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クロード視点
騎士学校の学友に誘われ娼館に来た俺はローラと同じフワフワの髪の女に目がいった。年頃になった俺の中にある恋心がもう限界にきていた。
いつも側にいて笑って「クロ、クロ」と警戒心もないローラに苛立ち、それでも離れる事ができない俺自身に苛立っていた。
離れないといけない。
このままだと俺はローラを穢す。
押し倒し無理矢理…。
学友に連れられ行った娼館でフワフワ髪の女相手にローラを思い浮かべ、後ろから腰を振る。自嘲した笑みを浮かべて、本物のローラを襲わない為に…。
虚しい…。
辛い…。
誰か俺を殺してくれ。
行為が終われば素早く身体を洗う。自分がどんどん穢れていくようだ。
学園を卒業したフレッドが領地へ行く前の日に俺に言った。
「お前がどこで何をしていても俺は何も言うつもりはない。だけどな、ローラだけは襲うなよ」
襲うなよって襲わないように代わりに女を買って抱いてるんだ。それに俺はもう穢れてる。ローラに触れていい男じゃない。
「お前は莫迦か、当たり前だろ」
「拗らせた男の方が莫迦だろ?」
「煩い」
「俺がいない間、ローラを頼むぞ」
「ああ」
フレッドが領地へ行って2年。
最近旦那様はローラに縁談の話を持ってくるようになった。ローラは全て断っている。俺は内心ビクビクしながら、そして安堵する。
3年前、旦那様は投資話に引っ掛かり屑石を掴まされ騙された。ほぼ全財産を投げ売って借金を返した。手元に残ったのは邸と売れず残った荒れた領地だけだ。広大にあった領地も売り払った為に領地から入るお金もなく、使用人を数人辞めさせた。
1年後学園を卒業したフレッドは売れず残った領地へ行き、何とかお金を作っているらしい。
フレッドが苦労して得たお金を旦那様は奥様の為に使う。惚れた弱みだ、好きな女の願い事は叶えてやりたい。旦那様の気持ちも分からなくもない。
一人、また一人と使用人が辞めさせられた。
貧乏になったローラはたくましく花壇を畑にして野菜を育てだした。メイドも大半辞めさせられた為にローラが掃除をしている。
なぜか活き活きしている様に見えるのは俺だけか?
俺が出来る事はローラを手伝う事しか出来ない。野菜の収穫、庭の草むしり、窓拭き、ローラが楽しそうならまあいいか。
いつもの様に手伝いをしようと声をかけた。
「クロードは結婚したい?」
お前とな。お前と結婚したい。そんなのは無理な事ぐらい俺にだって分かってるよ。お前は伯爵令嬢、俺は平民。もし立場が反対ならお前を離さないのに。
色々理由つけてローラに話した。俺は親に捨てられた。売られたのが正しいけど、それでも俺が親になる事はない。ローラと結婚する事は出来ない、ローラとの子を作る事も出来ない。 他の女と結婚するかと思った事もあるけど、無理だった。ローラ以上に愛せる自信がない。それに俺自身、ローラ以外の女に興味もない。
フレッドが言った「拗らせた男の方が莫迦だろ」本当にその通りだよ。ローラの恋心に雁字搦めにされ身動きも出来ない。諦めようと何度も思った。諦められたらどれだけ楽になるのか…。俺を開放してくれ、俺にとどめを刺してくれ。そうしてくれないと俺はお前を諦めきれない…。
収穫を手伝ってる時、俺の腹を見て真っ赤になったローラが可愛い。少しは男として見てくれたらいいけどな。それでも見てくれた所でどうする事も出来ないけど。
娼館の女が来た。俺はお前の太客じゃない。最近来ないから?平民の男がそう何度も女を買えるか。帰る様に言えば耳元で囁いていった。
「来ないなら貴方の大事なお嬢さんに話しちゃおうかな~?」
俺は睨んだ。
「だったら今度の休みは必ず来て」
そう言ってキスをして帰って行った。唇だけはローラの物だと決めていた俺の矜持を踏み躙った。どれだけ拭いてももう消えない。俺は完全に穢れた。
ローラに見られていた事に気付いた俺は俺自身に苛立った。もうローラの顔を見る事も側にいる事も俺には無理だ。あの女がタダでも良いから私の家に来てって言っていた。それも良いか。もう穢れてる俺にはお似合いの女だ。ローラを思いローラと思って抱けば良い。
「そういう事は好きな人として欲しいって思っただけよ…」
好きな女はお前なんだよ。お前を抱いて良いのか?そんなの無理だろ。
