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しおりを挟むあれから食堂へは行っていないわ。フローラがいる事もあるけど、貴方をどうしても見つけ見つめてしまうから…。
今日もいつものようにデイジーとフローラと外のベンチで昼食をとっていた。
すると、私達と同じようにベンチで食べている令嬢達が、
「エドワード王子だわ」
その声に私達も目を向ける。
王子は婚約者と仲良く手を繋ぎ歩いていた。その後ろには王子といつも一緒にいる貴方の姿も…。
私は貴方の姿を見つめる。
遠く離れた所を歩く貴方が気づくはずもない。
それに他のベンチにも座っている人達は多い。
その他大勢の中の一人。
気づくはずもない。
そう、
思った。
貴方と目が合い
見つめ合う
まるで時が止まったように、
周りの声が聞こえない。
どちらも目線をはずさない。
「私、今、ランフェル様と目が合ったわ」
「私と目が合ったのよ」
違うベンチに座る令嬢の声が聞こえた。
そうよね。
貴方と見つめ合っていたと思っていたけど、貴方はたまたまこちら側を見ただけ。目が合ったと思ったのは私だけよね。
貴方が私を見る訳がないもの。
「アメリア?」
「なに、デイジー」
「なにぼうっとしているの?」
「お腹がいっぱいになるとぼうっとしない?」
「分かる!眠くなっちゃうのよね」
「ね?」
「昼からの授業、寝ちゃいそうよ」
「デイジー、寝ちゃだめよ?」
「アメリア、デイジーに言っても無駄よ。たまに寝てるから」
「え?」
「フローラ、それは言っちゃだめよ」
私達は3人で顔を見合わせ笑いあった。
「ねぇねぇ、私、昨日お菓子を作ったの。今日の帰り家に来ない?」
フローラはお菓子作りが趣味で、お菓子を作ると度々家に誘ってくれるの。
「私は大丈夫よ。私、フローラのお菓子大好き。美味しいから楽しみだわ。アメリアはどうするの?」
「私もお兄様に伝えれば大丈夫よ。私もフローラのお菓子大好きよ。楽しみだわ」
授業が終わり、
帰りの馬車を待つお兄様の元へ向かった。
「お兄様」
「アメリア」
「お兄様、今からフローラの家に行ってもいい?」
「フローラ嬢の家にか?」
「フローラがお菓子を作ったからって誘ってくれたの。だめ?」
「分かった。美味しいからって食べすぎるなよ?」
「お兄様!」
「お前この前も「食べすぎた、今日で絶対太った」って言ってただろ?」
「フローラのお菓子美味しいんだもの。ついつい食べすぎちゃうのよ」
「それでも太りたくないんだろ?」
「お兄様!」
私はちょっと怒った顔をお兄様に向けたわ。
「帰りの馬車を向かわせるからそれまでだからな?」
「分かってる」
お兄様は私の頭を撫で、
「アメリア、楽しんでこい」
「うん」
私はお兄様と別れ、フローラとデイジーの元へ向かった。
フローラの家の馬車でフローラの家に向かい、3人で楽しくお喋りしながら美味しいお菓子を食べすぎたのは…仕方がないわよね…。
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