ＤＥＡＴＨＧＡＭＥ～裏切りと信念の姫～

四章

脱出の手立て

　何とかミニゲームを乗り越えた夜、私は少し探索する。……まぁ、モニター室ぐらいしか入れないけど。
　モニターを触っていると首輪の設定や出口に関しての情報、それからデスゲームのルールが出てきた。
「これを解除をすれば……」
　もしかしたら脱出出来るかもしれないと思い、解読に集中する。
　皆が寝ている深夜帯、一人でしていると、
「おい」
　突然声をかけられ、ビクッと震わせた。恐る恐る振り返るとナシカミが立っていた。
「何してんだ？お前」
「……別にいいだろ？」
「そんなことしても意味ないぞ。出口を開けたところでまだまだ脱出は出来ないからな」
「…………」
　悔しいが、その通りだ。上の階に行かないと出口にはたどり着かない。
「ま、お前が足掻く姿を見るのが面白いからいいけどな」
　ケラケラ笑ってナシカミは去っていく。それを見送り、私は解読の続きをした。
　――大丈夫、みんなは絶対に、助け出して見せるから。
　そう、心に誓いながら。