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欲と業
第十一章第29話 聖女の審判(後編)
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「続いての証人はグレンド商会の会長、ヨハン・グレンドです」
パウルさんと入れ替わりでヨハンさんが法廷に入ってきた。
「証人ヨハン・グレンド、あなたは聖女様の御前において嘘偽りなく証言することを誓うか?」
「誓います」
パウルさんの証言内容を知らないヨハンさんは、自信満々な様子でそう答えた。
「それでは聖女様、どうぞお願いいたします」
「はい」
私は席から立つと、ヨハンさんの前に歩いていった。
「ヨハンさん」
「はい。聖女様も大変ですなぁ。ラインス商会の小倅に泣きつかれたと伺いましたぞ。しかし罪人の息子の泣き言を真に受けてしまわれるとは、やはり聖女様は慈愛のお方なのですなぁ」
ヨハンさんは自信満々な態度のまま、笑顔でそんなことを言ってきた。
「ヨハンさん、すべて正直に話してくれますね?」
「もちろんでございます」
「わかりました。では私の目を見てください」
「おお、聖女様のお美しいご尊顔をこれほど近くで拝見でき……る……と……は……」
目が合った瞬間に私は【魅了】を発動し、同時にヨハンさんが素直に話したくなるようにと念じながらかなり強めに【闇属性魔法】を発動した。
するとヨハンさんはがっくりとうなだれる。
「ヨハンさん、すべて正直に話してくれますね?」
「……はい」
ヨハンさんは顔を上げ、虚ろな表情でそう返事をする。
「リヒャルドさんとヨハンさんの話し合いに犯人らしき人物を代理人として送り込んだのはヨハンさんですか?」
「……はい」
ヨハンさんの素直な告白に法廷はざわつき始める。
「静粛に! 静粛に!」
カンカンという音と共に裁判官さんがそう呼び掛けると法廷は大分静かになったが、それでもまだひそひそと囁き合う声が聞こえてくる。
「静粛に!」
再び裁判官さんがハンマーでカンカンと音を立てると、ようやく法廷は静かになった。
「どうしてそんなことをしたんですか?」
「……ラインス商会を追い落とすチャンスだったからです」
「チャンスとは、どういうことですか?」
「……ハスラングループは聖女様のご不興を買ったので、評判を下げようと思いました」
「ヨハンさんは犯人に殺害を依頼したのですか?」
「……いいえ」
「では、誰が殺害を指示したんですか?」
「……わかりません」
なるほど。
「では、どうして犯人の男を代理人を頼んだのですか?」
「……それは、奴がシュタルクファミリーの構成員だったからです」
うん? 初耳な名前が出てきたぞ?
「シュタルクファミリー? とはなんですか?」
「……マフィアのグループの名前です」
「どうしてそのマフィアの構成員に頼んだのですか?」
「……アミスタッド商会が無くなり、お金に困っていそうだったからです」
ええと、アミスタッド商会ってリエラさんを奴隷にして売っていた商会だよね?
うーん、なるほど。マフィアのフロントだったのか。
結構な人が処刑されたって聞いたし、奴隷取引ができなくなったおかげできっとお金に困っていたのだろう。
まあ、自業自得だけどね。
「つまりヨハンさんはシュタルクファミリーの人たちがハスラングループを恨んでいるので、復讐をさせようとしたんですか?」
「……いいえ」
「え? ではどういうことですか?」
「……シュタルクファミリーが恨んでいるのはヘットナーファミリーです」
んんん? また新しい名前が出てきた。
「ええと、ヘットナーファミリーとはなんですか?」
「……シュタルクファミリーを支配しているマフィアです」
ええと、つまり親分と子分ということかな?
「じゃあどうしてリヒャルドさん、えっとハスラングループを恨んでいないシュタルクファミリーの人を代理人にしたんですか?」
「……シュタルクファミリーはヘットナーファミリーに切り捨てられたので、なんでもやると考えたからです」
ああ、そういうことか。お金が無いからなんでもやる悪人を使った、と。
ううん? なんだかものすごく杜撰な気がするけれど……?
