17 / 70
絶対にやりません、あくまで空想の話
ヤクザ屋さんならやるかもしれない
しおりを挟む
「しかしさぁ」
はい、と吉田は相槌を打つ。
「ヤクザ屋さんとかがさぁ、こういうの目をつけないのかなぁ」
「ハハハハハッ、やらないでしょう」
いや、さぁ、と佐々木は続ける。
「例えばさぁ、ジョジョあんじゃん」
「はい」
「波紋の」
「波紋とスタンドのね」
「スタンドの方は俺あんま分かんないけど」
「わかんねぇのかよ、むしろスタンドがメインだから」
「まぁまぁまぁ」
「まぁまぁまぁね」
「そのジョジョのさぁ、一巻の一番最初とか、訳わからんじゃ」
「ハハハハハッ、あれはあおれで良いんです」
「他にもさぁ」
「はい」
「昔誰かから聞いたんだけど、キン肉マンとかも最初、全く人気が無くて打ち切りになりそうになったらしいのね」
「・・・・・・それ、先輩に話したの、俺ですね」
「そうか、お前か」
「そうですよ」
「まぁとにかくさぁ、キン肉マンだって最初は人気なかった訳じゃん」
はいはい、と吉田は頷く。
「だからはじめ人気なくても、その後、大人気になる作品っていっぱいある訳じゃん」
「鬼滅もはじめは全然だったらしいですよ」
「あっそう」
「でね」
「はい」
「漫画に詳しいヤクザ屋さんがね」
「漫画に詳しいヤクザ屋さんって・・・・」
吉田は笑う。
「むしろヤクザ屋さんなんて、子供の時、勉強せずに漫画ばっか読んでだだろう」
「そうとは限らないでしょう・・・・・まぁそういう人が居たとして」
「居たとして」
佐々木が話を続ける。
「漫画読んでてさぁ、この漫画今はつまんないけど、その内、化けるぞって、その嗅覚で気ずく訳じゃん」
「嗅覚でね」
ハハハハッと吉田が笑う。
「それで漫画家に手紙を送るのね」
「はいはい、さっきのやつを」
「ただ普通なら五万のところを、こいつ化けるなってやつは三万にするのね」
「え、そうなんすか」
そうそう、と佐々木が頷く。
「で、漫画家の方もさぁ、ここ乗り切ったら、序盤のつまんないところ乗り切ったら、後は伏線張っているから、どんどん面白くなるから、ここだけ乗り切りたいって思って、悪魔と契約する訳じゃん」
「まぁ悪魔っていうか、ヤクザ屋さんと」
「そうそうそう」
「でね、そこを乗り切って」
「乗り切って」
「五十話百話って進むと、面白くなる訳じゃん」
「はいはい」
「それでアニメになって、映画になる訳じゃん」
「はい」
「もちろん、その頃にはもう、票は買ってない訳じゃん」
「もちろん、もちろん、当然ですね」
「そこにヤクザ屋さんが、来る訳じゃん」
「漫画家のところに?」
そうそう、と佐々木が頷く。
「なんで住所、分かるんですか?」
「ほらあれだよ」
佐々木が指を四角を作る。
「お金は現金書留で送ってって頼むから」
ハハハハッ、と吉田が笑う。
「振り込みじゃなくて?」
「振り込みじゃなぅて」
ペンで何かを描く仕草を、佐々木はする。
「ちゃんと住所、書いてって言うから」
「それで住所が分かっているから」
「はいはい」
「漫画家のところに行って」
「行って」
「いやぁ、先生と、初めましてと」
「ハハハハハハッ初めましてと」
「先生のために、ハガキを送っていた者ですと」
「はいはいはい」
「いやぁ、売れましたね、先生と」
「怖いなぁ、怖いなぁ」
「私はねぇ、先生売れると思ってたんですよ、先生の漫画には可能性を感じたんです」
「ハハハハハッ」
「光るものを感じたんです」
「光るモノとか言うな」
「映画にもなるそうで」
「はいはい」
「しかしなんですねぇ・・・」
わざとらしく佐々木が頭を掻く。
「私から票を買ってたなんてことがバレたら、大変じゃないですか」
「おっ、来た来た」
「いえいえもちろん私、プロですからお客様の秘密は必ず守ります」
「やらしいなぁ、言い方がやらしい」
「でも先生、先生の為にハガキを書いてて、腱鞘炎になったんですよ」
「ハハハハッ、どんだけ書いてんだ」
「いやいや、慰謝料とかは良いんですよ・・・・ただ」
低い声で佐々木が告げる。
「誠意がみたい」
ハハハハハッと吉田が大爆笑する。
「先輩」
「ううん?」
「やったらダメですよ」
「やんねぇよ、俺ヤクザ屋さんじゃなんだから」
「そうですね」
「後・・・・・」
微笑みなが佐々木が言う。
「俺は空想するのが楽しいの」
はい、と吉田は相槌を打つ。
「ヤクザ屋さんとかがさぁ、こういうの目をつけないのかなぁ」
「ハハハハハッ、やらないでしょう」
いや、さぁ、と佐々木は続ける。
「例えばさぁ、ジョジョあんじゃん」
「はい」
「波紋の」
「波紋とスタンドのね」
「スタンドの方は俺あんま分かんないけど」
「わかんねぇのかよ、むしろスタンドがメインだから」
「まぁまぁまぁ」
「まぁまぁまぁね」
「そのジョジョのさぁ、一巻の一番最初とか、訳わからんじゃ」
「ハハハハハッ、あれはあおれで良いんです」
「他にもさぁ」
「はい」
「昔誰かから聞いたんだけど、キン肉マンとかも最初、全く人気が無くて打ち切りになりそうになったらしいのね」
「・・・・・・それ、先輩に話したの、俺ですね」
「そうか、お前か」
「そうですよ」
「まぁとにかくさぁ、キン肉マンだって最初は人気なかった訳じゃん」
はいはい、と吉田は頷く。
「だからはじめ人気なくても、その後、大人気になる作品っていっぱいある訳じゃん」
「鬼滅もはじめは全然だったらしいですよ」
「あっそう」
「でね」
「はい」
「漫画に詳しいヤクザ屋さんがね」
「漫画に詳しいヤクザ屋さんって・・・・」
吉田は笑う。
「むしろヤクザ屋さんなんて、子供の時、勉強せずに漫画ばっか読んでだだろう」
「そうとは限らないでしょう・・・・・まぁそういう人が居たとして」
「居たとして」
佐々木が話を続ける。
「漫画読んでてさぁ、この漫画今はつまんないけど、その内、化けるぞって、その嗅覚で気ずく訳じゃん」
「嗅覚でね」
ハハハハッと吉田が笑う。
「それで漫画家に手紙を送るのね」
「はいはい、さっきのやつを」
「ただ普通なら五万のところを、こいつ化けるなってやつは三万にするのね」
「え、そうなんすか」
そうそう、と佐々木が頷く。
「で、漫画家の方もさぁ、ここ乗り切ったら、序盤のつまんないところ乗り切ったら、後は伏線張っているから、どんどん面白くなるから、ここだけ乗り切りたいって思って、悪魔と契約する訳じゃん」
「まぁ悪魔っていうか、ヤクザ屋さんと」
「そうそうそう」
「でね、そこを乗り切って」
「乗り切って」
「五十話百話って進むと、面白くなる訳じゃん」
「はいはい」
「それでアニメになって、映画になる訳じゃん」
「はい」
「もちろん、その頃にはもう、票は買ってない訳じゃん」
「もちろん、もちろん、当然ですね」
「そこにヤクザ屋さんが、来る訳じゃん」
「漫画家のところに?」
そうそう、と佐々木が頷く。
「なんで住所、分かるんですか?」
「ほらあれだよ」
佐々木が指を四角を作る。
「お金は現金書留で送ってって頼むから」
ハハハハッ、と吉田が笑う。
「振り込みじゃなくて?」
「振り込みじゃなぅて」
ペンで何かを描く仕草を、佐々木はする。
「ちゃんと住所、書いてって言うから」
「それで住所が分かっているから」
「はいはい」
「漫画家のところに行って」
「行って」
「いやぁ、先生と、初めましてと」
「ハハハハハハッ初めましてと」
「先生のために、ハガキを送っていた者ですと」
「はいはいはい」
「いやぁ、売れましたね、先生と」
「怖いなぁ、怖いなぁ」
「私はねぇ、先生売れると思ってたんですよ、先生の漫画には可能性を感じたんです」
「ハハハハハッ」
「光るものを感じたんです」
「光るモノとか言うな」
「映画にもなるそうで」
「はいはい」
「しかしなんですねぇ・・・」
わざとらしく佐々木が頭を掻く。
「私から票を買ってたなんてことがバレたら、大変じゃないですか」
「おっ、来た来た」
「いえいえもちろん私、プロですからお客様の秘密は必ず守ります」
「やらしいなぁ、言い方がやらしい」
「でも先生、先生の為にハガキを書いてて、腱鞘炎になったんですよ」
「ハハハハッ、どんだけ書いてんだ」
「いやいや、慰謝料とかは良いんですよ・・・・ただ」
低い声で佐々木が告げる。
「誠意がみたい」
ハハハハハッと吉田が大爆笑する。
「先輩」
「ううん?」
「やったらダメですよ」
「やんねぇよ、俺ヤクザ屋さんじゃなんだから」
「そうですね」
「後・・・・・」
微笑みなが佐々木が言う。
「俺は空想するのが楽しいの」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる