私と貴方の宿命

アズやっこ

文字の大きさ
33 / 63

32


ラフェ様とお兄様が卒業するまであとひとつき。

私への嫌がらせも無くなり、結局誰がしたのか分からずじまいだった。侯爵令嬢は靴に泥を入れたけれど捨ててはいないと言うし、教科書はゴミ箱に捨てたと言った。それでも嫌がらせをしていたのは自分ではなく取り巻きの令嬢で自分には関係ないと言っていたらしいけれど、嫌がらせを黙って見ていた事には代わりはなく婚約話も無くなったらしい。


ラフェ様のお父様はラフェ様がエドワード王子の片腕として確固たる地位につけたら私との婚約を認めてくれると言った。ラフェ様は私が卒業するまでには地位を固めると、私が卒業したら婚約しようと言ってくれている。

先日、薬指にはめるお揃いの指輪を買いに行った。今はサイズ調整の為、出来上がりを待っている。


今日も食堂で昼食を食べる。


「リア」

「はい、ラフェ様」

「俺が卒業してもリアはシャーロットとこれからもここで食べるんだぞ」

「それは出来ません」

「アメリア様、私と一緒に食べてくださらないかしら」

「ですが」

「私も一人になってしまうわ。新入生で第二王子とマックス様の弟さんが入学してくるから一緒にはなってしまうけど、私も気心がしれてる方が側にいてくださると心強いの。ね?駄目かしら」

「では第二王子様とマックス様の弟様が私もご一緒しても良ければ、その時はぜひお願いします」

「ええ。それは大丈夫よ。もう確認してあるの。ね?エディ」

「ああ。気にする事はない」

「ありがとうございます。では今後もよろしくお願いします」

「これでリアも安全だ」

「ラフェ様」

「俺やリアムが卒業したらリアにも騎士を付けたいくらいだ」

「それはお止め下さい」

「だが、また嫌がらせをされるかもしれない」

「それは分かりません。現に今は嫌がらせをされていませんし」

「それは俺がいるからだ」

「そうだとしても騎士は大袈裟すぎます」

「分かった。だがまた何かあれば直ぐに騎士を付けるからな。隠し事はもう出来ないぞ。デイジー嬢に全て聞く」

「分かりました」

「ねぇ、アメリア様」

「はい、シャーロット様」

「私もデイジー様と仲良くなりたいの。何となくデイジー様とは仲良くなれると思うの」

「あの、」

「ね?お願い」

「デイジーに聞いてからなら…」

「あら、デイジー様もきっと同じように思っているわ」

「シャーロット、リアに迷惑をかけるな」

「お兄様は関係ないでしょ。黙ってて」


ラフェ様とシャーロット様が話しだし?少し兄妹喧嘩?している横で私は2人の光景を微笑ましく見ていた。


コロン

コロン


「二人共そろそろ止めないか?」

「エディは黙ってて」

「エドは黙ってろ」


コロン


「はぁぁーー。フェルは変わったな。良い方にだぞ」

「は?」

「お前は自分にも他人にも興味が無かった。シャリーの事だって妹として大事にしていたけど、それだって俺から見れば他人行儀みたいに見えたよ。それが兄妹で言い合いが出来るようになったんだ」

「まあ確かにな」


コロン


「俺はリアと出会ってようやく世界が変わったと思う。人に頼む事も増えた。愛しい人がいる、護りたい人がいる、それだけで人と接する気持ちが変わると思えた」

「ああ、そうだな」

「今は他人の事にも目を向けられる、そんな気がするよ」

「ああ。早く俺の所まで来いよ」


コロン


「待ってろ。最短で行ってやる。そうしないとリアと婚約も出来ないしな」


コロン

コロ………






感想 22

あなたにおすすめの小説

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

彼の過ちと彼女の選択

浅海 景
恋愛
伯爵令嬢として育てられていたアンナだが、両親の死によって伯爵家を継いだ伯父家族に虐げられる日々を送っていた。義兄となったクロードはかつて優しい従兄だったが、アンナに対して冷淡な態度を取るようになる。 そんな中16歳の誕生日を迎えたアンナには縁談の話が持ち上がると、クロードは突然アンナとの婚約を宣言する。何を考えているか分からないクロードの言動に不安を募らせるアンナは、クロードのある一言をきっかけにパニックに陥りベランダから転落。 一方、トラックに衝突したはずの杏奈が目を覚ますと見知らぬ男性が傍にいた。同じ名前の少女と中身が入れ替わってしまったと悟る。正直に話せば追い出されるか病院行きだと考えた杏奈は記憶喪失の振りをするが……。

地獄の業火に焚べるのは……

緑谷めい
恋愛
 伯爵家令嬢アネットは、17歳の時に2つ年上のボルテール侯爵家の長男ジェルマンに嫁いだ。親の決めた政略結婚ではあったが、小さい頃から婚約者だった二人は仲の良い幼馴染だった。表面上は何の問題もなく穏やかな結婚生活が始まる――けれど、ジェルマンには秘密の愛人がいた。学生時代からの平民の恋人サラとの関係が続いていたのである。  やがてアネットは男女の双子を出産した。「ディオン」と名付けられた男児はジェルマンそっくりで、「マドレーヌ」と名付けられた女児はアネットによく似ていた。  ※ 全5話完結予定  

《完結》悪女と噂されたわたくしのざまぁ

ヴァンドール
恋愛
悪女と噂のわたくしとの結婚なら、どれほど軽んじても問題はないと思っていた旦那様。 ところが……。

刺繍妻

拓海のり
恋愛
男爵令嬢メアリーは魔力も無くて、十五歳で寄り親の侯爵家に侍女見習いとして奉公に上がった。二十歳まで務めた後、同じ寄り子の子爵家に嫁に行ったが。九千字ぐらいのお話です。

報われなかった姫君に、弔いの白い薔薇の花束を

さくたろう
恋愛
 その国の王妃を決める舞踏会に招かれたロザリー・ベルトレードは、自分が当時の王子、そうして現王アルフォンスの婚約者であり、不遇の死を遂げた姫オフィーリアであったという前世を思い出す。  少しずつ蘇るオフィーリアの記憶に翻弄されながらも、17年前から今世まで続く因縁に、ロザリーは絡め取られていく。一方でアルフォンスもロザリーの存在から目が離せなくなり、やがて二人は再び惹かれ合うようになるが――。 20話です。小説家になろう様でも公開中です。

4人の女

猫枕
恋愛
カトリーヌ・スタール侯爵令嬢、セリーヌ・ラルミナ伯爵令嬢、イネス・フーリエ伯爵令嬢、ミレーユ・リオンヌ子爵令息夫人。 うららかな春の日の午後、4人の見目麗しき女性達の優雅なティータイム。 このご婦人方には共通点がある。 かつて4人共が、ある一人の男性の妻であった。 『氷の貴公子』の異名を持つ男。 ジルベール・タレーラン公爵令息。 絶対的権力と富を有するタレーラン公爵家の唯一の後継者で絶世の美貌を持つ男。 しかしてその本性は冷酷無慈悲の女嫌い。 この国きっての選りすぐりの4人のご令嬢達は揃いも揃ってタレーラン家を叩き出された仲間なのだ。 こうやって集まるのはこれで2回目なのだが、やはり、話は自然と共通の話題、あの男のことになるわけで・・・。

幼馴染以上、婚約者未満の王子と侯爵令嬢の関係

紫月 由良
恋愛
第二王子エインの婚約者は、貴族には珍しい赤茶色の髪を持つ侯爵令嬢のディアドラ。だが彼女の冷たい瞳と無口な性格が気に入らず、エインは婚約者の義兄フィオンとともに彼女を疎んじていた。そんな中、ディアドラが学院内で留学してきた男子学生たちと親しくしているという噂が広まる。注意しに行ったエインは彼女の見知らぬ一面に心を乱された。しかし婚約者の異母兄妹たちの思惑が問題を引き起こして……。 顔と頭が良く性格が悪い男の失恋ストーリー。 ※流血シーンがあります。(各話の前書きに注意書き+次話前書きにあらすじがあるので、飛ばし読み可能です)