最強魔力量の最弱魔術士はマトモに戦わない

༺みずな(シャキシャキ)࿐

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第一章:レジスタースロウ

7話:集配魔術士は聞かされてない

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「ふぅ~やっとついたー!」

マリンが叫ぶ。俺たちは目的地の洞窟まて歩いてきたのだ。ここに火焔の翼竜とやらがいるらしい。それも大型で殺傷力も高く、この周辺では誰もが近づかないどこか不気味な洞窟の暗がりの奥地にそれはいるらしい。

「んとまぁ、かなりの強敵のようだが、俺たちならきっと倒せるぜ」

「そうだね、ルーマン!」

「おっおう…」

慣れない偽名だが、しばらくはルヴェンでなくルーマンを装う必要がある。

赤く奇妙でいかにも洞窟のモンスターといったレッドスパイダーや悪意に満ちたイビルコボルトなどAランククエストは強力なモンスターも多い。俺たちは隊列を組みつつ道中をマリンのアクアショットや、ルシエラのストーンなどで突破した。そして、クリスタルで覆われた空間が見えてきた。どうやらそこが最深部のようだ。

ゴクリーーー。

皆息を飲んだ。俺は列の1番後ろの1番安全な場所で待機している。

「3.2.1.行くよ!」

副リーダーのマリンが叫ぶと、リーダーのルシエラ、前衛部隊の男2人、その後ろに護衛部隊4人、補助部隊3人が続いた。

だが次の瞬間俺たちは到底理解できないものに立ち会っていた。

なんだ、コレ…

そこには火焔の翼竜がいた。それはそうだろう、と思うかもしれない。問題はそこじゃない。

(オイオイオイ、火焔の翼竜って1匹だけじゃないのかよ??)

そう、その空間では3匹ものけたたましい姿の竜が唸り声を上げて俺たちを威嚇しているのだ。

「確かに1匹だけとは言ってなかったけど、何でこんなのがたくさんいるのよ!」

マリンの目が強張る。その様子を見てルシエラが、

「マリンちゃん、落ち着いて。どうするか考えよう」

「そ、そうだよねるっしぇちゃん。でもあのサイズを倒すには最低4人はいると思うの。
バランスを考えるとーーー」

そこで俺が切り出した。

「なら1匹俺に任せてくれ。他の2体は5人でなんとかなるだろ」

この状況を見て、下手にメンバーを分散させれば一体も倒せない危険な状況に陥るかもしれない。【自配】【改配】で時間を稼げる俺ならそう易々とはやられないだろう。

「でも、そんなことできない!」

マリンが言う。半分涙目だった。

「俺は大丈夫だ。それより今は自分の心配をしろ。来るぞ!」

ズガァァォァン!!

奴らの中の一匹が大きな翼を一振りすると、風の刃が岩を穿ち空間を分断してしまった。

火焔の翼竜は疾い。ならこちらも全速力で行くしかない。

【改配】 ステータスを素早さに振る 

【魂の共鳴】 体がふわりとした感覚に包まれ、魂そのものを感じることができる。これでヤツがどこに潜もうがしっかり見える。

ウガァォァァッッッ!!

焼き尽くさんとばかりにはげしく炎を吐いて俺を威嚇する。

それを【自配】で躱した。

その刹那、風刃と旋風を伴う凄まじい攻撃が俺を襲う。

【自配】【自配】【自配】【自配】【自配】

それをなんとか処理し、透かさず【魂奪剣】で攻撃する。【魂奪剣】は肉体を透過する必中技。「威力」という概念はないが、魂を削り取ることで死へと至らせる。

やったか。

ヤツの動きが止まったので俺はふぅ~と息を伸ばした。だが、安心するにはまだ早かった。弱めたはずの魂がタガを外して暴走し、自らの破滅など毛頭ないとでも言わんばかりに襲ってくる。これは流石の俺でも手厳しい。

【改配】!防御力を600まで上昇させる。

(今楽にしてやるよ)

俺は猛攻を辛うじて耐えながら、魔術を発動する。

【集魂】

翼竜から魂がスゥーーッと抜けて自身の中に溶け込んだ。先ほどの攻撃でかなりの体力を使ってしまった。助けに向かいたいところだが、今すぐには動けそうにない。今ごろ、パーティはうまくやっているだろうか…。























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