お前は俺を男として見てない。兄か?幼馴染みか?いつまでも俺が子供だと思ってるお前にだけは言われたくない。
もう限界だ…。
騎士学校の学友に誘われ娼館に来た俺はローラと同じフワフワの髪の女に目がいった。年頃になった俺の中にある恋心がもう限界にきていた。
いつも側にいて笑って「クロ、クロ」と警戒心もないローラに苛立ち、それでも離れる事ができない俺自身に苛立っていた。
離れないといけない。
このままだと俺はローラを穢す。
押し倒し無理矢理…。
学友に連れられ行った娼館でフワフワ髪の女相手にローラを思い浮かべ、後ろから腰を振る。自嘲した笑みを浮かべて、本物のローラを襲わない為に…。
虚しい…。
辛い…。
誰か俺を殺してくれ。
行為が終われば素早く身体を洗う。自分がどんどん穢れていくようだ。
学園を卒業したフレッドが領地へ行く前の日に俺に言った。
「お前がどこで何をしていても俺は何も言うつもりはない。だけどな、ローラだけは襲うなよ」
襲うなよって襲わないように代わりに女を買って抱いてるんだ。それに俺はもう穢れてる。ローラに触れていい男じゃない。
「お前は莫迦か、当たり前だろ」
「拗らせた男の方が莫迦だろ?」
「煩い」
「俺がいない間、ローラを頼むぞ」
「ああ」
フレッドが領地へ行って2年。
最近旦那様はローラに縁談の話を持ってくるようになった。ローラは全て断っている。俺は内心ビクビクしながら、そして安堵する。
3年前、旦那様は投資話に引っ掛かり屑石を掴まされ騙された。ほぼ全財産を投げ売って借金を返した。手元に残ったのは邸と売れず残った荒れた領地だけだ。広大にあった領地も売り払った為に領地から入るお金もなく、使用人を数人辞めさせた。
1年後学園を卒業したフレッドは売れず残った領地へ行き、何とかお金を作っているらしい。
フレッドが苦労して得たお金を旦那様は奥様の為に使う。惚れた弱みだ、好きな女の願い事は叶えてやりたい。旦那様の気持ちも分からなくもない。
一人、また一人と使用人が辞めさせられた。
貧乏になったローラはたくましく花壇を畑にして野菜を育てだした。メイドも大半辞めさせられた為にローラが掃除をしている。
なぜか活き活きしている様に見えるのは俺だけか?
俺が出来る事はローラを手伝う事しか出来ない。野菜の収穫、庭の草むしり、窓拭き、ローラが楽しそうならまあいいか。
いつもの様に手伝いをしようと声をかけた。
「クロードは結婚したい?」
お前とな。お前と結婚したい。そんなのは無理な事ぐらい俺にだって分かってるよ。お前は伯爵令嬢、俺は平民。もし立場が反対ならお前を離さないのに。
色々理由つけてローラに話した。俺は親に捨てられた。売られたのが正しいけど、それでも俺が親になる事はない。ローラと結婚する事は出来ない、ローラとの子を作る事も出来ない。 他の女と結婚するかと思った事もあるけど、無理だった。ローラ以上に愛せる自信がない。それに俺自身、ローラ以外の女に興味もない。
フレッドが言った「拗らせた男の方が莫迦だろ」本当にその通りだよ。ローラの恋心に雁字搦めにされ身動きも出来ない。諦めようと何度も思った。諦められたらどれだけ楽になるのか…。俺を開放してくれ、俺にとどめを刺してくれ。そうしてくれないと俺はお前を諦めきれない…。
収穫を手伝ってる時、俺の腹を見て真っ赤になったローラが可愛い。少しは男として見てくれたらいいけどな。それでも見てくれた所でどうする事も出来ないけど。
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「だったら今度の休みは必ず来て」
そう言ってキスをして帰って行った。唇だけはローラの物だと決めていた俺の矜持を踏み躙った。どれだけ拭いてももう消えない。俺は完全に穢れた。
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「そういう事は好きな人として欲しいって思っただけよ…」
好きな女はお前なんだよ。お前を抱いて良いのか?そんなの無理だろ。
お前は俺を男として見てない。兄か?幼馴染みか?いつまでも俺が子供だと思ってるお前にだけは言われたくない。
もう限界だ…。
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