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「ここがお前の部屋だ」
モルニエとの謁見が終了し、オレはクーアイに、これから生活する部屋へと案内された。そこは先程寝ていた部屋と同じような造りだが、若干広めの部屋。
本来ならば、新兵のような存在には、もう少し小さ目の部屋を与えられるらしいが、仮にも“神の御使い”ということで、それなりの部屋を与えなければならないとモルニエは言った。
オレはまあ、部屋の様相にはあまりこだわりはなく、普通に過ごせるならどこでも良かったけど、これは予想外に良い部屋で嬉しい誤算でもあった。
「モルニエ様には感謝するようにな」
「あ、はい。ありがとうございます、クーアイさん」
「む? 私に礼を言ってどうする?」
「え? あ、いや、案内してくれたので」
「命令だからしたまでだ。それと、私のことはクーアイでいい。それに敬語もいらん」
「あ、じゃあオレのこともオウギでいいです……いいよ?」
「そ、それは無理だ」
「え? 何で?」
「家訓でな。将来夫となる者にしか名で呼ぶなと、母からきつく言われているんだ」
「あ~確か厳しいお母さんなんだっけ?」
「そうなのだ! 私がどれだけ勲功を頂いても、決して褒めてはもらえん! それどころか、『もっと高みを目指すのがタンタニータの血筋です。目先の利益、名誉に満足するようでは騎士失格です』と言うのだ! でも私だって頑張ってるんだぞ! 少しくらい褒めてくれてもいいとは思わないか!」
「え、えっとぉ……!」
突然豹変したように詰め寄ってきたのでビックリしたが、女の子独特の優しげな香りが鼻に入り思わず頬が緩む。うん、良いニオイだぁ。
ん? ちょっと待てよ。向こうから迫ってきてるってことは、これはあれじゃね? 少しくらいどさくさに紛れていろんなとこに触れるチャンス! できればあの大きな胸! 胸! 胸っ! ふとももでもいいけどっ!
だがそう思ったのも束の間、目の前にいる彼女から殺気を感じる。
「何がチャンスだ?」
「……え? あ、ああっ! オレのバカ! 声に出てたっ!?」
「この変態めっ!」
「あぶふんっ!?」
見事なアッパーをもらい、オレは身体ごと宙に浮き床に倒れる。マジで意識が一瞬飛んだ。
「ったく、お前は一応“神の御使い”だろうが! お前の行いはモルニエ様の権威にも響くんだ! 変態行動は断じて許さんぞ!」
「そんなっ! これは青少年に許されたただ一つのスキンシップなのにィィィッ!」
「誰も許してなどいないわっ!」
ガシガシッと蹴られる。でもこの痛みがいずれ快感にな……ったらオレはすでに戻れないかもしれない。
「いいか! 少年とはそういうものだと教育は受けているが、モルニエ様に仕える以上は自重しろ! 次は刺すぞ!」
何をでせう……。もうすでにHPは一桁なんですけど……。
「とにかく、今日はこの部屋で休め! 何かあったらお前付きの侍女にでも頼め!」
それだけ言うと彼女は憤慨しながら退室していった。
「あ~痛ぇ……ちょ~っとお茶目しただけなのによぉ。少しくらい触っても『やん、エッチね!』的な感じで済ませる器の広さを要求できないもんか…………ん? そういやさっきオレ付きの侍女とか言ってたっけ?」
あれ? これってもしかしてギャルゲー(18禁含む)でよく見るメイドプレイを堪能できる!?
「うおぉっしゃあっ! オレの時代が来たぁぁぁっ!」
その時、トントンと扉がノックされる。オレの耳が盛大にピクリと動く。
「はあはあはあ……」
高鳴る鼓動。オレの興奮度が徐々にメーターを上げていく。ゴクリと喉を鳴らし、少し上ずった声で、「は、はい」と答える。
この扉の向こうにはオレにとっての女神が存在している。しかもその女神はオレの侍女! オレの侍女! 大切なので二回言った。
つまりオレのもの! ということは何をしてもそれは許容範囲のはず! ああダメだ! そう考えるとドンドン身体が火照ってくる。
「あ、あのあの、入っても……よろしいでしょうか?」
相手もかなり緊張しているのか、かなり上ずった声音だ。もう声で分かる。絶対可愛い子決定っ! これは勝った! 何に勝ったのかは定かじゃないが、とにかくオレは勝った!
今日からオレはご主人様! おお、ご主人様!? いかんいかん、想像したら軽く目眩がした。これは少しクールダウンせねば、このまま倒れてしまいせっかくのチャンスを不意にすることになる。
「ふぅ~ふぅ~」
何度も深呼吸。息を整える。ビークール、ビークール。そして再度返事をして、
「は、入っていいよ」
静かに開かれる扉。今まで開かずの間だったオレの桃源郷の扉が今開い
「あ、あのあの! わ、わたくしゅ! あ、かんじゃった……」
……目の前にいるのは女の子。うん、間違いなく可愛い。美少女には違いないだろう。言葉を噛んでしまい恥ずかしそうにしている姿も、その筋の人ならきっと垂涎ものなのだろうが……。
「えっと……君…………もしかしてオレ付きの侍女?」
コクコクコクコクと何度も頭を縦に振る少女。
「…………何歳?」
「えっ? あ、あのあの……七さいでしゅっ!」
「こんなこったろぉーと思ったよっ、運命のバカヤロォ――――ッ!」
眼からは自然と大量の涙が流れた。
モルニエとの謁見が終了し、オレはクーアイに、これから生活する部屋へと案内された。そこは先程寝ていた部屋と同じような造りだが、若干広めの部屋。
本来ならば、新兵のような存在には、もう少し小さ目の部屋を与えられるらしいが、仮にも“神の御使い”ということで、それなりの部屋を与えなければならないとモルニエは言った。
オレはまあ、部屋の様相にはあまりこだわりはなく、普通に過ごせるならどこでも良かったけど、これは予想外に良い部屋で嬉しい誤算でもあった。
「モルニエ様には感謝するようにな」
「あ、はい。ありがとうございます、クーアイさん」
「む? 私に礼を言ってどうする?」
「え? あ、いや、案内してくれたので」
「命令だからしたまでだ。それと、私のことはクーアイでいい。それに敬語もいらん」
「あ、じゃあオレのこともオウギでいいです……いいよ?」
「そ、それは無理だ」
「え? 何で?」
「家訓でな。将来夫となる者にしか名で呼ぶなと、母からきつく言われているんだ」
「あ~確か厳しいお母さんなんだっけ?」
「そうなのだ! 私がどれだけ勲功を頂いても、決して褒めてはもらえん! それどころか、『もっと高みを目指すのがタンタニータの血筋です。目先の利益、名誉に満足するようでは騎士失格です』と言うのだ! でも私だって頑張ってるんだぞ! 少しくらい褒めてくれてもいいとは思わないか!」
「え、えっとぉ……!」
突然豹変したように詰め寄ってきたのでビックリしたが、女の子独特の優しげな香りが鼻に入り思わず頬が緩む。うん、良いニオイだぁ。
ん? ちょっと待てよ。向こうから迫ってきてるってことは、これはあれじゃね? 少しくらいどさくさに紛れていろんなとこに触れるチャンス! できればあの大きな胸! 胸! 胸っ! ふとももでもいいけどっ!
だがそう思ったのも束の間、目の前にいる彼女から殺気を感じる。
「何がチャンスだ?」
「……え? あ、ああっ! オレのバカ! 声に出てたっ!?」
「この変態めっ!」
「あぶふんっ!?」
見事なアッパーをもらい、オレは身体ごと宙に浮き床に倒れる。マジで意識が一瞬飛んだ。
「ったく、お前は一応“神の御使い”だろうが! お前の行いはモルニエ様の権威にも響くんだ! 変態行動は断じて許さんぞ!」
「そんなっ! これは青少年に許されたただ一つのスキンシップなのにィィィッ!」
「誰も許してなどいないわっ!」
ガシガシッと蹴られる。でもこの痛みがいずれ快感にな……ったらオレはすでに戻れないかもしれない。
「いいか! 少年とはそういうものだと教育は受けているが、モルニエ様に仕える以上は自重しろ! 次は刺すぞ!」
何をでせう……。もうすでにHPは一桁なんですけど……。
「とにかく、今日はこの部屋で休め! 何かあったらお前付きの侍女にでも頼め!」
それだけ言うと彼女は憤慨しながら退室していった。
「あ~痛ぇ……ちょ~っとお茶目しただけなのによぉ。少しくらい触っても『やん、エッチね!』的な感じで済ませる器の広さを要求できないもんか…………ん? そういやさっきオレ付きの侍女とか言ってたっけ?」
あれ? これってもしかしてギャルゲー(18禁含む)でよく見るメイドプレイを堪能できる!?
「うおぉっしゃあっ! オレの時代が来たぁぁぁっ!」
その時、トントンと扉がノックされる。オレの耳が盛大にピクリと動く。
「はあはあはあ……」
高鳴る鼓動。オレの興奮度が徐々にメーターを上げていく。ゴクリと喉を鳴らし、少し上ずった声で、「は、はい」と答える。
この扉の向こうにはオレにとっての女神が存在している。しかもその女神はオレの侍女! オレの侍女! 大切なので二回言った。
つまりオレのもの! ということは何をしてもそれは許容範囲のはず! ああダメだ! そう考えるとドンドン身体が火照ってくる。
「あ、あのあの、入っても……よろしいでしょうか?」
相手もかなり緊張しているのか、かなり上ずった声音だ。もう声で分かる。絶対可愛い子決定っ! これは勝った! 何に勝ったのかは定かじゃないが、とにかくオレは勝った!
今日からオレはご主人様! おお、ご主人様!? いかんいかん、想像したら軽く目眩がした。これは少しクールダウンせねば、このまま倒れてしまいせっかくのチャンスを不意にすることになる。
「ふぅ~ふぅ~」
何度も深呼吸。息を整える。ビークール、ビークール。そして再度返事をして、
「は、入っていいよ」
静かに開かれる扉。今まで開かずの間だったオレの桃源郷の扉が今開い
「あ、あのあの! わ、わたくしゅ! あ、かんじゃった……」
……目の前にいるのは女の子。うん、間違いなく可愛い。美少女には違いないだろう。言葉を噛んでしまい恥ずかしそうにしている姿も、その筋の人ならきっと垂涎ものなのだろうが……。
「えっと……君…………もしかしてオレ付きの侍女?」
コクコクコクコクと何度も頭を縦に振る少女。
「…………何歳?」
「えっ? あ、あのあの……七さいでしゅっ!」
「こんなこったろぉーと思ったよっ、運命のバカヤロォ――――ッ!」
眼からは自然と大量の涙が流れた。
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