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学園が休みの日はラフェ様と街で待ち合わせをしてデートをするようになった。
今日も、
「ラフェ様」
私はラフェ様を見つけて、声をかける。
ラフェ様を見つけた時は安心し、待っているラフェ様の姿を見て胸が高鳴り、そして愛しいラフェ様に微笑む。
「リア」
ラフェ様も私を見つけ、微笑み返してくれる。
この瞬間がとても愛おしく幸せだと本当に思う。
小指にはお揃いの指輪。
私達は手を繋ぎ街を歩く。
街の外れにある公園のベンチで座り、
「リア」
ラフェ様の顔を見る。
ラフェ様は私を見る。
ラフェ様の瞳が愛しいと言っていた。
「ラフェ様」
私は高鳴る胸に頬を染めてラフェ様を見上げる。
ラフェ様は私の頭を撫でて、
私は安心するような、少し恥ずかしいような、それでいて嬉しいような、
頭を撫でているラフェ様を見上げ、
「貴方を愛してる」
その思いが伝わるようにラフェ様に笑いかけた。
ラフェ様は私を抱きしめ、
「ようやくその笑顔を見れた。ようやくその笑顔を俺にも見せてくれた。リア、愛してる」
私もラフェ様を抱きしめ返し、
「私もラフェ様を愛しています」
「リア、リア」
ラフェ様が離れ、
ラフェ様の視線、
私は目を閉じ、
私の唇にラフェ様の唇が重なった。
私は頬を染めラフェ様の胸に顔を隠し、ラフェ様は私を優しく抱きしめる。
とても幸せな時間。
愛しいラフェ様と過ごすとても幸せな時間。
私達は時間が許すまで公園で幸せな時間を過ごした。
手を繋ぎ隣に座る。
時々見つめ合い口付けをする。
私が微笑めばラフェ様も微笑み、
ラフェ様が私の指輪に口付けする。
ラフェ様が私の肩を抱き寄せ、
私はラフェの肩に頭を乗せる。
ただ花を見つめ、
ただ空飛ぶ鳥を見つめ、
二人だけの幸せな時間を共に過ごす。
とても穏やかで、
とても幸せで、
愛しい人と過ごす時間が、
私を満たす。
ラフェ様の肩に乗る顔を上にあげると、
ラフェ様は私の顔を上から覗く。
唇が重なり、
お互いが微笑む。
帰る時、お互いに手を離せず、公園をあと一周と、これで最後と言い何周もする。
結局家まで送ると手を繋ぎゆっくりゆっくりと家まで歩き、
私の家の前…
ラフェ様は私を抱きしめ、口付けをした。
「ラフェ様!誰かに見られたら、」
「誰に見られても構わない」
ラフェ様は私の頭を撫でて帰って行った。
私はラフェ様が見えなくなるまで見送り、ラフェ様は時々後ろを振り返り手をふる。私もラフェ様に手をふった。
最初で最後…
穏やかで
幸せな時間を過ごした
この日が
最初で最後だった…
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