「フィーネ殿、本筋から外れてきているでござるよ。犯人の行方を聞くでござる」
「あ、そうですね」
かなり混乱していたが、横からシズクさんが助け船を出してくれたおかげでやるべきことを思い出した。
「ヨハンさん、犯人の名前と行方を教えてください」
「……知りません」
「え?」
知らないって、そんなことあるの?
「知らない人に頼んだんですか?」
「……シュタルクファミリーのボスに紹介されただけで、名前は知りません」
「それでは、シュタルクファミリーのボスはどこにいますか?」
「……そこに座っています」
「おい!」
ヨハンさんが傍聴席の最前列に座っている男を指さし、指さされた男は怒鳴り声を上げた。
「静粛に! 静粛に!」
裁判官さんがハンマーでカンカンと音を立てて静粛にするように呼び掛けるが、指さされた男は逃げ出そうとしたのか席を立つ。
「退廷は認めません! 着席しなさい!」
「うるせぇ! 俺は関係ねぇ!」
男は逃げ出そうとするが、あまりにぎゅうぎゅうに人が入っているせいでなかなか外へ出ることができない。
「どけっ!」
「きゃぁ!」
「痛い!」
「押すな!」
無理矢理押し通ろうとしているせいで、かなり危険な状況になっている。
結界を使って止めたほうがいいだろうか?
いや、でもあそこまで密着していると難しそうだ。
「フィーネ様。私が!」
私が悩んでいるとクリスさんがそう言って素早く席を立ち、傍聴席に向かって猛スピードで駆け寄った。そして逃げようとする男の襟首を掴み、そのまま引きずり倒す。
「ぐあっ! 何しやがる!」
「黙れ! フィーネ様の御前でそのような行為は許さん」
「なんだぐあっ! いてててて」
クリスさんが男を締め上げるとすぐに大人しくなったが、ヨハンさんを恨めしそうに睨みつけている。
「聖騎士様、ありがとうございます」
守衛さんがやってきて、取り押さえる役を交代する。
「離せ!」
「抵抗するな!」
「ぐあっ!」
守衛さんを振りほどこうとするが、守衛さんに殴られて大人しくなる。
「聖女様、尋問を続けられますか?」
「え? あ、はい」
ええと、この男がその実行犯の男のボスで、ヨハンさんに実行犯を紹介したんだよね?
「ええと、それではヨハンさん。今守衛さんに取り押さえられている男がシュタルクファミリーのボスで、この男にヨハンさんはラインス商会の評判を下げるよう依頼をしたんですね?」
「……はい」
「おい! ふざけるぐあっ!」
ヨハンさんに抗議しようとした男は再び守衛さんに殴られる。
「ですが、殺害の指示などはしていないんですね?」
「……はい」
「依頼したのは評判を下げることだけですか?」
「……はい」
「そうですか。わかりました。これで尋問を終わります」
ヨハンさんに掛けた【魅了】を解除すると、ヨハンさんもパウルさんと同じように顔面蒼白となった。
「な、なぜ私は……」
よほどしゃべってしまったことが信じられなかったのだろう。
自分の両の手のひらをじっと見てわなないている。
「聖女様、ご尋問いただきありがとうございました。二人の証言からラインス商会の会長リヒャルドが殺人を指示したと考えるには合理的な疑義が存在することが明らかとなったと考えますが、いかがでしょうか? 再審をすべきとお考えでしょうか?」
「はい。リヒャルドさんが殺害を指示した証拠はありませんから、もう一度きちんと調べてもらいたいです」
「かしこまりました。これにて聖女様による審判が下された! ラインス商会会長リヒャルドによる殺人事件について、再審を行うことを決定する!」
すると傍聴席からは歓声が沸き上がる。ふと見てみると、その中にはベンノさんがおり、私に向かってブーンからのジャンピング土下座を決めた。
狭いのにすごいな、と思いつつ採点を考えていると傍聴席の人たちが一斉にブーンからのジャンピング土下座を始めた。
密集状態でそんなことをすれば当然のことではあるが、傍聴席の人たちはぶつかり合い、滅茶苦茶な状態になりながら折り重なっていく。
もはや演技や採点などと言っている場合ではなく、将棋倒し事故と言っても差し支えないレベルの大惨事だ。
「ああ! もう! 何をしているんですか!」
私は死者が出ないよう、大急ぎで治癒魔法を折り重なっている人たちに掛けるのだった。
パウルさんと入れ替わりでヨハンさんが法廷に入ってきた。
「証人ヨハン・グレンド、あなたは聖女様の御前において嘘偽りなく証言することを誓うか?」
「誓います」
パウルさんの証言内容を知らないヨハンさんは、自信満々な様子でそう答えた。
「それでは聖女様、どうぞお願いいたします」
「はい」
私は席から立つと、ヨハンさんの前に歩いていった。
「ヨハンさん」
「はい。聖女様も大変ですなぁ。ラインス商会の小倅に泣きつかれたと伺いましたぞ。しかし罪人の息子の泣き言を真に受けてしまわれるとは、やはり聖女様は慈愛のお方なのですなぁ」
ヨハンさんは自信満々な態度のまま、笑顔でそんなことを言ってきた。
「ヨハンさん、すべて正直に話してくれますね?」
「もちろんでございます」
「わかりました。では私の目を見てください」
「おお、聖女様のお美しいご尊顔をこれほど近くで拝見でき……る……と……は……」
目が合った瞬間に私は【魅了】を発動し、同時にヨハンさんが素直に話したくなるようにと念じながらかなり強めに【闇属性魔法】を発動した。
するとヨハンさんはがっくりとうなだれる。
「ヨハンさん、すべて正直に話してくれますね?」
「……はい」
ヨハンさんは顔を上げ、虚ろな表情でそう返事をする。
「リヒャルドさんとヨハンさんの話し合いに犯人らしき人物を代理人として送り込んだのはヨハンさんですか?」
「……はい」
ヨハンさんの素直な告白に法廷はざわつき始める。
「静粛に! 静粛に!」
カンカンという音と共に裁判官さんがそう呼び掛けると法廷は大分静かになったが、それでもまだひそひそと囁き合う声が聞こえてくる。
「静粛に!」
再び裁判官さんがハンマーでカンカンと音を立てると、ようやく法廷は静かになった。
「どうしてそんなことをしたんですか?」
「……ラインス商会を追い落とすチャンスだったからです」
「チャンスとは、どういうことですか?」
「……ハスラングループは聖女様のご不興を買ったので、評判を下げようと思いました」
「ヨハンさんは犯人に殺害を依頼したのですか?」
「……いいえ」
「では、誰が殺害を指示したんですか?」
「……わかりません」
なるほど。
「では、どうして犯人の男を代理人を頼んだのですか?」
「……それは、奴がシュタルクファミリーの構成員だったからです」
うん? 初耳な名前が出てきたぞ?
「シュタルクファミリー? とはなんですか?」
「……マフィアのグループの名前です」
「どうしてそのマフィアの構成員に頼んだのですか?」
「……アミスタッド商会が無くなり、お金に困っていそうだったからです」
ええと、アミスタッド商会ってリエラさんを奴隷にして売っていた商会だよね?
うーん、なるほど。マフィアのフロントだったのか。
結構な人が処刑されたって聞いたし、奴隷取引ができなくなったおかげできっとお金に困っていたのだろう。
まあ、自業自得だけどね。
「つまりヨハンさんはシュタルクファミリーの人たちがハスラングループを恨んでいるので、復讐をさせようとしたんですか?」
「……いいえ」
「え? ではどういうことですか?」
「……シュタルクファミリーが恨んでいるのはヘットナーファミリーです」
んんん? また新しい名前が出てきた。
「ええと、ヘットナーファミリーとはなんですか?」
「……シュタルクファミリーを支配しているマフィアです」
ええと、つまり親分と子分ということかな?
「じゃあどうしてリヒャルドさん、えっとハスラングループを恨んでいないシュタルクファミリーの人を代理人にしたんですか?」
「……シュタルクファミリーはヘットナーファミリーに切り捨てられたので、なんでもやると考えたからです」
ああ、そういうことか。お金が無いからなんでもやる悪人を使った、と。
ううん? なんだかものすごく杜撰な気がするけれど……?
「フィーネ殿、本筋から外れてきているでござるよ。犯人の行方を聞くでござる」
「あ、そうですね」
かなり混乱していたが、横からシズクさんが助け船を出してくれたおかげでやるべきことを思い出した。
「ヨハンさん、犯人の名前と行方を教えてください」
「……知りません」
「え?」
知らないって、そんなことあるの?
「知らない人に頼んだんですか?」
「……シュタルクファミリーのボスに紹介されただけで、名前は知りません」
「それでは、シュタルクファミリーのボスはどこにいますか?」
「……そこに座っています」
「おい!」
ヨハンさんが傍聴席の最前列に座っている男を指さし、指さされた男は怒鳴り声を上げた。
「静粛に! 静粛に!」
裁判官さんがハンマーでカンカンと音を立てて静粛にするように呼び掛けるが、指さされた男は逃げ出そうとしたのか席を立つ。
「退廷は認めません! 着席しなさい!」
「うるせぇ! 俺は関係ねぇ!」
男は逃げ出そうとするが、あまりにぎゅうぎゅうに人が入っているせいでなかなか外へ出ることができない。
「どけっ!」
「きゃぁ!」
「痛い!」
「押すな!」
無理矢理押し通ろうとしているせいで、かなり危険な状況になっている。
結界を使って止めたほうがいいだろうか?
いや、でもあそこまで密着していると難しそうだ。
「フィーネ様。私が!」
私が悩んでいるとクリスさんがそう言って素早く席を立ち、傍聴席に向かって猛スピードで駆け寄った。そして逃げようとする男の襟首を掴み、そのまま引きずり倒す。
「ぐあっ! 何しやがる!」
「黙れ! フィーネ様の御前でそのような行為は許さん」
「なんだぐあっ! いてててて」
クリスさんが男を締め上げるとすぐに大人しくなったが、ヨハンさんを恨めしそうに睨みつけている。
「聖騎士様、ありがとうございます」
守衛さんがやってきて、取り押さえる役を交代する。
「離せ!」
「抵抗するな!」
「ぐあっ!」
守衛さんを振りほどこうとするが、守衛さんに殴られて大人しくなる。
「聖女様、尋問を続けられますか?」
「え? あ、はい」
ええと、この男がその実行犯の男のボスで、ヨハンさんに実行犯を紹介したんだよね?
「ええと、それではヨハンさん。今守衛さんに取り押さえられている男がシュタルクファミリーのボスで、この男にヨハンさんはラインス商会の評判を下げるよう依頼をしたんですね?」
「……はい」
「おい! ふざけるぐあっ!」
ヨハンさんに抗議しようとした男は再び守衛さんに殴られる。
「ですが、殺害の指示などはしていないんですね?」
「……はい」
「依頼したのは評判を下げることだけですか?」
「……はい」
「そうですか。わかりました。これで尋問を終わります」
ヨハンさんに掛けた【魅了】を解除すると、ヨハンさんもパウルさんと同じように顔面蒼白となった。
「な、なぜ私は……」
よほどしゃべってしまったことが信じられなかったのだろう。
自分の両の手のひらをじっと見てわなないている。
「聖女様、ご尋問いただきありがとうございました。二人の証言からラインス商会の会長リヒャルドが殺人を指示したと考えるには合理的な疑義が存在することが明らかとなったと考えますが、いかがでしょうか? 再審をすべきとお考えでしょうか?」
「はい。リヒャルドさんが殺害を指示した証拠はありませんから、もう一度きちんと調べてもらいたいです」
「かしこまりました。これにて聖女様による審判が下された! ラインス商会会長リヒャルドによる殺人事件について、再審を行うことを決定する!」
すると傍聴席からは歓声が沸き上がる。ふと見てみると、その中にはベンノさんがおり、私に向かってブーンからのジャンピング土下座を決めた。
狭いのにすごいな、と思いつつ採点を考えていると傍聴席の人たちが一斉にブーンからのジャンピング土下座を始めた。
密集状態でそんなことをすれば当然のことではあるが、傍聴席の人たちはぶつかり合い、滅茶苦茶な状態になりながら折り重なっていく。
もはや演技や採点などと言っている場合ではなく、将棋倒し事故と言っても差し支えないレベルの大惨事だ。
「ああ! もう! 何をしているんですか!」
私は死者が出ないよう、大急ぎで治癒魔法を折り重なっている人たちに掛けるのだった。
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