ヤンデレストーカーに突然告白された件

こばや

文字の大きさ
12 / 26

第11話 2度目の悲劇

しおりを挟む
 目白家にて追加で鮭で1品作ることになりひとまず何を作るか考えていた。

 普通の焼き鮭では面白みがないし……。
 そんなことを考えていると、開封済みの料理酒が目に付いた。せっかくだしこれを使ってみるかと海斗は他に必要なものを集めてみた。
 一通り揃ったので着々調理を進め始める。
 調理と言っても鮭に軽く火を通してホイルに入れただけである。
 後はホイルに追加でトマト、レタス、スライスレモン、バター等を入れ、料理酒と醤油を適量入れてレンジで加熱するだけである。

 そう、鮭のホイル酒蒸し焼きである。

 普段から家で作ってる為手惑うことなく作ることが出来あっという間に出来上がった。


 あっという間に先に作っていた肉じゃが、塩昆布レタス、そして今さっき出来上がった鮭のホイル酒蒸し焼きが目白家の食卓に並んだ。
 最後に味噌汁、白米が用意されたので上で横になってる幸さんを起こしに朱さんが上の階へと登って行った。


「あらダーリン、私に会いに来てくれたのね」
「開口早々それなら元気になったようで良かったよ」
 一休みしたらすっかり元気になった様子の幸さんなのであった。

「幸さんが起きたことだし、遅くならないうちに夕飯にしましょ」
 いそいそと食卓につく朱さん。

「ねえ、ダーリン」
 小声で幸さんが話しかけてくる。
「あのホイル焼きってお酒使ってないわよね?」
 と何かに怯えるように聞いてきた。
 もちろん返答は
「風味が良くなるし、普段の調理法だから使ったけど」
 そう答えた。

 すると幸さんが震え始めた。
 怒ってるのかそれとも怯えてるのかのように。

「朱おねえさん、それ開けるの待って!」
 朱さんがホイルの包みを開ける直前に幸さんがストップをかけた…

 のだが


 ピリッ

「あ、ごめん開けちゃった…わ……」
 と開けてしばらくしてから朱さんの様子がおかしい。
 これは、と海斗は身構えた。


「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」
 朱さんが壊れた。
「あー……またか……」
 幸さんと従姉妹って言ってたし血筋だろうなこれは。
 海斗がそう考えた刹那。

「何か物足りないのよねぇ……」
 これは、話が通じる系のパターンか!
「そう、あなたのウィンナーが!」

「やっぱり血筋じゃねぇかァァァァ!」
【悲報】  朱さんが下ネタ大好きお姉さんの可能性大

「幸さん!説明プリーズ!」
 状況が理解できないのでこればっかりは身内に聞くしかないと判断した。

「朱おねえさんはね、アルコールに極端に弱いのよ」
 と超簡潔に説明してくれた。
「つまりは俺のせいってことか」
「そういう事ね」
 とやり取りしてここである種の疑問。というか幸さんに付きまとわれてから気にするようになったこと。

「アルコールが弱いのはわかったけど、あの豹変っぷりは?」
「朱おねえさんは微量でもアルコールが入ると下ネタバンバン言い出すわよ」
 はい、確定。

「あのさ、もしかしてココ最近割と頻繁にこうなってた?」
 お願いだから違うと言ってくれ……

「違うと言ってくれと思ってるみたいだけど残念ながら頻繁にこうなってたわよ」
 ナチュラルに思考読み取られた。

「ねぇ、ウィンナー食べさせてよォ」
「どさくさに紛れてズボンのベルトに手をかけないでください!」
 この家やべぇ……
 ヤンデレストーカーの幸さんに色気たっぷり下ネタ大好きお姉さんの朱さん。


 癖強すぎだろ!今すぐ逃げなきゃ!作った夕飯とかそれどころじゃない!これはヤバい!

「ダーリン、どうして慌てるの?そのまま身を委ねればいいのに……」
 おや?幸さんの様子が………

「いや、もう分かってるんだけどね」

「ゾクゾクするじゃない!」
 ヤンデレモード開始。

「ウインナーだけじゃ物足りないからミートボールも貰っちゃおうかしらー
 ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」
 もう片方には下ネタお姉さん。



「これどう収集つけるんだよ…………」
 海斗、絶体絶命を乗り越えられるのか


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

処理中です...