麗しの騎士様の好きな人

アズやっこ

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番外編 14


 ファルにミルクをあげていると、


コンコン

「リー今大丈夫か?」

「大丈夫よ?」

「ファルは本当によく飲むな」

「本当よね。一番飲むかもしれない」

「よく飲むけどよく寝るんだよな」

「本当よね。フィルやフェスの時は夜泣きしたけど、ファルはないものね」

「産まれたばかりの時はお乳の時間になると泣いたけど、今は寝る前に飲んだら朝までぐっすりだもんな」

「それでも足りないと怒るけどね」

「あ~、足をドンドンとしてな」

「そうなのよ。日に日に力強くなってきたから痛くなるのよね」

「早く言えよ!俺が代わるから」

「ありがとう。でも大丈夫よ?それよりどうしたの?」

「あぁ、そうそう。その前に」


 ルトはミルクを飲み終わったファルを抱き上げ背中をトントンと、

ゲフッ


「もう寝てるぞ」

「ふふっ」

「布団に寝かせて寝室へ行こう」

「そうね、起こしても可哀想だものね」


 ファルをベッドで寝かし、私はルトに手を引かれて寝室へ来た。

 寝室のベッドの上にルトが座り、その膝の上に私は座った。軽く抱きしめられながら、


「リー愛してる」


 ルトが口付けをする。


「ルト愛してるわ」


 私はルトに口付けをした。

 お互い見つめ合い、お互いの唇が重なり合う。何度も重なりギュッと抱きしめられ、


「リー、その、」

「ちょ、ちょっと待って」

「リー、ダメか?」

「それはダメじゃない。でも違うでしょ?何か話が合ったんじゃなかった?」

「話?あ!そうだ、そうだ」

「どうしたの?」

「ケイニーがさ」

「ケイニス様?」

「ああ。ケイニーにさ、息子達に剣の指導をしてほしいって頼まれたんだ」

「指導してあげれば?嫌なの?」

「指導は良いよ。でも、ケイニーは当主として忙しいから毎回一緒には来れないって言っててさ」

「それは仕方がないわよね?」

「それに奥方は今懐妊中らしくて」

「なら子供達だけで来るって事?」

「そうなんだ。だからリーに聞いてからって言ってある」

「子供達だけならそうよね」

「ああ、どうしてもリーにも迷惑をかけると思う」

「そうね。でもいいと思うわよ?ニックにも手伝ってもらえば?この前の貸しがあるし。フィルも一緒に稽古つけるんでしょ?」

「フィルも誰かと一緒に稽古した方が良いと思ってる」

「そうね。今は大人相手だから」

「そうなんだ。子供同士でどう力を抜いて合わせるか、それも教えたいしな」

「え?フィルって案外強いの?」

「伯爵家の見習い騎士と同じくらいじゃないか?」

「え?」

「リー、誰がフィルに稽古つけてると思う?」

「ルトとレイ」

「だろ?」

「それもそうね」

「俺とレイだと力加減はしなくても良いけど、同じ年頃の子だと違うだろ?」

「そうね」

「でもそれは口で言っても分からないから剣を合わせて体で覚えるしかない」

「そうね。でもそれってケイニス様の子供達に怪我させない?」

「ケイニーにも了承は得てる。多少の怪我は良いって。大怪我になる前に俺が止めるからそれは大丈夫だ。ただ、フィルには厳しく言う事になる」

「それは仕方がないわよ」

「すまない」

「レイはどうする?」

「とりあえずニックで様子見だな。レイの方が俺の動きに合わせてくれるからもしかしたらレイにも稽古を見てもらう事になるかもしれないが」

「ケイニス様の子供達を預かる以上、安全を優先してね?」

「ああ、分かってる」

「フェスはシアが付いてるし、ファルは転がってるわ」

「それもそうだな」

「あの子どうして転がるのかしら」

「今は転がるのが楽しいんじゃないか?」

「そうかもね」

「ならケイニーに返事するぞ?」

「分かった」

「なら、もういいか?」

「え?」

「リー、愛してる」


 ルトの唇が重なり、


「愛してる」


 ルトの唇が何度も重なる。

 そのまま私はベッドに横に寝かされ、夫婦の甘い時間になっていった…。



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