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捧魂契約のリセットスイッチ.period
プロローグ・終わりのカタチ
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真章開始。
《ピリオドを打つ物語》に今しばらくお付き合いください。
********************************************
――止めろっ! 早まるな!
同じ言葉を、何度聞いただろうか。囁くような懇願が僕の耳へと届けられた。
よく知った声が、凍りついた僕の心にイバラのように絡みつく。
これは、毒のイバラだ。閉ざした心をこじ開ける、甘美な毒だ。
「惨めに命乞いまでして生き延びたいのかい。けど、お前に殺された人間も、同じ事を思ってたんだよ。死にたくない、死にたくないって」
必死に拳を握りしめ、目を逸らさす《そいつ》に向かって冷たく言い放つ。
一切の情を捨て去らなければならない。全ての感情をゼロにしなければ、目的は達成できない。
「『死者を愚弄し、己の保身を図る。悪魔にでも分かる邪悪さだ』。僕の友人が言ってた言葉だよ」
多くの人々の血に濡れた腕を振りかざし、告げる。
大丈夫、何て事は無い。ただ犠牲者が増えるだけだ。僕のせいで死ぬ者が、僕が殺す者が一人増えるだけだ。
「同時に、彼はこう言っていた。『オレには、お前を止める権利も義務も無ければ、そんな気もさらさらない』ってね」
淡々と言葉を紡ぐ僕に、相手は一言も口を挟んで来ない。覚悟を決めたのか、それとも僕の隙を狙っているのか。判断は付かなかった。
言いたい事は全部言いきった。後は、全部終わらせるだけだ。僕の背後に積まれた死体も、きっとそれを望んでいるはずだ。
――取り返しのつかないことになるぞ。
馬鹿だな。もう、とっくに取り返しのつかない所まで来ているんだよ。もう、後に引けない、戻れない所まで来ているんだよ。
「言い訳を聞くつもりは、無い」
ゆっくりと、手を傾け、僕はそいつの、
命を、奪った。
――――――――――――――――
第五章
倫理無用のリベンジアクション
《ピリオドを打つ物語》に今しばらくお付き合いください。
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――止めろっ! 早まるな!
同じ言葉を、何度聞いただろうか。囁くような懇願が僕の耳へと届けられた。
よく知った声が、凍りついた僕の心にイバラのように絡みつく。
これは、毒のイバラだ。閉ざした心をこじ開ける、甘美な毒だ。
「惨めに命乞いまでして生き延びたいのかい。けど、お前に殺された人間も、同じ事を思ってたんだよ。死にたくない、死にたくないって」
必死に拳を握りしめ、目を逸らさす《そいつ》に向かって冷たく言い放つ。
一切の情を捨て去らなければならない。全ての感情をゼロにしなければ、目的は達成できない。
「『死者を愚弄し、己の保身を図る。悪魔にでも分かる邪悪さだ』。僕の友人が言ってた言葉だよ」
多くの人々の血に濡れた腕を振りかざし、告げる。
大丈夫、何て事は無い。ただ犠牲者が増えるだけだ。僕のせいで死ぬ者が、僕が殺す者が一人増えるだけだ。
「同時に、彼はこう言っていた。『オレには、お前を止める権利も義務も無ければ、そんな気もさらさらない』ってね」
淡々と言葉を紡ぐ僕に、相手は一言も口を挟んで来ない。覚悟を決めたのか、それとも僕の隙を狙っているのか。判断は付かなかった。
言いたい事は全部言いきった。後は、全部終わらせるだけだ。僕の背後に積まれた死体も、きっとそれを望んでいるはずだ。
――取り返しのつかないことになるぞ。
馬鹿だな。もう、とっくに取り返しのつかない所まで来ているんだよ。もう、後に引けない、戻れない所まで来ているんだよ。
「言い訳を聞くつもりは、無い」
ゆっくりと、手を傾け、僕はそいつの、
命を、奪った。
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第五章
倫理無用のリベンジアクション
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