38 / 48
――警察殺し編――
傷
しおりを挟む
開店すぐのスカーレット店内はまだ客は居ない。
居るとしたら看板猫オスカーだろう。
静かな店内だった筈だが、爆発音に店内が揺れオスカーは驚き飛び上がる。
「……!? な、何今の音!」
「あー、えっと……」
ミアは慌てて振り向くと黒煙に包まれ、気まずそうに笑うギルの姿が目に映る。手元を見れば液体の入った瓶はヒビが入ってしまい液体が漏れているが。
「失敗したってわけね」
「……ごめん」
「もう、気を付けなさいよね。……怪我は?」
「大丈夫……」
杖を軽く振ると何処からか雑巾が現れ、床に零れた液体を拭き取る。
ミアはギルに頼んだ魔法薬は爆弾だった。作り方は少し難しく、液体を固体に変化させる必要があるのだが、液体の状態で空気に触れてしまうと爆発してしまう。その工程で失敗してしまったのだろうとミアは考える。
作業台にある丸い玉を見ると何個かは成功しているらしい。大きさは小さいが威力は凄まじいもので、戦闘になった時使えるだろうと作らせていたのだ。
「んー、まだ早かったかしら?」
「……油断したかも」
「覚えが早いのは良い事だけど、気を抜いたらダメよ?」
「は~い」
気の抜けた返事にミアは思わず溜息が零れる。
魔術師レオボルトの件から未だ暑い季節は通り過ぎてはいなかった。
そして、死の使いは活動が活発になり表に出てくる様になっていた。しかし、イルビアではなく他国での活動を耳にしており、どうやら仲間集めをしている様子。
イルビアで事件があっているとすれば、魔法警察が何者かによって殺害されている事だろう。現場には花が置かれているのだが。
「オスカー、怖がらないで。……大丈夫よ」
テーブルの下で身を隠すオスカーに静かに手を延ばせば、ゆっくりと手に頭を擦り寄せてくる。可愛らしい姿に頬が緩んでしまうと、オスカーは可愛らしい鳴き声をあげた。
「……可愛いわね」
「ミアちゃんには凄い懐いてるよね~」
背後から顔を覗かせるギルにオスカーは威嚇をし始め、ミアは困った様に笑った。
「……何でかしらね?」
「……オス?」
「ええ、そうよ」
「なるほど……」
何故か納得した様に頷くギルに今度はミアが不思議そうに首を傾げたのだった。
ミアの表情に思わず笑ってしまえばカウンターテーブルに目を移す。
「……最近物騒だね~」
ギルはカウンターテーブルに置いてある新聞紙を手に取ると、ミアに話し掛ける。
「魔法警察が次々と殺されてる事件でしょ?」
「……ルークさん危なそうだね~」
「んー、あの人そう簡単に死なないわよ。……しぶといから」
おどけた様な顔を見せて笑うミアにギルはつられて笑うと、鈴の音に顔を扉へと向けた。
そこには今まさに話題となっていた人物の姿があった。
「……ほらね?」
―――――
――――――――
ギルはカウンターテーブルに座るルークにアイスコーヒーを差し出すと、ルークはギルの顔を少し見てグラスに口を付ける。
私服のルークにミアは久しぶりに見る服装で少しばかり新鮮味を感じつつ、プライベートで来たのでは無いだろうと考える。事件を知らなければプライベートで来たと思っていただろうが。
「……これ、君が?」
「そうですけど、お口に合いませんか?」
「……いや、美味い」
表情を変えずに話すルークに無愛想なのは本当なのかと苦笑いを浮かべた。
「ただコーヒーを飲みに来ただけじゃないんでしょ?」
「ああ、そうだ。……ミアも知ってるだろ? 警察殺しの話」
「ええ、新聞で見たわ。死の使いよね?」
ルークはミアの言葉に小さく頷くとグラスをコースターの上に置き、杖を使わずテーブルの上に写真を数枚一瞬にして現せた。
写っているのはどれも死体の傍に無数の白い花、スノードロップが置かれたものであり、ミアは海での出来事を思い出してしまった。
「……誰か分かってるの?」
「それなんだが、胸糞悪い事に上が捜査をさせない。……何かを隠してやがる」
ルークが眉を寄せる姿に素直に諦めないのは流石だと小さく笑うものの、警察の上層部が隠したい理由にミアは心当たりがあった。そしてそれはルークも同じなのだ。
「なるほど、そう言う事ね。……ナルシス・オブリ、でしょ?」
「ああ、そうだ。奴の正体が明るみに出てしまえば、オブリの政治家人生は終わりだからな。圧力をかけやがってる……」
腹ただしいのか煙草を取り出すと口に挟み、指で火をつける。ミアは灰皿を目の前に置いてやると隣に座り、杖を振りカーテンを全て閉めOPENをCLOSEに変えた。
「……悪いな。まだ開けたばっかだってのに」
「いいわよ、報酬はたっぷり貰うから」
「は? おい、待て。お前報酬なんて取ってなかっただろ」
「あら、魔法警察の警部さんでしょ? 沢山持ってるんだから、ねえ?」
「……鬼だなお前」
悪戯な笑みを浮かべるミアを見ては、深い溜息を吐き出したルークにギルは小さく笑みを浮かべていた。
普段振り回される事の多い彼女だが、ルークには振り回す側なのだろうと珍しさに笑みを浮かべたままだ。
「……ギルは何で笑ってるのよ」
「いいや、なーんでも」
ギルの様子が気になりながらもミアは写真に目線を移すと、死体の姿に少し驚く。
「……どれも死の呪文を使ってないのね」
ミアは飛び散った赤いものに眉を寄せながら見ては、死の呪文であれば血が出る事はなく苦しむだけだ。わざわざ痛めつけると言う事は恨みでもあるのか、と考える。
「俺の部下も何人か殺られた。……上は情報すら流さなくなっちまった。……協力してくれねえか?」
「ええ、勿論よ」
仕事の時は少し違い素の出るルークに笑いながら頷くと、情報に関してのプロが居るのだ。後で連絡をしようと親友のエミリアを頭に思い浮かべていた。
ギルはルークの服装に違和感を覚えていた。店内が涼しいせいですぐには気付かなかったが、ルークの服装は長袖だったのだ。
冬服程厚いものではないが、この時期の暑さには辛い服装でギルは問い掛けた。
「ルークさん暑くないんですか?……長袖ですけど」
「……ああ、それか」
ルークは袖を捲り上げると、筋肉質な腕には沢山の傷跡が見えた。かすり傷等の可愛らしいものではなく、故意に深くやられたものだと分かる。
「昔死の使いに拷問された時に出来た傷だ。……派手にやられたからな、この通りだ」
「……すみません。嫌な事聞いてしまって」
申し訳なさそうに謝るギルにルークは袖を元に戻すと、ミアを横目で見る。見られた本人は小さく笑うと当時を思い出していた。
「いや、気にするな。……こんなクソ暑い時に長袖着てるんだ、誰でも思う事は同じだろ。……殺されずに済んだのはミアのおかげだな」
「……懐かしいわね」
ミアは懐かしそうに目を細めた。
まだ2人が学生時代だった頃の話である。
「いつだっけ?……9年生の時?」
「ああ、お前16くらいだっただろ?」
「……そのお前って呼ぶのやめてってば」
「……ッチ」
「舌打ちしてんじゃないわよ」
ミアは面倒臭そうに舌打ちをしたルークを軽く睨むと、溜息を零す。
ミアがまだ16歳の頃、死の使いが世間に知れ渡った時期であり今程では無いが、活発だった時期でもあった。
ルークが冬休み実家に帰ってる時だった。ノーマジを襲おうとしていた死の使いに立ち向かったのは。
だが、まだ学生のルークは死の使いに負け、捕まった。直視出来ないような悲惨な拷問に体は傷だらけだった。
先生から話を聞いたミアは居てもたっても居られず助けに行った、1人で。
「俺は返しきれない恩があるからな」
「……ルークってほんと、律儀よね」
ギルは初めて見たルークの小さな笑みに驚きながらも、目を伏せた。そんなギルに気付いたのはルークだけであった。
居るとしたら看板猫オスカーだろう。
静かな店内だった筈だが、爆発音に店内が揺れオスカーは驚き飛び上がる。
「……!? な、何今の音!」
「あー、えっと……」
ミアは慌てて振り向くと黒煙に包まれ、気まずそうに笑うギルの姿が目に映る。手元を見れば液体の入った瓶はヒビが入ってしまい液体が漏れているが。
「失敗したってわけね」
「……ごめん」
「もう、気を付けなさいよね。……怪我は?」
「大丈夫……」
杖を軽く振ると何処からか雑巾が現れ、床に零れた液体を拭き取る。
ミアはギルに頼んだ魔法薬は爆弾だった。作り方は少し難しく、液体を固体に変化させる必要があるのだが、液体の状態で空気に触れてしまうと爆発してしまう。その工程で失敗してしまったのだろうとミアは考える。
作業台にある丸い玉を見ると何個かは成功しているらしい。大きさは小さいが威力は凄まじいもので、戦闘になった時使えるだろうと作らせていたのだ。
「んー、まだ早かったかしら?」
「……油断したかも」
「覚えが早いのは良い事だけど、気を抜いたらダメよ?」
「は~い」
気の抜けた返事にミアは思わず溜息が零れる。
魔術師レオボルトの件から未だ暑い季節は通り過ぎてはいなかった。
そして、死の使いは活動が活発になり表に出てくる様になっていた。しかし、イルビアではなく他国での活動を耳にしており、どうやら仲間集めをしている様子。
イルビアで事件があっているとすれば、魔法警察が何者かによって殺害されている事だろう。現場には花が置かれているのだが。
「オスカー、怖がらないで。……大丈夫よ」
テーブルの下で身を隠すオスカーに静かに手を延ばせば、ゆっくりと手に頭を擦り寄せてくる。可愛らしい姿に頬が緩んでしまうと、オスカーは可愛らしい鳴き声をあげた。
「……可愛いわね」
「ミアちゃんには凄い懐いてるよね~」
背後から顔を覗かせるギルにオスカーは威嚇をし始め、ミアは困った様に笑った。
「……何でかしらね?」
「……オス?」
「ええ、そうよ」
「なるほど……」
何故か納得した様に頷くギルに今度はミアが不思議そうに首を傾げたのだった。
ミアの表情に思わず笑ってしまえばカウンターテーブルに目を移す。
「……最近物騒だね~」
ギルはカウンターテーブルに置いてある新聞紙を手に取ると、ミアに話し掛ける。
「魔法警察が次々と殺されてる事件でしょ?」
「……ルークさん危なそうだね~」
「んー、あの人そう簡単に死なないわよ。……しぶといから」
おどけた様な顔を見せて笑うミアにギルはつられて笑うと、鈴の音に顔を扉へと向けた。
そこには今まさに話題となっていた人物の姿があった。
「……ほらね?」
―――――
――――――――
ギルはカウンターテーブルに座るルークにアイスコーヒーを差し出すと、ルークはギルの顔を少し見てグラスに口を付ける。
私服のルークにミアは久しぶりに見る服装で少しばかり新鮮味を感じつつ、プライベートで来たのでは無いだろうと考える。事件を知らなければプライベートで来たと思っていただろうが。
「……これ、君が?」
「そうですけど、お口に合いませんか?」
「……いや、美味い」
表情を変えずに話すルークに無愛想なのは本当なのかと苦笑いを浮かべた。
「ただコーヒーを飲みに来ただけじゃないんでしょ?」
「ああ、そうだ。……ミアも知ってるだろ? 警察殺しの話」
「ええ、新聞で見たわ。死の使いよね?」
ルークはミアの言葉に小さく頷くとグラスをコースターの上に置き、杖を使わずテーブルの上に写真を数枚一瞬にして現せた。
写っているのはどれも死体の傍に無数の白い花、スノードロップが置かれたものであり、ミアは海での出来事を思い出してしまった。
「……誰か分かってるの?」
「それなんだが、胸糞悪い事に上が捜査をさせない。……何かを隠してやがる」
ルークが眉を寄せる姿に素直に諦めないのは流石だと小さく笑うものの、警察の上層部が隠したい理由にミアは心当たりがあった。そしてそれはルークも同じなのだ。
「なるほど、そう言う事ね。……ナルシス・オブリ、でしょ?」
「ああ、そうだ。奴の正体が明るみに出てしまえば、オブリの政治家人生は終わりだからな。圧力をかけやがってる……」
腹ただしいのか煙草を取り出すと口に挟み、指で火をつける。ミアは灰皿を目の前に置いてやると隣に座り、杖を振りカーテンを全て閉めOPENをCLOSEに変えた。
「……悪いな。まだ開けたばっかだってのに」
「いいわよ、報酬はたっぷり貰うから」
「は? おい、待て。お前報酬なんて取ってなかっただろ」
「あら、魔法警察の警部さんでしょ? 沢山持ってるんだから、ねえ?」
「……鬼だなお前」
悪戯な笑みを浮かべるミアを見ては、深い溜息を吐き出したルークにギルは小さく笑みを浮かべていた。
普段振り回される事の多い彼女だが、ルークには振り回す側なのだろうと珍しさに笑みを浮かべたままだ。
「……ギルは何で笑ってるのよ」
「いいや、なーんでも」
ギルの様子が気になりながらもミアは写真に目線を移すと、死体の姿に少し驚く。
「……どれも死の呪文を使ってないのね」
ミアは飛び散った赤いものに眉を寄せながら見ては、死の呪文であれば血が出る事はなく苦しむだけだ。わざわざ痛めつけると言う事は恨みでもあるのか、と考える。
「俺の部下も何人か殺られた。……上は情報すら流さなくなっちまった。……協力してくれねえか?」
「ええ、勿論よ」
仕事の時は少し違い素の出るルークに笑いながら頷くと、情報に関してのプロが居るのだ。後で連絡をしようと親友のエミリアを頭に思い浮かべていた。
ギルはルークの服装に違和感を覚えていた。店内が涼しいせいですぐには気付かなかったが、ルークの服装は長袖だったのだ。
冬服程厚いものではないが、この時期の暑さには辛い服装でギルは問い掛けた。
「ルークさん暑くないんですか?……長袖ですけど」
「……ああ、それか」
ルークは袖を捲り上げると、筋肉質な腕には沢山の傷跡が見えた。かすり傷等の可愛らしいものではなく、故意に深くやられたものだと分かる。
「昔死の使いに拷問された時に出来た傷だ。……派手にやられたからな、この通りだ」
「……すみません。嫌な事聞いてしまって」
申し訳なさそうに謝るギルにルークは袖を元に戻すと、ミアを横目で見る。見られた本人は小さく笑うと当時を思い出していた。
「いや、気にするな。……こんなクソ暑い時に長袖着てるんだ、誰でも思う事は同じだろ。……殺されずに済んだのはミアのおかげだな」
「……懐かしいわね」
ミアは懐かしそうに目を細めた。
まだ2人が学生時代だった頃の話である。
「いつだっけ?……9年生の時?」
「ああ、お前16くらいだっただろ?」
「……そのお前って呼ぶのやめてってば」
「……ッチ」
「舌打ちしてんじゃないわよ」
ミアは面倒臭そうに舌打ちをしたルークを軽く睨むと、溜息を零す。
ミアがまだ16歳の頃、死の使いが世間に知れ渡った時期であり今程では無いが、活発だった時期でもあった。
ルークが冬休み実家に帰ってる時だった。ノーマジを襲おうとしていた死の使いに立ち向かったのは。
だが、まだ学生のルークは死の使いに負け、捕まった。直視出来ないような悲惨な拷問に体は傷だらけだった。
先生から話を聞いたミアは居てもたっても居られず助けに行った、1人で。
「俺は返しきれない恩があるからな」
「……ルークってほんと、律儀よね」
ギルは初めて見たルークの小さな笑みに驚きながらも、目を伏せた。そんなギルに気付いたのはルークだけであった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない
堀 和三盆
恋愛
一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。
信じられなかった。
母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。
そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。
日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
久しぶりに会った婚約者は「明日、婚約破棄するから」と私に言った
五珠 izumi
恋愛
「明日、婚約破棄するから」
8年もの婚約者、マリス王子にそう言われた私は泣き出しそうになるのを堪えてその場を後にした。
七日後に神罰が落ちる。上層部は「下を切り捨てろ」と言った——私は全員を逃がす
蒼月よる
ファンタジー
七日後、この港に神罰が落ちる。
追放された元観測士イオナだけが、その事実を知っていた。
しかも災害は自然現象ではない——誰かが、意図的に引き起こそうとしている。
港の上層部はすでに手を打っていた。「下層区画を緩衝被害区として切り捨てる」秘密契約。被害を最小限に見せかけ、体制を守る冷徹な計画だ。
イオナは元護送隊長ガルム、荷運び組合長メラとともに動き出す。
犯人を暴き、証拠を公開し、住民を逃がし、工廠を止める——すべてを七日で。
被害を「選ぶ」管理か、全員を「残す」運用か。
追放観測士の、七日間の港湾カウントダウン・サスペンス。
この作品は以下の箇所にAI(Claude Code)を利用しています。
・世界観・設定の管理補助
・プロット段階の壁打ち
・作者による執筆後の校正
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
女神に頼まれましたけど
実川えむ
ファンタジー
雷が光る中、催される、卒業パーティー。
その主役の一人である王太子が、肩までのストレートの金髪をかきあげながら、鼻を鳴らして見下ろす。
「リザベーテ、私、オーガスタス・グリフィン・ロウセルは、貴様との婚約を破棄すっ……!?」
ドンガラガッシャーン!
「ひぃぃっ!?」
情けない叫びとともに、婚約破棄劇場は始まった。
※王道の『婚約破棄』モノが書きたかった……
※ざまぁ要素は後日談にする予定……
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる