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幸せになります
ハルク様とお付き合いし毎日楽しく過ごしております。
「ガネットちゃん、はい、あ~ん」
思わず口を開いてしまいました。
口の中に広がる甘い砂糖菓子です。
「ハルク様!」
「疲れた時には甘い物だよ?」
「ありがとうございます」
「今から奥様の所に行くの?」
「はい」
「なら俺も一緒に行こうかなぁ」
「お一人でどうぞ」
「一緒の場所に行くのに?」
「分かりました。ご一緒致します」
「あっ、これってデート?嬉しいな~」
「私は先に行かせて頂きます」
「ガネットちゃん待ってよ冷たいなぁ」
ある日の仕事終わりです。
邸を出た所にハルク様が待っていました。
「ガネット」
「ハルク?どうしたの?」
ハルク様は私を抱きしめます。
少し痛い抱きしめ方、安心します。
「はぁぁ、やっと抱きしめられる」
「ふふっ」
ハルク様に手を引かれ向かった先はあの塀でした。
「ガネット」
「何?」
「俺もこの景色好きなんだ」
「私も好きよ」
「夕日が沈み家に灯りが灯る。その景色を見ると今日も平和だったと安心する」
「そうね」
「でも、あの家は見てほしくない」
「見るつもりはないけど目には入るわよね」
「そうなんだ。だからこの場所が嫌いになりそうだ」
「そう?私はこの場所好きよ?」
「ガネットはまだ…」
「だってこの場所はハルクが私に思いを伝えてくれた場所だもの」
「ガネット」
「だから私はここの場所もこの景色も好きよ。これからもここを見る時は一緒よ?」
「ああと言いたいがそれは約束できない」
「何で?」
「俺はここで辛い時も悲しい時も悔しい時も過す。一人でいたい時もある」
「一人でいたい時?」
「悩んでる時や考えたい時、それに仲間の命が尽きたとき、俺は一人でここに来る。この平和が続くように願い、仲間がこの幸せを得る事が出来なかった事を悔やむ為に」
「幸せ…。そうね、この景色は幸せが詰まってるわ」
「ああ。だから約束は出来ない」
「分かってる。一人で来たい時以外なら一緒に来ても良い?」
「それは勿論だ」
ハルク様は私を後ろから包み込むように優しく抱きしめました。
「寒くないか?」
「ハルクが後ろにいるから寒くないわ」
「ガネット」
「何?」
「俺は若くない」
「それは私もだけど」
「俺の親に会ってくれないか?」
「それって」
「まだ何も用意してない。だけどそのつもりでいて欲しい」
「分かったわ」
「早いと思うだろうけど、俺はガネットを手放すつもりはない」
「確かに早いわね。まだ恋人になったばかりよ?」
「それでもガネットを恋人に出来たなら一分一秒たりとも時間が勿体ない。早く俺の嫁にしたいんだ」
「ふふっ。私のお父様とお兄様にも会って下さいね?」
「勿論だ」
「ガネット必ず幸せにする」
「必ず?」
「それは約束が出来る。ガネットが俺の側に居てくれるならだが」
「私はもうハルクから離れないわよ?」
「俺は元から離すつもりはない」
ハルク様と私はずっとこの幸せの光景を見ていました。
それから話がとんとん拍子に進み、ハルク様のご両親にお会いしました。一度婚姻歴のある私では反対されるかと思いましたが、反対に「よく嫁になってくれた」と感謝されました。
私のお父様とお兄様にも会って頂き、お父様は「いつでも出戻ってこい」と。それには流石に困りましたが、ハルク様は間髪入れずに「それは絶対にありえません」と。
驚いた事にハルク様とお兄様は学院の学友だったそうです。学院時代に何度か離れにも遊びに来ていたらしく私の事は見て知っていたそうです。
私がアーシャの所へ行くと決めてからお兄様は辺境にいるハルク様に私の離縁の事、傷ついている事を話し、「ガネットは行くと決めたら行く奴だ。俺の代わりに助けてやってほしい」と頼んでいたそうです。思い起こせばいつもハルク様に声をかけられていた事を思い出しました。
お兄様には「ハルクなら安心して任せられる。今度こそ幸せにしてもらえ」と、お兄様からも祝福の言葉を頂けました。
私が婚姻2回目というのを気にしている事を知ったハルク様は辺境の教会で二人だけで挙げようとおっしゃって下さいました。
辺境の教会で二人だけの結婚式を終え、ハルク様に抱えられ馬で戻って来た私達を出迎えてくれた辺境伯様とアーシャ、それからアンネをはじめとする元同僚達、辺境の騎士達からの祝福の言葉を受け取り、お花のシャワーを受け取りました。
私達の新居は辺境伯様のご厚意により敷地に建てて頂ける事になりました。「俺からの祝いだ。お前は副団長だ、騎士団の近くに住め」と言われたそうです。私は結婚し侍女の仕事は辞める事になりました。ハルク様は結婚して平民になりました。私もハルク様と結婚して平民になりました。今はアンネに教えて貰いながら料理を頑張っております。
私は私を心から愛してくれるハルク様とこれからも幸せになります。
「ガネットちゃん、はい、あ~ん」
思わず口を開いてしまいました。
口の中に広がる甘い砂糖菓子です。
「ハルク様!」
「疲れた時には甘い物だよ?」
「ありがとうございます」
「今から奥様の所に行くの?」
「はい」
「なら俺も一緒に行こうかなぁ」
「お一人でどうぞ」
「一緒の場所に行くのに?」
「分かりました。ご一緒致します」
「あっ、これってデート?嬉しいな~」
「私は先に行かせて頂きます」
「ガネットちゃん待ってよ冷たいなぁ」
ある日の仕事終わりです。
邸を出た所にハルク様が待っていました。
「ガネット」
「ハルク?どうしたの?」
ハルク様は私を抱きしめます。
少し痛い抱きしめ方、安心します。
「はぁぁ、やっと抱きしめられる」
「ふふっ」
ハルク様に手を引かれ向かった先はあの塀でした。
「ガネット」
「何?」
「俺もこの景色好きなんだ」
「私も好きよ」
「夕日が沈み家に灯りが灯る。その景色を見ると今日も平和だったと安心する」
「そうね」
「でも、あの家は見てほしくない」
「見るつもりはないけど目には入るわよね」
「そうなんだ。だからこの場所が嫌いになりそうだ」
「そう?私はこの場所好きよ?」
「ガネットはまだ…」
「だってこの場所はハルクが私に思いを伝えてくれた場所だもの」
「ガネット」
「だから私はここの場所もこの景色も好きよ。これからもここを見る時は一緒よ?」
「ああと言いたいがそれは約束できない」
「何で?」
「俺はここで辛い時も悲しい時も悔しい時も過す。一人でいたい時もある」
「一人でいたい時?」
「悩んでる時や考えたい時、それに仲間の命が尽きたとき、俺は一人でここに来る。この平和が続くように願い、仲間がこの幸せを得る事が出来なかった事を悔やむ為に」
「幸せ…。そうね、この景色は幸せが詰まってるわ」
「ああ。だから約束は出来ない」
「分かってる。一人で来たい時以外なら一緒に来ても良い?」
「それは勿論だ」
ハルク様は私を後ろから包み込むように優しく抱きしめました。
「寒くないか?」
「ハルクが後ろにいるから寒くないわ」
「ガネット」
「何?」
「俺は若くない」
「それは私もだけど」
「俺の親に会ってくれないか?」
「それって」
「まだ何も用意してない。だけどそのつもりでいて欲しい」
「分かったわ」
「早いと思うだろうけど、俺はガネットを手放すつもりはない」
「確かに早いわね。まだ恋人になったばかりよ?」
「それでもガネットを恋人に出来たなら一分一秒たりとも時間が勿体ない。早く俺の嫁にしたいんだ」
「ふふっ。私のお父様とお兄様にも会って下さいね?」
「勿論だ」
「ガネット必ず幸せにする」
「必ず?」
「それは約束が出来る。ガネットが俺の側に居てくれるならだが」
「私はもうハルクから離れないわよ?」
「俺は元から離すつもりはない」
ハルク様と私はずっとこの幸せの光景を見ていました。
それから話がとんとん拍子に進み、ハルク様のご両親にお会いしました。一度婚姻歴のある私では反対されるかと思いましたが、反対に「よく嫁になってくれた」と感謝されました。
私のお父様とお兄様にも会って頂き、お父様は「いつでも出戻ってこい」と。それには流石に困りましたが、ハルク様は間髪入れずに「それは絶対にありえません」と。
驚いた事にハルク様とお兄様は学院の学友だったそうです。学院時代に何度か離れにも遊びに来ていたらしく私の事は見て知っていたそうです。
私がアーシャの所へ行くと決めてからお兄様は辺境にいるハルク様に私の離縁の事、傷ついている事を話し、「ガネットは行くと決めたら行く奴だ。俺の代わりに助けてやってほしい」と頼んでいたそうです。思い起こせばいつもハルク様に声をかけられていた事を思い出しました。
お兄様には「ハルクなら安心して任せられる。今度こそ幸せにしてもらえ」と、お兄様からも祝福の言葉を頂けました。
私が婚姻2回目というのを気にしている事を知ったハルク様は辺境の教会で二人だけで挙げようとおっしゃって下さいました。
辺境の教会で二人だけの結婚式を終え、ハルク様に抱えられ馬で戻って来た私達を出迎えてくれた辺境伯様とアーシャ、それからアンネをはじめとする元同僚達、辺境の騎士達からの祝福の言葉を受け取り、お花のシャワーを受け取りました。
私達の新居は辺境伯様のご厚意により敷地に建てて頂ける事になりました。「俺からの祝いだ。お前は副団長だ、騎士団の近くに住め」と言われたそうです。私は結婚し侍女の仕事は辞める事になりました。ハルク様は結婚して平民になりました。私もハルク様と結婚して平民になりました。今はアンネに教えて貰いながら料理を頑張っております。
私は私を心から愛してくれるハルク様とこれからも幸せになります。
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