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心の海
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私は波さえ無く、魚もいない真っ暗で静かな海の中にいました。そんな海の中はとても冷たくまるで牢獄の様、一人その中をさまよい泳ぎ続けているとぼんやりと淡い光が、その光が照らされた場所にはとても綺麗なサンゴ礁が広がり色鮮やかな熱帯魚達が優雅に泳いでいるのです。私もあの中に混ざりたいとその淡い光を求め泳いでいると光の正体は電気クラゲでした。電気クラゲに私の全身は絡まれ、電流が流れるとバチッと私の世界の全てが弾けました。今までの暗闇のような海ではなく、目の前に広がるのは穏やかな海流が流れ波が光を反射しキラキラと輝きを放ちサンゴ礁や熱帯魚がダンスを踊るあたたかく彩りのある海でした。なんて居心地が良いのだろう。このままこの場所に居たいと願うばかりだったが自然界はそうもいきませんでした。
数日もすれば雨が降り、波は荒々しくなり魚たちは岩陰に隠れ、サンゴ礁は日の明かりが届かずその荒い波に合わせ暗く激しく揺れ動き、海の中は荒れ果てていきました。
嵐が過ぎ去ると、あの彩り豊かな海の中は面影もなくなくなってしまいました。私はそんな海が嫌いになり目を背けまた別の場所へと行こうとすると肉食魚が私を取り囲むのです。まるでこの場所を捨てることを許さないとでも言うように、鮫がこちらに近づいてくる。怖くて動けないでいると私の胸を鋭い歯が突き刺しました。赤黒い液体が海を包んでいく、その様子をぼんやりと見つめながら私は意識を手放しました。
目を覚ますと真っ赤な海の世界、夕日がこの海の世界を照らしていました。なんとなく息苦しさを感じて空気を吐き出した。こんな筈じゃなかった。私の望んだ世界はあの彩のある世界、こんな一色に染められたつまらない海じゃない。そんな思いが溢れると涙が出ました。涙は赤色を薄くしていきいつの間にかそばにいた電気クラゲが涙を拭いました。電流は流れてこない、ふわりと電気クラゲは海を漂います、私はそれを目で追いかけ海の中を見ました。また、あの海に戻したい。あの楽しく彩りのある綺麗な海にしたい。私の想いが届いたのでしょうか、夜になると月明かりと星あかりが海を照らし青く、穏やかな光が海を包みまるで私の居る海を慈しんでいるように思えました。夜が明ける前に再生しよう。やり直そう、またあの美しい海に。そうして私はある決意をし、眠る事にしました。
私は海の中にいます。この海から逃れることも出来ません。私はこの海中の住人だから、そして、この海の管理者でもあるのでした。
本日の海の様子は・・・。
数日もすれば雨が降り、波は荒々しくなり魚たちは岩陰に隠れ、サンゴ礁は日の明かりが届かずその荒い波に合わせ暗く激しく揺れ動き、海の中は荒れ果てていきました。
嵐が過ぎ去ると、あの彩り豊かな海の中は面影もなくなくなってしまいました。私はそんな海が嫌いになり目を背けまた別の場所へと行こうとすると肉食魚が私を取り囲むのです。まるでこの場所を捨てることを許さないとでも言うように、鮫がこちらに近づいてくる。怖くて動けないでいると私の胸を鋭い歯が突き刺しました。赤黒い液体が海を包んでいく、その様子をぼんやりと見つめながら私は意識を手放しました。
目を覚ますと真っ赤な海の世界、夕日がこの海の世界を照らしていました。なんとなく息苦しさを感じて空気を吐き出した。こんな筈じゃなかった。私の望んだ世界はあの彩のある世界、こんな一色に染められたつまらない海じゃない。そんな思いが溢れると涙が出ました。涙は赤色を薄くしていきいつの間にかそばにいた電気クラゲが涙を拭いました。電流は流れてこない、ふわりと電気クラゲは海を漂います、私はそれを目で追いかけ海の中を見ました。また、あの海に戻したい。あの楽しく彩りのある綺麗な海にしたい。私の想いが届いたのでしょうか、夜になると月明かりと星あかりが海を照らし青く、穏やかな光が海を包みまるで私の居る海を慈しんでいるように思えました。夜が明ける前に再生しよう。やり直そう、またあの美しい海に。そうして私はある決意をし、眠る事にしました。
私は海の中にいます。この海から逃れることも出来ません。私はこの海中の住人だから、そして、この海の管理者でもあるのでした。
本日の海の様子は・・・。
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