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文献を手に梯子を下り、椅子に座って読み始める。
国の情報になる文献は暗号化されていて読み解くのに時間がかかるが、だれでも目に出来る文献は共通語で書かれている物が多い。
手にした文献は誰かが翻訳し手書きで書かれていた為に読みにくい。
俺も共通語は読める。読めなければエドの側近になどなれない。それでも昔の人が書いたなぶり書きだ。俺は辞書片手に意味を読み解いていく。
丸五日かかり、
ジンガリオ王国は王女が婚姻した先、マイシャール帝国と合併した。
マイシャール帝国、そもそも遥か遠く関わりもなければ流通もない。海を何ヶ月もかけて航行しそこから陸地を数ヶ月、他国を通り渡った先にある国。
ジンガリオ王国とマーメイル国は隣り合う友好国だった。
戦が始まり小国のマーメイル国は戦に負け消滅した。
ジンガリオ王国を調べてもルーベン王子の名前は載っていなかった。
マーメイル国の最後は国王と王妃が毒杯を仰ぎ王族は死んだ。
なら、エティーと呼ばれた少女は?あの少女は王女のはすだ。
そして、シア、エティーの面影を残していた。という事はシアは大人になったエティーだと推測できる。
ならどうして王族の王女は毒杯を飲まなかった?
それでも彼女の最期は毒を盛られたはずだ。
「毒を盛ったのは誰だ!シアに毒を盛った奴を今直ぐ殺せ!」
と男は叫んでいた。
なら誰かに毒を盛られた?
大人のシア、戦が続いた年月は半年。
ルーベン王子はシアを娶ったのか?
その場合、娶ったと言うよりは人質に近い。
だが、
ルーベン王子の心は
シアを愛していた
「私の唯一愛する人…」
「アメリア嬢か?」
「は?」
「お前の唯一愛する人はアメリア嬢だろ?」
「エドか」
「おいおい、どうした」
「いや、」
「俺の唯一愛する人はな」
ん?
お前にとって唯一愛する人
あの時は男の心が流れてきていた時のはずだ。
なら男にとってお前とは誰の事を言ってる?
お兄様でもない
兄上様でもない
なら?
ペラペラと文献をめくる。
背表紙の膨らみに違和感を覚え、ペーパーナイフで背表紙の紙をめくる。
中から取り出したもの、
一枚の家族の肖像画
椅子に座る母と娘、その後ろに立つ父と息子、
これは、
マーメイル国の国王家族だ!
そして、
息子は兄上様と呼ばれた男だ。
娘はエティーと呼ばれていた少女、そしてシアだ。
そして、
「リア」
顔は似てない。
雰囲気も違う。
それでも、
この少女は、
「リア、アメリア!」
なら、男の言う「お前」
「俺だ!」
「おい!フェル、ランフェル!」
「あぁ、エドか…」
「お前、真っ青だぞ、どうした、大丈夫か?」
「あぁ、大丈夫だ…」
なら俺の唯一の愛する人、リアを助けろ?護れ?どういう意味だ。
リアはまた誰かに狙われるのか?
誰に狙われる?
元婚約者は修道院に入っている。それにお互いに気持ちは無かった。それは確かだ。あの女も俺との婚約は嫌がっていた。
なら誰だ!
また、
「毒殺?」
「あぁ、毒杯は毒殺だよね?」
「毒を盛った…」
「毒杯は盛ったとは言わないな」
「だよな」
「盛ったって言うくらいだから食べ物、飲み物、それに毒が入っていたなら盛ったと言うよな」
「だよな。エド、頼みがある」
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