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27 共存の町
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次の日は、日が昇る前にソルフォを発った。教えられた通り、北の街道を進んでいく。
ジーンさんはまだ本調子じゃなさそうだ。魔力を増やすことはできないけれど、体力強化の支援魔法をかけた。少しは楽になるといいのだけれど。
何度か休憩を挟み、町の近くに着くと、子供が二人草むらでしゃがんでいた。町が見えるとはいえ、子供だけで心配だったから声を掛ける。
「何をしているの?」
振り返った子供は、人間と魔族の男の子だった。魔族の子供は猫のような耳と大きな角が生え、陶器のようにつるんとした肌をしていた。二人共、手には摘んだ花を握っている。
「赤ちゃんが生まれたから、お花を渡そうと思って集めてるんだよ」
答えたのは魔族の子供だった。流暢な王国語に目を見張る。
「誰の赤ちゃんが生まれたんだ?」
ライリーさんが目線を合わせるようにしゃがんだ。
「ぼくのお兄ちゃんの子供だよ。とっても可愛いんだ」
魔族の男の子が、顔いっぱいで喜びを表す。
「二人はフィモルに住んでいるのか?」
クロエさんが近くの町を指すと、二人は頷いた。
「そうだよ」
「二人は友達なの?」
「隣に住んでいて同じ年だから、いつも一緒に遊んでるよ」
魔族の男性と駆け落ちしたというサーシャさんだけれど、フィモルはもともと魔族と人間が共存しているみたいだ。
「王国語が上手いね。勉強をしたの?」
ジーンさんが優しく声をかけると、二人は顔を見合わせて首を捻った。
「勉強しなくても話せるよね? ぼくたちはまだ学校に行ってないもん」
「うん、魔族の言葉も人間の言葉も、赤ちゃんじゃなければ全員話せるよ」
二つの言葉が当たり前だから、こんなに小さなうちから話せるんだ。
「あっ、でも、お兄ちゃんのお嫁さんは人間の言葉しか話せないよ。だからみんな人間の言葉で話しかけてる」
魔族の男の子が手をパチンと叩いて笑った。
人間の言葉を話すということは、お嫁さんは人間なんだろう。
「サーシャか?」
ジーンさんが独り言のように呟く。
サーシャさんは手紙でもうすぐ生まれると報告していた。手紙を出してから日にちが経っているなら、生まれていてもおかしくない。
「私たちも可愛い赤ちゃんを見にいってもいい?」
二人は首を捻る。
「連れていってあげるけど、お兄ちゃんとお嫁さんがいいって言ったらね」
「うん、ありがとう」
魔族と人間の男の子は、花を持っていない手を握り合った。歌いながら町に向かって歩く。私たちはその背に続いた。
「魔族と人間が、当たり前に仲良くしているんですよね」
「そうだな。こんな町ばかりならいいのに」
私がそう呟くと、ライリーさんも静かに頷いた。
フィモルは魔族と人間が笑い合う、賑やかな町だった。人間だけとか、魔族だけで集まるわけではなく、種族の壁を感じない雰囲気に目を細めた。
全員が心からの笑顔を見せている。サーシャさんはこの町だから、好きな人と一緒にいられると思ったんだ。
「こっちだよ、迷子にならないでね」
小さな身体で、人並みを縫うように進む男の子たち。私は見失わないようについていくので必死だ。
「王都より人が多いんじゃないか?」
「俺が住んでいるラミサカよりは、確実に多い」
クロエさんもライリーさんも、人の多さに目を丸くしている。
「ここは住人の幸福度が高い町なんだろう。だから人が集まる」
「人間と魔族が共存する町なんて、素敵ですよね」
ジーンさんの口元が綻んでいる。私も自然と笑顔になった。
「お兄ちゃんの家、ここだよ」
赤い屋根がかわいい、木造の一軒家だ。
「お嫁さんに、リリーの友達が来たと伝えてくれるか?」
ジーンさんが膝を曲げて穏やかな口調で頼んだ。
「うん、わかった。聞いてくるね」
子供たちは賑やかな足音を立てて、家の中を駆けていく。
外にいてもお花をプレゼントしたんだな、とわかるような声が聞こえて微笑ましい。また賑やかな足音が聞こえ、扉が勢いよく開いた。
子供たちの後ろに、魔族の男の子によく似た大人が立っていた。
「どうぞ、入ってください」
子供たちを遊びに行かせ、私たちを招いてくれた。
部屋に入り、二階へ案内される。開かれた扉の中で、人間の女性が、小さなツノと猫のような耳を生やした、肌質は人間と変わらない赤ちゃんを抱いていた。魔族と人間のハーフだ。
「リリーは一緒じゃないんですか?」
声を掛けられる。リリーさんの姿がなくて、寂しそうに見えた。
「君がサーシャ?」
「はい」
「僕たちは君の父親に、君を探して欲しいと言われた」
サーシャさんは赤ちゃんを抱きしめて首を振る。身体は小刻みに震えていた。旦那さんがサーシャさんの身体を抱きしめる。
「でも、リリーに君が幸せであると聞いた。君が嫌なら、父親に君のことを伝えるつもりはない」
ジーンさんの言葉に、サーシャさんは涙で濡れた瞳をこちらに向ける。
「サーシャさんは、お父さんがお嫌いですか?」
「そんなわけない。早くにお母さんを亡くして、私を一人で育ててくれた。でも、どんなに言っても魔族を否定するの。私だってお父さんがお母さんを好きになったように、この人のことを好きになっただけなのに」
サーシャさんの悲痛な叫び声に、胸が痛くなる。やるせない思いがひしひしと伝わってきて、私の心にのしかかってきた。
私は胸を押さえて、サーシャさんに真摯に伝える。
「サーシャさんの部屋を見ました。毎日お掃除しているみたいに綺麗でした。お父さんはすごく、サーシャさんのことを愛していると思います」
サーシャさんは、声を殺して涙を流す。
「サーシャ、僕もお義父さんにこの子を見てもらいたい。君のことを愛してくれているんだから、この子のことも愛してくれるよ」
旦那さんの腕の中で、サーシャさんは産声のような泣き声をあげた。旦那さんは優しくサーシャさんの背を撫でる。
ひとしきり泣いて落ち着くと、サーシャさんは赤ちゃんを旦那さんに預けて部屋を出ていった。
「サーシャさんはどこに行ったんですか?」
「すぐに戻ってくるので大丈夫ですよ」
赤ちゃんが泣き出して、旦那さんは慌ててあやす。
「可愛いですね。女の子ですか?」
ライリーさんが聞けば、旦那さんがはにかみながら、わが子を自慢する。
「そうなんですよ。サーシャに似た可愛い女の子です」
「私は旦那さんとの、いいとこ取りだと思いますよ」
クロエさんの言う通りだというように、赤ちゃんが「あー」と声を出す。
サーシャさんはすぐに戻ってきた。
「これ、お父さんとリリーに渡してください」
二つの封筒を渡された。
きっと出せないでいた、以前から書いていた手紙なのだろう。
「絶対に渡します」
キッパリと言えば、サーシャさんが柔らかく微笑む。
「産後間もない時期に、邪魔してすまなかった。最後に聞きたいが、ソルフォでいなくなった住人は、全員この町に住んでいるのか?」
「一人だけ会いました。この町は人が多いので、他に人がいるのかはわかりません」
「わかった、みんなソルフォに戻ろう」
ジーンさんの声で、私たちは家を後にした。
「また半日歩くことになりますが、ジーンさんは大丈夫ですか?」
「問題ない。早く届けてやろう」
「せめてもう一度、体力強化の魔法をかけさせてください」
早朝にかけてから半日経っているから、もうすでにきれている。ジーンさんに手をかざして、体力強化の魔法をかけた。
ジーンさんは早足で進む。無理をしていないか気が気じゃない。
「ジーンが倒れたら、俺がおぶって連れてくよ」
私が不安気に見ていたからだろうか。ライリーさんに耳打ちされた。
ソルフォに着いたのは、日が辺りを赤く染めるような夕暮れ時。ジーンさんは少し息を切らしていたが、それでもしっかりと歩いていた。
すぐにサーシャさんの家に向かう。
おじさんに手紙を渡すと泣き崩れた。
サーシャさんの手紙は、自分が心から幸せだってことが長く綴られていて、祖父として会いにきて欲しいと最後に書かれていた。
おじさんは涙を拭うと、二階へ向かい、すぐに降りてくる。ピンクのベビー服を持ってきた。
大切に保管してあったのだろう。とても綺麗な服だった。
「思い出にとっていた、サーシャが着ていた服です。これは着れるでしょうか?」
「はい、人間の新生児と大きさは変わらなかったです」
「そうか、ありがとうございました」
おじさんは嗚咽混じりに頭を下げた。
次に向かったのリリーさんの家。今日も泊めてもらうことになった。
町長たちが眠った後に手紙を渡す。
リリーさんは口元を押さえて、目を伏せる。震える瞼から、雫がこぼれた。鼻を啜り、目元を拭って晴れやかに笑う。
「僕たちが会った時は、リリーの名前を出して家に入れてもらった。君がいなくて、サーシャは寂しそうだったよ」
ジーンさんの言葉で、止まった涙が溢れ出した。ダムが決壊したように、とめどなく流れる。
「それと、サーシャはソルフォの住人に一人だけ会ったと言っていた。人の多い町だから、他にもいるかもしれない。でも僕たちはいなくなった人の特徴がわからなかったから、探すことはしていない」
リリーさんは何度も頷いた。
「サーシャに会いに行って、他の人もいるのか探してみます」
リリーさんを部屋まで送って、そのままベッドに入る。一日中歩き回ったせいか、すぐに眠気が襲ってきて、抗うこともなく瞼を下ろした。
ジーンさんはまだ本調子じゃなさそうだ。魔力を増やすことはできないけれど、体力強化の支援魔法をかけた。少しは楽になるといいのだけれど。
何度か休憩を挟み、町の近くに着くと、子供が二人草むらでしゃがんでいた。町が見えるとはいえ、子供だけで心配だったから声を掛ける。
「何をしているの?」
振り返った子供は、人間と魔族の男の子だった。魔族の子供は猫のような耳と大きな角が生え、陶器のようにつるんとした肌をしていた。二人共、手には摘んだ花を握っている。
「赤ちゃんが生まれたから、お花を渡そうと思って集めてるんだよ」
答えたのは魔族の子供だった。流暢な王国語に目を見張る。
「誰の赤ちゃんが生まれたんだ?」
ライリーさんが目線を合わせるようにしゃがんだ。
「ぼくのお兄ちゃんの子供だよ。とっても可愛いんだ」
魔族の男の子が、顔いっぱいで喜びを表す。
「二人はフィモルに住んでいるのか?」
クロエさんが近くの町を指すと、二人は頷いた。
「そうだよ」
「二人は友達なの?」
「隣に住んでいて同じ年だから、いつも一緒に遊んでるよ」
魔族の男性と駆け落ちしたというサーシャさんだけれど、フィモルはもともと魔族と人間が共存しているみたいだ。
「王国語が上手いね。勉強をしたの?」
ジーンさんが優しく声をかけると、二人は顔を見合わせて首を捻った。
「勉強しなくても話せるよね? ぼくたちはまだ学校に行ってないもん」
「うん、魔族の言葉も人間の言葉も、赤ちゃんじゃなければ全員話せるよ」
二つの言葉が当たり前だから、こんなに小さなうちから話せるんだ。
「あっ、でも、お兄ちゃんのお嫁さんは人間の言葉しか話せないよ。だからみんな人間の言葉で話しかけてる」
魔族の男の子が手をパチンと叩いて笑った。
人間の言葉を話すということは、お嫁さんは人間なんだろう。
「サーシャか?」
ジーンさんが独り言のように呟く。
サーシャさんは手紙でもうすぐ生まれると報告していた。手紙を出してから日にちが経っているなら、生まれていてもおかしくない。
「私たちも可愛い赤ちゃんを見にいってもいい?」
二人は首を捻る。
「連れていってあげるけど、お兄ちゃんとお嫁さんがいいって言ったらね」
「うん、ありがとう」
魔族と人間の男の子は、花を持っていない手を握り合った。歌いながら町に向かって歩く。私たちはその背に続いた。
「魔族と人間が、当たり前に仲良くしているんですよね」
「そうだな。こんな町ばかりならいいのに」
私がそう呟くと、ライリーさんも静かに頷いた。
フィモルは魔族と人間が笑い合う、賑やかな町だった。人間だけとか、魔族だけで集まるわけではなく、種族の壁を感じない雰囲気に目を細めた。
全員が心からの笑顔を見せている。サーシャさんはこの町だから、好きな人と一緒にいられると思ったんだ。
「こっちだよ、迷子にならないでね」
小さな身体で、人並みを縫うように進む男の子たち。私は見失わないようについていくので必死だ。
「王都より人が多いんじゃないか?」
「俺が住んでいるラミサカよりは、確実に多い」
クロエさんもライリーさんも、人の多さに目を丸くしている。
「ここは住人の幸福度が高い町なんだろう。だから人が集まる」
「人間と魔族が共存する町なんて、素敵ですよね」
ジーンさんの口元が綻んでいる。私も自然と笑顔になった。
「お兄ちゃんの家、ここだよ」
赤い屋根がかわいい、木造の一軒家だ。
「お嫁さんに、リリーの友達が来たと伝えてくれるか?」
ジーンさんが膝を曲げて穏やかな口調で頼んだ。
「うん、わかった。聞いてくるね」
子供たちは賑やかな足音を立てて、家の中を駆けていく。
外にいてもお花をプレゼントしたんだな、とわかるような声が聞こえて微笑ましい。また賑やかな足音が聞こえ、扉が勢いよく開いた。
子供たちの後ろに、魔族の男の子によく似た大人が立っていた。
「どうぞ、入ってください」
子供たちを遊びに行かせ、私たちを招いてくれた。
部屋に入り、二階へ案内される。開かれた扉の中で、人間の女性が、小さなツノと猫のような耳を生やした、肌質は人間と変わらない赤ちゃんを抱いていた。魔族と人間のハーフだ。
「リリーは一緒じゃないんですか?」
声を掛けられる。リリーさんの姿がなくて、寂しそうに見えた。
「君がサーシャ?」
「はい」
「僕たちは君の父親に、君を探して欲しいと言われた」
サーシャさんは赤ちゃんを抱きしめて首を振る。身体は小刻みに震えていた。旦那さんがサーシャさんの身体を抱きしめる。
「でも、リリーに君が幸せであると聞いた。君が嫌なら、父親に君のことを伝えるつもりはない」
ジーンさんの言葉に、サーシャさんは涙で濡れた瞳をこちらに向ける。
「サーシャさんは、お父さんがお嫌いですか?」
「そんなわけない。早くにお母さんを亡くして、私を一人で育ててくれた。でも、どんなに言っても魔族を否定するの。私だってお父さんがお母さんを好きになったように、この人のことを好きになっただけなのに」
サーシャさんの悲痛な叫び声に、胸が痛くなる。やるせない思いがひしひしと伝わってきて、私の心にのしかかってきた。
私は胸を押さえて、サーシャさんに真摯に伝える。
「サーシャさんの部屋を見ました。毎日お掃除しているみたいに綺麗でした。お父さんはすごく、サーシャさんのことを愛していると思います」
サーシャさんは、声を殺して涙を流す。
「サーシャ、僕もお義父さんにこの子を見てもらいたい。君のことを愛してくれているんだから、この子のことも愛してくれるよ」
旦那さんの腕の中で、サーシャさんは産声のような泣き声をあげた。旦那さんは優しくサーシャさんの背を撫でる。
ひとしきり泣いて落ち着くと、サーシャさんは赤ちゃんを旦那さんに預けて部屋を出ていった。
「サーシャさんはどこに行ったんですか?」
「すぐに戻ってくるので大丈夫ですよ」
赤ちゃんが泣き出して、旦那さんは慌ててあやす。
「可愛いですね。女の子ですか?」
ライリーさんが聞けば、旦那さんがはにかみながら、わが子を自慢する。
「そうなんですよ。サーシャに似た可愛い女の子です」
「私は旦那さんとの、いいとこ取りだと思いますよ」
クロエさんの言う通りだというように、赤ちゃんが「あー」と声を出す。
サーシャさんはすぐに戻ってきた。
「これ、お父さんとリリーに渡してください」
二つの封筒を渡された。
きっと出せないでいた、以前から書いていた手紙なのだろう。
「絶対に渡します」
キッパリと言えば、サーシャさんが柔らかく微笑む。
「産後間もない時期に、邪魔してすまなかった。最後に聞きたいが、ソルフォでいなくなった住人は、全員この町に住んでいるのか?」
「一人だけ会いました。この町は人が多いので、他に人がいるのかはわかりません」
「わかった、みんなソルフォに戻ろう」
ジーンさんの声で、私たちは家を後にした。
「また半日歩くことになりますが、ジーンさんは大丈夫ですか?」
「問題ない。早く届けてやろう」
「せめてもう一度、体力強化の魔法をかけさせてください」
早朝にかけてから半日経っているから、もうすでにきれている。ジーンさんに手をかざして、体力強化の魔法をかけた。
ジーンさんは早足で進む。無理をしていないか気が気じゃない。
「ジーンが倒れたら、俺がおぶって連れてくよ」
私が不安気に見ていたからだろうか。ライリーさんに耳打ちされた。
ソルフォに着いたのは、日が辺りを赤く染めるような夕暮れ時。ジーンさんは少し息を切らしていたが、それでもしっかりと歩いていた。
すぐにサーシャさんの家に向かう。
おじさんに手紙を渡すと泣き崩れた。
サーシャさんの手紙は、自分が心から幸せだってことが長く綴られていて、祖父として会いにきて欲しいと最後に書かれていた。
おじさんは涙を拭うと、二階へ向かい、すぐに降りてくる。ピンクのベビー服を持ってきた。
大切に保管してあったのだろう。とても綺麗な服だった。
「思い出にとっていた、サーシャが着ていた服です。これは着れるでしょうか?」
「はい、人間の新生児と大きさは変わらなかったです」
「そうか、ありがとうございました」
おじさんは嗚咽混じりに頭を下げた。
次に向かったのリリーさんの家。今日も泊めてもらうことになった。
町長たちが眠った後に手紙を渡す。
リリーさんは口元を押さえて、目を伏せる。震える瞼から、雫がこぼれた。鼻を啜り、目元を拭って晴れやかに笑う。
「僕たちが会った時は、リリーの名前を出して家に入れてもらった。君がいなくて、サーシャは寂しそうだったよ」
ジーンさんの言葉で、止まった涙が溢れ出した。ダムが決壊したように、とめどなく流れる。
「それと、サーシャはソルフォの住人に一人だけ会ったと言っていた。人の多い町だから、他にもいるかもしれない。でも僕たちはいなくなった人の特徴がわからなかったから、探すことはしていない」
リリーさんは何度も頷いた。
「サーシャに会いに行って、他の人もいるのか探してみます」
リリーさんを部屋まで送って、そのままベッドに入る。一日中歩き回ったせいか、すぐに眠気が襲ってきて、抗うこともなく瞼を下ろした。
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