51 / 73
48*
しおりを挟む
抱き締められていると、尻の辺りにマクビルの股間が当たる。
その感触に驚いて、俺は逃げ腰になってしまった。マクビルのそこが硬くなっていたからだ。
「…マクビル………俺、もう体力の限界。」
「お前のせいだ。もう少し付き合え。」
熱情を孕んだ瞳をしながら、爽やかな笑顔で言われる。
その表情は反則だ。
「…挟んで。」
俺の腰を掴んで内ももに陰茎を当ててくる。せっかく綺麗にした尻穴を、もう一度使われなくて助かった。俺の身体を気遣ってくれたのか解らないが、この体勢はマクビルの陰茎が俺の玉に当たって擦れて感じる。
「お前も…立ってる。」
かすれたような低い声音で言われると、腰にくる。
マクビルは俺の股で擦りながら動き、そして俺の陰茎をも擦ってくるから堪らない。
「やっ、あっ、…んんっ、ぁっ、ん。」
もう何度もイキすぎたせいか、気持ちいいのになかなか達する事が出来なくて辛い。
もう頭がふらふらして、体力の限界がきたらしく、俺は気を失ってしまった。
「ルシオン!」
喉が張り付くような渇きを覚え、目が覚めた。
(あれ?今何時だ?)
辺りは真っ暗で、月明かりがうっすらと部屋を照らしている。
サイドテーブルに置かれてある、水差しをグラスに注ごうと動くと、隣にマクビルが眠っているのに気づいた。しかもお互い裸で。
そのとたん、昨夜の事を思い出して顔が熱くなる。
雰囲気に流されて、気持ち良くされたとはいえ、友人とやってしまった事が、凄く恥ずかしい。
入学式の日に、身体が熱くなって、マクビルに助けてもらった時は、酔っ払ったような感覚だったし、薬のせいに出来たが、今回はしらふだ。
気持ちを落ち着かせる為、グラスの水を一気に飲んだ。
喉の渇きが癒え落ち着くと、また眠くなりそして布団に潜り込んだ。
そしてもう一度目が覚めるた時には、外は明るくなっていた。
今が何時なのか時計を見ると驚いた。昼前になっていて、完全に学園は遅刻だ。
隣で寝ていたマクビルはいない。あんなエロい事をした後で、どういう顔をして良いか解らなかったから少しほっとする。
もうこれから学園に行っても、遅すぎるくらいだからと、俺はずる休みを決め、もう一度布団に倒れこむ。ふかふかの布団に包まれ、俺はまた眠りについた。
そんな事があった日から、マクビルは毎日俺の部屋に泊まりに来ようとしていた。
「マクビル…俺もう1人でも大丈夫だと思う。」
「いやダメだ。心配だ。」
実際、俺の部屋が危険にさらされた事はない。1番安全な場所と言えるかもしれない。
「うーん…でも、俺1人部屋じゃないし…。」
「お前の寝顔は無防備だ。悪い虫を寄せ付ける。」
誰でも寝顔は無防備じゃないか?そもそもそんな虫、入って来ないから。
「マクビル、学園はともかく、寮の自室は大丈夫だろ?」
何を言っても納得してくれず困っていた俺に、テオルドが助け船を出してくれた。やっぱりテオルドは女神だ。
「それに………(しつこい男は嫌われるぞ。)」
???
テオルドはマクビルの耳元で何かを言ったようだが、俺には聞こえなかった。
マクビルは眉間にシワを寄せ固まっているし、テオルドは何事も無かったかのように、涼しい顔をしてお茶を飲んでいる。何を言ったんだ?
マクビルは、難しい顔で考え込んだ後、ようやく答えを導き出したのかボソリと言った。
「解った…。」
「え?」
「解ったよ。泊まるのは無しだ。」
渋々と言った風に納得してくれたようだった。
しかし、ほっとしたのはその時だけだった。寮の自室を出ればどこで嗅ぎ付けたのか、いつの間にかそばにいて離れることは無い。俺が部屋から出て、入るまで。
学園ではトイレも勿論、個別の学習講座や、自分の委員会をサボってまで、一緒にいる始末。
いつかの『守る』という約束を、忠実に果たしてくれているんだろうけど…
何だかマクビルは…俺を、お姫様扱いしているようで、気にくわない。
一応これでも、俺は将来騎士になりたい普通の男子だ。マクビルから見たら俺なんて、ひ弱なんだろうけど。
マクビルは背も高く、肩幅も広く、筋肉が程よくついていて、将来有望の騎士だから格好いいし、イケメンだし、誰から見ても皆の憧れの存在だ。
ましてや、マクビルがテオルドと一緒に並ぶと『美少年と騎士』という言葉が似合う2人で、学園では有名だった。
去年はテオルドとマクビルが同室と言うこともあり、2人は一緒にいる事が多かったが、最近マクビルは俺にべったりくっついているから、周りの視線が痛い。
テオルドは生徒会の仕事で忙しいらしいらしく、なかなか会えない。セレスに会えない理由も同じだ。
寂しい気がするのは、仕方ない事ない。
だがそんな時、事件は起こった。
学園の北側の階段で、リビアンが誰かに突き落とされて、意識がないという情報で、昼休憩の学園は大騒ぎになっていた。
その感触に驚いて、俺は逃げ腰になってしまった。マクビルのそこが硬くなっていたからだ。
「…マクビル………俺、もう体力の限界。」
「お前のせいだ。もう少し付き合え。」
熱情を孕んだ瞳をしながら、爽やかな笑顔で言われる。
その表情は反則だ。
「…挟んで。」
俺の腰を掴んで内ももに陰茎を当ててくる。せっかく綺麗にした尻穴を、もう一度使われなくて助かった。俺の身体を気遣ってくれたのか解らないが、この体勢はマクビルの陰茎が俺の玉に当たって擦れて感じる。
「お前も…立ってる。」
かすれたような低い声音で言われると、腰にくる。
マクビルは俺の股で擦りながら動き、そして俺の陰茎をも擦ってくるから堪らない。
「やっ、あっ、…んんっ、ぁっ、ん。」
もう何度もイキすぎたせいか、気持ちいいのになかなか達する事が出来なくて辛い。
もう頭がふらふらして、体力の限界がきたらしく、俺は気を失ってしまった。
「ルシオン!」
喉が張り付くような渇きを覚え、目が覚めた。
(あれ?今何時だ?)
辺りは真っ暗で、月明かりがうっすらと部屋を照らしている。
サイドテーブルに置かれてある、水差しをグラスに注ごうと動くと、隣にマクビルが眠っているのに気づいた。しかもお互い裸で。
そのとたん、昨夜の事を思い出して顔が熱くなる。
雰囲気に流されて、気持ち良くされたとはいえ、友人とやってしまった事が、凄く恥ずかしい。
入学式の日に、身体が熱くなって、マクビルに助けてもらった時は、酔っ払ったような感覚だったし、薬のせいに出来たが、今回はしらふだ。
気持ちを落ち着かせる為、グラスの水を一気に飲んだ。
喉の渇きが癒え落ち着くと、また眠くなりそして布団に潜り込んだ。
そしてもう一度目が覚めるた時には、外は明るくなっていた。
今が何時なのか時計を見ると驚いた。昼前になっていて、完全に学園は遅刻だ。
隣で寝ていたマクビルはいない。あんなエロい事をした後で、どういう顔をして良いか解らなかったから少しほっとする。
もうこれから学園に行っても、遅すぎるくらいだからと、俺はずる休みを決め、もう一度布団に倒れこむ。ふかふかの布団に包まれ、俺はまた眠りについた。
そんな事があった日から、マクビルは毎日俺の部屋に泊まりに来ようとしていた。
「マクビル…俺もう1人でも大丈夫だと思う。」
「いやダメだ。心配だ。」
実際、俺の部屋が危険にさらされた事はない。1番安全な場所と言えるかもしれない。
「うーん…でも、俺1人部屋じゃないし…。」
「お前の寝顔は無防備だ。悪い虫を寄せ付ける。」
誰でも寝顔は無防備じゃないか?そもそもそんな虫、入って来ないから。
「マクビル、学園はともかく、寮の自室は大丈夫だろ?」
何を言っても納得してくれず困っていた俺に、テオルドが助け船を出してくれた。やっぱりテオルドは女神だ。
「それに………(しつこい男は嫌われるぞ。)」
???
テオルドはマクビルの耳元で何かを言ったようだが、俺には聞こえなかった。
マクビルは眉間にシワを寄せ固まっているし、テオルドは何事も無かったかのように、涼しい顔をしてお茶を飲んでいる。何を言ったんだ?
マクビルは、難しい顔で考え込んだ後、ようやく答えを導き出したのかボソリと言った。
「解った…。」
「え?」
「解ったよ。泊まるのは無しだ。」
渋々と言った風に納得してくれたようだった。
しかし、ほっとしたのはその時だけだった。寮の自室を出ればどこで嗅ぎ付けたのか、いつの間にかそばにいて離れることは無い。俺が部屋から出て、入るまで。
学園ではトイレも勿論、個別の学習講座や、自分の委員会をサボってまで、一緒にいる始末。
いつかの『守る』という約束を、忠実に果たしてくれているんだろうけど…
何だかマクビルは…俺を、お姫様扱いしているようで、気にくわない。
一応これでも、俺は将来騎士になりたい普通の男子だ。マクビルから見たら俺なんて、ひ弱なんだろうけど。
マクビルは背も高く、肩幅も広く、筋肉が程よくついていて、将来有望の騎士だから格好いいし、イケメンだし、誰から見ても皆の憧れの存在だ。
ましてや、マクビルがテオルドと一緒に並ぶと『美少年と騎士』という言葉が似合う2人で、学園では有名だった。
去年はテオルドとマクビルが同室と言うこともあり、2人は一緒にいる事が多かったが、最近マクビルは俺にべったりくっついているから、周りの視線が痛い。
テオルドは生徒会の仕事で忙しいらしいらしく、なかなか会えない。セレスに会えない理由も同じだ。
寂しい気がするのは、仕方ない事ない。
だがそんな時、事件は起こった。
学園の北側の階段で、リビアンが誰かに突き落とされて、意識がないという情報で、昼休憩の学園は大騒ぎになっていた。
12
あなたにおすすめの小説
ブレスレットが運んできたもの
mahiro
BL
第一王子が15歳を迎える日、お祝いとは別に未来の妃を探すことを目的としたパーティーが開催することが発表された。
そのパーティーには身分関係なく未婚である女性や歳の近い女性全員に招待状が配られたのだという。
血の繋がりはないが訳あって一緒に住むことになった妹ーーーミシェルも例外ではなく招待されていた。
これまた俺ーーーアレットとは血の繋がりのない兄ーーーベルナールは妹大好きなだけあって大いに喜んでいたのだと思う。
俺はといえば会場のウェイターが足りないため人材募集が貼り出されていたので応募してみたらたまたま通った。
そして迎えた当日、グラスを片付けるため会場から出た所、廊下のすみに光輝く何かを発見し………?
寄るな。触るな。近付くな。
きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。
頭を打って?
病気で生死を彷徨って?
いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。
見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。
シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。
しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。
ーーーーーーーーーーー
初めての投稿です。
結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。
※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
【完結】悪役に転生したので、皇太子を推して生き延びる
ざっしゅ
BL
気づけば、男の婚約者がいる悪役として転生してしまったソウタ。
この小説は、主人公である皇太子ルースが、悪役たちの陰謀によって記憶を失い、最終的に復讐を遂げるという残酷な物語だった。ソウタは、自分の命を守るため、原作の悪役としての行動を改め、記憶を失ったルースを友人として大切にする。
ソウタの献身的な行動は周囲に「ルースへの深い愛」だと噂され、ルース自身もその噂に満更でもない様子を見せ始める。
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
オメガ転生。
桜
BL
残業三昧でヘトヘトになりながらの帰宅途中。乗り合わせたバスがまさかのトンネル内の火災事故に遭ってしまう。
そして…………
気がつけば、男児の姿に…
双子の妹は、まさかの悪役令嬢?それって一家破滅フラグだよね!
破滅回避の奮闘劇の幕開けだ!!
魔法学園の悪役令息ー替え玉を務めさせていただきます
オカメ颯記
BL
田舎の王国出身のランドルフ・コンラートは、小さいころに自分を養子に出した実家に呼び戻される。行方不明になった兄弟の身代わりとなって、魔道学園に通ってほしいというのだ。
魔法なんて全く使えない抗議したものの、丸め込まれたランドルフはデリン大公家の公子ローレンスとして学園に復学することになる。無口でおとなしいという触れ込みの兄弟は、学園では悪役令息としてわがままにふるまっていた。顔も名前も知らない知人たちに囲まれて、因縁をつけられたり、王族を殴り倒したり。同室の相棒には偽物であることをすぐに看破されてしまうし、どうやって学園生活をおくればいいのか。混乱の中で、何の情報もないまま、王子たちの勢力争いに巻き込まれていく。
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる