DEATHGAME~裏切りと信念の姫~

ひいらぎななみ

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二章

幼馴染はどこに?

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 最後に残ったDVDを読み込むと、そこには見覚えのある緑髪の青年が人気のない夜の道を歩いていた。
「……え……?アイト……?」
 スズエさんが呼んだ名前に、ボクも覚えがある。そしてもちろん、映っている青年のことも分かる。
 高雪 愛斗。ボクの幼馴染であり、同い年だ。
 彼は後ろから何者かに鈍器で殴られた。
「な、んで……」
 スズエさんは動揺している。一度止めて、もう一度スズエさんを椅子に座らせる。
 少女の身体は震えていた。
「大丈夫?スズエさん」
「ご、ごめんなさい……まさか知り合いが映るとは思っていなかったので……」
 冷静を装っているけど、顔色が悪い。少し考え込んで、ボクはマフラーをスズエさんの肩にかけた。
「ユウヤさん……?」
「それ、かけてて。この映像はボクが見た後、ちゃんと話すからさ」
「でも……」
「……アイトは、ボクの幼馴染でもあるんだ」
 ボクの言葉に彼女は目を丸くする。そしてうつむいて考え込んでしまった。そして顔をあげて、
「……分かりました、少し、休みますね」
 彼女はそう言った。ボクはそれを見た後、続きを見た。
 アイトは血を流して倒れていた。そんな彼を、何者かが抱えて車に乗せる。
(……アイト……)
 それを見て、ボクが胸が締め付けられる。
 彼はそのまま、どこかに連れさらわれていた。……行方は分からない。
(……あれ?)
 だけど、ボクは気付いてしまった。――少しだけ、映像がおかしいことに。
 どういうことか確認しようとかかろうとすると、さらに別のことを気付いた。
(……このパソコン、メール機能がある……)
 それに、使われた形跡もある。このパソコンをかかったのは、スズエさんだけだ。
(スズエさんが、使った……?)
 一体、何のために?
「どうしました?」
 後ろからスズエさんの声が聞こえ、ビクッと震える。いつの間にか後ろに立っていたらしい。
 マフラーを渡され「ありがとうございます」とお礼を言われる。
「あ、ううん。これぐらいいいよ」
 幼馴染はどこに行ったのか?……目の前の少女は本当に、味方なのか?
(……いや、絶対に味方だ……そのハズ、なんだ……)
 ルイスマの言っていたことは、ボク達を惑わせるためのものなんだ。だから、裏切り者なんて絶対にいないんだ。
 スズエさんは悲しそうな瞳をしていた。
「何か、分かりました?」
「あ、うん。……と言っても、アイトが誰かに連れ去られたということぐらいしか分からなかったけど……」
 ボクの答えに「そう、ですか……」と髪をいじりながら目を伏せた。何かを考えているようだ。でも、特に何も言ってくることはなかった。
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