東天紅鶏と路地裏

レーズン

文字の大きさ
1 / 1

旅と唐揚げ

しおりを挟む
「愛ちゃん待った?」
「待ってない。さっき来た。」
「そっか。なら良かった。」
「じゃ、行こうか。」
「頑張るぞーえいえいおー。ほらほら、行くぞー!」
「そういえば、乗り物酔いとかは大丈夫?」
「が、頑張るぞー…」
「乗り物酔いに効くツボ押しとこうか?」
「いや、良いよ。大丈夫…のはず。」
「よし、行こうか。久々の長旅だぁ。」

 私は月子つきこ。そして、隣でスマホをいじってるのがあいちゃん。(なんで乗り物の中でスマホとかいじって気持ち悪くならないだろ…)
 愛ちゃんの考えてることは分からないけど、すごく頼りになる。見た目モデル。
 私は乗り物にとても弱い。オエッ。多分ナマズが腹の中で暴れたらこうなるだろう。ウェッ。
 さてと、あと三時間ぐらいかな。寝よう。
「愛ちゃんついたら起こして…」
「おけ。そこのイカしたお兄さん私も寝てたら起こしてください。」
『!?』
「…起きとくわ。オニーサンすいません…。」
「いえいえ、大丈夫ですよ。」
「すいません…」

 まぁ、そんなこんなで無事終点。かなり気まずかったが、オニーサン途中で降りました。

「あぁ、長かった…」
「ふむ如何にも。」
「でもさぁここどこ?」
「◎駅。降りる所間違えちゃったね。」(元々降りる所は◆△駅)
「どうしよう…」
「次来るのは三日後。まぁ歩いてみようか。さすれば活路が拓けるだろう。」
「何その言い方めちゃくちゃカッコいいじゃん。」
「私は元々かっこいいからね。」( ・´ー・`)どや

 三十分ぐらい歩いただろうか。真冬だけど、すごく暑いけど汗がすごい冷たい。

「つっちゃん、休憩する?」
「いや、大丈夫…。愛ちゃんは?」
「んー、休憩する。あ、喉乾いたからちょっと自販機探してくるわ。あたたかいのがいい?つめた~いのがいい?」
「あたたか~いで。」
「おけ。」

 ふう、愛ちゃんが自販機で飲み物買ってきてくれるその間に、スマホで現在位置を確認しよう。どれどれ?
表示出来ません。酷いっ!じゃなくて。表示出来ません。表示出来ません。もういいわ。

「スマンつっちゃん。自販機無かった…」
「いや、良いよ大丈夫。それより、スマホがおかしい。」
「お前もかブルータス。そう、私もスマホおかしい。地図表示されないんだよね」
「なんでだろ?」
「…オカルト的に考えると、異世界に迷いこんだのかも…」
「えぇ?じゃあエルフとかスライムとかいるのかな?」
「そういう異世界じゃないんだ。きさらぎ駅知ってる?」
「前テレビでやってたけど怖くて観てない。」
「そうか。なんか時空の歪みだったかで存在しない駅に迷いこんだだっけな~。
 まぁ、電波とかが入ってきてないだけかもしれないし気にせずに行こうか。」
「愛ちゃんがそう言うなら安心だね。」
「馬鹿か、私は穴だらけの船みたいなものだぞ。」
「前言撤回する。安心じゃなかった。」
「分かった。さてと、歩こうか。」
「えいえいおー!」
 
 そうやって私達は歩いた。歩き回った。めちゃくちゃ歩き回った…!(主に海が見える道路)
でもそうやっても…
「ここどこーッ!」
 迷った。
「つっちゃん、まだ日は落ちてないよ。そして良い事に住宅が見えてきた。」
「えっマジ?」
「うんマジ。ちょっと聞き込みを開始しよう。」

 コンコン「すいませ~ん。お聞きしたいことがあるんですが、ちょっとお時間頂いてもよろしいでしょうか?」
『なんですか!?うちの主人も娘も悪いことなんてしてません!』
 ありゃ悪い事してるな。

 別の家
コンコン「すみませ~ん。お聞きしたいことがあるんですが~。」
『新規の者か?ならばロモノテの誓いを立てよ!それとも、小生が慕ってやまないケチャップ・モンキー・ウデムシ・メロウ様になにか用か?』
「失礼しました。」

 別の家
コンコン「すいませ~ん。ちょっとお尋ねしたい事がありまして~、お時間頂いてもよろしいでしょうか?」

『あぁ?なんだ~?』
「つかぬ事をききますがここどこですか~?」
ガチャ「おい、ちょっと来い」
「あの、ここはどこなんですか?」
「いいか、ここはな心の隙間なんだ。」
コソッ「つっちゃん逃げよう。」
コソッ「大丈夫だ」「あの、心の隙間とは、どういう意味でしょうか?」
「っ~!また明日でいいか?」
「まぁ、明日でも構いませんが…最後に一つ聞いていいですか?」
「なんだ?」
「この近辺に泊まる所ないですか?」
「無い。」
コソッ「どうしよう…」
コソッ「野宿で頑張ろう。案外いいものだぞ。」
「お前ら泊まる所探してんのか?」
「えっと、まぁはいそうですね…」
「家でよけりゃ泊まっていくか?」
「えっ!いいんですか?」
「ああ。でも条件がある。なんか料理作ってくれ。男一人じゃ何も分からん。あと掃除してくれ。そして教えてくれ。」
「ありがとうございます。任せてください。」

 中は完全和風。昭和感溢れる家である。

「荷物は適当な所に置いてくれ。」
「はーい。ありがとうございます」

 そうやって、なんだかんだあって?打ち解けた。只今、愛ちゃんはカブトムシの良さを力説している所だ。男の人、(武志たけしだが、愛ちゃんはおっちゃんと呼んでいる。)はゾウリムシの良さを力説している。そして私はタマイタダキイソギンチャクの危険を5歳児でも分かるように解説している。もう言わなくても分かるが皆の心がバラバラになっている気がする。そんな皆を繋ぎ止める為か愛ちゃん
「そろそろ、唐揚げ揚げますね。」と言って台所へ行ってしまった。
 そして残ったおっちゃんと私は、唐揚げに檸檬をかけるか、オーロラソースをかけるか議論した。うぅむ甲乙付けがたい。
 
「おっちゃん、つっちゃん唐揚げ出来たよー。」
『はーい。』
ザクッ「うめぇ~。」
ザクッ「檸檬でもオーロラソースでもなくてご飯が一番唐揚げに合うなぁ。」
ザクッ「なら良かった。沢山お食べ。」
  「太る未来しか見えない。」
  「そういえば、お前ら着替えとか歯ブラシとか持ってきたか?」
「元々一泊する予定やったんで、歯磨きセットと一日分の着替えは持ってきました。」
「寝る所は2階でいいか?」
「寝れればどこでも」
「畳ベットだが寝れるか?」
「おばあちゃん家のベットはそれだったので大丈夫です。」
「トイレは一階廊下の突き当りにある。」
「はーい。」

 一日終わり。唐揚げおいしかった。お風呂で一回コケた。元の所に戻れるかな。






 



    
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中

桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。 やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。 「助けなんていらないわよ?」 は? しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。 「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。 彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

処理中です...