・・・・
・・・・・・・あ、すまん。間違えた。
エステラはくすりと笑う。俺にはエスコートするなんてまだ早いみたいだ。
そして市場についた俺たちは、北の珍しい野菜やら見たこともない魚を見て回った。これがデートと言えるのかわからないが、エステラは凄く楽しそうで何よりだ。
しばらくして脇道に入ると、一人の子供が泣いている。それを見たエステラがすかさず声をかけた。
「どうしたの?ぼうや」
「うぇーん・・・・うぇーん・・・」
「泣かないで。お姉ちゃんに話を聞かせて」
「くす・・・くす・・、ぼくの・・お母さんが・・・」
「どうしたの?」
「悪いやつにつかまっちゃったよぉぉぉ」
「よく耐えましたね。もう大丈夫ですよ。私達がきみのお母さんを助けますから。ここでいい子にしてて下さいね?」
「ほんと?うん。いい子にしてる!」
エステラはいい奴だ。とっととその悪党どもに土下座させてやろう。
「よし、まだ遠くへ行ってないはずだ」
【周配】
すぅーーっと息を整え、感覚を周囲に広げていく。
「見つけたぞ!」
俺たちは走って後を追う。そこには体中にチェーンを巻き付け鉄球を持った大男と、二つのダガーを携えた小柄な男が、一人の女性を恐怖に陥れていた。
「や、めて。本当にお金は無いわ。私を捕らえたとこで何にもならないわ」
小柄な男が口を出す。
「コイツ。本当に持ってないみたいだぜ」
大男が、
「まぁいい。コイツは上物だ。闇市でそれなりの価格で買い取ってもらえるさ。さっさと連れていくぞ!」
こういう正義っぽいのは好きじゃ無いが、見過ごせないな。
「おい、お前ら。その女をはなせ」
「なんだテメェ」
(チッそう簡単にはいかないか。そうだなぁ魔力でオーラでも出して早々に諦めてもらおう)
((オァァァァア))
魔力を可視化して、圧倒的な差を見せつける。
「・・・!?コイツ、なんちゅう魔力してやがる。やばいぞマルクス」
「おいタージ。俺はこんなもんでひるまねぇぞ!」
あきらめねぇのかよ。めんどくせえ。
「へぇ?タージとマルクスって言うのか。俺の手を煩わせやがって!覚えたからな」
「「上等だ!!」」
大男が鉄球を振り回して襲ってくる。
ブーーンッ!
【集配】
鉄球の行き先を小柄男に向ける。
「うわっ!危ねぇなおい!!」
「なんだそりゃ。ワープか何かかよ!まぁいい、数打ちゃ当たるっ!!・・・」
【集配】【集配】【集配】【集配】【集配】
うぉっ!
がはっ!
やめっ!
いってぇな!!
いい加減に・・
しろやーー!!
「数打って俺に当ててどうすんだよ??」
俺が全て小柄男に跳ね返してやると大男と小柄男が喧嘩を始めた。まぁそろそろ遊びも終わりだ。
【自配】距離を詰める。
【改配】無力化してやる。
「「ううっ体が!?」」
「残念だがお前らはその場から動けない」
「くそっ!そんなバカな!!悪かったから許してくれ!この通りだ」
男たちは観念したのか額を地につけて子供とその母に謝罪する。
「魔術はじき解ける。まぁ、二、三時間てところか?そこで這いつくばってろ」
「二、三時間だと!?そんな待ってられっ・・・」
「反省してないみたいだな。どうせなら一生治らない深手を負わせてやってもいいんだぞ」
「ひぃぃっコイツ、非道だ」
「もういいですよルヴェンさん。この人たち反省してると思います」
「そうか?全然見えないが。まぁ次は無いと思え!」
母と子は無事に再会し、礼を言って俺たちと別れた。エステラも嬉しそうだ。
だが、そうこうしているうちに時刻は14時を回り、任務の時間が迫ってきていた。
と、思っていると・・・!!?
はぁ、はぁ。
突如地面から猫耳の少女が現れた??
「もう、変な路地裏に潜らないでよ~探すの苦労したんだからね」
その少女とはララだった。急用でもできたのだろうか?
「ララか。屋敷の様子を後で報告しろと言ったが、なぜ今ここに来たんだ??」
「その、ね。計画の事だけど・・・信じられないかもしれないけど、メイベルが居ないの!!」
「はぁ!?やばっ大声出しちまった。どういうことだ?ララ!」
「さっきから何の話をしてるのですか?メイベルがどうとか・・・」
あっ・・・機密事項をうっかり・・・
ララもやってしまったというような顔をしている。
「まぁ、後で話すね。今はその・・・お取り込み中だったね」
「おい、いや別にそんなんじゃ!!」
ララはそのまま行ってしまった。話の続きがきになるところだが、エステラを一人には出来ない。家まで送ってから聞くことにしようか。
そうして、俺とエステラは"デート"を楽しみ、彼女を家まで送ってあげた。
さっきのララの話は俺を悩ませた。一体何があったのだろう・・・
俺は足早に駆け出した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる