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雲より高い場所
六話 : 壊れる革命
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その日の昼休み。曇りから晴れを経て、雨が降り始めた空の下で、僕は選挙の具体的な内容について、考えた。
朝陽は、今はいない。彼はその性格上、友達が多く相談を受けたりする立場なのだ。僕はそんな彼に憧れのような感情を持っている。ただ、それは憧れではない。もしかしたら、妬んでいるのかもしれない。
ただ彼なら、僕が妬んでいようが、恨んでいようが、壊してやりたいと思っていようが、受け入れてくれる気がする。
自分でも傲慢で自分自身でダメな考えだと思ったが、改めようとは思わなかった。
そんなことを考えているとため息が出た。自分の考えに呆れてしまったのだろうか。それとも、彼が羨ましいのだろうか。それとも、雲の下にいることに嫌気がさしたのだろうか。理由は分からないが、分かったところで意味は無い。
僕は考えることをやめ、選挙のことに集中する。
僕は生徒会長を目指そうと思っている。大衆の前で話すことは苦手だが、弱腰になっていたら変われないと思う。だから僕は、より勇気がいる方を選んだ。ただ、そのために何をすればいいのかは、よく分からない。
そうして、生徒会長になるためにどんなことが必要か考えていた頃、扉がガラッと大きく叫び、朝陽が入ってきた。
彼はすぐに僕の席に来た。
どうやら、少し急いで来たらしい。
ほんの少しだけ、息が乱れている。
「一回晴れたけど結局雲がかかったな」
彼は軽く笑いながら、そう言った。
「そうですね、これじゃ集中できません」
「まったくだよ。ところで、何の役員に立候補するかは決まってるか」
「生徒会長を目指そうかと思います」
「そうか。萩人は頭の回転早いし、判断力あるし、結構向いてると思うぞ。ただ、生徒会長は明るさとかみんなを引っ張るような力も必要だ。それに萩人が苦手な大衆の前で話をする力も重要になる。敬語を外して話してみたり、授業で意見とか言ったりしたら鍛えられると思う。慣れないことをするのは大変だが頑張れよ、僕も手を貸すぞ」
彼は人を見抜く力、つまり洞察力がずば抜けている。そのため、様々なところに気が回る。
僕は選挙に出るということが初めての体験で、分からないことも多い。
だから彼は、僕に必要なことをある程度まとめて提示してくれたのだ。
僕は彼がすごいと思った。ボキャブラリー不足の単純な表現だが、本当にすごいと思った。
「ありがとうございます」
「なんの感謝だよ。僕は何もしてないぞ」
「そんなことはありませんよ。アドバイスをくれたじゃないですか。かなり助かりましたよ」
「そうなのか、それは良かった」
「試しに、敬語を外してみてもいいですか」
「いいぞ。友達に許可も遠慮も要らない、存分に話してみてくれ」
「えっとその、あ、ありが、とう」
「いいじゃないか。少しずつ慣れていこう」
「わ、わかった」
そして僕は、雨が止んで雲だけになった空の下で、生徒会長を目指して少しだけ変わった。それは、まるで今までの自分を壊しているようだった。
朝陽は、今はいない。彼はその性格上、友達が多く相談を受けたりする立場なのだ。僕はそんな彼に憧れのような感情を持っている。ただ、それは憧れではない。もしかしたら、妬んでいるのかもしれない。
ただ彼なら、僕が妬んでいようが、恨んでいようが、壊してやりたいと思っていようが、受け入れてくれる気がする。
自分でも傲慢で自分自身でダメな考えだと思ったが、改めようとは思わなかった。
そんなことを考えているとため息が出た。自分の考えに呆れてしまったのだろうか。それとも、彼が羨ましいのだろうか。それとも、雲の下にいることに嫌気がさしたのだろうか。理由は分からないが、分かったところで意味は無い。
僕は考えることをやめ、選挙のことに集中する。
僕は生徒会長を目指そうと思っている。大衆の前で話すことは苦手だが、弱腰になっていたら変われないと思う。だから僕は、より勇気がいる方を選んだ。ただ、そのために何をすればいいのかは、よく分からない。
そうして、生徒会長になるためにどんなことが必要か考えていた頃、扉がガラッと大きく叫び、朝陽が入ってきた。
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彼は軽く笑いながら、そう言った。
「そうですね、これじゃ集中できません」
「まったくだよ。ところで、何の役員に立候補するかは決まってるか」
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「そうか。萩人は頭の回転早いし、判断力あるし、結構向いてると思うぞ。ただ、生徒会長は明るさとかみんなを引っ張るような力も必要だ。それに萩人が苦手な大衆の前で話をする力も重要になる。敬語を外して話してみたり、授業で意見とか言ったりしたら鍛えられると思う。慣れないことをするのは大変だが頑張れよ、僕も手を貸すぞ」
彼は人を見抜く力、つまり洞察力がずば抜けている。そのため、様々なところに気が回る。
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だから彼は、僕に必要なことをある程度まとめて提示してくれたのだ。
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「ありがとうございます」
「なんの感謝だよ。僕は何もしてないぞ」
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「試しに、敬語を外してみてもいいですか」
「いいぞ。友達に許可も遠慮も要らない、存分に話してみてくれ」
「えっとその、あ、ありが、とう」
「いいじゃないか。少しずつ慣れていこう」
「わ、わかった」
そして僕は、雨が止んで雲だけになった空の下で、生徒会長を目指して少しだけ変わった。それは、まるで今までの自分を壊しているようだった。
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